本発明は、マルチキャリア通信装置およびマルチキャリア通信方法に関し、特に、通信エリアを複数のセルに分割したセルラーシステムにて用いられるマルチキャリア通信装置およびマルチキャリア通信方法に関する。
セルラーシステムにおいては、ある基地局装置に収容された移動局装置(つまり、ある基地局装置と無線リンク接続が確立している移動局装置)の数が増加することによりトラヒックが集中した場合(以下、このような状態の基地局装置を「高トラヒック基地局装置」と言う)、高トラヒック基地局装置は、新規の移動局装置を収容するときに既に収容されている移動局装置の中のいずれかを強制的にハンドオーバさせることによって負荷を分散させることがある(例えば、特許文献1参照)。ところがその結果として、周辺基地局装置にハンドオーバさせられた移動局装置の受信品質が劣化することがある。このような場合、ハンドオーバさせられた移動局装置のスループットは低下する。
ところで、近年、干渉やフェージングに強い特徴を持つOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式に代表されるマルチキャリア方式が注目されている。マルチキャリア方式では、複数のサブキャリアの中のいずれかのサブキャリアをある移動局装置に割り当てて、他のサブキャリアを他の移動局装置に割り当てることができる。よって、マルチキャリア方式のセルラーシステムでは、高トラヒック基地局装置は、既に収容している移動局装置に対して割り当てているサブキャリアのうち、例えば比較的受信品質の悪いサブキャリアを開放し、開放したサブキャリアを新規の移動局装置に割り当てることができ、一部のサブキャリアが開放された移動局装置のスループットの低下を軽減することが可能となる。
特開平10−51836号公報
マルチキャリア方式のセルラーシステムで基地局装置の負荷分散を実現するために採用され得る手法では、例えば、周辺基地局装置が、高トラヒック基地局装置によるサブキャリアの開放に伴って、周辺基地局装置で使用可能な複数のサブキャリアのうちいずれかのサブキャリアを、サブキャリアが開放された移動局装置に割り当てる。
しかしながら、前述の手法が採用された場合は、高トラヒック基地局装置からある移動局装置に既に割り当てられているサブキャリアの周波数と周辺基地局装置からその移動局装置に新たに割り当てられるサブキャリアの周波数とが同じになることがある。このような場合、一方の基地局装置から送信された信号が他方の基地局装置から送信された信号を干渉し、その移動局装置のスループットを低下させてしまう。
本発明の目的は、新規の移動局装置に対するサブキャリアの割当に伴って他の移動局装置のスループット低下が生じるのを防止することができるマルチキャリア通信装置およびマルチキャリア通信方法を提供することである。
本発明のマルチキャリア通信装置は、第1の基地局装置から移動局装置に既に割り当てられている複数の割当サブキャリアの中のいずれかと、第2の基地局装置が移動局装置に新規に割り当てることが可能な複数の割当可能サブキャリアの中のいずれかとについて、受信品質値を取得する取得手段と、複数の割当サブキャリアの中の第1のサブキャリアと、複数の割当可能サブキャリアの中のサブキャリアであって、複数の割当サブキャリアのうち第1のサブキャリア以外のいずれとも異なる周波数を有する第2のサブキャリアとを、取得された受信品質値に基づいて選択する選択手段と、選択された第1のサブキャリアの開放を第1の基地局装置に指示すると共に、選択された第2のサブキャリアの移動局装置への割当を第2の基地局装置に指示する指示手段と、を有する構成を採る。
本発明の基地局装置は、移動局装置にサブキャリアを割り当てる割当手段と、前記割当手段によって移動局装置に既に割り当てられている複数の割当サブキャリアの中のいずれかと、他の基地局装置が移動局装置に新規に割り当てることが可能な複数の割当可能サブキャリアの中のいずれかとについて、受信品質値を取得する取得手段と、複数の割当サブキャリアの中の第1のサブキャリアと、複数の割当可能サブキャリアの中のサブキャリアであって、複数の割当サブキャリアのうち第1のサブキャリア以外のいずれとも異なる周波数を有する第2のサブキャリアとを、取得された受信品質値に基づいて選択する選択手段と、選択された第1のサブキャリアを開放する開放手段と、選択された第2のサブキャリアの移動局装置への割当を他の基地局装置に指示する指示手段と、を有する構成を採る。
本発明のマルチキャリア通信方法は、第1の基地局装置から移動局装置に既に割り当てられている複数の割当サブキャリアの中のいずれかと、第2の基地局装置が移動局装置に新規に割り当てることが可能な複数の割当可能サブキャリアの中のいずれかとについて、受信品質値を取得する取得ステップと、複数の割当サブキャリアの中の第1のサブキャリアと、複数の割当可能サブキャリアの中のサブキャリアであって、複数の割当サブキャリアのうち第1のサブキャリア以外のいずれとも異なる周波数を有する第2のサブキャリアとを、取得された受信品質値に基づいて選択する選択ステップと、選択された第1のサブキャリアの開放を第1の基地局装置に指示すると共に、選択された第2のサブキャリアの移動局装置への割当を第2の基地局装置に指示する指示ステップと、を有するようにした。
本発明によれば、新規の移動局装置に対するサブキャリアの割当に伴って他の移動局装置のスループット低下が生じるのを防止することができる。
本発明の実施の形態1に係るセルラーシステムの構成を示す図
本発明の実施の形態1に係る基地局装置の構成を示すブロック図
本発明の実施の形態1に係る移動局装置の構成を示すブロック図
本発明の実施の形態1に係るスケジューリング部の動作手順を説明するためのフロー図
本発明の実施の形態1に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態1に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態2に係るスケジューリング部の動作手順を説明するためのフロー図
本発明の実施の形態2に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態2に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態3に係るスケジューリング部の動作手順を説明するためのフロー図
本発明の実施の形態3に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態3に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態3に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態4に係るスケジューリング部の動作手順を説明するためのフロー図
本発明の実施の形態4に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態4に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態4に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態5に係るスケジューリング部の動作手順を説明するためのフロー図
本発明の実施の形態5に係るMCSレベルと受信品質測定値との関係を説明するための図
本発明のさらに他の実施の形態に係るセルラーシステムの構成を示す図
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るセルラーシステムの構成を示す図である。図1のセルラーシステムは、互いに隣接する2つのセルにそれぞれ配置された基地局装置(BS)100a、100bを有する。
本実施の形態では、2つのセルの境界付近に位置している移動局装置(MS)150aがBS100aと通信を行っているときに、BS100aのセル内に位置しているMS150bがBS100aとの通信を開始する場合を例にとって説明する。
以下、BS100a、MS150aの各々の構成について順に説明する。なお、好ましくは、BS100bはBS100aと同一の構成を有し、MS150bはMS150aと同一の構成を有する。
BS100aは、図2に示すように、アンテナ102、送受信共用器104、GI(Guard Interval)除去部106、FFT(Fast Fourier Transform)部108、復調部110、復号部112、スケジューリング部114、符号化部116、変調部118、トラヒック計測部120、スイッチ部122、品質要求信号生成部124、シリアルパラレル変換(S/P)部126、サブキャリア選択部128、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部130およびGI挿入部132を有する。
送受信共用器104は、MS150aまたはMS150bから送信された無線信号を、アンテナ102を介して受信する。そして、受信した無線信号に対して所定の受信無線処理(例えば、ダウンコンバート、A/D変換など)を施すことによってベースバンド信号を得る。
また、送受信共用器104は、GI挿入部132によってGIが挿入された信号に対して所定の送信無線処理(例えば、D/A変換、アップコンバートなど)を施すことによって、無線信号を生成する。送受信共用器104は、生成した無線信号を、アンテナ102を介してMS150aまたはMS150bに送信する。
GI除去部106は、送受信共用器104によって得られたベースバンド信号の所定箇所に挿入されているGIを除去する。FFT部108は、GI除去部106によってGIが除去された信号に対してFFT処理を施す。復調部110は、FFT処理を施された信号を復調する。復号部112は、復調部110によって復調された信号を復号する。復号された信号は受信データとして出力される。あるいは、MS150aまたはMS150bによって生成された後述する制御信号が復号信号に含まれる場合、制御信号は、スケジューリング部114に出力される。
スケジューリング部114は、トラヒック計測部120によるトラヒック計測の結果としてトラヒックの集中が通知されたとき、復号部112によって復号された制御信号に従って開放情報および割当情報を生成し、開放情報を自装置のサブキャリア選択部128に通知するとともに、割当情報を周辺BSに通知する。また、開放情報および割当情報は符号化部116にも出力される。
ここで、開放情報とは、あるMSに対して割り当てられていたサブキャリアの開放を指示するための信号であり、開放情報には、開放されるサブキャリア(以下「開放サブキャリア」と言う)が示されている。また、割当情報とは、サブキャリアの開放に伴ってサブキャリアの新たな割当をBS100bに対して指示するための信号であり、割当情報には、新たに割り当てられるサブキャリア(以下「新規割当サブキャリア」と言う)が示されている。割当情報を通知されたBS100bは、新規割当サブキャリアにMS150a宛ての信号を割り当てて、割当後の信号に対してIFFT処理を施し、IFFT処理後の信号から無線信号を生成し、この無線信号をMS150aに送信することとなる。開放情報および割当情報の生成の詳細については後述する。
符号化部116は、MS150aまたはMS150b宛ての送信データが入力された場合は送信データを符号化し、品質要求信号生成部124から品質要求信号が入力された場合は品質要求信号を符号化し、スケジューリング部114から割当情報および開放情報が入力された場合は割当情報および開放情報を符号化する。
変調部118は、符号化部116の符号化処理によって得られた信号を変調する。S/P部126は、変調部118によって変調された信号をシリアルパラレル変換する。
トラヒック計測部120は、変調部118によって変調された信号を用いて、自装置のトラヒックを計測する。計測されたトラヒックが所定レベル以上の場合、トラヒック計測部120の出力がスイッチ部122により品質要求信号生成部124の入力に接続される。これにより、トラヒックの集中がスケジューリング部114および品質要求信号生成部124に通知される。
品質要求信号生成部124は、トラヒック計測部120によるトラヒック計測の結果としてトラヒックの集中が通知されたとき、サブキャリア毎の受信品質値の報告をMS150aに対して要求する品質要求信号を生成し、符号化部116に出力する。
サブキャリア選択部128は、K個(Kは2以上の整数)のサブキャリアの中のいずれかを選択し、選択したサブキャリアを、S/P部126によってシリアルパラレル変換された信号に対して割り当てる。
より具体的には、例えば全サブキャリアf1〜fKがMS150a宛ての信号に割り当てられているときに開放情報が通知された場合、サブキャリア選択部128は、全サブキャリアf1〜fKのうち開放情報に示された開放サブキャリアを開放する。そして、サブキャリア選択部128は、開放サブキャリア以外のサブキャリアをMS150a宛ての信号に割り当てる。さらに、開放サブキャリアの全てをMS150b宛ての信号に割り当てる。開放サブキャリアの全てを新規MSつまりMS150bに割り当てる場合、周波数利用効率を維持することができる。なお、開放サブキャリアの一部のみをMS150b宛ての信号に割り当てるようにしても良い。
