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JPH11116950A - 成形体及びその製造方法 - Google Patents

成形体及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11116950A
JPH11116950A JP9280702A JP28070297A JPH11116950A JP H11116950 A JPH11116950 A JP H11116950A JP 9280702 A JP9280702 A JP 9280702A JP 28070297 A JP28070297 A JP 28070297A JP H11116950 A JPH11116950 A JP H11116950A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molded article
acid
article according
polyamino acid
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9280702A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Irisato
義広 入里
Makoto Sukegawa
誠 助川
Toshio Kato
敏雄 加藤
Hiroaki Tamaya
玉谷  弘明
Chiaki Morooka
千秋 諸岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP9280702A priority Critical patent/JPH11116950A/ja
Publication of JPH11116950A publication Critical patent/JPH11116950A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05GMIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
    • C05G5/00Fertilisers characterised by their form
    • C05G5/40Fertilisers incorporated into a matrix

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用後には土壌への蓄積性がなく、保水性に
優れた成形体を提供する。 【解決手段】 ポリアミノ酸に加え、さらに、粘結剤、
及び/又は、生物活性成分を含有する樹脂組成物からな
る成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性を有する
成形体に関する。詳しくは、農園芸用、医薬用等に有用
な、生分解性を有するポリアミノ酸を含む成形体に関す
る。さらに詳しくは、生分解性を有し、保水性と薬品徐
放性をも併せ持つ、地球環境に優しいポリアミノ酸から
なる成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
[植物の育成]植物の育成は育苗も含めて、その生育管
理が難しく、多くの方法が行われているが、総括的な管
理を行うのに、多大な労力と費用を要していた。その管
理において重要な因子となるのが、潅水管理と、農薬、
肥料等の植物に対する有効成分の供与である。すなわ
ち、有用植物の良好な生育を図るためには、生育期間
中、土中の固相、液相、気相の三相のバランスを保ち、
たえず土壌に適度な水分を保持させ、水分を植物に補給
し続けることと、適当な時期に適当な量の有効成分を与
えることが不可欠な条件である。そのために土壌に保水
性を付与する方法と、有効成分を徐放させる方法が多く
行われている。土壌に保水性を付与する方法としては、
保水性のある土壌改良材(以下、保水材という。)を土
壌に混合することが広く実施されている。
【0003】保水材には、保水効果と共に、根の呼吸の
維持と、根腐れを抑制するために、空気の流通を維持す
る通気効果も要求される。保水材の具体例としては、例
えば、腐葉土、鹿沼土、ピートモス、パーライト、バー
ミキュライト、発泡ウレタン等が挙げられるが、これら
は、保水効果及び通気効果の両者を、必ずしも同時に満
足するものではない。一方、有効成分を植物に与える方
法として、有効成分を空中から散布する方法、水溶液も
しくは水懸濁液を散布する方法があるが、その効果は一
時的であり、効果が維持しない。効果を維持するために
は散布回数も増え、多大な労力を必要とする。また、均
一に薬剤を散布することが難しいので、必要としない部
