JPH11324830A - 燃料蒸発ガスパージシステム - Google Patents
燃料蒸発ガスパージシステムInfo
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- JPH11324830A JPH11324830A JP10125584A JP12558498A JPH11324830A JP H11324830 A JPH11324830 A JP H11324830A JP 10125584 A JP10125584 A JP 10125584A JP 12558498 A JP12558498 A JP 12558498A JP H11324830 A JPH11324830 A JP H11324830A
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Abstract
も、空燃比がリッチ側に大きくずれることがないように
して、アイドル中の異常診断を可能にする。 【解決手段】 アイドル時、走行時を問わず、異常診断
実行条件が成立すると、キャニスタ閉塞弁26を全閉に
し、パージ制御弁31を開放して、パージ系内に吸気管
負圧の導入を開始する。この吸気管負圧導入開始と同時
に、吸気温、外気温、冷却水温、燃料タンク内の雰囲気
温度、燃料蒸発ガス濃度学習値等のいずれかのパラメー
タに応じて見込み補正係数を設定して、空燃比補正係数
を見込み補正係数の分だけリーン側にオフセットさせ
る。これにより、吸気管負圧導入時には、燃料噴射量が
見込み補正係数の分だけリーン側に補正され、燃料タン
ク17を含むパージ系からの燃料蒸発ガスのパージによ
る空燃比のリッチ側へのずれが抑えられる。
Description
料が蒸発して生じた燃料蒸発ガス(エバポガス)を内燃
機関の吸気管にパージ(放出)する燃料蒸発ガスパージ
システムに関するものである。
においては、燃料タンク内から発生する燃料蒸発ガスが
大気中に漏れ出すことを防止するため、燃料タンク内の
燃料蒸発ガス通路を通してキャニスタ内に吸着すると共
に、このキャニスタ内に吸着されている燃料蒸発ガスを
内燃機関の吸気管へパージするパージ通路の途中にパー
ジ制御弁を設け、内燃機関の運転状態に応じてパージ制
御弁の開閉を制御することによって、キャニスタから吸
気管へパージする燃料蒸発ガスのパージ流量を制御する
ようになっている。この燃料蒸発ガスパージシステムか
ら大気中に燃料蒸発ガスが漏れる異常が長期間放置され
るのを防止するために、燃料蒸発ガスの漏れを早期に検
出する必要がある。
公報に示すように、燃料蒸発ガスのパージ系内に大気圧
又は吸気管負圧を導入・密閉したときの該パージ系の圧
力又はその後の圧力変化量に基づいて該パージ系の圧力
漏れ等の異常の有無を診断するようにしたものがある。
に吸気管負圧を導入すると、キャニスタから燃料蒸発ガ
スが吸気管内に流入するため、燃料蒸発ガス発生量が多
い場合には、空燃比がリッチ側にずれてドライバビリテ
ィやエミッションに悪影響を及ぼしてしまう。
開平6−74104号公報に示すように、燃料タンク内
圧、燃料温度、空燃比フィードバック補正量に基づいて
燃料蒸発ガス発生量を求め、燃料蒸発ガス発生量が多い
場合には、異常診断(パージ系内への吸気管負圧の導
入)を禁止するようにしたものがある。
は、燃料蒸発ガス発生量が多くなるため、上記公開公報
のシステムのように、燃料蒸発ガス発生量が多いときに
常に異常診断を禁止すると、夏季には異常診断の実行頻
度が極端に少なくなってしまう。このため、夏季には実
際にパージ系にリーク等の異常が発生していても、その
異常の発見が遅れてしまい、その間に故障箇所から燃料
蒸発ガスが大気中に放散されてしまうおそれがある。
い時でも、異常診断を実施できるようにするために、特
開平9−68112号公報に示すように、パージ系内に
吸気管負圧を導入する際にキャニスタから離脱する燃料
蒸発ガスのパージ流量に応じて燃料噴射量を補正するこ
とが提案されている。
ジ実行時には、キャニスタに設けられた大気閉塞弁を開
放してキャニスタを大気に連通させるため、燃料タンク
内には吸気管負圧が導入されない。このため、燃料タン
ク内の燃料蒸発ガスがパージされることはなく、キャニ
スタから離脱した燃料蒸発ガス成分のみがパージされ
る。これに対し、異常診断時にパージ系内に吸気管負圧
を導入する場合には、キャニスタの大気閉塞弁を閉塞し
て燃料タンク内にも吸気管負圧を導入するため、燃料タ
ンク内に充満した高濃度の燃料蒸発ガスも吸気管にパー
ジされてしまう。
の燃料噴射量の補正を、キャニスタから離脱する燃料蒸
発ガスのパージ流量に基づいて行っているため、燃料タ
ンクからの燃料蒸発ガスのパージによる影響が考慮され
ておらず、燃料タンクからの燃料蒸発ガスのパージによ
って空燃比がずれてしまう。特に、アイドル時には、吸
入空気量が少ないため、燃料タンクからの燃料蒸発ガス
のパージによる影響が相対的に大きくなり、空燃比がリ
ッチ側に大きくずれてエミッションやドライバビリティ
が悪化してしまう。
常診断を行うようにしているが、走行中の異常診断のみ
では、異常診断の頻度が少なくなり、異常の発見が遅れ
てしまうおそれがある。従って、異常の早期発見のため
には、走行中のみだけでなく、アイドル中にも異常診断
を行うことが望ましい。
たものであり、従ってその目的は、アイドル中にパージ
系の異常診断を行っても、空燃比がリッチ側に大きくず
れることがなく、アイドル中でも、エミッションやドラ
イバビリティを悪化させずにパージ系の異常を早期発見
することができる燃料蒸発ガスパージシステムを提供す
ることにある。
に、本発明の請求項1の燃料蒸発ガスパージシステムで
は、少なくともアイドル中の異常診断時にパージ系内に
吸気管負圧を導入する際に、吸気管圧力導入に伴う空燃
比のずれを抑えるように燃料噴射量を見込み補正手段に
よって見込み補正する。つまり、吸気管負圧導入時に燃
料タンクからの燃料蒸発ガスのパージによる影響も考慮
して燃料噴射量を見込み補正する。これにより、アイド
ル中にパージ系の異常診断を行っても、燃料タンクから
の燃料蒸発ガスのパージによる影響を見込み補正によっ
て少なくすることができて、空燃比がリッチ側に大きく
ずれることを防止でき、エミッションやドライバビリテ
ィを悪化させずに、パージ系の異常を早期発見すること
ができる。
燃料タンク内の燃料蒸発ガスの濃度が変化することを考
慮し、請求項2のように、燃料タンク内の雰囲気温度に
基づいて吸気管負圧導入時の見込み補正量を設定するよ
うにしても良い。このようにすれば、燃料タンク内の雰
囲気温度から燃料タンク内の燃料蒸発ガスの濃度を推定
して見込み補正量を設定することができ、燃料タンクか
らパージされる実際の燃料蒸発ガスの濃度に応じた精度
の良い見込み補正を行うことができる。
燃料タンク内に設置した温度センサによって直接検出す
るようにしても良いが、吸気温、外気温、冷却水温に応
じて燃料タンク内の雰囲気温度が変化することを考慮
し、請求項3のように、吸気温、外気温、冷却水温の少
なくとも1つを検出する温度検出手段を設け、始動時に
検出した温度に基づいて始動時の燃料タンク内の雰囲気
温度を推定し、この推定温度を始動後の車両走行状態と
始動後経過時間の少なくとも一方に基づいて補正して現
在の燃料タンク内の雰囲気温度を求めるようにしても良
い。このようにすれば、車両に従来から搭載されている
吸気温センサ、外気温センサ、冷却水温センサの出力信
号から燃料タンク内の雰囲気温度を推定することがで
き、燃料タンク内に新たに温度センサを設置する必要が
なく、低コスト化の要求を満たすことができる。
中の見込み補正量を、空燃比フィードバック補正量の偏
差又は空燃比フィードバック補正量のなまし値の偏差に
基づいて補正するようにしても良い。このようにすれ
