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ヤサカグループ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1925年頃、京都市七条通沿いに建てられた日光社の旧社屋
1925年頃、京都市七条通沿いに建てられた日光社の旧社屋[1]

ヤサカグループは、京都府彌榮自動車株式會社(やさかじどうしゃ)を中心に、東京都埼玉県神奈川県大阪府滋賀県兵庫県などでタクシーバス旅行会社トヨタ自動車ディーラーなどを経営する企業グループ。7業種17社、4,200名を超える社員を抱える。彌榮自動車本社は京都市下京区に所在。1945年9月21日を創業日と定めている[2]

沿革

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  • 1916年 - 創業者の粂田(くめだ)幸次郎が、京阪伏見桃山 - 明治天皇御陵間の乗合バス営業を開始。
  • 1917年 - フォード輸入代理店の日光社が創業され、京都市下京区で始めたハイヤー業を自動車部とする。
  • 1933年 - 日光社自動車部を母体に、タクシー会社の京都合同自動車を設立。
  • 1939年 - タクシーを廃止し、ハイヤー会社の合資會社彌榮自動車部を設立。
  • 1945年 - 彌榮自動車株式會社に改称。
  • 1947年 - 京都タクシー、京都中央自動車を吸収合併し、タクシー業を再開。
  • 1949年 - 滋賀交通(のち「滋賀ヤサカ自動車」へ改称。滋賀県にある大手バス会社の滋賀交通とは無関係)、洛陽交運を設立。
  • 1953年 - 貸切バス事業免許認可、外国人観光客専用バスの運行を開始。
  • 1954年 - ヤサカ観光を設立、旅行業へ進出。
  • 1956年 - 銀鈴タクシーを設立。
  • 1957年 - 貸切バス部門を分社化し、ヤサカ観光バスを設立(のち「京都ヤサカ観光バス」へ改称)。
  • 1960年 - エー・エヌ・エー交通(現:東京ヤサカ自動車)を傘下とする。ヤサカ石油(現:ヤサカ商事)を設立。大阪ヤサカ観光バスを設立。
  • 1961年 - 東京ヤサカ観光バスを設立。
  • 1967年 - トヨタオートヤサカ(現:ネッツトヨタヤサカ)を設立、国産車販売に進出。
  • 1968年 - エー・エヌ・エー交通が東京ヤサカ自動車に改称。
  • 1970年 - 京都トヨタ自動車をヤサカグループの傘下とする。
  • 1972年 - ヤサカメイトを設立、外食事業に進出。
  • 1974年 - 「三つ葉のクローバー」をヤサカグループのシンボルマークにする。
  • 1980年 - タクシー市民モニター制度を発足。
  • 1983年 - ヤサカ観光興業を設立、東京地区で旅行業を営む。
  • 1985年 - ジャンボタクシーを導入。
  • 1986年 - ヤサカ旅行サービスを設立。
  • 1998年 - 東京ヤサカ自動車横浜営業所を開設。東京ヤサカ観光バス埼玉営業所を開設。ハイブリッドカートヨタ・プリウスをタクシー車両として日本国内で初導入。 
  • 2000年 - ヤサカ交通(旧・京都新阪急タクシー)、山城ヤサカ交通(旧・山城近鉄タクシー)、第二ヤサカ交通(旧・京都淡路交通)を設立。ヤサカ関空シャトルを運行開始。
  • 2002年 - ヤサカバスを設立し、乗合バス事業に再参入。
  • 2004年 - 南ヤサカ交通(旧・京都名鉄タクシー[注釈 1]を設立。
  • 2005年 - 京都ヤサカ観光バスが滋賀ヤサカ観光バスを吸収合併。
  • 2011年7月21日 - 京都ヤサカ観光バスが大阪ヤサカ観光バスを吸収合併し、ヤサカ観光バスへ商号変更。

事業内容

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タクシー・ハイヤー

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ヤサカタクシーの車両(京都)

ヤサカグループのタクシー・ハイヤー事業は、4都府県8社で1,400台の営業車両を有する[3]

京都・滋賀

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車両の塗装デザインはえんじ色と白のツートーン(コンフォートジャパンタクシー)、または黒色(クラウンセダンなど)。ジャンボタクシーは観光バスと同じデザインとなっている[4]。行灯とボディにクローバーのマークを付ける(黒色車は行灯のマークのみ)。通常は三つ葉のクローバーだが、ごく少数四葉または二葉のものがある[5]