分とか、局所的に多量な薬剤が蓄積する恐れがある。
【0004】それに対して、有効成分を徐放させる方法
としては、各種薬剤を造粒して粒状に成形する方法が提
案されている。しかし、従来の成形体は、崩壊剤を混入
して成形し、その崩壊性を利用して、有効成分を拡散す
る方法が取られていた。ところが、従来の崩壊剤は、溶
解或いは溶出等の作用を利用して、時間をかけて徐々に
崩壊させるものであるため、内部の有効成分の拡散が十
分でなく、結果として有効成分の吸収などが不十分にな
る場合があった。特に、土壌中で使用した場合には、有
効成分の拡散は非常に困難であった。
【0005】[人工地盤の緑化]一方、人類にとって快
適な生活環境を発現するために、人工空間に緑を取り入
れることが行われている。例えば、屋内の観葉植物、道
路、中央分離帯側帯の緑化、街路樹の植え付け、海岸砂
防林等の人工地盤土壌への移植等が実施されている。し
かし、これらの人工的に作り出された環境は、大部分が
植物の生育にとって不適当な環境であり、根が十分に発
育しなかったり、根の活着が不十分なために、うまく生
育せず、枯死したりする場合が多い。それを防ぐために
は、多大な労力を要し、しかも必ずしもうまく行かない
場合が多い。その原因は、特に水の管理と植物の有効成
分の管理が不十分なことに多く、このような環境では、
潅水が不足しやすく、また有効成分を管理できる適切な
資材が要望されていた。さらには、これらの枯死等を防
ぐためには根の成長を活性化することが必要であり、根
を活性化し、かつ、保水性のある資材が望まれていた。
【0006】[吸水性樹脂を用いた保水材]一方、自重
の数百倍もの水を吸水する高吸水性樹脂を土壌に混合し
て、土壌の保水性を向上させることはよく知られてお
り、特に砂漠緑化や砂漠化防止といった環境保全におい
て重要な役割を果たすことが期待されている。これら高
吸水性樹脂の具体例としては、例えば、架橋ポリアクリ
ル酸部分中和物(特開昭55−84304号、米国特許
4625001号)、澱粉−アクリロニトリル共重合体
の部分加水分解物(特開昭46−43995号)、澱粉
−アクリル酸グラフト共重合体(特開昭51−1254
68号)、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体の
加水分解物(特開昭52−14689号)、2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸
の共重合架橋物(欧州特許0068189号)、カチオ
ン性モノマーの架橋体(米国特許4906717号)、
架橋イソブチレン−無水マレイン酸共重合体(米国特許
4389513号)、ポリエチレンオキシド架橋体(特
開平6−157795号等)などが知られている。
【0007】それを使用した例としては例えば、酸度矯
正資材、吸水性高分子化合物及び必要によりバインダー
を含有し、粒状に成形した土壌改良剤(特開平2−77
487号)、ポリスチレン発泡粒子、高吸水性樹脂微粉
末及び砕石粉又は砂を水エマルジョン系の接着剤又は粘
結剤と混練して粒塊状とした後、乾燥した土壌改良剤
(特開平6−88074号)、高吸水性樹脂及び成形助
剤を圧縮成形し、該圧縮成形体を有効成分を含む外部皮
膜層を有する造粒物(特開平7−33644号)が開示
されている。
【0008】しかしながら、これらの高吸水性樹脂はい
ずれも生分解性を有していないために、長期にわたり土
壌中に残留するという問題がある。例えば、農・園芸用
保水材として架橋ポリアクリル酸樹脂を使用した場合、
土壌中でCa2+等の多価イオンとコンプレックスを形成
し、不溶性の層を形成すると報告されている(松本ら、
高分子、42巻、8月号、1993年)。このような層
は塩濃度の高い乾燥地にては塩害を防ぐ可能性があると
されている。しかし、このような層は自然界には全くな
いものであり、長期にわたる使用では地中に蓄積される
ことになる。そのもの自身は無害であると言われている
が、長期に渡る蓄積の生態系への影響は不明であり、十
分に調べる必要があり、地球環境への影響は疑わしい。
非イオン性の吸水性樹脂の場合、コンプレックスは形成
しないが、非分解性のため土壌中へ蓄積することが予想
される。さらに、これらの重合系の樹脂は、植物等に対
して毒性の強いアクリル酸等のモノマーを原料として使
用しており、重合後の製品からこれを除去するために多
くの検討がなされているが、完全に除くことは困難であ
り、植物の葉部分の木化とか、生育阻害等を引き起こす
おそれがある。
【0009】[ポリアミノ酸]ところで、ポリアミノ酸
はその化学構造上、安全性、生分解性といった特徴を有
するポリマーとして知られており、古くより生体高分子
モデルとして研究されてきた他に、人工皮革、薬剤の担
体、化粧品等への用途研究も行われている。欧州特許第