ば、吸気管負圧導入中(見込み補正実施中)の空燃比の
ずれを精度良く修正することができ、異常診断時の空燃
比制御を更に安定させることができる。
空気量とパージ流量との比率(以下「パージ率」とい
う)1%当りの空燃比フィードバック補正量偏差を算出
し、このパージ率1%当りの空燃比フィードバック補正
量偏差とパージ率との乗算により燃料噴射量補正量(以
下「エバポ濃度補正量」という)をエバポ濃度補正量算
出手段によって算出し、パージ系内に吸気管負圧を導入
する際に前記見込み補正量と前記エバポ濃度補正量とに
よって燃料噴射量を補正するようにしても良い。このよ
うにすれば、異常診断時にパージ系内に吸気管負圧を導
入する際に、燃料タンクからの燃料蒸発ガスのパージ流
量とキャニスタから離脱した燃料蒸発ガスのパージ流量
の双方を考慮して、燃料噴射量を見込み補正することが
でき、燃料タンクを含むパージ系全体の燃料蒸発ガスの
パージ流量に応じた精度の良い見込み補正を行うことが
できる。
量に基づいて見込み補正量を設定するようにしても、ほ
ぼ同様の効果が得られる。
内の燃料蒸発ガスが配管を通って吸気管に到達するまで
に時間遅れがあることを考慮し、請求項7のように、見
込み補正を吸気管負圧導入開始から所定期間遅延して開
始し又は吸気管負圧導入開始後に見込み補正量を徐々に
増加させるようにしても良い。このようにすれば、燃料
タンク内の燃料蒸発ガスが吸気管に到達するタイミング
に合わせて見込み補正を開始することができ、見込み補
正の精度を更に向上できる。
えて、請求項8のように、少なくともアイドル中の異常
診断時にパージ系内に吸気管負圧を導入する際又はその
前に、異常診断時回転数増加制御手段によって内燃機関
の回転数を増加させて吸入空気量を増加させるようにし
ても良い。このようにすれば、アイドル中にパージ系の
異常診断(燃料タンク内への吸気管負圧の導入)を行っ
ても、吸入空気量を増加させることで、燃料タンクから
の燃料蒸発ガスのパージによる影響を少なくすることが
できて、空燃比がリッチ側に大きくずれることを防止で
き、エミッションやドライバビリティを悪化させずに、
パージ系の異常を早期発見することができる。
料蒸発ガスの濃度が高くなるほど、空燃比のリッチ側へ
のずれ量が大きくなるため、吸入空気量の増加量を多く
して空燃比のリッチ側へのずれ量を少なくする必要があ
る。燃料タンクからパージされる燃料蒸発ガスの濃度
は、吸気温、外気温、冷却水温に応じて変化し、また、
この燃料蒸発ガスの濃度は、燃料蒸発ガス濃度学習値
や、空燃比フィードバック補正量偏差によって推定する
ことが可能である。
に、吸気管負圧導入の際又はその前に実施する機関回転
数の増加(吸入空気量の増加)を、吸気温、外気温、冷
却水温、燃料蒸発ガス濃度学習値、空燃比フィードバッ
ク補正量偏差、空燃比フィードバック補正量のなまし値
の偏差の少なくとも1つに基づいて設定するようにして
も良い。このようにすれば、燃料タンクからパージされ
る実際の燃料蒸発ガスの濃度に応じた適正な吸入空気量
の増加量を設定することができ、異常診断時の空燃比の
ずれを少なくすることができる。
イドル中の異常診断時にパージ系内に吸気管負圧を導入
する際又はその前に、機関回転数の増加(吸入空気量の
増加)を実施しながら、燃料噴射量を見込み補正するよ
うにしても良い。このようにすれば、吸入空気量の増加
と見込み補正との相乗効果によって異常診断時の空燃比
のずれを更に少なくすることができる。
の実施形態(1)を図1乃至図21に基づいて説明す
る。まず、図1に基づいてシステム全体の概略構成を説
明する。エンジン11の吸気管12の上流側にはエアク
リーナ13が設けられ、このエアクリーナ13を通過し
た空気がスロットルバルブ14を通してエンジン11の
各気筒に吸入される。スロットルバルブ14の開度は、
アクセルペダル15の踏込み量によって調節される。ま
た、吸気管12には、各気筒毎に燃料噴射弁16が設け
られている。各燃料噴射弁16には、燃料タンク17内
の燃料(ガソリン)が燃料ポンプ18により燃料配管1
9を介して送られてくる。燃料タンク17には、燃料タ
ンク17内の圧力を検出する半導体圧力センサ等の圧力
センサ20が設けられている。
料タンク17には、連通管22を介してキャニスタ23
が接続されている。このキャニスタ23内には、エバポ
ガスを吸着する活性炭等の吸着体24が収容されてい
る。また、キャニスタ23の底面部には、大気に連通す
る大気連通管25が設けられ、この大気連通管25には
キャニスタ閉塞弁26が取り付けられている。
り構成され、オフ状態では、スプリング(図示せず)に
より開弁状態に維持され、キャニスタ23の大気連通管
25が大気に開放された状態に保たれる。そして、この
キャニスタ閉塞弁26に所定電圧が印加されると、キャ
ニスタ閉塞弁26が閉弁状態に切り換わり、大気連通管
25が閉塞された状態になる。
には、吸着体24に吸着されている燃料蒸発ガスを吸気
管12にパージ(放出)するためのパージ通路30a,
30bが設けられ、このパージ通路30a,30b間に
パージ流量を調整するパージ制御弁31が設けられてい
る。このパージ制御弁31は、電磁弁により構成されて
いる。
(図示せず)には、パルス信号にて電圧が印加され、こ
のパルス信号の周期に対するパルス幅の比率(デューテ
ィ比)を調整することによって、パージ制御弁31の開
閉周期に対する開弁時間の比率を調整して、キャニスタ
23から吸気管12への燃料蒸発ガスのパージ流量を制
御するようになっている。
は、リリーフ弁付きの燃料キャップ38が装着され、燃
料タンク内圧が−40mmHg〜150mmHg(リリ
ーフ圧)を越える内圧となった場合にリリーフ弁が開放
して圧抜きすようになっている。従って、燃料タンク1
7からキャニスタ23までの区間は、常にこのリリーフ
圧範囲内の圧力に抑えられている。
39は、CPU40、ROM41、RAM42、入出力
回路43等をコモンバス44を介して相互に接続して構
成されている。また、入出力回路43には、スロットル
センサ45、アイドルスイッチ46、車速センサ47、
吸気管圧力センサ49、冷却水温センサ50(温度検出
手段)、吸気温センサ51(温度検出手段)等、エンジ
ン運転状態を検出する各種センサが接続され、これら各
種センサから入出力回路43を介して入力される信号及
びROM41やRAM42内に記憶されたプログラムや
データ等に基づいて、燃料噴射制御、点火制御、燃料蒸
発ガスパージ制御、パージ系21の異常診断等を実行
し、燃料噴射弁16、点火プラグ52、キャニスタ閉塞
弁26、パージ制御弁31等に入出力回路43を介して
駆動信号を出力すると共に、パージ系21の異常を検出
した時には警告ランプ53を点灯して運転者に知らせ
る。以下、制御回路39が実行する各種制御について説
明する。
ードバック(F/B)制御ルーチンは、図2のフローチ
ャートに従って、例えば4msec毎の割込み処理によ
り実行される。本ルーチンの処理が開始されると、ま
ず、ステップ101で、フィードバック実行条件が成立
しているか否かを判定する。ここで、フィードバック実
行条件としては、(1)エンジン始動時でないこと、
(2)燃料カット中でないこと、(3)冷却水温THW
≧40℃であること、(4)燃料噴射量TAU>TAU
minであること(但しTAUminは燃料噴射弁16
の最小燃料噴射量)、(5)排出ガスの酸素濃度を検出
する酸素センサ(図示せず)が活性状態であること等が
あり、これら(1)〜(5)の条件を全て満たす場合
に、フィードバック実行条件が成立し、1つでも満たさ
ない条件があれば、フィードバック実行条件が不成立と
なる。もし、フィードバック実行条件が不成立であれ
ば、ステップ102に進み、空燃比補正係数FAF(空
燃比フィードバック補正量に相当)を「1.0」に設定
して本ルーチンを終了する。