また、サブキャリア選択部128に対して、周辺BS(例えばBS100b)から割当情報が通知される場合もある。この割当情報は、BS100aが、周辺BSの負荷軽減のために、周辺BSに収容されているMSへの割当から開放された開放サブキャリアに代わる新規割当サブキャリアを新たに割り当てる場合に利用される。
IFFT部130は、サブキャリアf1〜fKを割り当てられた信号に対してIFFT処理を施す。GI挿入部132は、IFFT部130によってIFFT処理を施された信号の所定箇所にGIを挿入する。
MS150aは、図3に示すように、アンテナ152、送受信共用器154、GI除去部156、FFT部158、サブキャリア選択部160、チャネル推定部162、復調部164、復号部166、受信品質測定部168、符号化部170、変調部172、S/P部174、IFFT部176およびGI挿入部178を有する。
送受信共用器154は、BS100aまたはBS100bから送信された無線信号を、アンテナ152を介して受信する。そして、受信した無線信号に対して所定の受信無線処理を施すことによってベースバンド信号を得る。
また、送受信共用器154は、GI挿入部178によってGIが挿入された信号に対して所定の送信無線処理を施すことによって、無線信号を生成する。送受信共用器154は、生成した無線信号を、アンテナ152を介してBS100aまたはBS100bに送信する。
GI除去部156は、送受信共用器154によって得られたベースバンド信号の所定箇所に挿入されているGIを除去する。FFT部158は、GI除去部156によってGIが除去された信号に対してFFT処理を施す。
サブキャリア選択部160は、復号部166から通知された開放情報および割当情報に従って、サブキャリアf1〜fKの中から、自装置に対して割り当てられたサブキャリアを選択する。ここで、選択されるサブキャリアには、BS100aから割り当てられるサブキャリアとBS100bから割り当てられるサブキャリアとが含まれる。サブキャリア選択部160は、BS100aによってサブキャリアを割り当てられ送信された信号と、BS100bによってサブキャリアを割り当てられ送信された信号と、をチャネル推定部162に出力する。以下の説明では、前者の信号を「BS100aの信号」と言い、後者の信号を「BS100bの信号」と言う。
チャネル推定部162は、サブキャリア選択部160から入力された前述の2つの信号、つまり、BS100aの信号およびBS100bの信号をそれぞれ用いてチャネル推定を行い、BS100aとの通信に用いられるチャネルに対応するチャネル推定結果およびBS100bとの通信に用いられるチャネルに対応するチャネル推定結果を得る。得られたチャネル推定結果は、前述の2つの信号と共に、復調部164に出力される。
復調部164は、BS100aとの通信に用いられるチャネルに対応するチャネル推定値を用いてチャネル補償を行った上で、BS100aの信号を復調する。また、復調部164は、BS100bとの通信に用いられるチャネルに対応するチャネル推定値を用いてチャネル補償を行った上で、BS100bの信号を復調する。
復号部166は、復調部164によって復調された信号を復号する。復号された信号は受信データとして出力される。また、復号された信号に開放情報および割当情報が含まれる場合、開放情報および割当情報はサブキャリア選択部160に出力される。また、復号された信号に品質要求信号が含まれる場合、品質要求信号は受信品質測定部168に出力される。
受信品質測定部168は、復号部166から入力される品質要求信号に従って、復調部164によって復調された信号の受信品質を測定して、測定した受信品質を示す受信品質情報を生成する。本実施の形態では、BS100aとの通信に用いられるチャネルにおける各サブキャリアの受信品質と、BS100bとの通信に用いられるチャネルにおける各サブキャリアの受信品質と、をそれぞれ測定する。そして、測定された受信品質を示す測定値もしくは測定された受信品質から直接的または間接的に導出される数値を示す受信品質情報を生成する。
なお、本実施の形態および後続の各実施の形態では、測定された受信品質を示す測定値および測定された受信品質から直接的または間接的に導出される数値を「受信品質値」と総称する。
また、受信品質の測定値としては、例えば、SNR(Signal to Noise Ratio)、SIR(Signal to Interference Ratio)、SINR(Signal to Interference and Noise Ratio)、CIR(Carrier to Interference Ratio)、CNR(Carrier to Noise Ratio)、CINR(Carrier to Interference and Noise Ratio)、RSSI(Received Signal Strength Indicator)、受信電力値、干渉電力値、誤り率、伝送レート、スループットなどが挙げられる。また、測定された受信品質から直接的または間接的に導出される数値としては、例えばMCS(Modulation and Coding Scheme:変調符号化方式)レベルなどが挙げられる。
符号化部170は、送信データが入力された場合、送信データを符号化する。また、符号化部170は、受信品質測定部168によって生成された受信品質情報が入力された場合、受信品質情報を符号化する。変調部172は、符号化部170の符号化により得られた信号を変調する。S/P部174は、変調部172によって変調された信号をシリアルパラレル変換する。IFFT部176は、S/P部174によってシリアルパラレル変換された信号に対してIFFT処理を施す。GI挿入部178は、IFFT部176によってIFFT処理を施された信号の所定箇所にGIを挿入する。
上記構成を有するBS100aおよびMS150aを、BS100bおよびMS150bと共に有するセルラーシステムでは、例えば、図1に示すように、まず、MS150bが、BS100aとの通信を開始するために、希望スループットを示す希望スループット情報を制御信号としてBS100aに送信する(ステップST1)。BS100aは、希望スループット情報をMS150bから受信したとき、既に通信を行っているMS150aに対して受信品質の報告を要求する(ステップST2)。
MS150aは、受信品質報告の要求に従って、受信品質情報を生成してBS100aに送信する(ステップST3)。受信品質の報告を受けたBS100aは、MS150bから受信した希望スループット情報に示された希望スループットを満たすことができるように、MS150bに割り当てるサブキャリアを決定する。これに伴い、BS100aは、MS150aから開放すべきサブキャリア(開放サブキャリア)と、BS100bからMS150aに対して新たに割り当てるべきサブキャリア(新規割当サブキャリア)と、をそれぞれ決定する。そして、開放サブキャリアを示す開放情報および新規割当サブキャリアを示す割当情報をそれぞれ生成し、MS150aに送信する。これに並行して、割当情報をBS100bに送信する(ステップST4)。
セルラーシステムにおける前述の動作を実現するために、BS100aのスケジューリング部114は、以下に説明する手順に従って動作する。図4は、スケジューリング部114の動作手順の一例を説明するためのフロー図である。
まず、MS150bから送信された希望スループット情報が取得される(ステップST10)。そして、希望スループット情報に示された希望スループット、つまり、MS150bが必要としているスループットに基づいて、所要サブキャリア数NNEW、つまりMS150bに割り当てるべきサブキャリアの数が決定される(ステップST20)。続いて、開放サブキャリア数NDEALLOCATEが決定される(ステップST30)。本実施の形態では、開放サブキャリア数NDEALLOCATEは所要サブキャリア数NNEWと同数となる。ただし、開放サブキャリア数NDEALLOCATEは所要サブキャリア数NNEWよりも小さい数に決定されても良い。
また、MS150aによって生成された受信品質情報Qai、Qbjがそれぞれ取得される(ステップST40)。受信品質情報Qaiは、MS150aがBS100aから受信するサブキャリアfi(iは1からKまでの任意の整数)の受信品質の測定値またはその測定値から導出される数値を示し、受信品質情報Qbjは、MS150aがBS100bから受信するサブキャリアfj(jは1からKまでの任意の整数)の受信品質の測定値またはその測定値から導出される数値を示す。
そして、サブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijに対応する品質差Dijが、算出される(ステップST50)。品質差Dijは、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
また、本実施の形態では、品質差Dijは、受信品質情報Qbjの値から受信品質情報Qaiの値を減算することによって得られる。これにより、例えば、受信品質情報Qai、Qbjに示される値がより大きいほど受信状態がより良好であることが、受信品質情報Qai、Qbjにより表現されている場合に、品質差Dijは、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
なお、受信品質情報Qai、Qbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、受信品質情報Qai、Qbjにより表現される場合は、受信品質情報Qaiの値から受信品質情報Qbjの値を減算することによって品質差Dijを得ても良い。
また、本実施の形態では、品質差Dijは、互いに同一の周波数を有するサブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijについて算出される。この算出方法は、BS100aがMS150aに対して既に割り当てている全てのサブキャリア(以下「既割当サブキャリア」と言う)の周波数帯域(以下「既割当帯域」と言う)と、BS100bがMS150aに対して新規に割り当てることが可能な全てのサブキャリア(以下「割当可能サブキャリア」と言う)の周波数帯域(以下「割当可能帯域」と言う)、が互いに同一である場合において用いることが好ましい。
そして、ステップST60では、全てのサブキャリアペアPijのリストの中で最も大きい品質差Dijを有するサブキャリアペアPMAXが探索される。このように、品質差Dijを最大にするサブキャリアペアPMAXを探索するため、サブキャリア単位での強制ハンドオーバの効果を向上することができる。
なお、受信品質情報Qai、Qbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、受信品質情報Qai、Qbjにより表現される場合は、最も小さい品質差Dijを有するサブキャリアペアMMINを探索しても良い。
さらにステップST60では、サブキャリアペアPMAXが探索されたときにペアカウントに1を加算することにより、ペアカウントが更新される。なお、ペアカウントの初期値は0である。
そして、更新後のペアカウントが開放サブキャリア数NDEALLOCATEと比較される(ステップST70)。ペアカウントが開放サブキャリア数NDEALLOCATEに未だ達していない場合は(ST70:NO)、サブキャリアペアPijのリストからのサブキャリアペアPMAXの除外がなされた(ステップST80)上で、ステップST60の処理に戻る。
また、更新後のペアカウントが開放サブキャリア数NDEALLOCATEに達した場合は(ST70:YES)、サブキャリアペアPMAXとして探索された全てのサブキャリアペアPijを示す情報が、割当情報および開放情報として生成される(ステップST90)。そして、生成された割当情報が周辺BSつまりBS100bに通知される(ステップST100)。これによって、サブキャリアペアPMAXとして探索されたサブキャリアペアPijに含まれるサブキャリアfjをMS150aに新規に割り当てることが、BS100bに指示される。
また、生成された開放情報がサブキャリア選択部128に通知される(ステップST110)。これによって、サブキャリアペアPMAXとして探索されたサブキャリアペアPijに含まれるサブキャリアfiをMS150aから開放することが、BS100aのサブキャリア選択部128に指示される。
また、生成された開放情報および割当情報は、符号化部116にも通知される(ステップST111)。これにより開放情報および割当情報がMS150aに送信されるため、MS150aは、BS100aおよびBS100bからの送信にそれぞれどのサブキャリアが使用されるかを知ることができる。
次いで、前述した動作手順によるスケジューリング部114の動作の具体例について図5Aおよび図5Bを用いて説明する。ここでは、図5Aに示すように、BS100aの既割当帯域とBS100bの割当可能帯域とが同一であり各帯域に10個のサブキャリアf1〜f10が含まれる場合を例にとって説明する。