94/09628号には、ポリアスパラギン酸及びその
コポリマー等のポリアミノ酸が、植物による肥料吸収を
促進し、植物成長を助長することが開示されている。し
かし、ポリアミノ酸自体は水溶性であるため、土壌中で
潅水等により、流出し、効果を持続させるのは難しかっ
た。そこで、本発明者らは、育苗用ポットに使用される
育苗用土壌組成物を開発した(特願平7−171470
号)。この組成物は、植物の根の活着を促進する作用効
果を有する転において極めて有意義であるが、有効成分
の徐放性の制御に関しては、さらに改善の余地があっ
た。すなわち、生分解性を有し、土壌への蓄積性がな
く、保水材としての効果が高く、さらに、有効成分の徐
放性を制御できる資材が強く望まれていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、上記のような問題を解決した生分
解性と保水性と薬品徐放性を兼ね備えた成型体を提供す
ることにある。さらに詳しくは、使用後に分解し、土壌
への蓄積性がなく、保水性に優れ、かつ、薬品徐放性を
持つことにより、植物の根、葉等の成長を促進する、成
形体に関するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、ポリアミノ酸、特に架
橋ポリアミノ酸を含有した成形体を使用すると、上記目
的を達成できることを見いだし、本発明を完成するに至
った。すなわち、本発明は、ポリアミノ酸からなる成形
体である。本発明は、以下の[1]〜[25]に記載し
た事項により特定される。
【0012】[1] ポリアミノ酸を含有する成形体。 [2] ポリアミノ酸に加え、さらに、粘結剤、及び/
又は、生物活性成分を含有する樹脂組成物からなる成形
体。 [3] 粘結剤が、バインダー樹脂及び/又は粘土を含
有するものである、[2]に記載した成形体。 [4] バインダー樹脂が、生分解性樹脂である、
[3]に記載した成形体。 [5] 生分解性樹脂が、脂肪族ポリエステルである、
[4]に記載した成形体。
【0013】[6] 脂肪族ポリエステルが、ポリ乳酸
である、[5]に記載した成形体。 [7] 粘結剤が、接着剤を含有するものである、
[2]に記載した成形体。 [8] 生物活性成分が、農薬を含有するものである、
[1]乃至[7]の何れかに記載した成形体。 [9] 生物活性成分が、肥料を含有するものである、
[1]乃至[7]の何れかに記載した成形体。 [10] ポリアミノ酸が、一部が架橋されたものであ
る、[1]乃至[9]の何れかに記載した成形体。
【0014】[11] ポリアミノ酸が、酸性ポリアミ
ノ酸である、[1]乃至[10]の何れかに記載した成
形体。 [12] ポリアミノ酸が、ポリアスパラギン酸であ
る、[1]乃至[11]の何れかに記載した成形体。 [13] 成形体が、粒剤状成形体である、[1]乃至
[12何れかに記載した成形体。 [14] 成形体が、錠剤状成形体である、[1]乃至
[12]の何れかに記載した成形体。 [15] 成形体が、シート状成形体である、[1]乃
至[12]の何れかに記載した成形体。
【0015】[16] 圧縮成形することを特徴とす
る、[1]乃至[15]の何れかに記載した成形体の製
造方法。 [17] タブレッティングすることを特徴とする、
[1]乃至[15]の何れかに記載した成形体の製造方
法。 [18] ブリケッティングすることを特徴とする、
[1]乃至[15]の何れかに記載した成形体の製造方
法。 [19] コンパクティングすることを特徴とする、
[1]乃至[15]の何れかに記載した成形体の製造方
法。 [20] 圧縮成形して得られた成形体に水分を含ま
せ、さらに乾燥することを特徴とする、[1]乃至[1
5]の何れかに記載した成形体の製造方法。
【0016】[21] 粘結剤とポリアミノ酸を混合
し、成形することを特徴とする、[1]乃至[15]の
何れかに記載した成形体の製造方法。 [22] バインダー樹脂に熱可塑性樹脂を用い、加熱
溶融することを特徴とする、[1]乃至[15]の何れ
かに記載した成形体の製造方法。 [23] バインダー樹脂の溶液とポリアミノ酸を混合
し、溶媒を除去することを特徴とする、[1]乃至[1
5]の何れかに記載した成形体の製造方法。 [24] [1]乃至[15]の何れかに記載した成形
体を含有する土壌組成物。 [25] [1]乃至[15]の何れかに記載した成形
体を、土壌に対して施用することを特徴とする土壌改良
方法。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。 (1) ポリアミノ酸の構造 本発明に使用されるポリアミノ酸の基本骨格は、アミノ
酸が脱水縮合したポリペプチドから成る。アミノ酸成分
の具体例としては、例えば、20種類の必須アミノ酸、
L−オルニチン、一連のα−アミノ酸、β−アラニン、
