[go: up one dir, main page]

コンテンツにスキップ

北村美術館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
北村美術館
KITAMURA MUSEUM
北村美術館
地図
施設情報
専門分野 茶道具
管理運営 公益財団法人 北村文華財団
開館 1977年
所在地 602-0841
日本の旗 日本
京都府京都市上京区梶井町448
位置 北緯35度1分40.8秒 東経135度46分13.3秒 / 北緯35.028000度 東経135.770361度 / 35.028000; 135.770361座標: 北緯35度1分40.8秒 東経135度46分13.3秒 / 北緯35.028000度 東経135.770361度 / 35.028000; 135.770361
最寄バス停 河原町今出川
プロジェクト:GLAM
テンプレートを表示

北村美術館(きたむらびじゅつかん)は、京都市上京区にある古美術・茶道具を中心とした京都府の登録博物館北村謹次郎の収集品を収蔵展示、運営は公益財団法人北村文華財団。

概要

[編集]

実業家で茶人でもあった北村謹次郎(1904-1991)の収集品を保存するために1975年(昭和50年)に財団法人北村文華財団が設立され、美術館は1977年(昭和52年)開館した。設計は建築家富家宏泰による。所蔵品には国の重要文化財33件を含む。

北村家は、奈良県吉野地方で代々林業を営む旧家である。北村は、家業の林業を営むかたわら、夫婦で茶道と美術品収集に励んだ。茶人のコレクションという性格から、茶碗をはじめとする茶器の名品が多い。また、傑出した茶人であった北村の眼で選ばれた絵画、古筆などにも名品が揃っている。これら掛軸類も茶席の床(とこ)に掛けることを意識して選ばれた、広い意味の「茶道具」の範疇に入るものであろう。

隣接する「四君子苑」と呼ばれる茶苑・茶室(北村旧邸)は東山の緑を借景にした昭和数寄屋の傑作で、春と秋の一定期間に一般公開される。庭内には国の重要文化財指定の石灯籠2点、石塔(宝篋印塔)1点がある[1]

主な収蔵品

[編集]
虎関師錬消息
藤原仲文像(佐竹本三十六歌仙絵巻断簡)
鳶鴉図 与謝蕪村

重要文化財

[編集]
  • 紙本著色藤原仲文像(佐竹本三十六歌仙
  • 紙本墨画淡彩鳶鴉図(とびからすず)2幅 与謝蕪村[2]
  • 夕顔蒔絵硯箱
  • 牡丹唐草文螺鈿経箱 - 高麗時代
  • 金銅金錍(こんどうこんぺい) - 金錍は仏具の一種     
  • 織部松皮菱形手鉢 - 益田孝(鈍翁)旧蔵   
  • 色絵鱗波文茶碗 仁清
  • 古染付高砂花生(明時代)[3]
  • 藤原範宗筆懐紙  
  • 後深草天皇宸翰消息(十月五日) 
  • 丹波国牒(承平二年九月廿二日)
  • 和漢朗詠集 巻上断簡(鹿)(大字朗詠)  
  • 華聚陀羅尼経「元興寺印」の朱印あり
  • 大智度経論 巻第五十
  • 大毘婆娑論 巻第三「東大寺印」ならびに「松宮内印」の朱印あり
  • 大毘盧遮那成仏経 巻第七
  • 大方等大集経 巻第九「東大寺印」の朱印あり
  • 天王太子辟羅経
  • 入阿毘達磨論 巻下 「中臣之寺」の朱印あり
  • 法花玄論 巻第一「元興寺印」の朱印あり
  • 荘厳菩提心経(天平十二年五月一日光明皇后願経)
  • 蘭渓道隆墨蹟(再留前堂首座上堂語)附:古田織部消息
  • 兀庵普寧墨蹟(与東巌慧安語)
  • 蝋牋墨書無学祖元墨蹟(弘安九年七月廿五日)
  • 雲峰妙高墨蹟(大慧墨蹟跋 甲申(至元二十一年)四月朔)
  • 石渓心月墨蹟(法語 乙卯孟冬)
  • 石室祖瑛墨蹟 附:大統義心墨蹟
  • 寂室元光筆大慧禅師法語
  • 虎関師錬消息(十二月十九日)
  • 明月記(自筆本 嘉禄三年春)
  • 長元十年観世音寺修理所注進状

(以下3件の重要文化財は庭園内に所在)

  • 石燈籠 旧所在:報恩寺(京都市上京区小川通寺ノ内下ル射場町)
  • 石燈籠 嘉禎三年(1237年)銘
  • 宝篋印塔(鶴の塔) 旧所在:妙真寺(京都市伏見区久我東町)

典拠:2000年までの指定物件については『国宝・重要文化財大全 別巻』(所有者別総合目録・名称総索引・統計資料)(毎日新聞社、2000)による。ただし、個人所有から北村文華財団へ移管された物件については「京都府文化財台帳」(参照:京都府サイト)による。

登録有形文化財

[編集]
  • 四君子苑玄関・寄付(よりつき)
  • 四君子苑渡廊下・外腰掛
  • 四君子苑表門
  • 四君子苑離れ茶席
  • 四君子苑主屋[4]

所在地

[編集]

交通アクセス

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 石燈籠は「工芸品」として、宝篋印塔は「建造物」として重要文化財に指定。
  2. ^ 紙本墨画淡彩鳶鴉図”. 文化遺産オンライン. 2022年8月5日閲覧。
  3. ^ 平成26年8月21日文部科学省告示第100号
  4. ^ 令和2年4月3日文部科学省告示第48号

外部リンク

[編集]