スマートフォン配車アプリはGOに対応する。2024年4月より山城ヤサカ交通にてGOアプリ専用車『GO Reserve』の運行を開始した[6]

東京・横浜

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東京ヤサカ自動車のタクシー(トヨタクラウンコンフォート

東京ヤサカ自動車により、東京都(特別区・武三交通圏)および神奈川県横浜市(京浜交通圏)にて営業する。

チェッカーキャブ所属。一般タクシー車両(トヨタクラウンコンフォート)はチェッカー塗装。黒塗りのエクシードキャブ(Eキャブ)を除き、クローバーマークを前ドアに貼付。京都の車両とは異なりエンブレムをヤサカマークに換装していない。チェッカーキャブの東京無線との提携に伴い、行灯が東京無線のタワー型に換装された。東京の車両は基部に無線番号が書かれているが、横浜の車両(非無線)は無線番号ではなく「ヤサカ」と書かれている。

配車アプリは東京の車両のみ所属する組合の関係上、本グループで唯一GOではなくS.RIDEにのみ対応する。横浜の車両はチェッカーキャブ所属でありながらGOにのみ対応。

観光バス

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東京ヤサカ観光バス「サンシャイン」(スカニアバンホール・アストロメガ

ヤサカ観光バス(京都・大阪・兵庫・滋賀)および東京ヤサカ観光バス(東京・埼玉・神奈川)により観光バス事業を行う。

ヤサカ観光バスの車体デザインは三輪晁勢によるもので、えんじ色の曲線は鴨川の友禅流しを表現している[7]

路線バス

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自動車ディーラー

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京都トヨタ自動車とネッツトヨタヤサカの2社で、トヨタの他レクサス(2店舗)、フォルクスワーゲン(1店舗)のディーラーを運営する。

その他の事業

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  • エネルギー事業(ヤサカ商事)
  • 海外・国内旅行事業(ヤサカ観光〈京都・大阪〉、ヤサカ観光興業〈東京〉)
  • テナントビル、貸会議室(彌榮自動車)

営業所

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京都府

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京都ヤサカ観光バスのQueenSuper
(奈良県大和郡山市にて)
  • 彌榮自動車
    • 本社、中央営業センター(京都市下京区中堂寺櫛笥町)
    • 西五条営業センター(京都市右京区西院六反田町)
    • 山科営業センター(京都市山科区西野山階町)
    • 上堀川営業センター(京都市北区大宮北ノ岸町)
    • 自動車サービスセンター(京都市右京区西院春栄町)
  • 洛陽交運本社(京都市南区西九条森本町)
  • 銀鈴タクシー(京都市南区上鳥羽南鉾立町)
  • 山城ヤサカ交通(京田辺市草内大東)
  • 第二ヤサカ交通(向日市鶏冠井町馬司)
  • 南ヤサカ交通(京都市南区上鳥羽北花名町)
  • ヤサカ観光バス京都支社(京都市南区上鳥羽南塔ノ本町)
  • ヤサカバス上鳥羽営業センター(京都市南区上鳥羽南塔ノ本町)
  • 京都トヨタ自動車(京都市南区吉祥院三ノ宮町)
  • ネッツトヨタヤサカ(京都市中京区壬生仙念町)
  • ヤサカ商事
    • 本社(京都市南区上鳥羽大物町)
    • 十条営業所(京都市南区西九条西柳ノ内町)
    • 山科営業所(京都市山科区西野山階町)
    • 久世営業所(京都市南区久世中久世町)
    • 亀岡営業所(亀岡市大井町並河)
  • ヤサカ観光
    • 本社営業所(京都市南区上鳥羽南塔ノ本町)
    • 旅行センター(京都市中京区烏丸御池上ル二条殿町 ヤサカ烏丸御池ビル4階)

東京都

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埼玉県

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  • 東京ヤサカ観光バス埼玉営業所(川口市八幡木)

神奈川県

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大阪府

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滋賀県

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  • ヤサカ観光バス滋賀営業所(大津市国分二丁目)
  • 滋賀ヤサカ自動車

兵庫県

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  • ヤサカ観光バス兵庫営業所(尼崎市築地)

