JPS6363024B2 - - Google Patents
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- JPS6363024B2 JPS6363024B2 JP58047871A JP4787183A JPS6363024B2 JP S6363024 B2 JPS6363024 B2 JP S6363024B2 JP 58047871 A JP58047871 A JP 58047871A JP 4787183 A JP4787183 A JP 4787183A JP S6363024 B2 JPS6363024 B2 JP S6363024B2
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
本発明はウイスカを担持助材として用いてなる
担持触媒およびその製法に関する。詳しくは触媒
活性物質原料スラリー中に担持助材としてウイス
カを共存せしめて担体に担持せしめてなる担持触
媒およびその製法に関するもので、その目的とす
るところは触媒活性物質原料の担体への担持歩留
りの向上および触媒の担持強度(落下強度、剥離
強度)の向上、更に触媒活性および/または選択
性の向上にある。 一般に工業用触媒は均一系触媒および液状触媒
を除くと、対象とされる触媒組成がいかなるもの
であつても、粉状または微粒状触媒、成型触媒お
よび担持触媒に大別され、そのいずれの型の触媒
とするかは、反応の種類、反応原料および生成物
の種類、反応機構、触媒活性物質の種類およびそ
の使用量、物性(粒径、表面積、細孔径、細孔容
積など)などが要因となり決定される。例えば工
業用触媒として実用化されている粉状または微粒
状触媒としては、石油クラツキングに用いられる
ゼオライト触媒および液相還元触媒として用いら
れるパラジウム−活性炭触媒などが掲げられ、成
型触媒としてはプロピレンからアクロレイン製造
用ビスマス−モリブデン系触媒、脱水素触媒とし
て用いられる酸化クロム−アルミナ系触媒、脱硝
用に用いられるバナジウム−チタン系ハニカム成
型触媒などが掲げられ、担持触媒としては無水フ
タル酸製造用またはアントラキノン製造用バナジ
ウム−チタン系触媒、脱硝用に用いられるハニカ
ム成型担体に担持されたバナジウム−チタン系触
媒、内燃機関排ガス用貴金属−アルミナ担持ペレ
ツト触媒またはハニカム触媒、メタクロレイン、
イソブチルアルデヒドからメタクリル酸製造用ヘ
テロポリ酸系触媒などが掲げられる。 上述したように反応の種類、触媒活性物質の種
類などによつていかなる触媒形態にするかは、主
に触媒の活性、選択性などの面と共に実用に耐え
うる機械的強度などの要因が総合的に考慮され、
最終的には経済性によつて判断、、決定される。 触媒反応においては、反応原料および/または
生成物の好ましくない逐次反応を制御するため、
または特に発熱反応の場合に触媒層内の蓄熱によ
る好ましくない温度上昇を避けるため、触媒層の
厚みを制限しつつ触媒活性物質を成型体に付着担
持する方法がとられる。そしてこのような担持触
媒とする方が触媒の選択性に好結果をもたらす触
媒反応を遂行できることがわかつていても、主に
触媒活性物質の物性により耐摩耗性および剥離強
度などの担持強度が非常に低いために工業的用途
に耐えられずやむをえず成型触媒または含浸担持
触媒とする例の多いことが知られる。確かに成型
触媒とする場合は混練および/または加圧下の打
錠、押出などの手法が可能なため付着担持触媒と
比較してより機械的に強固な触媒とすることがで
きるが、反面それらの手法ゆえに触媒の活性およ
び/または選択性が劣ることはしばしば経験す
る。また一方、均一化した触媒活性物質原料液ま
たはスラリーを機械的強度の高い担体に含浸担持
せしめる方法は、主に触媒活性物質原料と担体と
の化学的および/または物理的結合力を利用して
触媒活性物質を担体表面に高分散に担持せしめ、
その結果機械的強度の高い触媒とする方法がとら
れるが、しかし、触媒活性物質の担持量には自ず
と限度があり活性の不十分な触媒となり易い。 本発明者は担持歩留りが悪くしかも担持強度の
低い触媒について種々検討したところ、それら触
媒活性物質の通性として電子顕微鏡で観察して、
その粒子または粒塊の表面が粗くなく、粒径巾の
狭いものから成り立つていることが知見された。
これらの例としてはリンモリブデン酸のアルカリ
塩などのヘテロポリ酸の塩、金属または金属酸化
物の破砕粒子および酸化チタン、α−アルミナ、
シリカゲルなどの主として水酸化物の焼成でえら
れた粒子など、触媒活性物質として多量に用いら
れるものがあげられる。従つてそれらを担体に付
着担持せしめるために個々の触媒について多大の
労力および経費が払われている。 また、触媒活性物質を担体に付着担持せしめた
担持触媒の担持強度が工業的使用に耐えうる程度
のものとなりえても触媒製造時における触媒活性
物質原料の担体への担持歩留りが非常に低く、そ
れだけ触媒活性物質原料の損失および生産性が悪
く経済的ではないという問題も生じる。 本発明に開示する触媒は、上述した従来の問題
点を画期的に改善し工業的に有利な触媒を提供す
るものであり、その対象とされる触媒はスラリー
状、ゲル状または均一溶液として存在する触媒原
料を担体(球状、円柱状、円筒状、ハニカム状、
板状、リボン状、波板状、網状など)に付着担持
せしめる際に触媒活性物質原料中にウイスカを添
加して担持せしめた担持触媒である。 無機繊維とかウイスカ自体を触媒担体として用
いることは公知である(特公昭53−38264号、特
開昭58−3642号、特開昭58−3643号、特開昭53−
50051号などの公報明細書参照)。しかしこれらに
開示されている触媒の目的はいずれもガラス繊
維、石綿またはウイスカを高度に触媒活性物質を
分散させる手段、すなわち担体として用いるもの
であり、その点で本発明に開示する触媒とは本質
的にその目的を異にする。すなわち、本発明の意
図するところは、触媒活性物質をウイスカ表面に
担持させるのではなく、粒状および/または粒塊
状の触媒活性物質原料または最終触媒とした時に
触媒活性物質が粒状および/または粒塊状となる
触媒活性物質原料を、ある大きさの担体に担持せ
しめてなる触媒であつて、その際に担持性能の向
上などを目的としてウイスカを少量、担持助材と
して触媒活性物質原料に添加するものである。 一方、無機繊維を触媒活性物質に添加して強度
の高い成型触媒とする方法は公知である(特公昭
51−20357号、特公昭51−7475号などの公報明細
書参照)。しかし当然のことながら成型触媒と担
持触媒の製造方法は本質的に異なる。例えば成型
触媒は通常、触媒原料をペースト状または濃厚ス
ラリー状として混練後製錠板または転動造粒機に
よつて成型、または打錠成型機または押出成型機
によつて圧力下に成型する方法がとられる。一方
担持触媒はある大きさおよび型をもつた担体に触
媒活性物質原料を、均一粒状、ゲル状またはスラ
リー状に調製したものを含浸またはスプレー等に
よる吹付け等の操作により担持せしめる方法によ
りえられる。これら2者の製造方法に本質的な差
異があることは当業者らにとつて自明であり、本
発明に開示する如きウイスカを担持助材として用
いることは上記文献等から容易に類推されるもの
ではない。 また、特開昭56−44045号公報明細書には触媒
物質もしくは担体物質を無機質繊維あるいは有機
質繊維を分散したスラリーに不活性基材を浸漬し
た後乾燥もしくは焼成した触媒が開示されてい
る。しかし上記の含浸担持法では一回あたりの担
持量が少なく、所望の担持量にするためには含浸
担持、乾燥の工程をくり返す必要があり経済的で
はない。また、上記公報明細書実施例中にはガラ
ス繊維、アスベストなど平均繊維直径が2ミクロ
ン以上平均繊維長さ2〜3mmのものを用いた例が
あるのみである。本発明者らは繊維形状について
詳細に検討した結果、上記形状の無機繊維では触
媒原料溶液中での分散性が悪く、担持触媒層が均
一ではなく、吹付け担持法を用いる際にスプレー
ノズルを閉塞する等の欠点があり、また担持歩留
りおよび剥離強度が不十分である等の問題が依然
解決されていない。 一方、ガラス繊維、アスベストなどの取扱いに
ついては労働衛生上厳しく規制されており、工業
的に大量に取扱うことは避けるべきである。 ウイスカを担持助材として用いた担持触媒の別
の長所として、触媒担持層の空間容積が増大する
こともあつて触媒反応によつては活性および/ま
たは選択性が向上することである。換言すれば触
媒の表面積、細孔分布および細孔容積の調節が少
なくとも担持強度を低下させずに行なえることで
ある。 触媒活性物質原料を担体に担持せしめる際に、
上述した担持歩留りおよび担持強度を向上させる
方法として例えば触媒物質の粒径と異なる粒径を
もつ物粒体(繊維ではない)を担持助材として用
いることは公知である。しかし粉粒体の場合と比
較してウイスカの効果は驚嘆すべきものがあり、
その効果の差異については後の実施例および比較
実施例で明らかにされるだろう。また、例えば触
媒活性物質原料中にシリカゾル、アルミナゾルの
如き水酸化物ゾル、または硫酸バリウム、硝酸ア