いる場合には、ステップ103に進み、酸素センサの出
力を所定の判定レベルと比較して、それぞれ所定時間
H,I(msec)だけ遅らせて空燃比フラグXOXR
を操作する。具体的には、酸素センサ出力がリッチから
リーンに反転してからH(msec)後にXOXR=0
(リーンを意味)にセットし、酸素センサ出力がリーン
からリッチに反転してからI(msec)後にXOXR
=1(リッチを意味)にセットする。
XOXRに基づいて空燃比補正係数FAFの値を次のよ
うに操作する。即ち、空燃比フラグXOXRが「0」→
「1」または「1」→「0」に変化したときに、空燃比
補正係数FAFの値を所定量スキップさせ、空燃比XO
XRが「1」または「0」を継続しているときに、空燃
比補正係数FAFの積分制御を行なう。この後、ステッ
プ105で、空燃比補正係数FAFの値の上下限チェッ
ク(ガード処理)を行い、続くステップ106で、空燃
比補正係数FAFを基に、スキップ毎又は所定時間毎に
なまし(平均化)処理を行なって空燃比補正係数のなま
し値FAFAVを算出し、本ルーチンを終了する。
フローチャートに従って例えば32msec毎の割込み
処理により実行される。処理が開始されると、まず、ス
テップ201で冷却水温THWが80℃以上であるか否
かを判定すると共に、ステップ202で空燃比フィード
バック中であるか否かを判定する。このとき、エンジン
暖機後(THW≧80℃)で且つ通常の空燃比フィード
バックが実行されていれば(図2のステップ101の条
件成立時)、ステップ201,202が共に「Yes」
と判定され、ステップ205に進む。
XPRGに「1」をセットした後、ステップ206〜2
09で、最終パージ率PGR(吸入空気量に対するパー
ジ流量の比率)を次のようにして演算する。まず、ステ
ップ206で、吸気管圧力PMとエンジン回転数NEに
基づいて図4の二次元マップから全開パージ率PGRM
Xを読み込む。次のステップ207で、目標TAU補正
量KTPRGをエバポガス濃度平均値FGPGAVで除
算して目標パージ率PGROを算出する(PGRO=K
TPRG/FGPGAV)。
は、燃料噴射量TAUを減量補正する際における最大補
正量に相当する。また、エバポガス濃度平均値FGPG
AVは、キャニスタ23内のエバポガス吸着量に対応し
ており、後述の処理によって推定され、随時更新されつ
つRAM42に書き込まれている。従って、目標パージ
率PGROは、目標TAU補正量KTPRGまで一杯に
燃料噴射量を減量することを想定したとき、どれだけの
エバポガスをパージによって補充したらよいかに対応す
る。この場合、同じ運転状態であれば、目標パージ率P
GROはエバポガス濃度平均値FGPGAVが大きいほ
ど小さな値となる。尚、本実施形態では、目標TAU補
正量KTPRGを例えば30%に設定している。
208で、パージ率徐変値PGRDを読み込む。ここ
で、パージ率徐変値PGRDとは、パージ率をいきなり
大きく変更すると、補正が追いつかず最適な空燃比を保
てなくなってしまうため、これを避けるために設けられ
た制御値である。このパージ率徐変値PGRDの設定方
法は後述するパージ率徐変制御にて説明する。
目標パージ率PGRO、パージ率徐変値PGRDが求め
られたら、ステップ209に進み、これらのうちで最小
値を最終パージ率PGRとして決定する。この最終パー
ジ率PGRにてパージ制御が実施される。この場合、通
常はパージ率徐変値PGRDにて最終パージ率PGRが
制御され、このパージ率徐変値PGRDが増え続けれ
ば、最終パージ率PGRは全開パージ率PGRMX又は
目標パージ率PGROによって上限ガードされることに
なる。
℃のとき、或は、ステップ202で空燃比フィードバッ
ク中でないときには、ステップ210に進み、パージ実
施フラグXPRFを「0」にクリアすると共に、続くス
テップ211で、最終パージ率PGRを「0」にリセッ
トして、本ルーチンを終了する。この最終パージ率PG
Rが「0」とということは、エバポガスパージを実施し
ないことを意味する。つまり、エンジン11の暖機前
等、冷却水温が低い場合(THW<80℃)には水温補
正によってパージ以外の燃料増量が実施され、パージ率
制御は実行されない。
は、図5のフローチャートに従って例えば32msec
毎の割込み処理により実行される。処理が開始される
と、まずステップ301で、パージ実施フラグXPRG
が「1」であるか否かを判定し、XPRG=0の場合、
つまりパージ率制御が実行されない場合には、ステップ
306に進み、パージ率徐変値PGRDを「0」として
本ルーチンを終了する。
302に進み、空燃比補正係数FAFのズレ量|1−F
AFAV|を検出する。このとき、|1−FAFAV|
≦5%であれば、ステップ303に進み、前回の最終パ
ージ率PFR(i-1) に「0.1%」加算した値を今回の
パージ率徐変値PFRDとする。また、5%<|1−F
AFAV|≦10%であれば、ステップ304に進ん
で、前回の最終パージ率PGR(i-1) を今回のパージ率
徐変値PGRDとする。|1−FAFAV|>10%で
あれば、ステップ305に進んで、前回の最終パージ率
PGR(i-1) から「0.1%」減算した値を今回のパー
ジ率徐変値PGRDとする。パージ率を大きく変更する
と補正が追いつかず、最適な空燃比を保てなくなってし
まうため、パージ率徐変値PGRDによってこの様な問
題を避けることは前述した通りである。
度検出は、図6のフローチャートに従って例えば4ms
ec毎の割込み処理により実行される。処理が開始され
ると、まずステップ401で、キースイッチ投入時であ
るか否かを判定する。キースイッチ投入時であれば、ス
テップ412〜414で各データを初期化し、燃料蒸発
ガス濃度FGPG=1.0、燃料蒸発ガス濃度平均値F
GPGAV=1.0、初回濃度検出終了フラグXNFG
PG=0にリセットする。ここで、燃料蒸発ガス濃度F
GPG=1.0,燃料蒸発ガス濃度平均値FGPGAV
=1.0は、燃料蒸発ガス濃度が「0」であること(換
言すればキャニスタ23に燃料蒸発ガスが全く吸着され
ていないこと)を意味する。エンジン始動時には初期化
により吸着量が「0」に仮定される。初回濃度検出終了
フラグXNFGPG=0は、エンジン始動後に未だ燃料
蒸発ガス濃度が検出されていないことを意味する。
進み、パージ実施フラグXPRGが「1」であるか否
か、即ちパージ制御が開始されているか否かを判定す
る。ここで、XPRG=0(パージ制御開始前)の場合
には、そのまま本ルーチンを終了する。一方、XPRG
=1(パージ制御開始後)の場合には、ステップ403
に進み、車両が加減速中であるか否かを判定する。ここ
で、加減速中であるか否かの判定は、アイドルスイッチ
46のオフ、スロットルバルブ14の弁開度変化、吸気
管圧力変化、車速変化等の検出結果によって行われる。
そして、加減速中であると判定されると、そのまま本ル
ーチンを終了する。つまり、加減速中(エンジン運転の
過渡状態)では燃料蒸発ガス濃度検出が禁止され、誤検
出防止が図られる。
中でないと判定されると、ステップ404に進み、初回
濃度検出終了フラグXNFPGが「1」であるか否か、
即ち燃料蒸発ガス濃度の初回検出が終了しているか否か
を判定する。ここで、XNFGPG=1(初回濃度検出
後)であれば、ステップ405に進み、XNFPG=0
(初回濃度検出前)であればステップ405を飛び越し
てステップ406に進む。
いないので(XNFGPG=0)、ステップ404から
ステップ406に進み、空燃比補正係数のなまし値FA
FAVが基準値(=1)に対して所定値ω(例えば2
%)以上の偏差を有するか否かを判定する。つまり、燃
料蒸発ガスパージによる空燃比のズレ量が小さすぎると
燃料蒸発ガス濃度が正しく検出できない。そのため、空
燃比のズレ量が小さければ(|1−FAFAV|≦
