一般社団法人 パソコン3R推進協会の会員企業が、2019年度に回収した使用済パソコン(表示装置を含む。以下同じ。)は、表1のとおり372.3千台となり、前年度比91.4%とわずかな減少にとどまりました。
このうち、家庭から回収したパソコン(以下、家庭系パソコンという。)は前年度比107.1%の292.1千台で、法人から回収したパソコン(以下、事業系パソコンという。)は前年度比59.7%の80.2千台となっています。
リサイクル(再資源化処理)のための回収については、家庭系パソコンは、前年度比107.3%の 283.1千台と前年度を上回りましたが、事業系パソコンは、前年度比56.6%の70.3千台と大幅な減少となりました。また、製品リユースのための回収については、家庭系パソコンが前年度比100.0%、事業系パソコンが97.0%と前年度並みとなっています。
家庭系パソコンの回収量の増加は、Windows7のサポート終了等により販売が堅調に推移したことによるものと思われます。事業系パソコンの回収量の減少は、退会したメーカーがあったことによるもので、その影響を除いた場合の回収合計台数は、約125%と前年度を大幅に上回っています。
リサイクル (再資源化処理) |
製品リユース | 回収合計 | |
家庭から廃棄されるパソコン (家庭系パソコン) |
283.1千台 (107.3%) |
9.0千台 (100.0%) |
292.1千台 (107.1%) |
法人から廃棄されるパソコン (事業系パソコン) |
70.3千台 (56.6%) |
9.9千台 (97.0%) |
80.2千台 (59.7%) |
合計 | 353.4千台 (91.1%)) |
18.9千台 (98.4%) |
372.3千台 (91.4%) |
(カッコ内の数値は前年度比%)
リサイクルのために回収されたパソコンを製品カテゴリー別にみると、表2のとおりとなっています。家庭系は、ノートブック型パソコンと液晶表示装置が前年度を大きく上回りました。事業系は全カテゴリーとも大幅に前年度を下回っていますが、退会メーカーの影響を除いた場合は、デスクトップ型パソコンは約127%、ノートブック型パソコンが196%の増加となります。
カテゴリー | 家庭系パソコン | 事業系パソコン | 合計 | |||
台数 | 重量 | 台数 | 重量 | 台数 | 重量 | |
デスクトップ型 パソコン本体 |
47.3千台 (98.9%) |
456.3トン (96.8%) |
16.2千台 (55.2%) |
171.4トン (60.3%) |
63.5千台 (82.3%) |
627.7トン (83.0%) |
ノートブック型 パソコン |
128.6千台 (108.5%) |
341.1トン (106.8%) |
33.2千台 (65.6%) |
74.0トン (52.2%) |
161.8千台 (95.7%) |
415.1トン (90.0%) |
パソコン本体合計 | 175.9千台 (105.8%) |
797.4トン (100.8%) |
49.4千台 (61.8%) |
245.4トン (57.6%) |
225.3千台 (91.5%) |
1042.8トン (85.7%) |
ブラウン管式 表示装置 ※ |
11.2千台 (89.4%) |
197.7トン (89.1%) |
1.2千台 (45.8%) |
19.6トン (44.6%) |
12.4千台 (81.7%) |
217.3トン (81.7%) |
液晶式表示装置 ※ | 96.1千台 (113.1%) |
801.0トン (112.8%) |
19.6千台 (47.3%) |
86.6トン (42.2%) |
115.7千台 (91.5%) |
887.6トン (97.0%) |
表示装置合計 ※ | 107.3千台 (110.0%) | 998.7トン (107.2%) |
20.8千台 (47.2%) |
106.2トン (57.6%) |
128.1千台 (90.4%) |
1104.9トン (93.6%) |
合計 | 283.2千台 (107.3%)) |
1796.1トン (104.3%) |
70.2千台 (56.6%) |
351.6トン (52.1%) |
353.4千台 (91.1%) |
2147.7トン (89.6%) |
(カッコ内の数値は前年度比%)
最後に再資源化実績を見ると、いずれのカテゴリーにおいても、2019年度における資源再利用率は、表3のとおり、法定目標値を達成しました。
なお、事業系パソコンの資源再利用率が家庭系パソコンを上回っているものが多いですが、これは、家庭系から廃棄されるパソコンは一般に年次が古く、中古再生部品として再利用することが難しい製品が多いことによるものです。
カテゴリー | 家庭系パソコン | 事業系パソコン | 合計 | 資源再利用率 (法定目標値) |
|||
資源再利用量 | 資源再利用率 | 資源再利用量 | 資源再利用率 | 資源再利用量 | 資源再利用率 | ||
デスクトップ型 パソコン本体 |
352.1トン (96.4%) |
77.2% | 134.1トン (56.9%) |
78.2% | 486.2トン (80.9%) |
77.5% | 50% |
ノートブック型 パソコン |
203.8トン (106.6%) |
59.8% | 45.4トン (47.6%) |
61.3% | 249.2トン (87.0%) |
60.0% | 20% |
ブラウン管式 表示装置 ※ |
134.4トン (87.0%) |
68.0% | 13.3トン (43.5%) |
67.6% | 147.7トン (79.9%) |
67.9% | 55% |
液晶式表示装置 ※ | 624.4トン (112.5%) |
78.0% | 71.3トン (44.3%) |
82.4% | 695.7トン (97.2%) |
78.4% | 55% |
合計 | 1314.7トン (103.9%) | - | 264.1トン (50.5%) |
- | 1578.8トン (88.3%) |
- | - |
(カッコ内の数値は前年度比%)
なお、会員企業各社の使用済パソコンの回収及び再資源化実績については、各社のホームページで公表しておりますが、当協会の下記ページからアクセスできます。
※本件についてのお問い合わせは、当協会 十王舘までお願いします(TEL: 03-5282-7820)。