γ−アミノ酪酸、中性アミノ酸、酸性アミノ酸、酸性ア
ミノ酸のω−エステル、塩基性アミノ酸、塩基性アミノ
酸のN置換体、アスパラギン酸−L−フェニルアラニン
2量体(アスパルテーム)等のアミノ酸及びアミノ酸誘
導体、L−システイン酸等のアミノスルホン酸等を挙げ
ることができる。α−アミノ酸は、光学活性体(L体、
D体)であっても、ラセミ体であってもよい。また、ポ
リアミノ酸は他の単量体成分を含む共重合体であっても
よい。
【0018】共重合体の単量体成分の例としては、アミ
ノカルボン酸、アミノスルホン酸、アミノホスホン酸、
ヒドロキシカルボン酸、メルカプトカルボン酸、メルカ
プトスルホン酸、メルカプトホスホン酸等が挙げられ
る。また、多価アミン、多価アルコール、多価チオー
ル、多価カルボン酸、多価スルホン酸、多価ホスホン
酸、多価ヒドラジン化合物、多価カルバモイル化合物、
多価スルホンアミド化合物、多価ホスホンアミド化合
物、多価エポキシ化合物、多価イソシアナート化合物、
多価イソチオシアナート化合物、多価アジリジン化合
物、多価カーバメイト化合物、多価カルバミン酸化合
物、多価オキサゾリン化合物、多価反応性不飽和結合化
合物、多価金属等が挙げられる。共重合体である場合
は、ブロック・コポリマーであっても、ランダム・コポ
リマーであっても構わない。また、グラフトであっても
構わない。これらの中で、高い吸水性を有するポリアス
パラギン酸及びグルタミン酸を基本骨格とした場合が好
ましく、さらに工業的生産に適したポリアスパラギン酸
が特に好ましい。
【0019】本発明に使用されるポリアミノ酸の側鎖構
造については 単純にイミド環を開環した構造でカルボ
キシル基を持つ基であるが、他の置換基を導入しても構
わない。例えば、リジン等のアミノ酸残基、カルボキシ
ル基を有する炭化水素基、スルホン酸基を有する炭化水
素基等がある。またカルボキシル基、もしくは側鎖基
は、ポリマー主鎖のアミド結合に対して、アスパラギン
酸残基の場合は、α位に置換されていても、β位に置換
されていても構わず、グルタミン酸残基の場合は、α位
に置換されていても、γ位に置換されていても構わな
い。本発明のポリアミノ酸の基本骨格と側鎖部分の結合
部分は、アミド結合、エステル結合、チオエステル結合
である。
【0020】また、カルボキシル基の場合は、水素原子
が結合した形でも、塩を構成しても構わない。カルボキ
シル基の対イオンとしては、アルカリ金属塩、アンモニ
ウム塩、アミン塩等がある。本発明に使用されるポリア
ミノ酸は架橋していても、していなくてもよいが、架橋
した方が好ましい。本発明の基本骨格と架橋部分の結合
部分は、アミド結合、エステル結合、チオエステル結合
である。これらの架橋部分及び側鎖部分は、無置換で
も、置換していてもよい。置換基としては、炭素原子数
1から18の分岐していてもよいアルキル基、炭素原子
数3から8のシクロアルキル基、アラルキル基、置換し
ていてもよいフェニル基、置換していてもよいナフチル
基、炭素原子数1から18の分岐していてもよいアルコ
キシ基、アラルキルオキシ基、フェニルチオ基、炭素原
子数1から18の分岐していてもよいアルキルチオ基、
炭素原子数1から18の分岐していてもよいアルキルア
ミノ基、炭素原子数1から18の分岐していてもよいジ
アルキルアミノ基、炭素原子数1から18の分岐してい
てもよいトリアルキルアンモニウム基、水酸基、アミノ
基、メルカプト基、スルホニル基、スルホン酸基、ホス
ホン酸基及びこれらの塩、アルコキシカルボニル基、ア
ルキルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
【0021】(2) ポリアミノ酸の製造方法 本発明にて使用されるポリアミノ酸の中で、架橋ポリア
ミノ酸は特開平7−224163号、高分子論文集、5
0巻10号、755頁(1993年)、米国特許第39
48863号;特公昭52−41309号、特開平5−
279416号、特表平6−506244号;米国特許
第5247068号及び同第5284936号、特開平
7−309943号にて記載の方法にて容易に製造でき
るが、このままでは保水能、ゲル強度等が十分でなく、
これらの性能を高める方法が必要である。例えば、特願
平9−68186号に記載のように吸水性ポリマーを精
製する方法、特願平9−102083号及び特願平9−
102084号に記載のように製造工程における架橋反
応を制御することにより吸水能を高める方法、特願平9
−68185号に記載のように製造工程における加水分
解反応を効率化することにより吸水能を高める方法、特
願平9−16991号に記載のグリシノ基を導入して吸
水能を高める方法、特願平7−107773号に記載の
カルボキシル基を導入して吸水能を高める方法、特願平
7−107772号に記載のスルホニル基を導入して吸