スケジューリング部114は、各サブキャリアf1〜f10についての受信品質情報Qai、Qbjを取得し、各サブキャリアペアPijについての品質差Dijを算出する。その結果、サブキャリアf6に対応するサブキャリアペアP66の品質差D66が、全てのサブキャリアペアPijの中で最も大きく、6である。よって、サブキャリアペアP66がサブキャリアペアPMAXとして最初に選択される。また、サブキャリアペアP66を除く全てのサブキャリアペアPijの中で最も大きい品質差Dijを有するのは、サブキャリアペアP1010である。よって、サブキャリアペアP1010がサブキャリアペアPMAXとして2番目に選択される。開放サブキャリア数NDEALLOCATEが例えば5に設定されている場合、上記2つのサブキャリアペアP66、P1010に続いて、順に、サブキャリアペアP77、P33、P22が選択される。
このように、本実施の形態によれば、各サブキャリアfi、fjの受信品質情報Qai、Qbjに基づいて、複数の既割当サブキャリアの中から開放サブキャリアを選択すると共に、複数の割当可能サブキャリアの中から、複数の既割当サブキャリアのいずれとも異なる周波数を有する新規割当サブキャリアを選択して、選択された開放サブキャリアの開放をBS100aのサブキャリア選択部128に指示すると共に、選択された新規割当サブキャリアのMS150aへの割当をBS100bに指示するため、高トラヒック状態のBS100aからMS150aに既に割り当てられている既割当サブキャリアの周波数とBS100bからMS150aに新たに割り当てられる新規割当サブキャリアの周波数とが同じになることを防止でき、MS150aのスループット低下を防止できる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態に係るセルラーシステム、BS、MSの各構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。よって、各構成の説明を省略する。本実施の形態は、実施の形態1で説明したセルラーシステムの動作(ステップST1〜4)を実現するために実行されるスケジューリング部114の動作手順のみにおいて、実施の形態1と相違する。
セルラーシステムにおける前述の動作を実現するために、BS100aのスケジューリング部114は、以下に説明する手順に従って動作する。図6は、スケジューリング部114の動作手順の一例を説明するためのフロー図である。
まず、実施の形態1で説明したステップST10〜40が実行される。
ステップST40に続くステップST51では、サブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijに対応する品質差Dijが、算出される。品質差Dijは、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
また、本実施の形態では、品質差Dijは、受信品質情報Qbjの値から受信品質情報Qaiの値を減算することによって得られる。これにより、例えば、受信品質情報Qai、Qbjに示される値がより大きいほど受信状態がより良好であることが、受信品質情報Qai、Qbjにより表現されている場合に、品質差Dijは、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
なお、受信品質情報Qai、Qbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、受信品質情報Qai、Qbjにより表現される場合は、受信品質情報Qaiの値から受信品質情報Qbjの値を減算することによって品質差Dijを得ても良い。
また、本実施の形態では、品質差Dijは、互いに異なる周波数を有するサブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijについて算出される。この算出方法は、割当可能帯域に含まれる各サブキャリアfjの周波数が、既割当帯域に含まれるいずれのサブキャリアfiとも異なる場合、換言すれば、既割当帯域と割当可能帯域とが全く重複しない場合において用いることが好ましい。
ステップST51の後は、実施の形態1で説明したステップST60〜111が実行される。
次いで、前述した動作手順によるスケジューリング部114の動作の具体例について図7Aおよび図7Bを用いて説明する。ここでは、図7Aに示すように、BS100aの既割当帯域とBS100bの割当可能帯域とが全く重複せず既割当帯域にサブキャリアf1〜f5が含まれ割当可能帯域にサブキャリアf6〜f10が含まれる場合を例にとって説明する。
スケジューリング部114は、各サブキャリアf1〜f5について受信品質情報Qaiを取得すると共に、各サブキャリアf6〜f10について受信品質情報Qbjを取得する。その結果、サブキャリアf7に対応する受信品質情報Qb7の値からサブキャリアf3に対応する受信品質情報Qa3の値を減算して得られる品質差D37が、全てのサブキャリアペアPijの中で最も大きく、9である。よって、サブキャリアペアP37がサブキャリアペアPMAXとして最初に選択される。また、サブキャリアペアP37を除く全てのサブキャリアペアPijの中で最も大きい品質差Dijを有するのは、サブキャリアペアP110である。よって、サブキャリアペアP110がサブキャリアペアPMAXとして2番目に選択される。
このように、本実施の形態によれば、既割当帯域と割当可能帯域とが互いに重複しない場合においても、サブキャリア単位での強制ハンドオーバの効果を向上することができる。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態に係るセルラーシステム、BS、MSの各構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。よって、各構成の説明を省略する。本実施の形態は、実施の形態1で説明したセルラーシステムの動作(ステップST1〜4)を実現するために実行されるスケジューリング部114の動作手順のみにおいて、実施の形態1と相違する。
セルラーシステムにおける前述の動作を実現するために、BS100aのスケジューリング部114は、以下に説明する手順に従って動作する。図8は、スケジューリング部114の動作手順の一例を説明するためのフロー図である。
まず、実施の形態1で説明したステップST10〜40が実行される。
ステップST40に続くステップST41では、2つのグループA、Bが構成される。グループAは、既割当帯域に含まれるいずれかの既割当サブキャリアと同一の周波数を有する割当可能サブキャリアにより構成される。また、グループBは、既割当帯域に含まれるいずれの既割当サブキャリアとも異なる周波数を有する割当可能サブキャリアにより構成される。
そして、サブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijに対応する品質差DAij、DBijが、それぞれ算出される(ステップST52)。品質差DAijは、互いに同じ周波数を有するサブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijについて算出される。この場合、割当可能サブキャリアはグループAに属する。品質差DBijは、互いに異なる周波数を有するサブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijについて算出される。この場合、割当可能サブキャリアはグループBに属する。
品質差DAij、DBijはいずれも、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
また、本実施の形態では、品質差DAij、DBijはいずれも、受信品質情報Qbjの値から受信品質情報Qaiの値を減算することによって得られる。これにより、例えば、受信品質情報Qai、Qbjに示される値がより大きいほど受信状態がより良好であることが、受信品質情報Qai、Qbjにより表現されている場合に、品質差DAij、DBijは、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfj受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
なお、受信品質情報Qai、Qbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、受信品質情報Qai、Qbjにより表現される場合は、受信品質情報Qaiの値から受信品質情報Qbjの値を減算することによって品質差DAij、DBijを得ても良い。
そして、ステップST61では、全てのサブキャリアペアPijのリストの中で最も大きい品質差DAijを有するサブキャリアペアPAMAXが探索され、また、全てのサブキャリアペアPijのリストの中で最も大きい品質差DBijを有するサブキャリアペアPBMAXが探索される。
なお、受信品質情報Qai、Qbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、受信品質情報Qai、Qbjにより表現される場合は、最も小さい品質差DAij、DBijを有するサブキャリアペアMAMIN、MBMINを探索しても良い。
そして、ステップST62では、サブキャリペアPAMAXの品質差およびサブキャリアPBMAXの品質差が相互比較される。そして、サブキャリペアPAMAX、PBMAXのうちより大きい品質差を有するものが、サブキャリアペアPMAXとして選択される(ステップST63)。
さらにステップST63では、サブキャリアペアPMAXが選択されたときにペアカウントに1を加算することにより、ペアカウントが更新される。なお、ペアカウントの初期値は0である。
ステップST63の後には、実施の形態1で説明したステップST70〜111が実行される。ただし、本実施の形態では、ステップST80の後に下記のステップST81、82が実行される。
ステップST81では、サブキャリアペアPAMAX、PBMAXのうちサブキャリアペアPBMAXがサブキャリアペアPMAXとして選択されたか否かが判断される。サブキャリアペアPBMAXがサブキャリアペアPMAXとして選択された場合(ST81:YES)、サブキャリアペアPMAXの既割当サブキャリアと同一の周波数を有する割当可能サブキャリアがグループAからグループBに移されることにより、グループA、Bが更新される(ステップST82)。グループ更新後、ステップST52に戻る。一方、サブキャリアペアPAMAXがサブキャリアペアPMAXとして選択された場合(ST81:NO)、グループ更新を行わずに、ステップST52に戻る。
次いで、前述した動作手順によるスケジューリング部114の動作の具体例について図9A、図9B、図9Cを用いて説明する。ここでは、図9Aに示すように、BS100aの既割当帯域とBS100bの割当可能帯域の一部とが同一であり既割当帯域にサブキャリアf1〜f5が含まれ割当可能帯域にサブキャリアf1〜f10が含まれる場合を例にとって説明する。
スケジューリング部114は、各サブキャリアf1〜f5についての受信品質情報Qaiおよび各サブキャリアf1〜f10についての受信品質情報Qbjを取得し、各サブキャリアペアPijについての品質差DAij、DBijを算出する。
その結果、図9Bに示すように、サブキャリアf5に対応するサブキャリアペアP55の品質差DA55が、算出された全ての品質差DAijの中で最も大きく、4である。また、サブキャリアf7に対応する受信品質情報Qb7の値からサブキャリアf3に対応する受信品質情報Qa3の値を減算して得られる品質差DB37が、算出された全ての品質差DBijの中で最も大きく、9である。
そして、スケジューリング部114では、品質差DA55と品質差DB37とが比較される。この比較においては品質差DB37の値が品質差DA55の値よりも大きいので、品質差D37に対応するサブキャリアペアP37が、サブキャリアPMAXとして選択される。つまり、サブキャリアペアP37の既割当サブキャリア(サブキャリアf3)が、開放サブキャリアとして選択され、サブキャリアペアP37の割当可能サブキャリア(サブキャリアf7)が、新規割当サブキャリアとして選択される。
上記の例では、サブキャリアPMAXの割当可能サブキャリア(サブキャリアf7)はグループBに属する。よって、サブキャリアペアPMAXの探索および選択がさらに継続される場合、図9Cに示すように、サブキャリアPMAXの既割当サブキャリア(サブキャリアf3)と同一の周波数を有する割当可能サブキャリア(サブキャリアf3)がグループAからグループBに移されることにより、グループA、Bが更新される。そして、品質差DAij、DBijが再度算出される。
このように、本実施の形態によれば、品質差DAij、DBijを最大にするサブキャリアペアPAMAX、PBMAXを探索するため、既割当帯域と割当可能帯域とが部分的に重複する場合においても、サブキャリア単位での強制ハンドオーバの効果を向上することができる。