ンモニウムの如き無機塩、または蓚酸、デンプ
ン、ポリビニルアルコールの如き有機物などをバ
インダーとして添加することも公知である。しか
し上記水酸化物ゾルまたは金属塩を用いた場合、
それらの酸化物が触媒活性物質中に混入し、触媒
によつてはそれらが触媒性能を低下するために好
ましくないという欠点がある。一方有機物などの
ように焼成によつて分解消滅するものは、担持歩
留りは良くても担持強度が低いという欠点があ
る。しかし上記物質をウイスカと並用することに
より、上記欠点を軽減し、更には本発明の目的と
する効果をより高めることができる。 本発明者は種々の担持触媒について、従来の欠
点を克服するべく鋭意検討した結果、本発明に開
示する担持触媒により担持歩留りおよび担持強度
が高度に改善され、更には触媒活性および/また
は選択性の向上した触媒がえられることを見出
し、本発明に至らしめた。 すなわち本発明は以下の如く特定される。 (1) 担体に触媒活性物質を担持させた担持触媒に
おいて、触媒活性物質中にウイスカを担持助材
として含有してなる担持触媒。 (2) 繊維平均直径が1ミクロン以下のウイスカで
あることを特徴とする上記(1)記載の触媒。 (3) ウイスカの使用量が触媒活性物質に対し1〜
50重量%の範囲であることを特徴とする上記(1)
または(2)記載の触媒。 (4) ウイスカを含有する触媒活性物質原料と溶媒
との混合スラリーを担体に担持させるに際し、
溶媒を同時に気化蒸散せしめつつ担持処理する
ことを特徴とする上記(1)、(2)または(3)記載の触
媒の製造方法。 以下、本発明を更に具体的に説明する。 本発明に用いられるウイスカはその材質として
は金属に限らず耐火物であり、従来公知の方法で
製造されるものである。具体的にその材質として
はタングステン、鉄、ニツケル等の金属ウイスカ
およびシリコンカーバイド、窒化硅素、酸化アル
ミニウム、酸化チタン、酸化ベリリウム、ボロン
カーバイド、チタンカーバイド、チタン酸カリ、
リン酸カルシウムなどが掲げられる。本発明の目
的とする担持歩留りおよび担持強度の向上には、
最終触媒とした時にウイスカとして残存するもの
であれば、上記材料からなるウイスカをいずれも
好適に用いうる。なお触媒によつては混入するウ
イスカの材質により触媒活性および/または選択
性に悪影響を及ぼすことがあるので触媒によつて
ウイスカの材質を選択するのが好ましい。 ウイスカとは一般に直径200μ以下でその長さ
が直径に比し(アスペクト比)10以上の単結晶繊
維とされているが、最近では多結晶のものまで含
めて広義に解釈される。 本発明において使用するウイスカの形状につい
て本発明者が種々検討した結果、本発明の目的と
する担持歩留りおよび担持強度の向上の程度は、
触媒活性物質粒子とウイスカ形状が密接に関係す
ることが判明した。すなわち触媒活性物質粒子径
に対しウイスカ直径の比が1以下の小さい数種で
あればそれだけ、またウイスカ長さの触媒活性物
質粒子径に対する比が大であればある程、その効
果を有効に発揮する。一般に担持触媒中の触媒活
性物質の粒子径は100ミクロン以下、多くは50ミ
クロン以下に調整される。その理由は粒子径を小
さくすることにより触媒活性物質の比表面積
(m2/g)を増大し、よつて活性を増大させるた
めであり、または好ましくない触媒活性物質粒子
内部の反応を制御させるためである。一方、触媒
を製造する視点からは、触媒活性物質原料含有ス
ラリー中でウイスカが高分散されることが均一な
組成の担持触媒とするに不可欠であり、さらに触
媒活性物質原料を担体に担持せしめる手法として
常用されるスプレー等により吹き付け法を用いる
際に、スプレーノズルを閉塞させない長さである
ことが好ましい。上述した理由から、本発明で用
いられるウイスカの平均直径は好ましくは5ミク
ロン以下、更に好ましくは1ミクロン以下で、長
さは好ましくは1000ミクロン以下、更に好ましく
は500ミクロン以下のものが用いられ、その場合
はウイスカが触媒活性物質原料含有スラリー中で
粒子の分散材として機能し、非常に好ましい高分
散原料液となる。 使用するウイスカの好適な量は触媒の種類によ
つて当然異なるが、好ましくは担持される触媒活
性物質の量に対して1〜50%(重量)の範囲の量
で触媒活性物質の担持歩留りおよび担持強度の向
上の効果が発揮される。上記効果の中には、触媒
により触媒活性物質層の空間容量を増大し通気性
を良好にすることにより触媒の活性および/また
は選択性の向上が大きくなつて好ましい場合、ウ
イスカの添加量を調節することによりウイスカ無
添加の触媒と比較して担持強度は同程度であつて
も通気性を良好とする効果が含まれる。 触媒活性物質の担体への担持量は触媒によつて
異なるが、最終触媒とした時の触媒活性物質担持
重量が担体100mlに対して1〜200gの範囲が担持
される。 担体の形状は球状、円柱状、円筒状、破砕状、
三角垂状などの大きさが1〜10mmのもの、または
ハニカム状、パイプ状などいずれもよい。また担
体の材質はシリコンカーバイド、アルミナ、シリ
カ、酸化チタン、カルシウムまたはマグネシウム
などの硅酸塩、軽石、ガラス、コーデイライト、
ムライトなど通常の成型担体材料のいずれでも良
く、触媒によつて使い分けられる。 本発明に開示する担持触媒は上述の如く、ウイ
スカを担持助材として用いる担持触媒媒として特
定され、その触媒成分、組成および使用目的(液
相反応、気相反応などまたは酸化反応、還元反
応、塩素化反応など)に何ら制限されない。 本発明に開示する触媒が好適に使用される例と
しては以下の如き触媒が掲げられる。すなわち、
接触気相酸化反応用触媒として、ナフタリンから
ナフトキノンを製造するバナジウム系触媒、オル
トキシレンまたはナフタリンより無水フタル酸を
製造するバナジウム−チタン系触媒、アントラセ
ンまたはジフエニルメタン類よりアントラキノン
を製造するバラジウム−チタン系、モリブデン−
チタン系または鉛−チタン系触媒、ベンゼンまた
はブタン類、ブテン類またはブタジエンより無水
マレイン酸を製造するバナジウム−モリブデン系
触媒、エチレンよりエチレンオキサイドを製造す
る銀−α−アルミナ系触媒、イソブテン、ターシ
ヤリーブタノールよりメタクロレインを製造する
コバルト−ビスマス−モリブデン系触媒、メタク
ロレイン、イソブチルアルデヒドよりメタクリル
酸を製造するモリブドバナドリン酸などのヘテロ
ポリ酸系触媒など、また脱硝用触媒のバナジウム
−チタン系触媒、水素化脱硫用触媒のコバルト−
モリブデン−アルミナ系触媒、アンモオキシデー
シヨン用触媒のマンガン−タングステン系触媒、
内燃機関の排ガス処理用貴金属−アルミナ系触媒
などの触媒である。しかし上記触媒に限定される
ものではない。 本発明に開示する触媒を実際に製造する具体的
な方法として担持法は種々の方法がとりうるが、
好ましくは触媒活性物質原料溶液中の溶媒を同時
に気化蒸散させながら担持する方法がとられる。
例えばバナジウム−チタン系触媒を一例に掲げる
と、バナジウム化合物の均一溶液に酸化チタン粒
子(直径約0.5ミクロン)およびウイスカを懸濁
させ、次いでその懸濁液を加熱して回転している
ドラム中の直径6mmのステアタイト担体に吹付け
担持した後、焼成してV2O5−TiO2系担持触媒を
える。または酸化チタン粒子およびウイスカを水
に懸濁し、上記と同様にステアタイト担体に吹付
け担持した後、バナジウムの均一溶液に含浸し予
じめ担持された酸化チタン粒子の表面にバナジウ
ム化合物を含浸担持せしめた後焼成してV2O5−
TiO2系担持触媒をえる。あるいはバナジウム含
有酸化チタン、ウイスカ懸濁液をコージエライト
ハニカム担体に含浸担持せしめた後、乾燥、焼成
するか、または予じめ酸化チタン粒子をウイスカ
を用いて含浸担持せしめ、乾燥後バナジウム含有
溶液に含浸し、乾燥、焼成してV2O5−TiO2系担
持触媒をえる。また、他の製造例としてはリンモ
リブデン酸ベースの均一溶液にウイスカを懸濁せ
しめ、アルミナ担体に上記と同様にして担持し、
リンモリブデン酸ベースの担持触媒をえる。 上述した触媒活性物質原料および製造法は一つ
の具体例として掲げたものであり、それらに限定
されるものではない。 以下に本発明に開示する触媒について更に具体
例を掲げて特徴を明らかにし本発明を説明する。 実施例 1 (a) 触媒の製造 硫酸チタニルの硫酸水溶液に175℃の加熱水
蒸気を吹き込み水酸化チタンの沈澱をえ、これ
を水洗、酸洗および二次水洗したのち800℃で
4時間焼成し、平均粒子径0.5μmでBET比表
面積22m2/gの多孔性アナターゼ型TiO2を製
造した。 脱イオン水6400c.c.に蓚酸200gを溶解させ蓚
酸水溶液とし、これにバナジン酸アンモニウム
100g、第一リン酸アンモニウム14.6g、水酸
化カリウム3.2gおよび塩化ニオブ9.1gを加え
十分撹拌した。このようにしてえた水溶液に上
記TiO21800gおよびシリコンカーバイドウイ
スカ(繊維直径0.05〜0.6μmの範囲にあり、平
均繊維直径0.2μm、繊維長さ5〜50μmの範囲
にあり、平均繊維長さ20μm、このウイスカを
Aとする)95gを加え懸濁させた。この懸濁液
を30分間撹拌したところ均一なスラリー液を形