水能を高める方法等がある。すなわち、ポリコハク酸イ
ミドをポリアミンで一部開環架橋後、アルカリにて加水
分解するか、吸水能を発現できる置換基を導入する方法
が好ましい。
【0022】(3) ポリアミノ酸を含む成形体の組成 本発明の成形体は、必要により各種の有用成分を含有し
てもよい。例えば、水分、有機肥料、生物肥料、化学肥
料、堆肥、鶏糞、有機質素材、pH調整剤、界面活性
剤、発泡剤、腐食物質、保水性保肥性改良鉱物質粉末材
(ベントナイト、ゼオライト粉末等)、農薬(殺虫剤、
殺菌剤、除草剤、防黴剤等)、植物活力剤、植物延命
剤、害虫及び動物の忌避剤、土壌浸透剤、微量元素の栄
養成分、珪藻土、粘土、石灰、植物ホルモン、ミネラ
ル、コーラルサンド、活性炭、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、カオリン、クレー、アルミナ、シリカ、酸
化チタン、タルク、ケイソウ土、マイカ、シラスバルー
ン、ガラスビーズ等の無機質粒子、合成樹脂製のペレッ
ト、ビーズ、粗粒、木の小片、おがくず、穀物粉、植物
の殻や茎の粉砕物、植物の種、有用菌体等が挙げらる。
また、フェルグソン等の微放射性鉱物、遠赤外線放射性
セラミックス、大谷石、ゼオライト等のエチレンガス吸
収性鉱物等を添加しても構わない。さらに、パーライ
ト、パミス、バーミキュライト等の無機系保水材を添加
しても構わない。これらは必要により、2種類以上を混
合して用いることもできる。
【0023】本発明に使用される肥料の例としては、特
に限定されないが、目的とする植物の種類、育成方法、
土壌の種類、生育条件等によって変わる。本発明に使用
される肥料の具体例としては、例えば、『12996の
化学商品(化学工業日報社(東京都中央区日本橋浜町3
−16−8)、1996年1月24日発行)、ISBN
4−87326−204−6 C3543』の『第1
類アンモニア・カーバイド・化学肥料(1〜24頁)』
に開示されている肥料としての用途を有する化合物、そ
れらの混合物、化学肥料、化成肥料、普通化成肥料、複
合肥料を包含する。それらの記載は全て、引用文献及び
引用範囲を明示したことにより本出願明細書の開示の一
部とし、明示した引用範囲を参照することにより、本出
願明細書に記載した事項又は開示からみて、当業者が直
接的かつ一義的に導き出せる事項又は開示とする。
【0024】その例としては、硫安、尿素、石灰窒素、
塩安、硝安、熔成カリ、硫酸カリ、塩化カリ、硝酸カ
リ、重炭酸カリ、一りん安、二りん安、過りん酸石灰、
重過石、過石、消石灰、生石灰、熔りん、重焼りん、焼
成りん、硫マグ、水マグ、炭マグ、珪カル、炭カル等の
肥料成分があり、骨粉、カリ苦土、IB、CDU、U
F、苦土過石、混合りん肥、ほう酸塩肥料、魚肥、植物
油粕、有機質肥、普通化成、尿素入り硫加りん安、IB
りん加安、りん硝安カリ、尿素入り硫加りん安、IB
CDU りん加安、塩化りん安、苦土塩加りん安、硫加
りん安、塩加りん安、りん加安、硫加りん安、りん加
安、硫加りん安、マグ入り硫加りん安、尿素りん加安、
マグ入り尿素硫加りん安、硝りん加安、尿素硫加りん
安、塩加りん安、苦土入り尿素りん加安、りん加苦土等
の高度化成、NK化成、りん硝安系高度化成、りん硝安
カリ系高度化成、有機入り化成肥料、Mg入り化成、コ
ーティング肥料等が挙げられる。これらは必要により、
2種類以上を混合して用いることもできる。その形態
は、特に限定されず、顆粒、粉末、水溶液等が挙げられ
る。
【0025】本発明に使用される農薬の例としては、特
に限定されないが、目的とする植物の種類、育成方法、
土壌の種類、生育条件等によって変わる。本発明に使用
される農薬の具体例としては、例えば、『12996の
化学商品(化学工業日報社(東京都中央区日本橋浜町3
−16−8)、1996年1月24日発行)、ISBN
4−87326−204−6 C3543』の『第2
8類農薬(1463〜1575頁)』に開示されている
農薬としての用途を有する化合物、それらの混合物、そ
れらの組成物を包含する。それらの記載は全て、引用文
献及び引用範囲を明示したことにより本出願明細書の開
示の一部とし、明示した引用範囲を参照することによ
り、本出願明細書に記載した事項又は開示からみて、当
業者が直接的かつ一義的に導き出せる事項又は開示とす
る。
【0026】その例としては、PCP粒剤、PCP混合
粒剤、2.4PA粒剤、2.4PA混合粒剤、MCP粒
剤、MCC−MCP粒剤、MCPB粒剤、MCPCA粒
剤、CNP粒剤、CNP−MCP粒剤、DBN粒剤、C
AT粒剤、プロメトリン粒剤、プロメトリン−MCPB
粒剤、シメトリン粒剤、シメトリン混合粒剤、トリフル
ラリン粒剤、ベンチオカーブ粒剤、ベンチオカーブ−シ
メトリン粒剤、ベンチオカーブ−CNP粒剤、NIP粒
剤、NIP−MCP粒剤、モリネート−シメトリン粒