ω)、そのまま本ルーチンを終了する。また、空燃比の
ズレ量が大きければ(|1−FAFAV|>ω)、ステ
ップ407に進み、次の(1)式により燃料蒸発ガス濃
度FGPGを検出する。 FGPG=FGPG(i-1) +(FAFAV−1)/PGR ……(1) 上式において、(FAFAV−1)は空燃比フィードバ
ック補正量偏差に相当し、PGRは、図3のステップ2
09で算出された最終パージ率である。
初期値は「1」であり、上式により、空燃比がリッチ寄
りかまたはリーン寄りかに応じて燃料蒸発ガス濃度FG
PGが徐々に更新される。この場合、実際の燃料蒸発ガ
ス濃度が高いほど(キャニスタ23の吸着量が多いほ
ど)、燃料蒸発ガス濃度FGPGの値は「1」を基準に
減じられる。また、燃料蒸発ガス濃度FGPGの値は、
実際の燃料蒸発ガス濃度の低下分(キャニスタ23のパ
ージ量)に応じて増加させられる。具体的には、空燃比
がリッチであれば(FAFAV−1<0)、燃料蒸発ガ
ス濃度FGPGの値は、「FAFAV−1」を最終パー
ジ率PGRで除算した値だけ小さくなる。また、空燃比
がリーンであれば(FAFAV−1>0)、燃料蒸発ガ
ス濃度FGPGの値は、「FAFAV−1」を最終パー
ジ率PGRで除算した値だけ大きくなる。
検出終了フラグXNFGPGが初回濃度検出終了を意味
する「1」であるか否かを判定する。ここで、XNFG
PG=0(初回濃度検出前)であれば、ステップ409
に進み、燃料蒸発ガス濃度FGPGの前回検出値と今回
検出値との変化が所定値(例えば3%)以下の状態が例
えば3回以上継続したか否かによって、燃料蒸発ガス濃
度FGPGが安定したか否かを判定する。燃料蒸発ガス
濃度FGPGが安定すると、次のステップ410に進
み、初回濃度検出終了フラグXNFGPGに「1」をセ
ットした後、ステップ411に進む。
G=1の場合、又はステップ409で燃料蒸発ガス濃度
FGPGが安定していないと判定された場合、ステップ
411へジャンプし、今回の燃料蒸発ガス濃度FGPG
を平均化するために、所定のなまし演算(例えば1/6
4なまし演算)を実行し、燃料蒸発ガス濃度平均値FG
PGAVを求める。
(XNFGPG=1がセットされると)、ステップ40
4が常に「Yes」と判定され、ステップ405に進ん
で、最終パージ率PGRが所定値β(例えば0%)を越
えるか否かを判定する。そして、PGR>βの場合の
み、ステップ406以降の燃料蒸発ガス濃度検出を実行
する。つまり、パージ実施フラグXPRGがセットされ
ていても最終パージ率PGRが「0」となり、実際には
エバポパージが実施されていないことがある。そのた
め、初回濃度検出時以外は、最終パージ率PGR=0の
場合に燃料蒸発ガス濃度の検出を行なわないようにして
いる。
ちパージ制御弁31が低流量側で制御されている場合は
開度制御の精度が比較的低く、燃料蒸発ガス濃度検出の
信頼性が低い。そこで、ステップ405の所定値βをパ
ージ制御弁31の低開度域に設定し(例えば0%<β<
2%)、初回検出時以外は、精度の良い検出条件が揃っ
た場合のみ、燃料蒸発ガス濃度検出を行うようにしても
良い。
7のフローチャートに従って例えば4msec毎の割込
み処理により実行される。処理が開始されると、まずス
テップ501で、燃料カットフラグXFCが燃料カット
不実行を意味する「0」であるか否かを判別し、XFC
=1(燃料カット実行)であれば、ステップ507に進
んで、燃料噴射量TAUを「0」にして本ルーチンを終
了する。これにより、燃料カットが実行される。
あれば、ステップ502に進み、ROM41内にマップ
として格納されているデータに基づき、エンジン回転数
NEと負荷(例えば吸気管圧力PM)に応じた基本噴射
量TPを算出する。そして、次のステップ503で、エ
ンジン11の運転状態に関する各種の補正係数Ka(冷
却水温補正係数、始動後補正係数、吸気温補正係数等)
を算出する。
ドバック補正係数FAF、空燃比学習値KGj、見込み
補正係数FLEAKを用いて次の(3)式により空燃比
補正係数Kmを求める。 Km=1+(FAF−1)+(KGj−1)−FLEAK ……(3)
ージ系21の異常診断時にパージ系21内に吸気管負圧
を導入する際に、燃料タンク17を含むパージ系21か
ら燃料蒸発ガスが吸気管12にパージされることによる
空燃比のずれを見込み補正するためのものである。この
見込み補正係数FLEAKの算出方法については後述す
る。また、空燃比学習値KGjはRAM42に記憶保持
されるバックアップデータであり、各エンジン運転領域
毎に設定される係数である。
数Kmと上記各種補正係数Kaを基本噴射量TPに乗算
して燃料噴射量TAUを求める。 TAU=TP×Km×Ka そして、CPU40は、所定の燃料噴射タイミングで燃
料噴射量TAUに基づいて燃料噴射弁16による燃料噴
射を実行する。上記ステップ505,506の処理が特
許請求の範囲でいう見込み補正手段としての役割を果た
す。
の制御は、図8のフローチャートに従って例えば100
msec毎に割込み処理により実行される。処理が開始
されると、まずステップ601で、パージ実施フラグX
PRGがパージ実施を意味する「1」であるか否かを判
定し、XPRG=0(パージ不実施)であれば、ステッ
プ602に進み、パージ制御弁31を駆動させるための
制御値Dutyを「0」とする。また、XPRG=1
(パージ実施)であれば、ステップ603に進み、最終
パージ率PGR及びその時点での運転状態に見合った全
開パージ率PGRMXに基づき、次の(4)式により制
御値Dutyを算出する。 Duty=(PGR/PGRMX)・(100−Pv)・Ppa+Pv ……(4)
100msecに設定されている。また、Pvはバッテ
リ電圧の変動に対する電圧補正値(駆動周期補正用の時
間相当量)であり、Ppaは大気圧の変動に対する大気
圧補正値である。上記(4)式で算出された制御値Du
tyに基づき、パージ制御弁31の駆動パルス信号のデ
ューティ比が設定される。
キースイッチ(図示せず)が投入されると、図9及び図
10のフローチャートに従って所定時間毎(例えば25
6msec毎)に繰り返し実行される。この異常診断ル
ーチンが特許請求の範囲でいう異常診断手段としての役
割を果たす。本ルーチンの処理が開始されると、まず、
図9のステップ701で、異常診断実行条件が成立して
いるか否かを判定する。ここで、異常診断実行条件は、
エンジン運転状態が安定しているときに成立する。アイ
ドル中であっても、エンジン運転状態が安定していれ
ば、異常診断実行条件が成立する。
れば、異常診断を禁止し、図10のステップ741に進
んで、キャニスタ閉塞弁26を全開し、続くステップ7
42で、パージ制御弁31を通常の制御状態にした後、
ステップ731に進み、第1〜第4の各フラグF1,F
2,F3を「0」にリセットして本ルーチンを終了す
る。
行条件成立と判定されれば、図9のステップ710〜7
12に進み、現在の処理がどの段階まで進んでいるか否
かを判定しつつ、種々のステップへ分岐する。処理は第
1〜第4段階の4つであり、第1〜第3の各フラグF1
〜F3の設定状態から処理段階を判断できるようになっ
ている。全てのフラグF1〜F3が「0」に設定されて
いるとき、即ちステップ710〜712が全て「No」
のときが第1段階であり、ステップ713に進む。
ージ制御弁31を全閉にした後、ステップ714で、キ
ャニスタ閉塞弁26を全閉にして燃料タンク17から吸
気管12までのパージ系21を密閉状態にする。即ち、
図11に示すように、まずキャニスタ閉塞弁26が開放
状態のときに時刻T1でパージ制御弁31を全閉にする
ことで、燃料タンク17からパージ制御弁31までのパ
ージ経路を大気連通管25を介して大気圧と同じ圧力に
保ち、やや遅れて時刻T2でキャニスタ閉塞弁26を全