成した。 この懸濁液を円胴中において回転している代
表径6mm、気孔率35%のシリコンカーバイド成
型担体2000c.c.に、同時に200℃の熱風を導入し
つつスプレー添加し、触媒活性物質を160g担
持せしめた。ついで空気流通下540℃で6時間
焼成して完成触媒とした。この時の触媒活性物
質の組成はTiO2:V2O5:P2O5:K2O:Nb2O5
=100:4.3:0.5:0.15:0.25(重量比)であり、
触媒活性物質の添加した量に対して有効に担持
した量の比(重量比)、すなわち担持歩留りは
93%であつた。またウイスカAの触媒活性物質
に対する添加量は5重量%であつた。なお、こ
の時の触媒表面を電子顕微鏡で観察したものを
第1図として添付する。 なお上記ウイスカAを添加する替りに、ガラ
ス繊維(繊維直径3〜8μmの範囲、平均繊維
直径4μm、繊維長さ500〜800μmの範囲、平均
繊維長さ700μm)、およびシリコンカーバイド
ウイスカ(繊維直径4〜10μmの範囲、平均繊
維直径6μm、繊維長さ20〜900μmの範囲、平
均繊維長さ500μm、このウイスカをBとする)
をそれぞれ5重量%添加した以外は同様に触媒
を製造したところ、担体へ担持する際に均一な
スラリー液を保持するためにはいずれも常に強
力な撹拌が必要であり、また担体への担持方法
としてスラリー液をわずかの加圧下に直径1mm
のスプレーノズルより吹付け担持したところ、
ノズルがガラス繊維やウイスカBにより閉塞し
連続的に使用することができなかつた。しかし
スプレーノズルを取換えながら上記担持量まで
担持させたところ担持歩留りは、ガラス繊維を
用いた場合63%でウイスカBの場合74%であつ
た。 また、別にウイスカを添加しない以外は同様
に触媒を製造したところ、担持歩留りは61%で
あつた。 これらの触媒はいずれも芳香族炭化水素を酸
化するための触媒として用いられる。 (b) 触媒強度 50rpmで回転しているステンレス製金網(12
メツシユ)よりなる円胴(100mmφ×100mmL)
中に上記(a)でえられたウイスカA、B、ガラス
繊維添加および無添加の触媒を別々に50gづつ
添加し、30分間回転を続け、粉化および剥離し
た触媒物質を除き去り、未だ残存している触媒
活性物質担持量の元の担持量に対する比(重量
%)を剥離強度とした。 剥離強度(%) ウイスカA添加 98 ガラス繊維添加 68 ウイスカB添加 79 無 添 加 67 (c) 触媒活性 上記(a)でえられた触媒それぞれを345℃溶融
塩に浸された内径25mm、高さ3mの鉄製管に
2.5mの高さに充填し、これにオルトキシレン、
空気の混合物を60g−オルトキシレン/Nm3−
空気の原料ガス濃度およびSV=3000Hr-1で導
通し、酸化反応を行なつたところ下記の結果を
えた。 無水フタル酸収率(重量%:10 0%オルトキシレン換算) ウイスカA添加 114.5 ガラス繊維添加 113.8 ウイスカB添加 114.0 無 添 加 113.8 実施例 2 (a) 触媒の製造 脱イオン水180c.c.に蓚酸7.5gを溶解して蓚酸
水溶液液とし、これにメタバナジン酸アンモニ
ウム3.36gを加えて加温下溶解した。これに硫
酸セシウム0.77g、硫酸カリウム0.55gを少量
の脱イオンに溶かし上記バナジウム含有溶液に
加え、50〜60℃で30分間撹拌した。この溶液に
酸化チタン〔ルチル型結晶:アナターゼ型結晶
=95:5(重量比)でBET法による表面積7
m2/g〕30gおよび窒化硅素ウイスカ(繊維直
径0.1〜0.8μmの範囲、平均繊維直径0.5μm、繊
維長さ50〜300μmの範囲、これをウイスカC
とする)3.3gを加え、乳化機を用いて触媒ス
ラリーを作つた。このスラリーはウイスカCを
添加しない場合に比較して乳化状態が安定に保
たれた。 外部より加熱されている円胴型回転体中に直
径3〜5mmのシリコンカーバイド担体100c.c.を
加え、回転下250℃に加熱しながら上記触媒ス
ラリーを噴霧焼付け処理し、担体上に触媒活性
物質を担持させた。次いで空気流通下500℃で
8時間焼成した。えられた触媒組成はV2O5:
TiO2:CS2O:K2O=8.7:100:2:1(重量
比)であり触媒物質の担体100c.c.当りの担持量
は8.5gであり、、触媒活性物質の担持歩留りは
97%であつた。またウイスカCの触媒活性物質
に対する添加量は10重量%であつた。 なおウイスカCを用いない他は上記方法と同
様にして触媒を製造したところ担持歩留りは66
%であつた。 この触媒はアントラセンよりアントラキノン
の製造等に用いられる。 (b) 触媒強度 実施例1の(b)とまつたく同様におこなつたと
ころ下記の結果をえた。 剥離強度(%) ウイスカC添加 100 無 添 加 88 (c) 触媒活性 上記(a)でえた触媒400c.c.を内径25mmのステン
レス製反応管に充填し、純度98.5%のアントラ
センを使用してガス濃度30−空気/g−アン
トラセン、空間速度8000hr-1、反応温度420℃
で反応したところ下記に示す結果をえた。 アントラキノン収率(重量%: 対アントラセン100%換算) ウイスカC添加 110.5 無 添 加 110.0 実施例 3 (a) 触媒の製造 硝酸鉛の粉末を空気存在下450℃で焼成した
後粉砕機で粉砕し一酸化鉛(PbO)粉末(粒子
径5〜20μm)をえた。このPbO50g、および
実施例1で用いたシリコンカーバイドウイスカ
A10gを硝酸アンモニウム30gおよびザンタン
ガム0.1gを溶解した水200c.c.に懸濁し、ホモミ
キサーで十分な均一スラリー液とした。このス
ラリー液を加熱して回転している溶融アルミナ
担体(2mmφ)に吹付けた後520℃で焼成し
PbO触媒をえた。触媒活性物質であるPbOの担
体への担持量は100g/100c.c.担体であり担持歩
留りは54%であつた。またウイスカAの触媒活
性物質に対する添加量は20重量%であつた。 なおウイスカAを添加せずに担持しようとし
たが、PbOはまつたく担持されず担持触媒をえ
ることができなかつた。そこでウイスカの替り
にシリコンカーバイド微粉末(平均粒径0.27μ
m)を触媒活性物質に対し20重量%添加した以
外は上記方法と同様に触媒を製造した。 この触媒はジフエニルメタン誘導体より芳香
族ケトン類の製造等に用いられる。 (b) 触媒強度 実施例1の(b)と同様に行ない下記に示す結果
をえた。 剥離強度(%) ウイスカA添加 96 シリコンカーバイド微粉末添加 47 (c) 触媒活性 上記(a)でえられた触媒30c.c.を内径10mmの管状
反応管に充填した。次に2−メチルジフエニル
メタン1gを毎時空気60と共に触媒中に通じ
た。反応管壁の温度を430℃としたところ、転
化率65%で凝縮性反応生成物はアントラキノン
および2−メチルベンゾフエノンがほぼ同量
で、それら合計への選択率は38.4モル%であつ
た。またシリコンカーバイド微粉末を用いた触
媒では転化率60%で選択率は38.0モル%であつ
た。 実施例 4 (a) 触媒の製造 1938gの硝酸コバルトを水450c.c.に、269gの
硝酸第二鉄を水450c.c.に、および323gの硝酸ビ
スマスを硝酸水溶液240c.c.にそれぞれ溶解した
後、それらを混合してビスマス、コバルトおよ
び鉄の硝酸塩の水溶液Aをえた。別に1411gの
パラモリブデン酸アンモニウムを6.8の水に
溶解させB溶液とした。B溶液を厳しく撹拌
下、A溶液を徐々に加え、全てを添加終了後更
に30分間撹拌を続け触媒前駆体である懸濁液を
えた。次いで実施例1で用いたシリコンカーバ
イドウイスカA37gを添加し、更に撹拌を続け
たところ、非常に均一なスラリー分散液をえ
た。このスラリー液を120〜180℃に加熱されて
流動している直径5mmのα−アルミナ球状担体
にスプレー添加し、上記触媒活性物質前駆体を
担持させた。その後500℃で6時間焼成し完成
触媒とした。この時の触媒活性物質の組成は原
子比で表わしてCo10MO12Fe1Bi1OY(ここでY
は各元素の原子価を満す値をとる)であり、触
媒活性物質の担体への担持量は25g/100c.c.担
体であり、担持歩留りは99%であつた。またウ
イスカAの活性物質に対する添加量は2重量%
であつた。 なおウイスカを用いない他は上記方法と同様
にして触媒を製造したが担体に担持する際、触
媒活性物質前駆体含有スラリーを常に強い撹拌
をして均一化する必要があつた。この場合の担
持歩留りは80%であつた。 この触媒はプロピレンよりアクロレイン、イ
ソブチレンよりメタクロレインの製造用等に用
いられる。 (b) 触媒強度 実施例1の(b)と同様に行なつた結果、下記に
示す結果をえた。 剥離強度(%) ウイスカA添加 99 無 添 加 87 (c) 触媒活性 上記(a)でえた触媒100c.c.を直径21mmの管状反
応管に充填した。次いでプロピレン、空気およ
び水を触媒中に通じた。この時のプロピレンの
供給量は140g/hr/−触媒であり、導通ガ
ス中のプロピレン、空気および水の組成割合を
7容量%、53容量%および40容量%とし、反応
管壁の温度を380℃としたところ下記に示す結
果をえた。
担持触媒およびその製法に関する。詳しくは触媒