また、本実施の形態によれば、互いに異なる周波数を有する既割当サブキャリアおよび割当可能サブキャリアから成るサブキャリアペアがサブキャリアPMAXとして選択された場合であって、選択されたサブキャリアPMAXの既割当サブキャリアと同一の周波数を有する割当可能サブキャリアが存在する場合には、サブキャリアPMAXの既割当サブキャリアと同一の周波数を有する割当可能サブキャリアをグループAからグループBに移動させ、グループA、Bを更新する。このため、複数の開放サブキャリアおよび新規割当サブキャリアの選択を行う必要がある場合、その選択肢を広げることができ、強制ハンドオーバの効果を一層向上することができる。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態に係るセルラーシステム、BS、MSの各構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。よって、各構成の説明を省略する。本実施の形態は、実施の形態1で説明したセルラーシステムの動作(ステップST1〜4)を実現するために実行されるスケジューリング部114の動作手順においてのみ、実施の形態1と相違する。
セルラーシステムのおける前述の動作を実現するために、BS100aのスケジューリング部114は、以下に説明する手順に従って動作する。図10は、スケジューリング部114の動作手順の一例を説明するためのフロー図である。図10の動作手順は、実施の形態3において説明した動作手順(図8)と基本的に同様である。図10の動作手順は、ステップST40とステップST52の間にステップST42が実行されるという点で、図8の動作手順と相違する。
ステップST42では、3つのグループA、B、Cが構成される。グループAは、既割当帯域に含まれるいずれかの既割当サブキャリアと同一の周波数を有する割当可能サブキャリアにより構成される。また、グループBは、既割当帯域に含まれるいずれの既割当サブキャリアとも異なる周波数を有する割当可能サブキャリアにより構成される。グループCは、割当可能帯域以外の帯域に含まれるサブキャリアにより構成される。
次いで、前述した動作手順によるスケジューリング部114の動作の具体例について図11A、図11B、図11Cを用いて説明する。ここでは、図11Aに示すように、BS100aの既割当帯域とBS100bの割当可能帯域の一部とが同一であり、BS100bの通信帯域に割当可能帯域以外の帯域が存在し、既割当帯域にサブキャリアf1〜f5が含まれ、割当可能帯域にサブキャリアf1〜f3、f7〜f10が含まれる場合を例にとって説明する。
スケジューリング部114は、各サブキャリアf1〜f5についての受信品質情報Qaiおよび各サブキャリアf1〜f3、f7〜f10についての受信品質情報Qbjを取得し、各サブキャリアペアPijについての品質差DAij、DBijを算出する。
その結果、図11Bに示すように、サブキャリアf3に対応するサブキャリアペアP33の品質差DA33が、算出された全てのDAijの中で最も大きく、2である。また、サブキャリアf7に対応する受信品質情報Qb7の値からサブキャリアf3に対応する受信品質情報Qa3の値を減算して得られる品質差DB37が、算出された全ての品質差DBijの中で最も大きく、9である。
そして、スケジューリング部114では、品質差DA33と品質差DB37とが比較される。この比較においては品質差DB37の値が品質差DA33の値よりも大きいので、品質差D37に対応するサブキャリアペアP37が、サブキャリアPMAXとして選択される。つまり、サブキャリアペアP37の既割当サブキャリア(サブキャリアf3)が、開放サブキャリアとして選択され、サブキャリアペアP37の割当可能サブキャリア(サブキャリアf7)が、新規割当サブキャリアとして選択される。
上記の例では、サブキャリアPMAXの割当可能サブキャリア(サブキャリアf7)はグループBに属する。よって、サブキャリアペアPMAXの探索および選択がさらに継続される場合、図11Cに示すように、サブキャリアPMAXの既割当サブキャリア(サブキャリアf3)と同一の周波数を有する割当可能サブキャリア(サブキャリアf3)がグループAからグループBに移されることにより、グループA、Bが更新される。そして、品質差DAij、DBijが再度算出される。
このように、本実施の形態によれば、品質差DAij、DBijを最大にするサブキャリアペアPAMAX、PBMAXを探索するため、既割当帯域と割当可能帯域とが部分的に重複する場合においても、サブキャリア単位での強制ハンドオーバの効果を向上することができる。
また、本実施の形態によれば、互いに異なる周波数を有する既割当サブキャリアおよび割当可能サブキャリアから成るサブキャリアペアがサブキャリアPMAXとして選択された場合であって、選択されたサブキャリアPMAXの既割当サブキャリアと同一の周波数を有する割当可能サブキャリアが存在する場合には、サブキャリアPMAXの既割当サブキャリアと同一の周波数を有する割当可能サブキャリアをグループAからグループBに移動させ、グループA、Bを更新する。このため、複数の開放サブキャリアおよび新規割当サブキャリアの選択を行う必要がある場合、その選択肢を広げることができ、強制ハンドオーバの効果を一層向上することができる。
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態6について説明する。本実施の形態に係るセルラーシステム、BS、MSの各構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。よって、各構成の説明を省略する。本実施の形態は、実施の形態1で説明したセルラーシステムの動作(ステップST1〜4)を実現するために実行されるスケジューリング部114の動作手順においてのみ、実施の形態1と相違する。
セルラーシステムのおける前述の動作を実現するために、BS100aのスケジューリング部114は、以下に説明する手順に従って動作する。図12は、スケジューリング部114の動作手順の一例を説明するためのフロー図である。
まず、実施の形態1で説明したステップST10〜30が実行される。
ステップST30の後、ステップST43では、MS150aによって生成された受信品質情報Qaiとして、受信品質の測定値を示す測定値情報Maiおよびその測定値に対応するMCSレベルを示すMCSレベル情報Laiがそれぞれ取得される。また、MS150aによって生成された受信品質情報Qbjとして、受信品質の測定値を示す測定値情報Mbjおよびその測定値に対応するMCSレベルを示すMCSレベル情報Lbjとがそれぞれ取得される。
そして、サブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijに対応する測定差Mij、レベル差Lijが、それぞれ算出される(ステップST53)。測定差Mij、レベル差Lijはいずれも、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
また、本実施の形態では、測定差Mijは、測定値情報Mbjの値から測定値情報Maiの値を減算することによって得られる。これにより、例えば、測定値情報Mai、Mbjに示される値がより大きいほど受信状態がより良好であることが、測定値情報Mai、Mbjにより表現されている場合に、測定差Mijは、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
なお、測定値情報Mai、Mbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、測定値情報Mai、Mbjにより表現される場合は、測定値情報Maiの値から測定値情報Mbjの値を減算することによって測定差Mijを得ても良い。
また、本実施の形態では、レベル差Lijは、MCSレベル情報Lbiの値からMCSレベル情報Laiの値を減算することによって得られる。これにより、例えば、MCSレベル情報Mai、Mbjに示される値がより大きいほど受信状態がより良好であることが、MCSレベル情報Lai、Lbjにより表現されている場合に、レベル差Lijは、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
なお、MCSレベル情報Lai、Lbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、MCSレベル情報Lai、Lbjにより表現される場合は、MCSレベル情報Laiの値からMCSレベル情報Lbjの値を減算することによってレベル差Lijを得ても良い。
また、本実施の形態において、測定差Mijおよびレベル差Lijは、互いに同一の周波数を有するサブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijについて算出される。この算出方法は、BS100aの既割当帯域とBS100bの割当可能帯域とが互いに同一である場合において用いることが好ましい。
ステップST53に続き、ステップST64では、全てのサブキャリアペアPijのリストの中で最も大きいレベル差Lijを有するサブキャリアペアPMAXが探索される。
なお、MCSレベル情報Lai、Lbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、MCSレベル情報Lai、Lbjにより表現される場合は、最も小さいレベル差Lijを有するサブキャリアペアMMINを探索しても良い。
ステップST64に続き、ステップST65では、複数のサブキャリアペアPMAXが探索されたか否かが判定される。複数のサブキャリアペアPMAXが探索された場合(ST65:YES)、探索された複数のサブキャリアペアPMAXのうち、最も大きい測定差Dijを有するものが選択される(ステップST66)。さらにステップST66では、最も大きい測定差Dijを有するサブキャリアペアPMAXが選択されたときにペアカウントに1を加算することにより、ペアカウントが更新される。そして、実施の形態1で説明したステップST70以降の処理に進む。ここで、ペアカウントの初期値は0である。
なお、測定値情報Mai、Mbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、測定値情報Mai、Mbjにより表現される場合は、最も小さい測定差Mijを有するサブキャリアペアMMINを選択しても良い。
一方、サブキャリアペアPMAXが1つだけ探索された場合は(ST65:NO)、そのサブキャリアペアPMAXが選択される。さらに、ペアカウントに1を加算することにより、ペアカウントが更新される。そして、実施の形態1で説明したステップST70以降の処理に進む。
このように、本実施の形態によれば、測定値情報Mai、MbjおよびMCSレベル差情報Lai、Lbjが併用される。MCSレベルは、受信品質の測定値の差が大きいときに同一になることもあれば、受信品質の測定値の差が小さいときに異なることもある。より具体的な例を示す図13では、サブキャリアf1に対応する測定差M11は、サブキャリアf2に対応する測定差M22よりも大きい。ところが、サブキャリアf1に対応するレベル差L11は0(MMCS1−MMCS1)であるのに対し、サブキャリアf2に対応するレベル差L22は0より大きい(MMCS2−MMCS1)。よって、複数種類の受信品質情報を併用することにより、サブキャリアペアPMAXの選択(つまり、開放サブキャリアおよび新規割当サブキャリアの選択)の精度を向上させることができる。
以上、本発明の各実施の形態について説明した。
なお、本発明に係るマルチキャリア通信装置およびマルチキャリア通信方法は、前述した各実施の形態に限定されず、様々な変更を加えた上で実施することができる。
例えば、マルチキャリア通信装置およびマルチキャリア通信方法は、図14に示されるセルラーシステムにおいても適用することができる。図14にセルラーシステムにおいて、実施の形態1〜5において説明したBS100aは、MS150c、150dと通信している。MS150cは、BS100aのセルとBS100cのセルとの境界付近に位置しており、MS150dは、BS100aのセルとBS100dのセルとの境界付近に位置している。BS100cは、MS150eと通信しており、BS100dは、MS150fと通信している。
このような通信状況下でBS100aがさらに他のMSと通信を開始する場合、BS100aは、実施の形態1〜5のいずれかで説明した動作手順に従って、MS150cおよびMS150dに対して個別に、サブキャリア単位での強制ハンドオーバを適切に実行することができる。
また、前述した各実施の形態では、マルチキャリア通信装置およびマルチキャリア通信方法をBS150aに適用した場合について説明した。ただし、マルチキャリア通信装置およびマルチキャリア通信方法を、BSの上位装置である無線ネットワーク制御装置に適用することもできる。
なお、ここでは、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明をソフトウェアで実現することも可能である。例えば、本発明のマルチキャリア通信方法のアルゴリズムをプログラミング言語によって記述し、このプログラムをメモリに記憶しておいて情報処理手段によって実行させることにより、本発明のマルチキャリア通信装置と同様の機能を実現することができる。
また、上記各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
本明細書は、2005年3月28日出願の特願2005−090814に基づくものである。この内容はすべてここに含めておく。