閉にすることで、大気圧に保たれた密閉パージ経路を形
成する。
時刻T2での燃料タンク内圧P1aを読み込み、タイマT
をリセットスタートさせた後、ステップ716に進み、
タイマTのカウント値が10秒以上になったか否かを判
定する。10秒経過前であれば、ステップ717に進
み、第1フラグF1を「1」にセットして本ルーチンを
終了する。
2段階では、ステップ710で「Yes」と判定される
ようになり、ステップ701→ステップ710→ステッ
プ716→……と処理を繰り返す。この間、圧力センサ
20の検出値は、図11の時刻T2から時刻T3の間に
おいて、燃料タンク17内での燃料蒸発ガスの発生量に
応じて0mmHgから上昇する。
10秒が経過すると、図10のステップ718に進み、
圧力センサ20からの入力信号を読み込んで、このとき
の燃料タンク内圧P1bを記憶し、続くステップ719
で、10秒間の圧力変化量ΔP1を算出した後、ステッ
プ720で、第1フラグF1をリセットする。これによ
って第2段階の処理が終了し、第3段階へ移る。
で、パージ制御弁31を全閉から全開状態に切り換え吸
気管負圧導入制御を開始すると同時に、ステップ722
で、タイマTをリセットスタートする。ここで、パージ
制御弁31が全開されることにより、それ以前の大気圧
下のパージ系21内に吸気管負圧を導入し始める(図1
1の時刻T3)。従って、パージ系21に圧力漏れ等に
よる異常がなければ、圧力センサ20の検出値は下降し
始める。
20からの入力信号に基づいて燃料タンク内圧PTが−
20mmHg以下になったか否かを判定し、PT>−2
0mmHgであれば、ステップ732に進み、パージ制
御弁31の全開後10秒が経過したか否かを判定する。
10秒経過前であれば、ステップ737に進み、第2の
フラグF2を「1」にセットする。この後、ステップ7
38〜740で、パージ系21への吸気管負圧の導入が
安定した状態で行われているか否かを判定する。具体的
には、まずステップ738で、燃料噴射量補正値FAF
LEAKが上限ガード値KFLEAKMX以上であるか
否かを判定し、FAFLEAK≧KFLEAKMXであ
れば、ステップ739に進み、空燃比フィードバック補
正係数FAFが±15%以上であるか否かを判定する。
そして、FAF≧±15%であれば、ステップ7740
進んで、パージ制御弁31を駆動するための制御値Du
tyが8%より小さいか否かを判定する。
て「Yes」の場合、つまり吸気管負圧の導入が不安定
の場合には、異常診断を禁止し、キャニスタ閉塞弁26
を全開して(ステップ741)、パージ制御弁31を通
常の制御状態に戻し(ステップ742)、第1〜第4の
各フラグF1,F2,F3を「0」にリセットして(ス
テップ731)、本ルーチンを終了する。
が「No」と判定された場合、つまり燃料噴射量補正値
FAFLEAKが上限ガード値KFLEAKMXより小
さいとき、或は、空燃比フィードバック補正係数FAF
が±15%より小さいとき、或は、パージ制御弁31を
駆動するための制御値Dutyが8%以上のときには、
吸気管負圧の導入が安定しており、本ルーチンを終了す
る。
なく、パージ率PGRで行われている場合には、ステッ
プ740の判定処理を「PGR<0.2%?」に代え、
PGR<0.2%であるとき、異常診断を禁止するよう
にしても良い。
F2が「1」にセットされることで、次回以降の本ルー
チン実行時には、ステップ710で「No」、ステップ
711で「Yes」と判定されるようになり、ステップ
701〜711→ステップ723→……と処理を繰り返
す。この状態は、ステップ723又はステップ732が
「Yes」となると終了する。ステップ732の方が先
に「Yes」となった場合には、燃料タンク17から吸
気管12までのパージ系21のどこかに閉塞部分がある
ことを意味し、ステップ733で、パージ系詰りフラグ
Fclose を「1」に設定し、続くステップ734で、警
告ランプ53を点灯する。
s」となった場合には、ステップ724に進んで、第2
のフラグF2をリセットし、続くステップ725で、パ
ージ制御弁31を再び全閉にした後、ステップ726
で、圧力センサ20からの入力信号を読み込んで、パー
ジ系21を負圧密閉状態にした直後の燃料タンク内圧P
2aを記憶すると共にタイマTをリセットスタートする。
これによって、第3段階から第4段階に移行する。
されることにより、図11に示すように、時刻T4でパ
ージ系21は−20mmHgの負圧状態で密閉された状
態となる。これ以後、圧力センサ20の検出値は、時刻
T4から時刻T5の間で燃料タンク17内での燃料蒸発
ガスの発生量に応じて−20mmHgから上昇していく
ことになる。
み込み後、10秒が経過したか否かを判定し、10秒経
過前は、ステップ735に進み、第3のフラグF3を
「1」に設定して本ルーチンを終了する。これにより、
次回以降の本ルーチン実行時には、ステップ710,7
11で「No」、ステップ712で「Yes」と判定さ
れるようになり、ステップ701〜712→ステップ7
27→……と処理を繰り返す。
すると、ステップ728に進み、圧力センサ20からの
入力信号を読み込んで、時刻T6での燃料タンク内圧P
2bを記憶し、密閉後10秒間の圧力変化量ΔP2 (=P
2b−P2a)を計算する。この後、ステップ730で、次
の(5)式で示されたリーク判定条件に基づいてリーク
があるか否かを判定する。 ΔP2 >α・ΔP1 +β ……(5)
料蒸発量の差を補正する係数、βは圧力センサ20の検
出精度、キャニスタ閉塞弁26の圧力漏れなどを補正す
る係数である。上記(5)式を満たせば、「リーク有
り」と判定される。即ち、燃料タンク17からパージ制
御弁31までの密閉区間にリーク原因があるならば、正
圧下では密閉区間から大気中への流出が起こる一方、負
圧下では大気中から密閉区間への空気の流入が起こる。
従って、「(大気圧下の圧力変化量ΔP1 )=(燃料タ
ンク17からの燃料蒸発ガスの発生量)−(密閉区間か
ら大気中への流出量)」よりも「(負圧下の圧力変化量
ΔP2 )=(燃料タンク17からの燃料蒸発ガスの発生
量)+(大気中から密閉区間への流入量)」の方が大き
くなる。この関係から、上記(5)式のリーク判定条件
が導き出されたのである。
場合、つまりステップ730で「リーク有り」と判定さ
れた場合には、燃料タンク17から吸気管12までのパ
ージ経路のどこかにリーク原因となる部分があることを
意味し、ステップ736で、パージ経路リークフラグF
leakを「1」に設定し、続くステップ734で、警告ラ
ンプ53を点灯する。一方、ステップ730で「No」
と判定された場合、つまりリークが発生していない場合
には、ステップ731に進み、第1〜第4の各フラグF
1〜F4を強制的にリセットして本ルーチンを終了す
る。
料噴射量制御ルーチンのステップ505で用いる見込み
補正係数FLEAKは、次のいずれかの方法で算出され
る。
ャートに従って例えば4msec毎の割込み処理により
次のようにして見込み補正係数FLEAKが算出され
る。まず、ステップ511で、後述する第2のフラグF
2が吸気管負圧導入中を意味する「1」であるか否かを
判定し、F2=0の場合(吸気管負圧導入中でない場
合)には、見込み補正は不要であるので、ステップ51
2に進み、見込み補正係数FLEAKを0に維持して、
本ルーチンを終了する。
=1(吸気管負圧導入中)の場合には、ステップ513
に進み、吸気温センサ51で検出した吸気温を読み込ん
だ後、ステップ514に進み、図13に示す吸気温をパ
ラメータとする見込み補正係数FLEAKのテーブルを
検索して、その時の吸気温に応じた見込み補正係数FL
EAKを求めて、見込み補正を実施する。
内の雰囲気温度ひいては燃料タンク17内の燃料蒸発ガ
スの濃度が変化し、燃料蒸発ガスの濃度によって吸気管