活性物質原料スラリー中に担持助材としてウイス
カを共存せしめて担体に担持せしめてなる担持触
媒およびその製法に関するもので、その目的とす
るところは触媒活性物質原料の担体への担持歩留
りの向上および触媒の担持強度(落下強度、剥離
強度)の向上、更に触媒活性および/または選択
性の向上にある。 一般に工業用触媒は均一系触媒および液状触媒
を除くと、対象とされる触媒組成がいかなるもの
であつても、粉状または微粒状触媒、成型触媒お
よび担持触媒に大別され、そのいずれの型の触媒
とするかは、反応の種類、反応原料および生成物
の種類、反応機構、触媒活性物質の種類およびそ
の使用量、物性(粒径、表面積、細孔径、細孔容
積など)などが要因となり決定される。例えば工
業用触媒として実用化されている粉状または微粒
状触媒としては、石油クラツキングに用いられる
ゼオライト触媒および液相還元触媒として用いら
れるパラジウム−活性炭触媒などが掲げられ、成
型触媒としてはプロピレンからアクロレイン製造
用ビスマス−モリブデン系触媒、脱水素触媒とし
て用いられる酸化クロム−アルミナ系触媒、脱硝
用に用いられるバナジウム−チタン系ハニカム成
型触媒などが掲げられ、担持触媒としては無水フ
タル酸製造用またはアントラキノン製造用バナジ
ウム−チタン系触媒、脱硝用に用いられるハニカ
ム成型担体に担持されたバナジウム−チタン系触
媒、内燃機関排ガス用貴金属−アルミナ担持ペレ
ツト触媒またはハニカム触媒、メタクロレイン、
イソブチルアルデヒドからメタクリル酸製造用ヘ
テロポリ酸系触媒などが掲げられる。 上述したように反応の種類、触媒活性物質の種
類などによつていかなる触媒形態にするかは、主
に触媒の活性、選択性などの面と共に実用に耐え
うる機械的強度などの要因が総合的に考慮され、
最終的には経済性によつて判断、、決定される。 触媒反応においては、反応原料および/または
生成物の好ましくない逐次反応を制御するため、
または特に発熱反応の場合に触媒層内の蓄熱によ
る好ましくない温度上昇を避けるため、触媒層の
厚みを制限しつつ触媒活性物質を成型体に付着担
持する方法がとられる。そしてこのような担持触
媒とする方が触媒の選択性に好結果をもたらす触
媒反応を遂行できることがわかつていても、主に
触媒活性物質の物性により耐摩耗性および剥離強
度などの担持強度が非常に低いために工業的用途
に耐えられずやむをえず成型触媒または含浸担持
触媒とする例の多いことが知られる。確かに成型
触媒とする場合は混練および/または加圧下の打
錠、押出などの手法が可能なため付着担持触媒と
比較してより機械的に強固な触媒とすることがで
きるが、反面それらの手法ゆえに触媒の活性およ
び/または選択性が劣ることはしばしば経験す
る。また一方、均一化した触媒活性物質原料液ま
たはスラリーを機械的強度の高い担体に含浸担持
せしめる方法は、主に触媒活性物質原料と担体と
の化学的および/または物理的結合力を利用して
触媒活性物質を担体表面に高分散に担持せしめ、
その結果機械的強度の高い触媒とする方法がとら
れるが、しかし、触媒活性物質の担持量には自ず
と限度があり活性の不十分な触媒となり易い。 本発明者は担持歩留りが悪くしかも担持強度の
低い触媒について種々検討したところ、それら触
媒活性物質の通性として電子顕微鏡で観察して、
その粒子または粒塊の表面が粗くなく、粒径巾の
狭いものから成り立つていることが知見された。
これらの例としてはリンモリブデン酸のアルカリ
塩などのヘテロポリ酸の塩、金属または金属酸化
物の破砕粒子および酸化チタン、α−アルミナ、
シリカゲルなどの主として水酸化物の焼成でえら
れた粒子など、触媒活性物質として多量に用いら
れるものがあげられる。従つてそれらを担体に付
着担持せしめるために個々の触媒について多大の
労力および経費が払われている。 また、触媒活性物質を担体に付着担持せしめた
担持触媒の担持強度が工業的使用に耐えうる程度
のものとなりえても触媒製造時における触媒活性
物質原料の担体への担持歩留りが非常に低く、そ
れだけ触媒活性物質原料の損失および生産性が悪
く経済的ではないという問題も生じる。 本発明に開示する触媒は、上述した従来の問題
点を画期的に改善し工業的に有利な触媒を提供す
るものであり、その対象とされる触媒はスラリー
状、ゲル状または均一溶液として存在する触媒原
料を担体(球状、円柱状、円筒状、ハニカム状、
板状、リボン状、波板状、網状など)に付着担持
せしめる際に触媒活性物質原料中にウイスカを添
加して担持せしめた担持触媒である。 無機繊維とかウイスカ自体を触媒担体として用
いることは公知である(特公昭53−38264号、特
開昭58−3642号、特開昭58−3643号、特開昭53−
50051号などの公報明細書参照)。しかしこれらに
開示されている触媒の目的はいずれもガラス繊
維、石綿またはウイスカを高度に触媒活性物質を
分散させる手段、すなわち担体として用いるもの
であり、その点で本発明に開示する触媒とは本質
的にその目的を異にする。すなわち、本発明の意
図するところは、触媒活性物質をウイスカ表面に
担持させるのではなく、粒状および/または粒塊
状の触媒活性物質原料または最終触媒とした時に
触媒活性物質が粒状および/または粒塊状となる
触媒活性物質原料を、ある大きさの担体に担持せ
しめてなる触媒であつて、その際に担持性能の向
上などを目的としてウイスカを少量、担持助材と
して触媒活性物質原料に添加するものである。 一方、無機繊維を触媒活性物質に添加して強度
の高い成型触媒とする方法は公知である(特公昭
51−20357号、特公昭51−7475号などの公報明細
書参照)。しかし当然のことながら成型触媒と担
持触媒の製造方法は本質的に異なる。例えば成型
触媒は通常、触媒原料をペースト状または濃厚ス
ラリー状として混練後製錠板または転動造粒機に
よつて成型、または打錠成型機または押出成型機
によつて圧力下に成型する方法がとられる。一方
担持触媒はある大きさおよび型をもつた担体に触
媒活性物質原料を、均一粒状、ゲル状またはスラ
リー状に調製したものを含浸またはスプレー等に
よる吹付け等の操作により担持せしめる方法によ
りえられる。これら2者の製造方法に本質的な差
異があることは当業者らにとつて自明であり、本
発明に開示する如きウイスカを担持助材として用
いることは上記文献等から容易に類推されるもの
ではない。 また、特開昭56−44045号公報明細書には触媒
物質もしくは担体物質を無機質繊維あるいは有機
質繊維を分散したスラリーに不活性基材を浸漬し
た後乾燥もしくは焼成した触媒が開示されてい
る。しかし上記の含浸担持法では一回あたりの担
持量が少なく、所望の担持量にするためには含浸
担持、乾燥の工程をくり返す必要があり経済的で
はない。また、上記公報明細書実施例中にはガラ
ス繊維、アスベストなど平均繊維直径が2ミクロ
ン以上平均繊維長さ2〜3mmのものを用いた例が
あるのみである。本発明者らは繊維形状について
詳細に検討した結果、上記形状の無機繊維では触
媒原料溶液中での分散性が悪く、担持触媒層が均
一ではなく、吹付け担持法を用いる際にスプレー
ノズルを閉塞する等の欠点があり、また担持歩留
りおよび剥離強度が不十分である等の問題が依然
解決されていない。 一方、ガラス繊維、アスベストなどの取扱いに
ついては労働衛生上厳しく規制されており、工業
的に大量に取扱うことは避けるべきである。 ウイスカを担持助材として用いた担持触媒の別
の長所として、触媒担持層の空間容積が増大する
こともあつて触媒反応によつては活性および/ま
たは選択性が向上することである。換言すれば触
媒の表面積、細孔分布および細孔容積の調節が少
なくとも担持強度を低下させずに行なえることで
ある。 触媒活性物質原料を担体に担持せしめる際に、
上述した担持歩留りおよび担持強度を向上させる
方法として例えば触媒物質の粒径と異なる粒径を
もつ物粒体(繊維ではない)を担持助材として用
いることは公知である。しかし粉粒体の場合と比
較してウイスカの効果は驚嘆すべきものがあり、
その効果の差異については後の実施例および比較
実施例で明らかにされるだろう。また、例えば触
媒活性物質原料中にシリカゾル、アルミナゾルの
如き水酸化物ゾル、または硫酸バリウム、硝酸ア
ンモニウムの如き無機塩、または蓚酸、デンプ
ン、ポリビニルアルコールの如き有機物などをバ
インダーとして添加することも公知である。しか
し上記水酸化物ゾルまたは金属塩を用いた場合、
それらの酸化物が触媒活性物質中に混入し、触媒
によつてはそれらが触媒性能を低下するために好
ましくないという欠点がある。一方有機物などの
ように焼成によつて分解消滅するものは、担持歩
留りは良くても担持強度が低いという欠点があ
る。しかし上記物質をウイスカと並用することに
より、上記欠点を軽減し、更には本発明の目的と
する効果をより高めることができる。 本発明者は種々の担持触媒について、従来の欠
点を克服するべく鋭意検討した結果、本発明に開
示する担持触媒により担持歩留りおよび担持強度
が高度に改善され、更には触媒活性および/また
は選択性の向上した触媒がえられることを見出
し、本発明に至らしめた。 すなわち本発明は以下の如く特定される。 (1) 担体に触媒活性物質を担持させた担持触媒に