本発明のマルチキャリア通信装置およびマルチキャリア通信方法は、通信エリアを複数のセルに分割したセルラーシステムにおいて用いられる基地局装置や無線ネットワーク制御装置などに適用することができる。
本発明は、マルチキャリア通信装置およびマルチキャリア通信方法に関し、特に、通信エリアを複数のセルに分割したセルラーシステムにて用いられるマルチキャリア通信装置およびマルチキャリア通信方法に関する。
セルラーシステムにおいては、ある基地局装置に収容された移動局装置(つまり、ある基地局装置と無線リンク接続が確立している移動局装置)の数が増加することによりトラヒックが集中した場合(以下、このような状態の基地局装置を「高トラヒック基地局装置」と言う)、高トラヒック基地局装置は、新規の移動局装置を収容するときに既に収容されている移動局装置の中のいずれかを強制的にハンドオーバさせることによって負荷を分散させることがある(例えば、特許文献1参照)。ところがその結果として、周辺基地局装置にハンドオーバさせられた移動局装置の受信品質が劣化することがある。このような場合、ハンドオーバさせられた移動局装置のスループットは低下する。
ところで、近年、干渉やフェージングに強い特徴を持つOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式に代表されるマルチキャリア方式が注目されている。マルチキャリア方式では、複数のサブキャリアの中のいずれかのサブキャリアをある移動局装置に割り当てて、他のサブキャリアを他の移動局装置に割り当てることができる。よって、マルチキャリア方式のセルラーシステムでは、高トラヒック基地局装置は、既に収容している移動局装置に対して割り当てているサブキャリアのうち、例えば比較的受信品質の悪いサブキャリアを開放し、開放したサブキャリアを新規の移動局装置に割り当てることができ、一部のサブキャリアが開放された移動局装置のスループットの低下を軽減することが可能となる。
特開平10−51836号公報
マルチキャリア方式のセルラーシステムで基地局装置の負荷分散を実現するために採用され得る手法では、例えば、周辺基地局装置が、高トラヒック基地局装置によるサブキャリアの開放に伴って、周辺基地局装置で使用可能な複数のサブキャリアのうちいずれかのサブキャリアを、サブキャリアが開放された移動局装置に割り当てる。
しかしながら、前述の手法が採用された場合は、高トラヒック基地局装置からある移動局装置に既に割り当てられているサブキャリアの周波数と周辺基地局装置からその移動局装置に新たに割り当てられるサブキャリアの周波数とが同じになることがある。このような場合、一方の基地局装置から送信された信号が他方の基地局装置から送信された信号を干渉し、その移動局装置のスループットを低下させてしまう。
本発明の目的は、新規の移動局装置に対するサブキャリアの割当に伴って他の移動局装置のスループット低下が生じるのを防止することができるマルチキャリア通信装置およびマルチキャリア通信方法を提供することである。
本発明のマルチキャリア通信装置は、第1の基地局装置から移動局装置に既に割り当てられている複数の割当サブキャリアの中のいずれかと、第2の基地局装置が移動局装置に新規に割り当てることが可能な複数の割当可能サブキャリアの中のいずれかとについて、
受信品質値を取得する取得手段と、複数の割当サブキャリアの中の第1のサブキャリアと、複数の割当可能サブキャリアの中のサブキャリアであって、複数の割当サブキャリアのうち第1のサブキャリア以外のいずれとも異なる周波数を有する第2のサブキャリアとを、取得された受信品質値に基づいて選択する選択手段と、選択された第1のサブキャリアの開放を第1の基地局装置に指示すると共に、選択された第2のサブキャリアの移動局装置への割当を第2の基地局装置に指示する指示手段と、を有する構成を採る。
本発明の基地局装置は、移動局装置にサブキャリアを割り当てる割当手段と、前記割当手段によって移動局装置に既に割り当てられている複数の割当サブキャリアの中のいずれかと、他の基地局装置が移動局装置に新規に割り当てることが可能な複数の割当可能サブキャリアの中のいずれかとについて、受信品質値を取得する取得手段と、複数の割当サブキャリアの中の第1のサブキャリアと、複数の割当可能サブキャリアの中のサブキャリアであって、複数の割当サブキャリアのうち第1のサブキャリア以外のいずれとも異なる周波数を有する第2のサブキャリアとを、取得された受信品質値に基づいて選択する選択手段と、選択された第1のサブキャリアを開放する開放手段と、選択された第2のサブキャリアの移動局装置への割当を他の基地局装置に指示する指示手段と、を有する構成を採る。
本発明のマルチキャリア通信方法は、第1の基地局装置から移動局装置に既に割り当てられている複数の割当サブキャリアの中のいずれかと、第2の基地局装置が移動局装置に新規に割り当てることが可能な複数の割当可能サブキャリアの中のいずれかとについて、受信品質値を取得する取得ステップと、複数の割当サブキャリアの中の第1のサブキャリアと、複数の割当可能サブキャリアの中のサブキャリアであって、複数の割当サブキャリアのうち第1のサブキャリア以外のいずれとも異なる周波数を有する第2のサブキャリアとを、取得された受信品質値に基づいて選択する選択ステップと、選択された第1のサブキャリアの開放を第1の基地局装置に指示すると共に、選択された第2のサブキャリアの移動局装置への割当を第2の基地局装置に指示する指示ステップと、を有するようにした。
本発明によれば、新規の移動局装置に対するサブキャリアの割当に伴って他の移動局装置のスループット低下が生じるのを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るセルラーシステムの構成を示す図である。図1のセルラーシステムは、互いに隣接する2つのセルにそれぞれ配置された基地局装置(BS)100a、100bを有する。
本実施の形態では、2つのセルの境界付近に位置している移動局装置(MS)150aがBS100aと通信を行っているときに、BS100aのセル内に位置しているMS150bがBS100aとの通信を開始する場合を例にとって説明する。
以下、BS100a、MS150aの各々の構成について順に説明する。なお、好ましくは、BS100bはBS100aと同一の構成を有し、MS150bはMS150aと同一の構成を有する。
BS100aは、図2に示すように、アンテナ102、送受信共用器104、GI(Guard Interval)除去部106、FFT(Fast Fourier Transform)部108、復調部110、復号部112、スケジューリング部114、符号化部116、変調部118、トラヒック計測部120、スイッチ部122、品質要求信号生成部124、シリアルパラレル変換(S/P)部126、サブキャリア選択部128、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部130およびGI挿入部132を有する。
送受信共用器104は、MS150aまたはMS150bから送信された無線信号を、アンテナ102を介して受信する。そして、受信した無線信号に対して所定の受信無線処理(例えば、ダウンコンバート、A/D変換など)を施すことによってベースバンド信号を得る。
また、送受信共用器104は、GI挿入部132によってGIが挿入された信号に対して所定の送信無線処理(例えば、D/A変換、アップコンバートなど)を施すことによって、無線信号を生成する。送受信共用器104は、生成した無線信号を、アンテナ102を介してMS150aまたはMS150bに送信する。
GI除去部106は、送受信共用器104によって得られたベースバンド信号の所定箇所に挿入されているGIを除去する。FFT部108は、GI除去部106によってGIが除去された信号に対してFFT処理を施す。復調部110は、FFT処理を施された信
号を復調する。復号部112は、復調部110によって復調された信号を復号する。復号された信号は受信データとして出力される。あるいは、MS150aまたはMS150bによって生成された後述する制御信号が復号信号に含まれる場合、制御信号は、スケジューリング部114に出力される。
スケジューリング部114は、トラヒック計測部120によるトラヒック計測の結果としてトラヒックの集中が通知されたとき、復号部112によって復号された制御信号に従って開放情報および割当情報を生成し、開放情報を自装置のサブキャリア選択部128に通知するとともに、割当情報を周辺BSに通知する。また、開放情報および割当情報は符号化部116にも出力される。
ここで、開放情報とは、あるMSに対して割り当てられていたサブキャリアの開放を指示するための信号であり、開放情報には、開放されるサブキャリア(以下「開放サブキャリア」と言う)が示されている。また、割当情報とは、サブキャリアの開放に伴ってサブキャリアの新たな割当をBS100bに対して指示するための信号であり、割当情報には、新たに割り当てられるサブキャリア(以下「新規割当サブキャリア」と言う)が示されている。割当情報を通知されたBS100bは、新規割当サブキャリアにMS150a宛ての信号を割り当てて、割当後の信号に対してIFFT処理を施し、IFFT処理後の信号から無線信号を生成し、この無線信号をMS150aに送信することとなる。開放情報および割当情報の生成の詳細については後述する。
符号化部116は、MS150aまたはMS150b宛ての送信データが入力された場合は送信データを符号化し、品質要求信号生成部124から品質要求信号が入力された場合は品質要求信号を符号化し、スケジューリング部114から割当情報および開放情報が入力された場合は割当情報および開放情報を符号化する。
変調部118は、符号化部116の符号化処理によって得られた信号を変調する。S/P部126は、変調部118によって変調された信号をシリアルパラレル変換する。
トラヒック計測部120は、変調部118によって変調された信号を用いて、自装置のトラヒックを計測する。計測されたトラヒックが所定レベル以上の場合、トラヒック計測部120の出力がスイッチ部122により品質要求信号生成部124の入力に接続される。これにより、トラヒックの集中がスケジューリング部114および品質要求信号生成部124に通知される。
品質要求信号生成部124は、トラヒック計測部120によるトラヒック計測の結果としてトラヒックの集中が通知されたとき、サブキャリア毎の受信品質値の報告をMS150aに対して要求する品質要求信号を生成し、符号化部116に出力する。
サブキャリア選択部128は、K個(Kは2以上の整数)のサブキャリアの中のいずれかを選択し、選択したサブキャリアを、S/P部126によってシリアルパラレル変換された信号に対して割り当てる。
より具体的には、例えば全サブキャリアf1〜fKがMS150a宛ての信号に割り当てられているときに開放情報が通知された場合、サブキャリア選択部128は、全サブキャリアf1〜fKのうち開放情報に示された開放サブキャリアを開放する。そして、サブキャリア選択部128は、開放サブキャリア以外のサブキャリアをMS150a宛ての信号に割り当てる。さらに、開放サブキャリアの全てをMS150b宛ての信号に割り当てる。開放サブキャリアの全てを新規MSつまりMS150bに割り当てる場合、周波数利用効率を維持することができる。なお、開放サブキャリアの一部のみをMS150b宛て
の信号に割り当てるようにしても良い。
また、サブキャリア選択部128に対して、周辺BS(例えばBS100b)から割当情報が通知される場合もある。この割当情報は、BS100aが、周辺BSの負荷軽減のために、周辺BSに収容されているMSへの割当から開放された開放サブキャリアに代わる新規割当サブキャリアを新たに割り当てる場合に利用される。
IFFT部130は、サブキャリアf1〜fKを割り当てられた信号に対してIFFT処理を施す。GI挿入部132は、IFFT部130によってIFFT処理を施された信号の所定箇所にGIを挿入する。
MS150aは、図3に示すように、アンテナ152、送受信共用器154、GI除去部156、FFT部158、サブキャリア選択部160、チャネル推定部162、復調部164、復号部166、受信品質測定部168、符号化部170、変調部172、S/P部174、IFFT部176およびGI挿入部178を有する。
送受信共用器154は、BS100aまたはBS100bから送信された無線信号を、アンテナ152を介して受信する。そして、受信した無線信号に対して所定の受信無線処理を施すことによってベースバンド信号を得る。
また、送受信共用器154は、GI挿入部178によってGIが挿入された信号に対して所定の送信無線処理を施すことによって、無線信号を生成する。送受信共用器154は、生成した無線信号を、アンテナ152を介してBS100aまたはBS100bに送信する。
GI除去部156は、送受信共用器154によって得られたベースバンド信号の所定箇所に挿入されているGIを除去する。FFT部158は、GI除去部156によってGIが除去された信号に対してFFT処理を施す。