負圧導入時の空燃比のずれ量が変化することを考慮し、
吸気温から見込み補正係数FLEAKを求めるものであ
る。
2=0になると)、ステップ512に進み、見込み補正
係数FLEAKを0にセットして見込み補正を終了す
る。
実行条件成立時にキャニスタ閉塞弁26を全閉にし、パ
ージ制御弁31を開放して、パージ系21内に吸気管負
圧の導入を開始すると同時に、見込み補正係数FLEA
Kを、吸気温に応じた値に設定して、空燃比補正係数K
mを見込み補正係数FLEAKの分だけリーン側にオフ
セットさせる。これにより、吸気管負圧導入時には、燃
料噴射量が見込み補正係数FLEAKの分だけリーン側
に補正され、燃料タンク17からの燃料蒸発ガスのパー
ジによる空燃比のリッチ側へのずれが抑えられる。この
結果、アイドル中にパージ系21の異常診断を行って
も、空燃比がリッチ側に大きくずれることが防止され、
エミッションやドライバビリティを悪化させずに、パー
ジ系21の異常を早期発見することができる。
ラメータとして、吸気温に代えて、外気温又は冷却水温
を用いても良く、或は、吸気温、外気温、冷却水温のう
ちから2つ以上を用いても良い。また、見込み補正係数
FLEAKを変化させずに常に固定値(例えば平均的な
値)を用いるようにしても良い。
吸気温から直接、見込み補正係数FLEAKを求めた
が、第2例では、図15のフローチャートに従って燃料
タンク17内の雰囲気温度を推定して、この雰囲気温度
から見込み補正係数FLEAKを求める。以下、図15
のルーチンの処理内容を具体的に説明する。
み処理により実行される。処理が開始されると、まずス
テップ521で、燃料タンク17内の雰囲気温度を次式
により推定する。
後上昇温度ΔTここで、始動時雰囲気温度Toは、始動
時の吸気温、外気温、冷却水温、過去の最低吸気温の少
なくとも1つから推定した始動時の燃料タンク17内の
雰囲気温度である。この始動時雰囲気温度Toは、始動
時に算出されてRAM42に記憶され、その後は、RA
M42の記憶値が用いられる。
料タンク17内の雰囲気温度の上昇量である。この始動
後上昇温度ΔTは、例えば次の又はのいずれかの方
法で算出される。
後の経過時間に応じて燃料温度上昇量ΔT1を算出する
と共に、図16(b)のテーブルを検索して平均車速に
応じて燃料温度上昇量ΔT2を算出する。この後、2つ
の燃料温度上昇量ΔT1,ΔT2を加算して始動後上昇
温度ΔTを求める(ΔT=ΔT1+ΔT2)。尚、図1
6(b)のテーブルのパラメータとして、平均車速に代
えて、平均エンジン回転数、平均負荷、その他の車両走
行状態データのいずれかを用いても良く、或は、これら
の中から2つ以上のパラメータを用いても良い。
とをパラメータとして、図17の二次元マップから温度
上昇量を求め、この温度上昇量を始動時から積算して始
動後上昇温度ΔTを求める。この場合も、車速に代え
て、エンジン回転数、負荷等の他の車両走行状態データ
を用いても良い。
料タンク17内の雰囲気温度を推定した後、ステップ5
22で、F2=1(吸気管負圧導入中)と判定されれ
ば、ステップ524に進み、図18に示す雰囲気温度を
パラメータとする見込み補正係数FLEAKのテーブル
を検索し、上記ステップ521で推定した雰囲気温度に
応じた見込み補正係数FLEAKを求めて、見込み補正
を実施する。その後、吸気管負圧導入が終了すると(F
2=0になると)、ステップ523に進み、見込み補正
係数FLEAKを0にセットして見込み補正を終了す
る。
するステップ521の処理は、特許請求の範囲でいう雰
囲気温度推定手段としての役割を果たす。
際に、図19に示す燃料蒸発ガス濃度学習値をパラメー
タとする見込み補正係数FLEAKのテーブルを検索し
て、その時の燃料蒸発ガス濃度学習値に応じた見込み補
正係数FLEAKを求める。ここで、燃料蒸発ガス濃度
学習値は、前述した図6の燃料蒸発ガス濃度検出ルーチ
ンによって検出された燃料蒸発ガス濃度を学習して求め
られる。
の方法で算出した見込み補正係数FLEAKを、吸気管
負圧導入中に、空燃比フィードバック補正係数FAFの
偏差(FAF−1)によって次式により補正する。 FLEAK=FLEAK−(FAF−1)
EAKを用いた場合の制御例を図20に基づいて説明す
る。吸気管負圧の導入を開始すると同時に、見込み補正
係数FLEAKがステップ的に入り、その後は、見込み
補正係数FLEAKが空燃比フィードバック補正係数の
偏差(FAF−1)に応じて補正される。このようにす
れば、吸気管負圧導入中(見込み補正実施中)に、空燃
比がずれ始めたとしても、その空燃比のずれに応じて見
込み補正係数FLEAKが適正化され、空燃比のずれが
修正される。
ック補正係数FAFの偏差(FAF−1)に代えて、前
記図2のステップ106で算出した空燃比フィードバッ
ク補正係数なまし値FAFAVの偏差(FAFAV−
1)を用いて、吸気管負圧導入中に見込み補正係数FL
EAKを次式により補正する。 FLEAK=FLEAK−(FAFAV−1)
負圧導入中に、空燃比がずれ始めたとしても、その空燃
比のずれに応じて見込み補正係数FLEAKが適正化さ
れ、空燃比のずれが修正される。
3に基づいて本発明の実施形態(2)を説明する。この
実施形態(2)では、図22の燃料噴射量制御ルーチン
によって次のようにして燃料噴射量TAUを算出する。
前記実施形態(1)と同じく、ステップ501〜503
において、XFC=0(燃料カット不実行)の場合に、
基本噴射量TPを算出し、エンジン11の運転状態に関
する各種の補正係数Kaを算出する。
ンで算出した燃料蒸発ガス濃度FGPGAVと図3のル
ーチンで算出した最終パージ率PGRとを用いてパージ
補正係数FPGを次式により算出する。 FPG=(FGPGAV−1)・PGR
御処理によって決定された条件でパージを実行すること
によってキャニスタ23から補充される燃料量を意味
し、この係数の相当量が基本噴射量TPから減量補正さ
れることになる。上式において、「FGPGAV−1」
は、特許請求の範囲でいう「パージ率1%当りの空燃比
フィードバック補正量偏差」に相当し、パージ補正係数
FPGは、特許請求の範囲でいうエバポ濃度補正量に相
当する。従って、パージ補正係数FPGを算出するステ
ップ504の処理は、特許請求の範囲でいうエバポ濃度
補正量算出手段としての役割を果たす。
505で、空燃比フィードバック補正係数FAF、空燃
比学習値KGj、パージ補正係数FPG、見込み補正係
数FLEAKから次式により空燃比補正係数Kmを求め
る。 Km=1+(FAF−1)+(KGj−1)+FPG−
FLEAK その他の処理は、前記実施形態(1)で説明した図7の
処理と同じである。
に示すように、吸気管負圧導入開始後に、見込み補正係
数FLEAKに加え、パージ補正係数FPGによる補正
も加えられる。このため、吸気管負圧導入開始後に、キ
ャニスタ23から離脱する燃料蒸発ガスのパージによる
影響も考慮され、空燃比のリッチ側へのずれが効果的に
抑えられる。
(2)では、いずれも、吸気管負圧の導入開始と同時に
見込み補正を開始するようにしたが、図24乃至図26
に示す実施形態(3)では、吸気管負圧導入開始後に燃
料タンク17内の燃料蒸発ガスが配管を通って吸気管1
2に到達するまでに時間遅れがあることを考慮し、吸気
管負圧導入開始から所定の遅延時間遅延して見込み補正
を開始する。
ルーチンによって次のように行われる。吸気管負圧の導
入が開始されると(F2=1になると)、ステップ53
1からステップ532に進み、吸気管負圧導入開始から
所定の遅延時間経過しているか否かを判定し、所定の遅
延時間経過していなければ、ステップ534に進み、見
込み補正係数FLEAKを0に維持して、見込み補正を
開始しない。
が、本実施形態(3)では、図25に示す燃料蒸発ガス
濃度学習値をパラメータとする遅延時間のテーブルを検