おいて、触媒活性物質中にウイスカを担持助材
として含有してなる担持触媒。 (2) 繊維平均直径が1ミクロン以下のウイスカで
あることを特徴とする上記(1)記載の触媒。 (3) ウイスカの使用量が触媒活性物質に対し1〜
50重量%の範囲であることを特徴とする上記(1)
または(2)記載の触媒。 (4) ウイスカを含有する触媒活性物質原料と溶媒
との混合スラリーを担体に担持させるに際し、
溶媒を同時に気化蒸散せしめつつ担持処理する
ことを特徴とする上記(1)、(2)または(3)記載の触
媒の製造方法。 以下、本発明を更に具体的に説明する。 本発明に用いられるウイスカはその材質として
は金属に限らず耐火物であり、従来公知の方法で
製造されるものである。具体的にその材質として
はタングステン、鉄、ニツケル等の金属ウイスカ
およびシリコンカーバイド、窒化硅素、酸化アル
ミニウム、酸化チタン、酸化ベリリウム、ボロン
カーバイド、チタンカーバイド、チタン酸カリ、
リン酸カルシウムなどが掲げられる。本発明の目
的とする担持歩留りおよび担持強度の向上には、
最終触媒とした時にウイスカとして残存するもの
であれば、上記材料からなるウイスカをいずれも
好適に用いうる。なお触媒によつては混入するウ
イスカの材質により触媒活性および/または選択
性に悪影響を及ぼすことがあるので触媒によつて
ウイスカの材質を選択するのが好ましい。 ウイスカとは一般に直径200μ以下でその長さ
が直径に比し(アスペクト比)10以上の単結晶繊
維とされているが、最近では多結晶のものまで含
めて広義に解釈される。 本発明において使用するウイスカの形状につい
て本発明者が種々検討した結果、本発明の目的と
する担持歩留りおよび担持強度の向上の程度は、
触媒活性物質粒子とウイスカ形状が密接に関係す
ることが判明した。すなわち触媒活性物質粒子径
に対しウイスカ直径の比が1以下の小さい数種で
あればそれだけ、またウイスカ長さの触媒活性物
質粒子径に対する比が大であればある程、その効
果を有効に発揮する。一般に担持触媒中の触媒活
性物質の粒子径は100ミクロン以下、多くは50ミ
クロン以下に調整される。その理由は粒子径を小
さくすることにより触媒活性物質の比表面積
(m2/g)を増大し、よつて活性を増大させるた
めであり、または好ましくない触媒活性物質粒子
内部の反応を制御させるためである。一方、触媒
を製造する視点からは、触媒活性物質原料含有ス
ラリー中でウイスカが高分散されることが均一な
組成の担持触媒とするに不可欠であり、さらに触
媒活性物質原料を担体に担持せしめる手法として
常用されるスプレー等により吹き付け法を用いる
際に、スプレーノズルを閉塞させない長さである
ことが好ましい。上述した理由から、本発明で用
いられるウイスカの平均直径は好ましくは5ミク
ロン以下、更に好ましくは1ミクロン以下で、長
さは好ましくは1000ミクロン以下、更に好ましく
は500ミクロン以下のものが用いられ、その場合
はウイスカが触媒活性物質原料含有スラリー中で
粒子の分散材として機能し、非常に好ましい高分
散原料液となる。 使用するウイスカの好適な量は触媒の種類によ
つて当然異なるが、好ましくは担持される触媒活
性物質の量に対して1〜50%(重量)の範囲の量
で触媒活性物質の担持歩留りおよび担持強度の向
上の効果が発揮される。上記効果の中には、触媒
により触媒活性物質層の空間容量を増大し通気性
を良好にすることにより触媒の活性および/また
は選択性の向上が大きくなつて好ましい場合、ウ
イスカの添加量を調節することによりウイスカ無
添加の触媒と比較して担持強度は同程度であつて
も通気性を良好とする効果が含まれる。 触媒活性物質の担体への担持量は触媒によつて
異なるが、最終触媒とした時の触媒活性物質担持
重量が担体100mlに対して1〜200gの範囲が担持
される。 担体の形状は球状、円柱状、円筒状、破砕状、
三角垂状などの大きさが1〜10mmのもの、または
ハニカム状、パイプ状などいずれもよい。また担
体の材質はシリコンカーバイド、アルミナ、シリ
カ、酸化チタン、カルシウムまたはマグネシウム
などの硅酸塩、軽石、ガラス、コーデイライト、
ムライトなど通常の成型担体材料のいずれでも良
く、触媒によつて使い分けられる。 本発明に開示する担持触媒は上述の如く、ウイ
スカを担持助材として用いる担持触媒媒として特
定され、その触媒成分、組成および使用目的(液
相反応、気相反応などまたは酸化反応、還元反
応、塩素化反応など)に何ら制限されない。 本発明に開示する触媒が好適に使用される例と
しては以下の如き触媒が掲げられる。すなわち、
接触気相酸化反応用触媒として、ナフタリンから
ナフトキノンを製造するバナジウム系触媒、オル
トキシレンまたはナフタリンより無水フタル酸を
製造するバナジウム−チタン系触媒、アントラセ
ンまたはジフエニルメタン類よりアントラキノン
を製造するバラジウム−チタン系、モリブデン−
チタン系または鉛−チタン系触媒、ベンゼンまた
はブタン類、ブテン類またはブタジエンより無水
マレイン酸を製造するバナジウム−モリブデン系
触媒、エチレンよりエチレンオキサイドを製造す
る銀−α−アルミナ系触媒、イソブテン、ターシ
ヤリーブタノールよりメタクロレインを製造する
コバルト−ビスマス−モリブデン系触媒、メタク
ロレイン、イソブチルアルデヒドよりメタクリル
酸を製造するモリブドバナドリン酸などのヘテロ
ポリ酸系触媒など、また脱硝用触媒のバナジウム
−チタン系触媒、水素化脱硫用触媒のコバルト−
モリブデン−アルミナ系触媒、アンモオキシデー
シヨン用触媒のマンガン−タングステン系触媒、
内燃機関の排ガス処理用貴金属−アルミナ系触媒
などの触媒である。しかし上記触媒に限定される
ものではない。 本発明に開示する触媒を実際に製造する具体的
な方法として担持法は種々の方法がとりうるが、
好ましくは触媒活性物質原料溶液中の溶媒を同時
に気化蒸散させながら担持する方法がとられる。
例えばバナジウム−チタン系触媒を一例に掲げる
と、バナジウム化合物の均一溶液に酸化チタン粒
子(直径約0.5ミクロン)およびウイスカを懸濁
させ、次いでその懸濁液を加熱して回転している
ドラム中の直径6mmのステアタイト担体に吹付け
担持した後、焼成してV2O5−TiO2系担持触媒を
える。または酸化チタン粒子およびウイスカを水
に懸濁し、上記と同様にステアタイト担体に吹付
け担持した後、バナジウムの均一溶液に含浸し予
じめ担持された酸化チタン粒子の表面にバナジウ
ム化合物を含浸担持せしめた後焼成してV2O5−
TiO2系担持触媒をえる。あるいはバナジウム含
有酸化チタン、ウイスカ懸濁液をコージエライト
ハニカム担体に含浸担持せしめた後、乾燥、焼成
するか、または予じめ酸化チタン粒子をウイスカ
を用いて含浸担持せしめ、乾燥後バナジウム含有
溶液に含浸し、乾燥、焼成してV2O5−TiO2系担
持触媒をえる。また、他の製造例としてはリンモ
リブデン酸ベースの均一溶液にウイスカを懸濁せ
しめ、アルミナ担体に上記と同様にして担持し、
リンモリブデン酸ベースの担持触媒をえる。 上述した触媒活性物質原料および製造法は一つ
の具体例として掲げたものであり、それらに限定
されるものではない。 以下に本発明に開示する触媒について更に具体
例を掲げて特徴を明らかにし本発明を説明する。 実施例 1 (a) 触媒の製造 硫酸チタニルの硫酸水溶液に175℃の加熱水
蒸気を吹き込み水酸化チタンの沈澱をえ、これ
を水洗、酸洗および二次水洗したのち800℃で
4時間焼成し、平均粒子径0.5μmでBET比表
面積22m2/gの多孔性アナターゼ型TiO2を製
造した。 脱イオン水6400c.c.に蓚酸200gを溶解させ蓚
酸水溶液とし、これにバナジン酸アンモニウム
100g、第一リン酸アンモニウム14.6g、水酸
化カリウム3.2gおよび塩化ニオブ9.1gを加え
十分撹拌した。このようにしてえた水溶液に上
記TiO21800gおよびシリコンカーバイドウイ
スカ(繊維直径0.05〜0.6μmの範囲にあり、平
均繊維直径0.2μm、繊維長さ5〜50μmの範囲
にあり、平均繊維長さ20μm、このウイスカを
Aとする)95gを加え懸濁させた。この懸濁液
を30分間撹拌したところ均一なスラリー液を形
成した。 この懸濁液を円胴中において回転している代
表径6mm、気孔率35%のシリコンカーバイド成
型担体2000c.c.に、同時に200℃の熱風を導入し
つつスプレー添加し、触媒活性物質を160g担
持せしめた。ついで空気流通下540℃で6時間
焼成して完成触媒とした。この時の触媒活性物
質の組成はTiO2:V2O5:P2O5:K2O:Nb2O5
=100:4.3:0.5:0.15:0.25(重量比)であり、
触媒活性物質の添加した量に対して有効に担持
した量の比(重量比)、すなわち担持歩留りは
93%であつた。またウイスカAの触媒活性物質
に対する添加量は5重量%であつた。なお、こ
の時の触媒表面を電子顕微鏡で観察したものを
第1図として添付する。 なお上記ウイスカAを添加する替りに、ガラ
ス繊維(繊維直径3〜8μmの範囲、平均繊維
直径4μm、繊維長さ500〜800μmの範囲、平均