サブキャリア選択部160は、復号部166から通知された開放情報および割当情報に従って、サブキャリアf1〜fKの中から、自装置に対して割り当てられたサブキャリアを選択する。ここで、選択されるサブキャリアには、BS100aから割り当てられるサブキャリアとBS100bから割り当てられるサブキャリアとが含まれる。サブキャリア選択部160は、BS100aによってサブキャリアを割り当てられ送信された信号と、BS100bによってサブキャリアを割り当てられ送信された信号と、をチャネル推定部162に出力する。以下の説明では、前者の信号を「BS100aの信号」と言い、後者の信号を「BS100bの信号」と言う。
チャネル推定部162は、サブキャリア選択部160から入力された前述の2つの信号、つまり、BS100aの信号およびBS100bの信号をそれぞれ用いてチャネル推定を行い、BS100aとの通信に用いられるチャネルに対応するチャネル推定結果およびBS100bとの通信に用いられるチャネルに対応するチャネル推定結果を得る。得られたチャネル推定結果は、前述の2つの信号と共に、復調部164に出力される。
復調部164は、BS100aとの通信に用いられるチャネルに対応するチャネル推定値を用いてチャネル補償を行った上で、BS100aの信号を復調する。また、復調部164は、BS100bとの通信に用いられるチャネルに対応するチャネル推定値を用いてチャネル補償を行った上で、BS100bの信号を復調する。
復号部166は、復調部164によって復調された信号を復号する。復号された信号は
受信データとして出力される。また、復号された信号に開放情報および割当情報が含まれる場合、開放情報および割当情報はサブキャリア選択部160に出力される。また、復号された信号に品質要求信号が含まれる場合、品質要求信号は受信品質測定部168に出力される。
受信品質測定部168は、復号部166から入力される品質要求信号に従って、復調部164によって復調された信号の受信品質を測定して、測定した受信品質を示す受信品質情報を生成する。本実施の形態では、BS100aとの通信に用いられるチャネルにおける各サブキャリアの受信品質と、BS100bとの通信に用いられるチャネルにおける各サブキャリアの受信品質と、をそれぞれ測定する。そして、測定された受信品質を示す測定値もしくは測定された受信品質から直接的または間接的に導出される数値を示す受信品質情報を生成する。
なお、本実施の形態および後続の各実施の形態では、測定された受信品質を示す測定値および測定された受信品質から直接的または間接的に導出される数値を「受信品質値」と総称する。
また、受信品質の測定値としては、例えば、SNR(Signal to Noise Ratio)、SIR(Signal to Interference Ratio)、SINR(Signal to Interference and Noise Ratio)、CIR(Carrier to Interference Ratio)、CNR(Carrier to Noise Ratio)、CINR(Carrier to Interference and Noise Ratio)、RSSI(Received Signal Strength Indicator)、受信電力値、干渉電力値、誤り率、伝送レート、スループットなどが挙げられる。また、測定された受信品質から直接的または間接的に導出される数値としては、例えばMCS(Modulation and Coding Scheme: 変調符号化方式)レベルなどが挙げられる。
符号化部170は、送信データが入力された場合、送信データを符号化する。また、符号化部170は、受信品質測定部168によって生成された受信品質情報が入力された場合、受信品質情報を符号化する。変調部172は、符号化部170の符号化により得られた信号を変調する。S/P部174は、変調部172によって変調された信号をシリアルパラレル変換する。IFFT部176は、S/P部174によってシリアルパラレル変換された信号に対してIFFT処理を施す。GI挿入部178は、IFFT部176によってIFFT処理を施された信号の所定箇所にGIを挿入する。
上記構成を有するBS100aおよびMS150aを、BS100bおよびMS150bと共に有するセルラーシステムでは、例えば、図1に示すように、まず、MS150bが、BS100aとの通信を開始するために、希望スループットを示す希望スループット情報を制御信号としてBS100aに送信する(ステップST1)。BS100aは、希望スループット情報をMS150bから受信したとき、既に通信を行っているMS150aに対して受信品質の報告を要求する(ステップST2)。
MS150aは、受信品質報告の要求に従って、受信品質情報を生成してBS100aに送信する(ステップST3)。受信品質の報告を受けたBS100aは、MS150bから受信した希望スループット情報に示された希望スループットを満たすことができるように、MS150bに割り当てるサブキャリアを決定する。これに伴い、BS100aは、MS150aから開放すべきサブキャリア(開放サブキャリア)と、BS100bからMS150aに対して新たに割り当てるべきサブキャリア(新規割当サブキャリア)と、をそれぞれ決定する。そして、開放サブキャリアを示す開放情報および新規割当サブキャリアを示す割当情報をそれぞれ生成し、MS150aに送信する。これに並行して、割当情報をBS100bに送信する(ステップST4)。
セルラーシステムにおける前述の動作を実現するために、BS100aのスケジューリング部114は、以下に説明する手順に従って動作する。図4は、スケジューリング部114の動作手順の一例を説明するためのフロー図である。
まず、MS150bから送信された希望スループット情報が取得される(ステップST10)。そして、希望スループット情報に示された希望スループット、つまり、MS150bが必要としているスループットに基づいて、所要サブキャリア数NNEW、つまりMS150bに割り当てるべきサブキャリアの数が決定される(ステップST20)。続いて、開放サブキャリア数NDEALLOCATEが決定される(ステップST30)。本実施の形態では、開放サブキャリア数NDEALLOCATEは所要サブキャリア数NNEWと同数となる。ただし、開放サブキャリア数NDEALLOCATEは所要サブキャリア数NNEWよりも小さい数に決定されても良い。
また、MS150aによって生成された受信品質情報Qai、Qbjがそれぞれ取得される(ステップST40)。受信品質情報Qaiは、MS150aがBS100aから受信するサブキャリアfi(iは1からKまでの任意の整数)の受信品質の測定値またはその測定値から導出される数値を示し、受信品質情報Qbjは、MS150aがBS100bから受信するサブキャリアfj(jは1からKまでの任意の整数)の受信品質の測定値またはその測定値から導出される数値を示す。
そして、サブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijに対応する品質差Dijが、算出される(ステップST50)。品質差Dijは、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
また、本実施の形態では、品質差Dijは、受信品質情報Qbjの値から受信品質情報Qaiの値を減算することによって得られる。これにより、例えば、受信品質情報Qai、Qbjに示される値がより大きいほど受信状態がより良好であることが、受信品質情報Qai、Qbjにより表現されている場合に、品質差Dijは、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
なお、受信品質情報Qai、Qbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、受信品質情報Qai、Qbjにより表現される場合は、受信品質情報Qaiの値から受信品質情報Qbjの値を減算することによって品質差Dijを得ても良い。
また、本実施の形態では、品質差Dijは、互いに同一の周波数を有するサブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijについて算出される。この算出方法は、BS100aがMS150aに対して既に割り当てている全てのサブキャリア(以下「既割当サブキャリア」と言う)の周波数帯域(以下「既割当帯域」と言う)と、BS100bがMS150aに対して新規に割り当てることが可能な全てのサブキャリア(以下「割当可能サブキャリア」と言う)の周波数帯域(以下「割当可能帯域」と言う)、が互いに同一である場合において用いることが好ましい。
そして、ステップST60では、全てのサブキャリアペアPijのリストの中で最も大きい品質差Dijを有するサブキャリアペアPMAXが探索される。このように、品質差Dijを最大にするサブキャリアペアPMAXを探索するため、サブキャリア単位での強制ハンドオーバの効果を向上することができる。
なお、受信品質情報Qai、Qbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪い
ということが、受信品質情報Qai、Qbjにより表現される場合は、最も小さい品質差Dijを有するサブキャリアペアMMINを探索しても良い。
さらにステップST60では、サブキャリアペアPMAXが探索されたときにペアカウントに1を加算することにより、ペアカウントが更新される。なお、ペアカウントの初期値は0である。
そして、更新後のペアカウントが開放サブキャリア数NDEALLOCATEと比較される(ステップST70)。ペアカウントが開放サブキャリア数NDEALLOCATEに未だ達していない場合は(ST70:NO)、サブキャリアペアPijのリストからのサブキャリアペアPMAXの除外がなされた(ステップST80)上で、ステップST60の処理に戻る。
また、更新後のペアカウントが開放サブキャリア数NDEALLOCATEに達した場合は(ST70:YES)、サブキャリアペアPMAXとして探索された全てのサブキャリアペアPijを示す情報が、割当情報および開放情報として生成される(ステップST90)。そして、生成された割当情報が周辺BSつまりBS100bに通知される(ステップST100)。これによって、サブキャリアペアPMAXとして探索されたサブキャリアペアPijに含まれるサブキャリアfjをMS150aに新規に割り当てることが、BS100bに指示される。
また、生成された開放情報がサブキャリア選択部128に通知される(ステップST110)。これによって、サブキャリアペアPMAXとして探索されたサブキャリアペアPijに含まれるサブキャリアfiをMS150aから開放することが、BS100aのサブキャリア選択部128に指示される。
また、生成された開放情報および割当情報は、符号化部116にも通知される(ステップST111)。これにより開放情報および割当情報がMS150aに送信されるため、MS150aは、BS100aおよびBS100bからの送信にそれぞれどのサブキャリアが使用されるかを知ることができる。
次いで、前述した動作手順によるスケジューリング部114の動作の具体例について図5Aおよび図5Bを用いて説明する。ここでは、図5Aに示すように、BS100aの既割当帯域とBS100bの割当可能帯域とが同一であり各帯域に10個のサブキャリアf1〜f10が含まれる場合を例にとって説明する。
スケジューリング部114は、各サブキャリアf1〜f10についての受信品質情報Qai、Qbjを取得し、各サブキャリアペアPijについての品質差Dijを算出する。その結果、サブキャリアf6に対応するサブキャリアペアP66の品質差D66が、全てのサブキャリアペアPijの中で最も大きく、6である。よって、サブキャリアペアP66がサブキャリアペアPMAXとして最初に選択される。また、サブキャリアペアP66を除く全てのサブキャリアペアPijの中で最も大きい品質差Dijを有するのは、サブキャリアペアP1010である。よって、サブキャリアペアP1010がサブキャリアペアPMAXとして2番目に選択される。開放サブキャリア数NDEALLOCATEが例えば5に設定されている場合、上記2つのサブキャリアペアP66、P1010に続いて、順に、サブキャリアペアP77、P33、P22が選択される。
このように、本実施の形態によれば、各サブキャリアfi、fjの受信品質情報Qai、Qbjに基づいて、複数の既割当サブキャリアの中から開放サブキャリアを選択すると共に、複数の割当可能サブキャリアの中から、複数の既割当サブキャリアのいずれとも異
なる周波数を有する新規割当サブキャリアを選択して、選択された開放サブキャリアの開放をBS100aのサブキャリア選択部128に指示すると共に、選択された新規割当サブキャリアのMS150aへの割当をBS100bに指示するため、高トラヒック状態のBS100aからMS150aに既に割り当てられている既割当サブキャリアの周波数とBS100bからMS150aに新たに割り当てられる新規割当サブキャリアの周波数とが同じになることを防止でき、MS150aのスループット低下を防止できる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態に係るセルラーシステム、BS、MSの各構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。よって、各構成の説明を省略する。本実施の形態は、実施の形態1で説明したセルラーシステムの動作(ステップST1〜4)を実現するために実行されるスケジューリング部114の動作手順のみにおいて、実施の形態1と相違する。