索し、その時の燃料蒸発ガス濃度学習値に応じた適切な
遅延時間を設定する。尚、遅延時間を設定するパラメー
タとして、燃料蒸発ガス濃度学習値に代えて、吸気温、
外気温、冷却水温、燃料タンク17内の雰囲気温度のい
ずれかを用いても良く、或は、これらの中から2つ以上
を用いても良い。
延時間経過した時点で、ステップ532からステップ5
33に進み、前記実施形態(1)で説明したいずれかの
見込み補正係数算出方法で見込み補正係数FLEAKを
算出し、見込み補正を開始する。その後、吸気管負圧導
入が終了すると(F2=0になると)、ステップ534
に進み、見込み補正係数FLEAKを0にセットして見
込み補正を終了する。
に実線で示すように吸気管負圧導入開始から所定の遅延
時間遅延して見込み補正を開始するため、燃料タンク1
7内の燃料蒸発ガスが吸気管12に到達するタイミング
に合わせて見込み補正を開始することができ、見込み補
正の精度を更に向上できる。
圧導入開始と同時(パージ制御弁31が開き始めると同
時)に遅延時間の計時を開始しても良いが、パージ制御
弁31の制御値Dutyが所定値以上(所定開度以上)
になってから遅延時間の計時を開始するようにしても良
い。
て、図26に点線で示すように、吸気管負圧導入開始後
に見込み補正係数FLEAKを徐々に増加させる徐変処
理を実施するようにしても良く、この場合も、遅延処理
とほぼ同様の効果を得ることができる。徐変処理の開始
タイミングは、吸気管負圧導入開始と同時(パージ制
御弁31が開き始めると同時)、パージ制御弁31の
制御値Dutyが所定値以上になった時、所定の遅延
時間経過後のいずれであっても良い。徐変パターン(見
込み補正係数FLEAKの増加率)は、一定でも良い
が、上述した遅延時間の設定と同様に、燃料蒸発ガス濃
度学習値、吸気温、外気温、冷却水温、燃料タンク17
内の雰囲気温度のいずれか1つ以上を用いて設定しても
良い。
(3)では、吸気管負圧導入中に燃料噴射量を見込み補
正するようにしたが、本実施形態(4)では、異常診断
時にパージ系21内に吸気管負圧を導入する際又はその
前に、エンジン回転数NEを増加させて吸入空気量を増
加させることで、燃料タンク17からの燃料蒸発ガスの
パージによる影響を少なくする。
数増加制御ルーチンによって例えば4msec毎の割込
み処理にて実行される。本ルーチンの処理が開始される
と、まずステップ801で、異常診断実行条件が成立し
ているか否かを判定し、異常診断実行条件が不成立であ
れば、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了す
る。
に、ステップ801からステップ802に進み、エンジ
ン回転数NEを増加させるタイミングであるか否かを判
定する。ここで、エンジン回転数NEを増加させるタイ
ミングは、図29に示すように、キャニスタ閉塞弁2
6の閉弁時、パージ制御弁31の開弁時(吸気管負圧
導入開始時)、キャニスタ閉塞弁26の閉弁前のいず
れかで良い。尚、の場合には、異常診断実行条成立後
に、エンジン回転数NEを増加させてから、キャニスタ
閉塞弁26を閉弁する。
転数NEを増加させるタイミングに達していないと判定
されれば、そのまま本ルーチンを終了する。その後、エ
ンジン回転数NEを増加させるタイミングに達した時点
で、ステップ803に進み、エンジン回転数NEを増加
させる。この際、エンジン回転数NEの増加量は、一定
量でも良いが、本実施形態(4)では、図28に示す燃
料蒸発ガス濃度学習値をパラメータとする回転数増加量
のテーブルを検索し、その時の燃料蒸発ガス濃度学習値
に応じた適切な回転数増加量を設定する。
して、燃料蒸発ガス濃度学習値に代えて、吸気温、外気
温、冷却水温、燃料タンク17内の雰囲気温度のいずれ
かを用いても良く、或は、これらの中から2つ以上を用
いても良い。図27の異常診断時回転数増加制御ルーチ
ンは特許請求の範囲でいう異常診断時回転数増加制御手
段としての役割を果たす。
断時にパージ系21内に吸気管負圧を導入する際又はそ
の前に、エンジン回転数NEを増加させて吸入空気量を
増加させるようにしたので、アイドル中にパージ系21
の異常診断(吸気管負圧の導入)を行っても、燃料タン
ク17からの燃料蒸発ガスのパージによる影響を少なく
することができて、空燃比がリッチ側に大きくずれるこ
とを防止でき、エミッションやドライバビリティを悪化
させずに、パージ系21の異常を早期発見することがで
きる。
バック補正係数の偏差(FAF−1)に応じて、図30
のテーブルから回転数増加量の補正量を求めて、回転数
増加量を補正するようにしても良い。このようにすれ
ば、吸気管負圧導入中の空燃比のずれを精度良く修正す
ることができる。この場合、空燃比フィードバック補正
係数の偏差(FAF−1)に代えて、空燃比フィードバ
ック補正係数のなまし値の偏差(FAFAV−1)を用
いても良い。
は、実施形態(1)〜(3)で採用した見込み補正と、
実施形態(4)で採用した回転数増加制御とを組み合わ
せて実施することで、吸気管負圧導入中の空燃比のずれ
を防止する。見込み補正と回転数増加制御との組み合せ
は次のような態様が考えられる。
転数NEを増加させる。この際、エンジン回転数NEの
増加量は、前記実施形態(4)と同様の方法で設定した
り、或は、空燃比フィードバック補正係数の偏差(FA
F−1)又は空燃比フィードバック補正係数のなまし値
の偏差(FAFAV−1)に応じて設定しても良い。
てから見込み補正を実施する。この際、見込み補正係数
FLEAKは前記実施形態(1)〜(3)のいずれかの
方法で設定したり、或は、空燃比フィードバック補正係
数の偏差(FAF−1)又は空燃比フィードバック補正
係数のなまし値の偏差(FAFAV−1)に応じて設定
しても良い。図31に示す例は、キャニスタ閉塞弁26
の閉弁前からエンジン回転数NEを増加させ、吸気管負
圧導入開始後に、空燃比フィードバック補正係数の偏差
(FAF−1)に応じて見込み補正を実施する。
てから見込み補正を実施し、更に、空燃比フィードバッ
ク補正係数の偏差(FAF−1)又は空燃比フィードバ
ック補正係数のなまし値の偏差(FAFAV−1)に応
じて回転数増加量を補正する。
ン回転数NEの増加と見込み補正を同時に開始する。こ
の際、エンジン回転数NEの増加量と見込み補正係数F
LEAKは、吸気管負圧導入中に空燃比フィードバック
補正係数の偏差(FAF−1)又は空燃比フィードバッ
ク補正係数のなまし値の偏差(FAFAV−1)に応じ
て補正しても良い。
行時を問わず、異常診断実行条件が成立した時(つまり
エンジン運転状態が安定している時)に異常診断を実行
し、見込み補正やエンジン回転数増加を実行するように
したが、走行時は、アイドル時と比較して、吸入空気量
が多く、燃料蒸発ガスのパージによる影響が少なくなる
ため、アイドル中の異常診断時のみに、見込み補正やエ
ンジン回転数増加を実行し、走行中の異常診断時には、
通常のパージ補正のみで対応し、見込み補正やエンジン
回転数増加を行わないようにしても良い。
囲気温度を検出する温度センサを設置しても良い等、要
旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
概略構成図
れを示すフローチャート
ーチャート
フローチャート
すフローチャート
ローチャート
フローチャート
ャート(その1)
チャート(その2)
タイムチャート
算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
するテーブルを示す図
算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
ΔT1を算出するテーブルを示す図、(b)は平均車速
から燃料温度上昇量ΔT2を算出するテーブルを示す図