休廃止

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  • ヤサカ交通(京都市南区吉祥院這登西町、2021年タクシー事業を休止[9]、2024年5月合併により解散)
  • ヤサカメイト(京都市下京区四条通油小路東入傘鉾町、外食事業。2017年3月30日付で法人格消滅[10]

イベント・コラボレーション

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四つ葉のタクシー

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あふひの二葉タクシー

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上賀茂神社の式年遷宮に合わせて、2015年よりクローバーを二葉にしたタクシーを2台走らせている[5][11]

ラブ・クローバー号

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バレンタインデーに合わせて2月13日・14日の2日間、「ラブ・クローバー号」として一部車両のクローバーマークを緑からピンクに変えて運行する。2004年運行開始[12][13]

yasaka×石野田奈津代

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シンガーソングライター石野田奈津代が、2008年に発表のシングル「クローバー」発売を記念し、四つ葉タクシーとコラボキャンペーンを行った。同年6月21日〜7月24日まで、「四つ葉タクシー」のうちの1台に特別デザインを施し、「724クローバー号」として走行。前方ドアを「クローバー」のCDジャケットデザインでラッピングし、車体の四つ葉マークの1葉がピンク色であった。「724クローバー号」は1,400分の1台の限定車となり、乗客には「『クローバー』非売品特別CD」がプレゼントされた。

yasaka×鶴

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三つ葉のyasaka×鶴タクシー

2010年2月1日〜4月30日までヤサカタクシーとアーティスト『』によるコラボとして、鶴のマークが入った四葉のタクシーが1台のみ登場。また鶴マーク入りの三つ葉タクシーも29台登場し、乗客にステッカーをプレゼントした。[14]

脚注

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注釈

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  1. ^ 1960年に任天堂グループの「ダイヤタクシー」として設立されたが、1969年に名鉄グループに売却され、さらにヤサカグループへ売却された。名鉄に売却時の本社は、当時の任天堂本社にほど近い、深草相深町(現ファミリーマート 師団街道深草店)にあり、南ヤサカ交通の現社屋は名鉄時代に移転したものでダイヤタクシーとは全く関係がない。 本社ビルのヤサカロゴの下に残るひし形は名鉄タクシーのもので、ダイヤタクシーのロゴとする記載は間違いである。

出典

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  1. ^ 日光社・沿革.
  2. ^ TAXI, YASAKA. “京都の旅行・観光は安全・快適・信頼のヤサカタクシーで”. ヤサカタクシー. 2022年9月13日閲覧。
  3. ^ タクシー・ハイヤー事業”. ヤサカグループ. 2023年11月7日閲覧。
  4. ^ 車種ラインナップ”. ヤサカグループ. 2023年11月17日閲覧。
  5. ^ a b ヤサカタクシーさんの四つ葉のタクシーって見たことありまへんけど!”. 京都知新. 毎日放送 (2019年9月26日). 2023年11月17日閲覧。
  6. ^ GO株式会社 (2024年3月25日). “山城ヤサカ交通株式会社で乗務員不足解消と供給力向上を目指すアプリドライバーの取り組み、アプリ専用車『GO Reserve』専用乗務員『GO Crew』がスタート”. PR TIMES. 2024年4月14日閲覧。
  7. ^ 会社概要”. ヤサカ観光バス株式会社 京都支社. 2023年11月17日閲覧。
  8. ^ 大規模小売店舗立地法(大店立地法)”. 大阪市. 2023年11月17日閲覧。「市内店舗一覧」を参照。
  9. ^ 『交通界WebNews関西版』2021年2月20日号
  10. ^ 株式会社ヤサカ・メイトの情報”. 国税庁法人番号公表サイト. 2023年11月17日閲覧。
  11. ^ 今日から新車!”. ヤサカタクシー採用サイト. 2023年11月17日閲覧。
  12. ^ 京都のタクシー会社が「ラブ・クローバー号」-限定20台の天井灯をピンクに”. 烏丸経済新聞. 2023年11月9日閲覧。
  13. ^ 19年目の「ラブクローバー号」 2023年も京都の街に繰り出します”. ヤサカタクシー採用サイト. 2023年11月17日閲覧。
  14. ^ ヤサカタクシー、「合格・必勝祈願タクシー」運行-アーティスト「鶴」とコラボ
  • 沿革”. 株式会社日光社. 2024年9月12日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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