繊維長さ700μm)、およびシリコンカーバイド
ウイスカ(繊維直径4〜10μmの範囲、平均繊
維直径6μm、繊維長さ20〜900μmの範囲、平
均繊維長さ500μm、このウイスカをBとする)
をそれぞれ5重量%添加した以外は同様に触媒
を製造したところ、担体へ担持する際に均一な
スラリー液を保持するためにはいずれも常に強
力な撹拌が必要であり、また担体への担持方法
としてスラリー液をわずかの加圧下に直径1mm
のスプレーノズルより吹付け担持したところ、
ノズルがガラス繊維やウイスカBにより閉塞し
連続的に使用することができなかつた。しかし
スプレーノズルを取換えながら上記担持量まで
担持させたところ担持歩留りは、ガラス繊維を
用いた場合63%でウイスカBの場合74%であつ
た。 また、別にウイスカを添加しない以外は同様
に触媒を製造したところ、担持歩留りは61%で
あつた。 これらの触媒はいずれも芳香族炭化水素を酸
化するための触媒として用いられる。 (b) 触媒強度 50rpmで回転しているステンレス製金網(12
メツシユ)よりなる円胴(100mmφ×100mmL)
中に上記(a)でえられたウイスカA、B、ガラス
繊維添加および無添加の触媒を別々に50gづつ
添加し、30分間回転を続け、粉化および剥離し
た触媒物質を除き去り、未だ残存している触媒
活性物質担持量の元の担持量に対する比(重量
%)を剥離強度とした。 剥離強度(%) ウイスカA添加 98 ガラス繊維添加 68 ウイスカB添加 79 無 添 加 67 (c) 触媒活性 上記(a)でえられた触媒それぞれを345℃溶融
塩に浸された内径25mm、高さ3mの鉄製管に
2.5mの高さに充填し、これにオルトキシレン、
空気の混合物を60g−オルトキシレン/Nm3−
空気の原料ガス濃度およびSV=3000Hr-1で導
通し、酸化反応を行なつたところ下記の結果を
えた。 無水フタル酸収率(重量%:10 0%オルトキシレン換算) ウイスカA添加 114.5 ガラス繊維添加 113.8 ウイスカB添加 114.0 無 添 加 113.8 実施例 2 (a) 触媒の製造 脱イオン水180c.c.に蓚酸7.5gを溶解して蓚酸
水溶液液とし、これにメタバナジン酸アンモニ
ウム3.36gを加えて加温下溶解した。これに硫
酸セシウム0.77g、硫酸カリウム0.55gを少量
の脱イオンに溶かし上記バナジウム含有溶液に
加え、50〜60℃で30分間撹拌した。この溶液に
酸化チタン〔ルチル型結晶:アナターゼ型結晶
=95:5(重量比)でBET法による表面積7
m2/g〕30gおよび窒化硅素ウイスカ(繊維直
径0.1〜0.8μmの範囲、平均繊維直径0.5μm、繊
維長さ50〜300μmの範囲、これをウイスカC
とする)3.3gを加え、乳化機を用いて触媒ス
ラリーを作つた。このスラリーはウイスカCを
添加しない場合に比較して乳化状態が安定に保
たれた。 外部より加熱されている円胴型回転体中に直
径3〜5mmのシリコンカーバイド担体100c.c.を
加え、回転下250℃に加熱しながら上記触媒ス
ラリーを噴霧焼付け処理し、担体上に触媒活性
物質を担持させた。次いで空気流通下500℃で
8時間焼成した。えられた触媒組成はV2O5:
TiO2:CS2O:K2O=8.7:100:2:1(重量
比)であり触媒物質の担体100c.c.当りの担持量
は8.5gであり、、触媒活性物質の担持歩留りは
97%であつた。またウイスカCの触媒活性物質
に対する添加量は10重量%であつた。 なおウイスカCを用いない他は上記方法と同
様にして触媒を製造したところ担持歩留りは66
%であつた。 この触媒はアントラセンよりアントラキノン
の製造等に用いられる。 (b) 触媒強度 実施例1の(b)とまつたく同様におこなつたと
ころ下記の結果をえた。 剥離強度(%) ウイスカC添加 100 無 添 加 88 (c) 触媒活性 上記(a)でえた触媒400c.c.を内径25mmのステン
レス製反応管に充填し、純度98.5%のアントラ
センを使用してガス濃度30−空気/g−アン
トラセン、空間速度8000hr-1、反応温度420℃
で反応したところ下記に示す結果をえた。 アントラキノン収率(重量%: 対アントラセン100%換算) ウイスカC添加 110.5 無 添 加 110.0 実施例 3 (a) 触媒の製造 硝酸鉛の粉末を空気存在下450℃で焼成した
後粉砕機で粉砕し一酸化鉛(PbO)粉末(粒子
径5〜20μm)をえた。このPbO50g、および
実施例1で用いたシリコンカーバイドウイスカ
A10gを硝酸アンモニウム30gおよびザンタン
ガム0.1gを溶解した水200c.c.に懸濁し、ホモミ
キサーで十分な均一スラリー液とした。このス
ラリー液を加熱して回転している溶融アルミナ
担体(2mmφ)に吹付けた後520℃で焼成し
PbO触媒をえた。触媒活性物質であるPbOの担
体への担持量は100g/100c.c.担体であり担持歩
留りは54%であつた。またウイスカAの触媒活
性物質に対する添加量は20重量%であつた。 なおウイスカAを添加せずに担持しようとし
たが、PbOはまつたく担持されず担持触媒をえ
ることができなかつた。そこでウイスカの替り
にシリコンカーバイド微粉末(平均粒径0.27μ
m)を触媒活性物質に対し20重量%添加した以
外は上記方法と同様に触媒を製造した。 この触媒はジフエニルメタン誘導体より芳香
族ケトン類の製造等に用いられる。 (b) 触媒強度 実施例1の(b)と同様に行ない下記に示す結果
をえた。 剥離強度(%) ウイスカA添加 96 シリコンカーバイド微粉末添加 47 (c) 触媒活性 上記(a)でえられた触媒30c.c.を内径10mmの管状
反応管に充填した。次に2−メチルジフエニル
メタン1gを毎時空気60と共に触媒中に通じ
た。反応管壁の温度を430℃としたところ、転
化率65%で凝縮性反応生成物はアントラキノン
および2−メチルベンゾフエノンがほぼ同量
で、それら合計への選択率は38.4モル%であつ
た。またシリコンカーバイド微粉末を用いた触
媒では転化率60%で選択率は38.0モル%であつ
た。 実施例 4 (a) 触媒の製造 1938gの硝酸コバルトを水450c.c.に、269gの
硝酸第二鉄を水450c.c.に、および323gの硝酸ビ
スマスを硝酸水溶液240c.c.にそれぞれ溶解した
後、それらを混合してビスマス、コバルトおよ
び鉄の硝酸塩の水溶液Aをえた。別に1411gの
パラモリブデン酸アンモニウムを6.8の水に
溶解させB溶液とした。B溶液を厳しく撹拌
下、A溶液を徐々に加え、全てを添加終了後更
に30分間撹拌を続け触媒前駆体である懸濁液を
えた。次いで実施例1で用いたシリコンカーバ
イドウイスカA37gを添加し、更に撹拌を続け
たところ、非常に均一なスラリー分散液をえ
た。このスラリー液を120〜180℃に加熱されて
流動している直径5mmのα−アルミナ球状担体
にスプレー添加し、上記触媒活性物質前駆体を
担持させた。その後500℃で6時間焼成し完成
触媒とした。この時の触媒活性物質の組成は原
子比で表わしてCo10MO12Fe1Bi1OY(ここでY
は各元素の原子価を満す値をとる)であり、触
媒活性物質の担体への担持量は25g/100c.c.担
体であり、担持歩留りは99%であつた。またウ
イスカAの活性物質に対する添加量は2重量%
であつた。 なおウイスカを用いない他は上記方法と同様
にして触媒を製造したが担体に担持する際、触
媒活性物質前駆体含有スラリーを常に強い撹拌
をして均一化する必要があつた。この場合の担
持歩留りは80%であつた。 この触媒はプロピレンよりアクロレイン、イ
ソブチレンよりメタクロレインの製造用等に用
いられる。 (b) 触媒強度 実施例1の(b)と同様に行なつた結果、下記に
示す結果をえた。 剥離強度(%) ウイスカA添加 99 無 添 加 87 (c) 触媒活性 上記(a)でえた触媒100c.c.を直径21mmの管状反
応管に充填した。次いでプロピレン、空気およ
び水を触媒中に通じた。この時のプロピレンの
供給量は140g/hr/−触媒であり、導通ガ
ス中のプロピレン、空気および水の組成割合を
7容量%、53容量%および40容量%とし、反応
管壁の温度を380℃としたところ下記に示す結
果をえた。
【表】
実施例 5
(a) 触媒の製造
パラモリブデン酸アンモニウム84.8gを水
200c.c.に、メタバナジン酸アンモニウム14.0g
を200c.c.に、パラタングステン酸アンモニウム
12.2gを水100c.c.に、さらに酢酸マンガン30g
を水200c.c.にそれぞれ溶解させた後、それらを
混合して触媒活性物質前駆体含有懸濁液をえ
た。次いでシリコンカーバイドウイスカA10g
を添加し均一な懸濁液とした。120〜180℃に加
熱し回転しているドラム中に直径5mmのシリコ
ンカーバイド担体を投入し、その上に上記懸濁
液を吹付け担持した後385℃で5時間焼成して
完成触媒とした。この後の触媒活性物質の組成
はそれぞれの原子比で表わしてMo12V3W1.2
Mn3O53であり、触媒活性物質の担持量は20
g/100c.c.担体であり、その時の担持歩留りは
92%であつた。ウイスカAの触媒活性物質に対
する添加量は10重量%であつた。 なおウイスカAを用いない他は上記方法と同