セルラーシステムにおける前述の動作を実現するために、BS100aのスケジューリング部114は、以下に説明する手順に従って動作する。図6は、スケジューリング部114の動作手順の一例を説明するためのフロー図である。
まず、実施の形態1で説明したステップST10〜40が実行される。
ステップST40に続くステップST51では、サブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijに対応する品質差Dijが、算出される。品質差Dijは、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
また、本実施の形態では、品質差Dijは、受信品質情報Qbjの値から受信品質情報Qaiの値を減算することによって得られる。これにより、例えば、受信品質情報Qai、Qbjに示される値がより大きいほど受信状態がより良好であることが、受信品質情報Qai、Qbjにより表現されている場合に、品質差Dijは、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
なお、受信品質情報Qai、Qbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、受信品質情報Qai、Qbjにより表現される場合は、受信品質情報Qaiの値から受信品質情報Qbjの値を減算することによって品質差Dijを得ても良い。
また、本実施の形態では、品質差Dijは、互いに異なる周波数を有するサブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijについて算出される。この算出方法は、割当可能帯域に含まれる各サブキャリアfjの周波数が、既割当帯域に含まれるいずれのサブキャリアfiとも異なる場合、換言すれば、既割当帯域と割当可能帯域とが全く重複しない場合において用いることが好ましい。
ステップST51の後は、実施の形態1で説明したステップST60〜111が実行される。
次いで、前述した動作手順によるスケジューリング部114の動作の具体例について図7Aおよび図7Bを用いて説明する。ここでは、図7Aに示すように、BS100aの既割当帯域とBS100bの割当可能帯域とが全く重複せず既割当帯域にサブキャリアf1〜f5が含まれ割当可能帯域にサブキャリアf6〜f10が含まれる場合を例にとって説明する。
スケジューリング部114は、各サブキャリアf1〜f5について受信品質情報Qaiを取得すると共に、各サブキャリアf6〜f10について受信品質情報Qbjを取得する。その結果、サブキャリアf7に対応する受信品質情報Qb7の値からサブキャリアf3に対応する受信品質情報Qa3の値を減算して得られる品質差D37が、全てのサブキャリアペアPijの中で最も大きく、9である。よって、サブキャリアペアP37がサブキャリアペアPMAXとして最初に選択される。また、サブキャリアペアP37を除く全てのサブキャリアペアPijの中で最も大きい品質差Dijを有するのは、サブキャリアペアP110である。よって、サブキャリアペアP110がサブキャリアペアPMAXとして2番目に選択される。
このように、本実施の形態によれば、既割当帯域と割当可能帯域とが互いに重複しない場合においても、サブキャリア単位での強制ハンドオーバの効果を向上することができる。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態に係るセルラーシステム、BS、MSの各構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。よって、各構成の説明を省略する。本実施の形態は、実施の形態1で説明したセルラーシステムの動作(ステップST1〜4)を実現するために実行されるスケジューリング部114の動作手順のみにおいて、実施の形態1と相違する。
セルラーシステムにおける前述の動作を実現するために、BS100aのスケジューリング部114は、以下に説明する手順に従って動作する。図8は、スケジューリング部114の動作手順の一例を説明するためのフロー図である。
まず、実施の形態1で説明したステップST10〜40が実行される。
ステップST40に続くステップST41では、2つのグループA、Bが構成される。グループAは、既割当帯域に含まれるいずれかの既割当サブキャリアと同一の周波数を有する割当可能サブキャリアにより構成される。また、グループBは、既割当帯域に含まれるいずれの既割当サブキャリアとも異なる周波数を有する割当可能サブキャリアにより構成される。
そして、サブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijに対応する品質差DAij、DBijが、それぞれ算出される(ステップST52)。品質差DAijは、互いに同じ周波数を有するサブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijについて算出される。この場合、割当可能サブキャリアはグループAに属する。品質差DBijは、互いに異なる周波数を有するサブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijについて算出される。この場合、割当可能サブキャリアはグループBに属する。
品質差DAij、DBijはいずれも、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
また、本実施の形態では、品質差DAij、DBijはいずれも、受信品質情報Qbjの値から受信品質情報Qaiの値を減算することによって得られる。これにより、例えば、受信品質情報Qai、Qbjに示される値がより大きいほど受信状態がより良好であることが、受信品質情報Qai、Qbjにより表現されている場合に、品質差DAij、DBijは、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
なお、受信品質情報Qai、Qbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、受信品質情報Qai、Qbjにより表現される場合は、受信品質情報Qaiの値から受信品質情報Qbjの値を減算することによって品質差DAij、DBijを得ても良い。
そして、ステップST61では、全てのサブキャリアペアPijのリストの中で最も大きい品質差DAijを有するサブキャリアペアPAMAXが探索され、また、全てのサブキャリアペアPijのリストの中で最も大きい品質差DBijを有するサブキャリアペアPBMAXが探索される。
なお、受信品質情報Qai、Qbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、受信品質情報Qai、Qbjにより表現される場合は、最も小さい品質差DAij、DBijを有するサブキャリアペアMAMIN、MBMINを探索しても良い。
そして、ステップST62では、サブキャリペアPAMAXの品質差およびサブキャリアPBMAXの品質差が相互比較される。そして、サブキャリペアPAMAX、PBMAXのうちより大きい品質差を有するものが、サブキャリアペアPMAXとして選択される(ステップST63)。
さらにステップST63では、サブキャリアペアPMAXが選択されたときにペアカウントに1を加算することにより、ペアカウントが更新される。なお、ペアカウントの初期値は0である。
ステップST63の後には、実施の形態1で説明したステップST70〜111が実行される。ただし、本実施の形態では、ステップST80の後に下記のステップST81、82が実行される。
ステップST81では、サブキャリアペアPAMAX、PBMAXのうちサブキャリアペアPBMAXがサブキャリアペアPMAXとして選択されたか否かが判断される。サブキャリアペアPBMAXがサブキャリアペアPMAXとして選択された場合(ST81:YES)、サブキャリアペアPMAXの既割当サブキャリアと同一の周波数を有する割当可能サブキャリアがグループAからグループBに移されることにより、グループA、Bが更新される(ステップST82)。グループ更新後、ステップST52に戻る。一方、サブキャリアペアPAMAXがサブキャリアペアPMAXとして選択された場合(ST81:NO)、グループ更新を行わずに、ステップST52に戻る。
次いで、前述した動作手順によるスケジューリング部114の動作の具体例について図9A、図9B、図9Cを用いて説明する。ここでは、図9Aに示すように、BS100aの既割当帯域とBS100bの割当可能帯域の一部とが同一であり既割当帯域にサブキャリアf1〜f5が含まれ割当可能帯域にサブキャリアf1〜f10が含まれる場合を例にとって説明する。
スケジューリング部114は、各サブキャリアf1〜f5についての受信品質情報Qaiおよび各サブキャリアf1〜f10についての受信品質情報Qbjを取得し、各サブキャリアペアPijについての品質差DAij、DBijを算出する。
その結果、図9Bに示すように、サブキャリアf5に対応するサブキャリアペアP55の品質差DA55が、算出された全ての品質差DAijの中で最も大きく、4である。ま
た、サブキャリアf7に対応する受信品質情報Qb7の値からサブキャリアf3に対応する受信品質情報Qa3の値を減算して得られる品質差DB37が、算出された全ての品質差DBijの中で最も大きく、9である。
そして、スケジューリング部114では、品質差DA55と品質差DB37とが比較される。この比較においては品質差DB37の値が品質差DA55の値よりも大きいので、品質差D37に対応するサブキャリアペアP37が、サブキャリアPMAXとして選択される。つまり、サブキャリアペアP37の既割当サブキャリア(サブキャリアf3)が、開放サブキャリアとして選択され、サブキャリアペアP37の割当可能サブキャリア(サブキャリアf7)が、新規割当サブキャリアとして選択される。
上記の例では、サブキャリアPMAXの割当可能サブキャリア(サブキャリアf7)はグループBに属する。よって、サブキャリアペアPMAXの探索および選択がさらに継続される場合、図9Cに示すように、サブキャリアPMAXの既割当サブキャリア(サブキャリアf3)と同一の周波数を有する割当可能サブキャリア(サブキャリアf3)がグループAからグループBに移されることにより、グループA、Bが更新される。そして、品質差DAij、DBijが再度算出される。
このように、本実施の形態によれば、品質差DAij、DBijを最大にするサブキャリアペアPAMAX、PBMAXを探索するため、既割当帯域と割当可能帯域とが部分的に重複する場合においても、サブキャリア単位での強制ハンドオーバの効果を向上することができる。
また、本実施の形態によれば、互いに異なる周波数を有する既割当サブキャリアおよび割当可能サブキャリアから成るサブキャリアペアがサブキャリアPMAXとして選択された場合であって、選択されたサブキャリアPMAXの既割当サブキャリアと同一の周波数を有する割当可能サブキャリアが存在する場合には、サブキャリアPMAXの既割当サブキャリアと同一の周波数を有する割当可能サブキャリアをグループAからグループBに移動させ、グループA、Bを更新する。このため、複数の開放サブキャリアおよび新規割当サブキャリアの選択を行う必要がある場合、その選択肢を広げることができ、強制ハンドオーバの効果を一層向上することができる。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態に係るセルラーシステム、BS、MSの各構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。よって、各構成の説明を省略する。本実施の形態は、実施の形態1で説明したセルラーシステムの動作(ステップST1〜4)を実現するために実行されるスケジューリング部114の動作手順においてのみ、実施の形態1と相違する。
セルラーシステムのおける前述の動作を実現するために、BS100aのスケジューリング部114は、以下に説明する手順に従って動作する。図10は、スケジューリング部114の動作手順の一例を説明するためのフロー図である。図10の動作手順は、実施の形態3において説明した動作手順(図8)と基本的に同様である。図10の動作手順は、ステップST40とステップST52の間にステップST42が実行されるという点で、図8の動作手順と相違する。
ステップST42では、3つのグループA、B、Cが構成される。グループAは、既割当帯域に含まれるいずれかの既割当サブキャリアと同一の周波数を有する割当可能サブキャリアにより構成される。また、グループBは、既割当帯域に含まれるいずれの既割当サブキャリアとも異なる周波数を有する割当可能サブキャリアにより構成される。グループ
Cは、割当可能帯域以外の帯域に含まれるサブキャリアにより構成される。
次いで、前述した動作手順によるスケジューリング部114の動作の具体例について図11A、図11B、図11Cを用いて説明する。ここでは、図11Aに示すように、BS100aの既割当帯域とBS100bの割当可能帯域の一部とが同一であり、BS100bの通信帯域に割当可能帯域以外の帯域が存在し、既割当帯域にサブキャリアf1〜f5が含まれ、割当可能帯域にサブキャリアf1〜f3、f7〜f10が含まれる場合を例にとって説明する。