上昇量を算出する二次元マップを示す図
数FLEAKを算出するテーブルを示す図
FLEAKを算出するテーブルを示す図
制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
ャート
係数算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
するテーブルを示す図
ャート
回転数増加制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャ
ート
するテーブルを示す図
を示すタイムチャート
F−1)から回転数増加量の補正量を算出するテーブル
を示す図
タイムチャート
ロットルバルブ、16…燃料噴射弁、17…燃料タン
ク、18…燃料ポンプ、20…圧力センサ、21…エバ
ポガスパージシステム、22…連通管、23…キャニス
タ、24…吸着体、26…キャニスタ閉塞弁、30a,
30b…パージ通路、31…パージ制御弁、39…制御
回路(異常診断手段,見込み補正手段,雰囲気温度推定
手段,エバポ濃度補正量算出手段,異常診断時回転数増
加制御手段)、46…アイドルスイッチ、47…車速セ
ンサ、49…吸気管圧力センサ、50…冷却水温センサ
(温度検出手段)、51…吸気温センサ(温度検出手
段)、53…警告ランプ。
Claims (10)
- 【請求項1】 燃料タンクと内燃機関の吸気管とを連通
する通路に、前記燃料タンク内の燃料が蒸発して生じた
燃料蒸発ガスを吸着するキャニスタと、このキャニスタ
から前記吸気管への燃料蒸発ガスのパージを制御するパ
ージ制御弁とを設け、異常診断時に少なくとも前記燃料
タンクと前記キャニスタとを含むパージ系内に吸気管負
圧を導入して密閉したときの該パージ系の圧力又はその
後の圧力変化量を検出してその検出値に基づいて前記パ
ージ系の異常の有無を診断する異常診断手段を備えた燃
料蒸発ガスパージシステムにおいて、 少なくともアイドル中の異常診断時に前記パージ系内に
吸気管負圧を導入する際に吸気管圧力導入に伴う空燃比
のずれを抑えるように前記内燃機関への燃料噴射量を見
込み補正する見込み補正手段を備えていることを特徴と
する燃料蒸発ガスパージシステム。 - 【請求項2】 前記見込み補正手段は、前記燃料タンク
内の雰囲気温度に基づいて吸気管負圧導入時の見込み補
正量を設定することを特徴とする請求項1に記載の燃料
蒸発ガスパージシステム。 - 【請求項3】 吸気温、外気温、冷却水温の少なくとも
1つを検出する温度検出手段と、 始動時に前記温度検出手段により検出した温度に基づい
て始動時の燃料タンク内の雰囲気温度を推定し、この推
定温度を始動後の車両走行状態と始動後経過時間の少な
くとも一方に基づいて補正して現在の燃料タンク内の雰
囲気温度を求める雰囲気温度推定手段とを備えているこ
とを特徴とする請求項2に記載の燃料蒸発ガスパージシ
ステム。 - 【請求項4】 前記見込み補正手段は、吸気管負圧導入
中の見込み補正量を空燃比フィードバック補正量の偏差
又は空燃比フィードバック補正量のなまし値の偏差に基
づいて補正することを特徴とする請求項1に記載の燃料
蒸発ガスパージシステム。 - 【請求項5】 パージ中の吸入空気量とパージ流量との
比率(以下「パージ率」という)1%当りの空燃比フィ
ードバック補正量偏差を算出し、このパージ率1%当り
の空燃比フィードバック補正量偏差とパージ率との乗算
により燃料噴射量補正量(以下「エバポ濃度補正量」と
いう)を算出するエバポ濃度補正量算出手段を備え、 前記見込み補正手段は、前記パージ系内に吸気管負圧を
導入する際に前記見込み補正量と前記エバポ濃度補正量
とによって燃料噴射量を補正することを特徴とする請求
項1乃至4のいずれかに記載の燃料蒸発ガスパージシス
テム。 - 【請求項6】 パージ率1%当りの空燃比フィードバッ
ク補正量偏差とパージ率との乗算によりエバポ濃度補正
量を算出するエバポ濃度補正量算出手段を備え、 前記見込み補正手段は、前記エバポ濃度補正量に基づい
て前記見込み補正量を設定することを特徴とする請求項
1乃至4のいずれかに記載の燃料蒸発ガスパージシステ
ム。 - 【請求項7】 前記見込み補正手段は、吸気管負圧導入
開始から所定期間遅延して見込み補正を開始し又は吸気
管負圧導入開始後に見込み補正量を徐々に増加させるこ
とを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の燃料
蒸発ガスパージシステム。 - 【請求項8】 燃料タンクと内燃機関の吸気管とを連通
する通路に、前記燃料タンク内の燃料が蒸発して生じた
燃料蒸発ガスを吸着するキャニスタと、このキャニスタ
から前記吸気管への燃料蒸発ガスのパージを制御するパ
ージ制御弁とを設け、異常診断時に少なくとも前記燃料
タンクと前記キャニスタとを含むパージ系内に吸気管負
圧を導入して密閉したときの該パージ系の圧力又はその
後の圧力変化量を検出してその検出値に基づいて前記パ
ージ系の異常の有無を診断する異常診断手段を備えた燃
料蒸発ガスパージシステムにおいて、 少なくともアイドル中の異常診断時に前記パージ系内に
吸気管負圧を導入する際又はその前に機関回転数を増加
させて吸入空気量を増加させる異常診断時回転数増加制
御手段を備えていることを特徴とする燃料蒸発ガスパー
ジシステム。 - 【請求項9】 前記異常診断時回転数増加制御手段は、
前記機関回転数の増加量を、吸気温、外気温、冷却水
温、燃料蒸発ガス濃度学習値、空燃比フィードバック補
正量偏差、空燃比フィードバック補正量のなまし値の偏
差の少なくとも1つに基づいて設定することを特徴とす
る請求項8に記載の燃料蒸発ガスパージシステム。 - 【請求項10】 少なくともアイドル中の異常診断時に
前記パージ系内に吸気管負圧を導入する際に前記内燃機
関への燃料噴射量を見込み補正する見込み補正手段を備
えていることを特徴とする請求項8又は9に記載の燃料
蒸発ガスパージシステム。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
JP12558498A JP4003289B2 (ja) | 1998-05-08 | 1998-05-08 | 燃料蒸発ガスパージシステム |
US09/204,141 US6148803A (en) | 1997-12-04 | 1998-12-03 | Leakage diagnosing device for fuel evaporated gas purge system |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007162494A (ja) * | 2005-12-09 | 2007-06-28 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の制御装置 |
JP2011043146A (ja) * | 2009-08-24 | 2011-03-03 | Mitsubishi Motors Corp | 車両用エンジンの制御装置 |
JP2021116768A (ja) * | 2020-01-28 | 2021-08-10 | トヨタ自動車株式会社 | 車両 |
JP2021173254A (ja) * | 2020-04-28 | 2021-11-01 | トヨタ自動車株式会社 | 燃料供給システムの制御装置 |
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-
1998
- 1998-05-08 JP JP12558498A patent/JP4003289B2/ja not_active Expired - Fee Related
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