様にして触媒を製造したところ担持歩留りは34
%であつた。 この触媒はアクロレインよりアクリル酸の製
造等に用いられる。 (b) 触媒強度 実施例1(b)と同様に行ない下記に示す結果を
えた。 剥離強度(%) ウイスカA添加 97 無 添 加 79 (c) 触媒活性 上記(a)でえた触媒を管状反応管に充填しアク
ロレイン、酸素、窒素および水からなる導通ガ
スを通じた。この時のSV1600hr-1で導通ガス
の組成割合はアクロレイン:酸素:窒素:水=
1:1.3:11.4:9.0(モル比)で反応温度を310
℃としたところ下記に示す結果をえた。 転化率(%) アクリル酸選択率 (モル%) ウイスカ添加 98.1 93.2 無 添 加 97.8 89.1 実施例 6 (a) 触媒の製造 三酸化モリブデン72.0g、五酸化バナジウム
3.79gおよびリン酸(85重量%)6.25gを水1
に加え24時間加熱還流した。えられた赤褐色
の溶液を過し不溶性固体を別した後その溶
液を撹忰しながら硝酸セシウム8.12gを50c.c.の
水に溶かした溶液を室温で加え、黄色のヘテロ
ポリ酸の塩のスラリーをえた。次いでこのスラ
リー液にチタン酸カリウイスカ(繊維直径0.2
〜0.5μmの範囲、平均繊維直径0.4μm、繊維長
さ10〜20μm、平均繊維長さ15μmの範囲、こ
れをウイスカDとする)7.6gを添加しホモミ
キサーで十分撹拌混合すると、非常に乳化度の
良いスラリー液となつた。このスラリー液を
100〜200℃の温度に加熱されて流動している直
径3mmのシリコンカーバイド担体にスプレーで
吹付け担持させた後空気流通下400℃で3時間
焼成し完成触媒とした。この時の触媒活性物質
の組成は酸素を除く原子比で表わしてP:
Mo:V:Ca=1.3:12:1:1であり、触媒
活性物質の担体への担持量は50g/100c.c.担体
であり、担持歩留りは77重量%であつた。また
ウイスカDの触媒物質に対する添加量は10重量
%であつた。 なおウイスカDを用いない他は上記方法と同
様にして触媒を製造したところ担持歩留りは15
重量%であり、担持中触媒活性物質の剥離が激
しく20g/100c.c.担体しか担持することができ
なかつた。 この触媒はメタクロレインよりメタクリル酸
の製造用などに用いられる。 (b) 触媒強度 実施例1(b)と同様に行ない下記に示す結果を
えた。 剥離強度(%) ウイスカD添加 98 無 添 加 17 (c) 触媒活性 上記(a)でえた触媒50c.c.を内径25mmφのステン
レス製U字管に充填し管壁温度を310℃とした。
触媒中にメタクロレイン、酸素、窒素および水
からなる原料混合ガスをメタクロレイン:酸
素:窒素:水=1:5:34:10(容量比)で空
間速度1000hr-1で通じたところ、下記に示す結
果をえた。 転化率(%)
メタクリル酸選択 率(モル%) ウイスカ添加 84.7 75.3 無 添 加 71.0 73.2 実施例 7 (a) 触媒の製造 水1500c.c.に蓚酸258gを溶解しついでメタバ
ナジン酸アンモニウム230g、パラモリブデン
酸アンモニウム139g、リン酸三ナトリウム
22.4g、塩化ナトリウム3.5g、硫酸カリウム
2.6gを順次溶解して触媒液とした。その液中
に実施例2で用いた窒化硅素ウイスカB50gを
添加し懸濁させた。次いで直径6mm、高さ6mm
のペレツト型アルミナ担体1.8Kgを外部より加
熱したドラムに投入し200〜250℃に保ちつつ触
媒液を噴霧して担持させ、空気流通下420℃で
6時間焼成して完成触媒とした。この時の触媒
活性物質組成比はV2O5:MoO3:P2O5:
Na2O:K2O=1:0.8:0.03:0.12:0.015(モ
ル比)であり、担持率は13g/100c.c.担体であ
り、担持歩留りは95%であつた。この時のウイ
スカBの触媒活性物質に対する添加量は20重量
%であつた。 なおウイスカを用いない他は上記方法と同様
にして触媒を製造したところ担持歩留りは74%
であつた。 この触媒はベンゼンより無水マレイン酸の製
造用等に用いられる。 (b) 触媒強度 実施例1(b)と同様に行なつたところ下記に示
す結果をえた。 剥離強度(%) ウイスカB添加 100 無 添 加 91 (c) 触媒活性 上記(a)でえた触媒を内径25mmのステンレス製
反応管に充填し、触媒層高2mとし、管壁温度
を375℃とした。この触媒層にベンゼンおよび
空気よりなる原料混合ガスをベンゼン濃度25
−空気/g−ベンゼンでSV2800hr-1で導入し
たところ下記に示す結果をえた。 無水マレイン酸収率(重量%) ウイスカB添加 96 無 添 加 95 実施例 8 (a) 触媒の製造 実施例1の触媒の製法において、ウイスカA
の触媒活性物質に対する添加量を20重量%に
し、さらに担体を球状の焼結シリコンカーバイ
ド、球状の溶融アルミナ、ガラス球およびステ
ンレス球にそれぞれ代えた以外は実施例1にお
けると同様にして、本発明の触媒(A)、(E)、(I)お
よび(M)を製造した。 また、ウイスカAの代わりにガラス繊維およ
びシリコンカーバイド繊維をそれぞれ用いた以
外は上記と同様にして比較触媒(B)、(F)、(J)およ
び(N);(C)、(G)、(K)および(O)を製造し、
担持助材を用いなかつた比較触媒(D)、(H)、(L)お
よび(P)を製造した。これらの製造について
表−1に整理して示した。また、担持歩留りを
表−2に示した。 表−2から明らかなように、ウイスカを担持
助材として用いた本発明の触媒の製造方法に比
較して、ガラス繊維等の無機繊維を用いた比較
の触媒の製造方法では担持歩留りが劣る。ま
た、ガラス球およびステンレス球等のその表面
がもほとんど平滑な担体にさえも本発明が特定
するウイスカを用いると触媒活性物質を担持す
ることができるが、無機繊維では担持不能であ
ることがわかる。 (b) 触媒強度 実施例1の(b)と同様の方法で行なつた剥離強
度の測定結果を表−2に示した。剥離強度につ
いても担持歩留りの場合と同様に、ウイスカを
担持助材として用いた本発明触媒がガラス繊維
等の無機繊維を用いた比較触媒よりも格段に優
れていることがわかる。
200c.c.に、メタバナジン酸アンモニウム14.0g
を200c.c.に、パラタングステン酸アンモニウム
12.2gを水100c.c.に、さらに酢酸マンガン30g
を水200c.c.にそれぞれ溶解させた後、それらを
混合して触媒活性物質前駆体含有懸濁液をえ
た。次いでシリコンカーバイドウイスカA10g
を添加し均一な懸濁液とした。120〜180℃に加
熱し回転しているドラム中に直径5mmのシリコ
ンカーバイド担体を投入し、その上に上記懸濁
液を吹付け担持した後385℃で5時間焼成して
完成触媒とした。この後の触媒活性物質の組成
はそれぞれの原子比で表わしてMo12V3W1.2
Mn3O53であり、触媒活性物質の担持量は20
g/100c.c.担体であり、その時の担持歩留りは
92%であつた。ウイスカAの触媒活性物質に対
する添加量は10重量%であつた。 なおウイスカAを用いない他は上記方法と同
様にして触媒を製造したところ担持歩留りは34
%であつた。 この触媒はアクロレインよりアクリル酸の製
造等に用いられる。 (b) 触媒強度 実施例1(b)と同様に行ない下記に示す結果を
えた。 剥離強度(%) ウイスカA添加 97 無 添 加 79 (c) 触媒活性 上記(a)でえた触媒を管状反応管に充填しアク
ロレイン、酸素、窒素および水からなる導通ガ
スを通じた。この時のSV1600hr-1で導通ガス
の組成割合はアクロレイン:酸素:窒素:水=
1:1.3:11.4:9.0(モル比)で反応温度を310
℃としたところ下記に示す結果をえた。 転化率(%) アクリル酸選択率 (モル%) ウイスカ添加 98.1 93.2 無 添 加 97.8 89.1 実施例 6 (a) 触媒の製造 三酸化モリブデン72.0g、五酸化バナジウム
3.79gおよびリン酸(85重量%)6.25gを水1
に加え24時間加熱還流した。えられた赤褐色
の溶液を過し不溶性固体を別した後その溶
液を撹忰しながら硝酸セシウム8.12gを50c.c.の
水に溶かした溶液を室温で加え、黄色のヘテロ
ポリ酸の塩のスラリーをえた。次いでこのスラ
リー液にチタン酸カリウイスカ(繊維直径0.2
〜0.5μmの範囲、平均繊維直径0.4μm、繊維長
さ10〜20μm、平均繊維長さ15μmの範囲、こ
れをウイスカDとする)7.6gを添加しホモミ
キサーで十分撹拌混合すると、非常に乳化度の
良いスラリー液となつた。このスラリー液を
100〜200℃の温度に加熱されて流動している直
径3mmのシリコンカーバイド担体にスプレーで
吹付け担持させた後空気流通下400℃で3時間
焼成し完成触媒とした。この時の触媒活性物質
の組成は酸素を除く原子比で表わしてP:
Mo:V:Ca=1.3:12:1:1であり、触媒
活性物質の担体への担持量は50g/100c.c.担体
であり、担持歩留りは77重量%であつた。また
ウイスカDの触媒物質に対する添加量は10重量
%であつた。 なおウイスカDを用いない他は上記方法と同
様にして触媒を製造したところ担持歩留りは15