スケジューリング部114は、各サブキャリアf1〜f5についての受信品質情報Qaiおよび各サブキャリアf1〜f3、f7〜f10についての受信品質情報Qbjを取得し、各サブキャリアペアPijについての品質差DAij、DBijを算出する。
その結果、図11Bに示すように、サブキャリアf3に対応するサブキャリアペアP33の品質差DA33が、算出された全てのDAijの中で最も大きく、2である。また、サブキャリアf7に対応する受信品質情報Qb7の値からサブキャリアf3に対応する受信品質情報Qa3の値を減算して得られる品質差DB37が、算出された全ての品質差DBijの中で最も大きく、9である。
そして、スケジューリング部114では、品質差DA33と品質差DB37とが比較される。この比較においては品質差DB37の値が品質差DA33の値よりも大きいので、品質差D37に対応するサブキャリアペアP37が、サブキャリアPMAXとして選択される。つまり、サブキャリアペアP37の既割当サブキャリア(サブキャリアf3)が、開放サブキャリアとして選択され、サブキャリアペアP37の割当可能サブキャリア(サブキャリアf7)が、新規割当サブキャリアとして選択される。
上記の例では、サブキャリアPMAXの割当可能サブキャリア(サブキャリアf7)はグループBに属する。よって、サブキャリアペアPMAXの探索および選択がさらに継続される場合、図11Cに示すように、サブキャリアPMAXの既割当サブキャリア(サブキャリアf3)と同一の周波数を有する割当可能サブキャリア(サブキャリアf3)がグループAからグループBに移されることにより、グループA、Bが更新される。そして、品質差DAij、DBijが再度算出される。
このように、本実施の形態によれば、品質差DAij、DBijを最大にするサブキャリアペアPAMAX、PBMAXを探索するため、既割当帯域と割当可能帯域とが部分的に重複する場合においても、サブキャリア単位での強制ハンドオーバの効果を向上することができる。
また、本実施の形態によれば、互いに異なる周波数を有する既割当サブキャリアおよび割当可能サブキャリアから成るサブキャリアペアがサブキャリアPMAXとして選択された場合であって、選択されたサブキャリアPMAXの既割当サブキャリアと同一の周波数を有する割当可能サブキャリアが存在する場合には、サブキャリアPMAXの既割当サブキャリアと同一の周波数を有する割当可能サブキャリアをグループAからグループBに移動させ、グループA、Bを更新する。このため、複数の開放サブキャリアおよび新規割当サブキャリアの選択を行う必要がある場合、その選択肢を広げることができ、強制ハンドオーバの効果を一層向上することができる。
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態6について説明する。本実施の形態に係るセルラーシステム、BS、MSの各構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。よって、各構成の
説明を省略する。本実施の形態は、実施の形態1で説明したセルラーシステムの動作(ステップST1〜4)を実現するために実行されるスケジューリング部114の動作手順においてのみ、実施の形態1と相違する。
セルラーシステムのおける前述の動作を実現するために、BS100aのスケジューリング部114は、以下に説明する手順に従って動作する。図12は、スケジューリング部114の動作手順の一例を説明するためのフロー図である。
まず、実施の形態1で説明したステップST10〜30が実行される。
ステップST30の後、ステップST43では、MS150aによって生成された受信品質情報Qaiとして、受信品質の測定値を示す測定値情報Maiおよびその測定値に対応するMCSレベルを示すMCSレベル情報Laiがそれぞれ取得される。また、MS150aによって生成された受信品質情報Qbjとして、受信品質の測定値を示す測定値情報Mbjおよびその測定値に対応するMCSレベルを示すMCSレベル情報Lbjとがそれぞれ取得される。
そして、サブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijに対応する測定差Mij、レベル差Lijが、それぞれ算出される(ステップST53)。測定差Mij、レベル差Lijはいずれも、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
また、本実施の形態では、測定差Mijは、測定値情報Mbjの値から測定値情報Maiの値を減算することによって得られる。これにより、例えば、測定値情報Mai、Mbjに示される値がより大きいほど受信状態がより良好であることが、測定値情報Mai、Mbjにより表現されている場合に、測定差Mijは、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
なお、測定値情報Mai、Mbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、測定値情報Mai、Mbjにより表現される場合は、測定値情報Maiの値から測定値情報Mbjの値を減算することによって測定差Mijを得ても良い。
また、本実施の形態では、レベル差Lijは、MCSレベル情報Lbiの値からMCSレベル情報Laiの値を減算することによって得られる。これにより、例えば、MCSレベル情報Mai、Mbjに示される値がより大きいほど受信状態がより良好であることが、MCSレベル情報Lai、Lbjにより表現されている場合に、レベル差Lijは、サブキャリアfiの受信品質に対してサブキャリアfjの受信品質がどれくらい良好であるかを示すことができる。
なお、MCSレベル情報Lai、Lbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、MCSレベル情報Lai、Lbjにより表現される場合は、MCSレベル情報Laiの値からMCSレベル情報Lbjの値を減算することによってレベル差Lijを得ても良い。
また、本実施の形態において、測定差Mijおよびレベル差Lijは、互いに同一の周波数を有するサブキャリアfi、fjから成るサブキャリアペアPijについて算出される。この算出方法は、BS100aの既割当帯域とBS100bの割当可能帯域とが互いに同一である場合において用いることが好ましい。
ステップST53に続き、ステップST64では、全てのサブキャリアペアPijのリ
ストの中で最も大きいレベル差Lijを有するサブキャリアペアPMAXが探索される。
なお、MCSレベル情報Lai、Lbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、MCSレベル情報Lai、Lbjにより表現される場合は、最も小さいレベル差Lijを有するサブキャリアペアMMINを探索しても良い。
ステップST64に続き、ステップST65では、複数のサブキャリアペアPMAXが探索されたか否かが判定される。複数のサブキャリアペアPMAXが探索された場合(ST65:YES)、探索された複数のサブキャリアペアPMAXのうち、最も大きい測定差Dijを有するものが選択される(ステップST66)。さらにステップST66では、最も大きい測定差Dijを有するサブキャリアペアPMAXが選択されたときにペアカウントに1を加算することにより、ペアカウントが更新される。そして、実施の形態1で説明したステップST70以降の処理に進む。ここで、ペアカウントの初期値は0である。
なお、測定値情報Mai、Mbjに示される値がより大きいほど受信状態がより悪いということが、測定値情報Mai、Mbjにより表現される場合は、最も小さい測定差Mijを有するサブキャリアペアMMINを選択しても良い。
一方、サブキャリアペアPMAXが1つだけ探索された場合は(ST65:NO)、そのサブキャリアペアPMAXが選択される。さらに、ペアカウントに1を加算することにより、ペアカウントが更新される。そして、実施の形態1で説明したステップST70以降の処理に進む。
このように、本実施の形態によれば、測定値情報Mai、MbjおよびMCSレベル差情報Lai、Lbjが併用される。MCSレベルは、受信品質の測定値の差が大きいときに同一になることもあれば、受信品質の測定値の差が小さいときに異なることもある。より具体的な例を示す図13では、サブキャリアf1に対応する測定差M11は、サブキャリアf2に対応する測定差M22よりも大きい。ところが、サブキャリアf1に対応するレベル差L11は0(MMCS1−MMCS1)であるのに対し、サブキャリアf2に対応するレベル差L22は0より大きい(MMCS2−MMCS1)。よって、複数種類の受信品質情報を併用することにより、サブキャリアペアPMAXの選択(つまり、開放サブキャリアおよび新規割当サブキャリアの選択)の精度を向上させることができる。
以上、本発明の各実施の形態について説明した。
なお、本発明に係るマルチキャリア通信装置およびマルチキャリア通信方法は、前述した各実施の形態に限定されず、様々な変更を加えた上で実施することができる。
例えば、マルチキャリア通信装置およびマルチキャリア通信方法は、図14に示されるセルラーシステムにおいても適用することができる。図14にセルラーシステムにおいて、実施の形態1〜5において説明したBS100aは、MS150c、150dと通信している。MS150cは、BS100aのセルとBS100cのセルとの境界付近に位置しており、MS150dは、BS100aのセルとBS100dのセルとの境界付近に位置している。BS100cは、MS150eと通信しており、BS100dは、MS150fと通信している。
このような通信状況下でBS100aがさらに他のMSと通信を開始する場合、BS100aは、実施の形態1〜5のいずれかで説明した動作手順に従って、MS150cおよびMS150dに対して個別に、サブキャリア単位での強制ハンドオーバを適切に実行す
ることができる。
また、前述した各実施の形態では、マルチキャリア通信装置およびマルチキャリア通信方法をBS150aに適用した場合について説明した。ただし、マルチキャリア通信装置およびマルチキャリア通信方法を、BSの上位装置である無線ネットワーク制御装置に適用することもできる。
なお、ここでは、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明をソフトウェアで実現することも可能である。例えば、本発明のマルチキャリア通信方法のアルゴリズムをプログラミング言語によって記述し、このプログラムをメモリに記憶しておいて情報処理手段によって実行させることにより、本発明のマルチキャリア通信装置と同様の機能を実現することができる。
また、上記各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
本明細書は、2005年3月28日出願の特願2005−090814に基づくものである。この内容はすべてここに含めておく。
本発明のマルチキャリア通信装置およびマルチキャリア通信方法は、通信エリアを複数のセルに分割したセルラーシステムにおいて用いられる基地局装置や無線ネットワーク制御装置などに適用することができる。
本発明の実施の形態1に係るセルラーシステムの構成を示す図
本発明の実施の形態1に係る基地局装置の構成を示すブロック図
本発明の実施の形態1に係る移動局装置の構成を示すブロック図
本発明の実施の形態1に係るスケジューリング部の動作手順を説明するためのフロー図
本発明の実施の形態1に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態1に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態2に係るスケジューリング部の動作手順を説明するためのフロー図
本発明の実施の形態2に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態2に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態3に係るスケジューリング部の動作手順を説明するためのフロー図
本発明の実施の形態3に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態3に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態3に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態4に係るスケジューリング部の動作手順を説明するためのフロー図
本発明の実施の形態4に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態4に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態4に係るスケジューリング部の動作の具体例を示す図
本発明の実施の形態5に係るスケジューリング部の動作手順を説明するためのフロー図
本発明の実施の形態5に係るMCSレベルと受信品質測定値との関係を説明するための図
本発明のさらに他の実施の形態に係るセルラーシステムの構成を示す図