重量%であり、担持中触媒活性物質の剥離が激
しく20g/100c.c.担体しか担持することができ
なかつた。 この触媒はメタクロレインよりメタクリル酸
の製造用などに用いられる。 (b) 触媒強度 実施例1(b)と同様に行ない下記に示す結果を
えた。 剥離強度(%) ウイスカD添加 98 無 添 加 17 (c) 触媒活性 上記(a)でえた触媒50c.c.を内径25mmφのステン
レス製U字管に充填し管壁温度を310℃とした。
触媒中にメタクロレイン、酸素、窒素および水
からなる原料混合ガスをメタクロレイン:酸
素:窒素:水=1:5:34:10(容量比)で空
間速度1000hr-1で通じたところ、下記に示す結
果をえた。 転化率(%)
メタクリル酸選択 率(モル%) ウイスカ添加 84.7 75.3 無 添 加 71.0 73.2 実施例 7 (a) 触媒の製造 水1500c.c.に蓚酸258gを溶解しついでメタバ
ナジン酸アンモニウム230g、パラモリブデン
酸アンモニウム139g、リン酸三ナトリウム
22.4g、塩化ナトリウム3.5g、硫酸カリウム
2.6gを順次溶解して触媒液とした。その液中
に実施例2で用いた窒化硅素ウイスカB50gを
添加し懸濁させた。次いで直径6mm、高さ6mm
のペレツト型アルミナ担体1.8Kgを外部より加
熱したドラムに投入し200〜250℃に保ちつつ触
媒液を噴霧して担持させ、空気流通下420℃で
6時間焼成して完成触媒とした。この時の触媒
活性物質組成比はV2O5:MoO3:P2O5:
Na2O:K2O=1:0.8:0.03:0.12:0.015(モ
ル比)であり、担持率は13g/100c.c.担体であ
り、担持歩留りは95%であつた。この時のウイ
スカBの触媒活性物質に対する添加量は20重量
%であつた。 なおウイスカを用いない他は上記方法と同様
にして触媒を製造したところ担持歩留りは74%
であつた。 この触媒はベンゼンより無水マレイン酸の製
造用等に用いられる。 (b) 触媒強度 実施例1(b)と同様に行なつたところ下記に示
す結果をえた。 剥離強度(%) ウイスカB添加 100 無 添 加 91 (c) 触媒活性 上記(a)でえた触媒を内径25mmのステンレス製
反応管に充填し、触媒層高2mとし、管壁温度
を375℃とした。この触媒層にベンゼンおよび
空気よりなる原料混合ガスをベンゼン濃度25
−空気/g−ベンゼンでSV2800hr-1で導入し
たところ下記に示す結果をえた。 無水マレイン酸収率(重量%) ウイスカB添加 96 無 添 加 95 実施例 8 (a) 触媒の製造 実施例1の触媒の製法において、ウイスカA
の触媒活性物質に対する添加量を20重量%に
し、さらに担体を球状の焼結シリコンカーバイ
ド、球状の溶融アルミナ、ガラス球およびステ
ンレス球にそれぞれ代えた以外は実施例1にお
けると同様にして、本発明の触媒(A)、(E)、(I)お
よび(M)を製造した。 また、ウイスカAの代わりにガラス繊維およ
びシリコンカーバイド繊維をそれぞれ用いた以
外は上記と同様にして比較触媒(B)、(F)、(J)およ
び(N);(C)、(G)、(K)および(O)を製造し、
担持助材を用いなかつた比較触媒(D)、(H)、(L)お
よび(P)を製造した。これらの製造について
表−1に整理して示した。また、担持歩留りを
表−2に示した。 表−2から明らかなように、ウイスカを担持
助材として用いた本発明の触媒の製造方法に比
較して、ガラス繊維等の無機繊維を用いた比較
の触媒の製造方法では担持歩留りが劣る。ま
た、ガラス球およびステンレス球等のその表面
がもほとんど平滑な担体にさえも本発明が特定
するウイスカを用いると触媒活性物質を担持す
ることができるが、無機繊維では担持不能であ
ることがわかる。 (b) 触媒強度 実施例1の(b)と同様の方法で行なつた剥離強
度の測定結果を表−2に示した。剥離強度につ
いても担持歩留りの場合と同様に、ウイスカを
担持助材として用いた本発明触媒がガラス繊維
等の無機繊維を用いた比較触媒よりも格段に優
れていることがわかる。
【表】
○R
注(1) 日本カーボン(株)製炭化硅素繊維「ニカロン
」を3mmの長さに切断して使用
注(1) 日本カーボン(株)製炭化硅素繊維「ニカロン
」を3mmの長さに切断して使用
【表】
第1図は実施例1においてえられた触媒、すな
わちシリコンカーバイドウイスカAを触媒活性物
質に対して5重量%添加して担体に担持せしめた
触媒の表面状態を電子顕微鏡で観察したものであ
る。(5000倍)写真の中で、球状粒子に見えるも
のが触媒活性物質粒子であり、針状に見えるのが
ウイスカである。
わちシリコンカーバイドウイスカAを触媒活性物
質に対して5重量%添加して担体に担持せしめた
触媒の表面状態を電子顕微鏡で観察したものであ
る。(5000倍)写真の中で、球状粒子に見えるも
のが触媒活性物質粒子であり、針状に見えるのが
ウイスカである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 担体に触媒活性物質を担持させた担持触媒に
おいて、触媒活性物質中にウイスカを担持助材と
して含有してなる担持触媒。 2 繊維平均直径が1ミクロン以下のウイスカで
あることを特徴とする特許請求の範囲1記載の触
媒。 3 ウイスカの使用量が触媒活性物質に対し1〜
50重量%の範囲であることを特徴とする特許請求
の範囲1または2記載の触媒。 4 ウイスカを含有する触媒活性物質原料と溶媒
との混合スラリーを担体に担持させるに際し、溶
媒を同時に気化蒸散せしめつつ担持処理すること
を特徴とする触媒活性物質中にウイスカを担持助
材として含有してなる担持触媒の製法。 5 使用するウイスカは繊維平均直径が1ミクロ
ン以下のウイスカであることを特徴とする特許請
求の範囲4記載の製法。 6 ウイスカの使用量が触媒活性物質に対し1〜
50重量%の範囲であることを特徴とする特許請求
の範囲4または5記載の製法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58047871A JPS59173140A (ja) | 1983-03-24 | 1983-03-24 | ウィスカを担持助材として含有してなる担持触媒およびその製法 |
GB08407331A GB2138694B (en) | 1983-03-24 | 1984-03-21 | Heteropolyacid-type catalyst composition containing whiskers |
US06/591,835 US4564607A (en) | 1983-03-24 | 1984-03-21 | Heteropolyacid-type catalyst composition containing whiskers |
IT20220/84A IT1173477B (it) | 1983-03-24 | 1984-03-23 | Composizione di catalizzatore del tipo eteropoliacido contenente baffi "whiskers" |
DE19843410799 DE3410799A1 (de) | 1983-03-24 | 1984-03-23 | Katalysatormasse |
FR8404638A FR2543020B1 (fr) | 1983-03-24 | 1984-03-26 | Catalyseur d'oxydation comprenant un heteropolyacide avec des trichites |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58047871A JPS59173140A (ja) | 1983-03-24 | 1983-03-24 | ウィスカを担持助材として含有してなる担持触媒およびその製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59173140A JPS59173140A (ja) | 1984-10-01 |
JPS6363024B2 true JPS6363024B2 (ja) | 1988-12-06 |
Family
ID=12787440
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58047871A Granted JPS59173140A (ja) | 1983-03-24 | 1983-03-24 | ウィスカを担持助材として含有してなる担持触媒およびその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59173140A (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3272745B2 (ja) * | 1991-06-06 | 2002-04-08 | 三菱レイヨン株式会社 | メタクロレイン及びメタクリル酸の製造法 |
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