剤、塩素酸塩類等の除草剤、ジメトエート粒剤、エチル
チオメトン粒剤、エチルチオメトン混合粒剤、DEP粒
剤、MPP粒剤、ダイアジノン粒剤、ダイアジノン混合
粒剤、カルタップ粒剤、カルタップ混合粒剤、クロフェ
ナミジン粒剤、クロフェナミジン混合粒剤等の殺虫剤、
DCIP粒剤、DBCP粒剤等の殺線虫剤、IBP粒剤
等の殺菌剤等が挙げられる。これらは必要により、2種
類以上を混合して用いることもできる。本発明に使用さ
れる有用菌体の例としては、VA菌根菌、根粒菌、シュ
ードモナス、バチルス等が挙げられる。
【0027】本発明に使用される抗微生物剤の例として
は、キヤブタン、グリオジン、ベンレート、チオベンダ
ゾール、アミカール、バイオサイド、カスガマイシン、
グリセオフルビン、ポリオキシン等が挙げられる。
【0028】植物ホルモンの例としては、発根とカルス
化を促進する2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、ナフタ
レン酢酸、インドール酢酸等のオーキシン、芽の分化を
促進するカイネチン、ゼアチン、インペンテニルアデニ
ン、ベンジルアデニン等のサイトカイニンが挙げられ
る。その他、茎や葉梢の成長を促進するジベレリン、成
長バランスの調節作用を有するアブシジン酸、開花や果
実の成熟を促進するエチレン等が挙げられる。必要とな
るホルモンは植物の種類によっても異なる。これらは単
独でも、2種以上を混合して用いても良い。
【0029】本発明に用いられるミネラルの例として
は、カルシウム、マグネシウム、リチウム、ストロンチ
ウム、バリウム、アルミニウム等があり、特に限定され
ないが炭酸塩、硫酸塩、酢酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、
リン酸塩、水酸化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物等の形
で用いられる。
【0030】本発明の成形体は、界面活性剤もしくは土
壌浸透剤を含んでいても構わない。界面活性剤もしくは
土壌浸透剤は特に限定されないが、その例としては、ラ
ウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールア
ミン、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸塩、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノー
ルアミン等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
エステル塩、ラウリルスルホン酸ナトリウム、ラウリル
スルホン酸カリウム、ラウリルスルホン酸トリエタノー
ルアミン、ラウリルスルホン酸アンモニウム、ステアリ
ルスルホン酸ナトリウム等のアルキルスルホン酸塩、ド
デシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム等の
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールス
ルホン酸塩、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウ
ム、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナト
リウム塩等のアルキルナフタレンスルホン酸、リグニン
スルホン酸塩、ジステアリルスルホコハク酸ナトリウ
ム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキ
ルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル酢酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸
ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル酢
酸塩、アルキレンマレイン酸共重合体等のカルボキシル
基を有する共重合体のアルカリ金属塩、ヤシ油脂肪酸、
パルミチン酸、ベヘニン酸、ラウリン酸、ステアリン
酸、ミリスチン酸、オレイン酸、ラウリン酸ナトリウ
ム、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸トリエタノールア
ミン、ラウリン酸アンモニウム、ステアリン酸ナトリウ
ム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸トリエタノー
ルアミン、ステアリン酸アンモニウム等の脂肪酸もしく
はその塩、ラウリルリン酸ナトリウム、ラウリルリン酸
トリエタノールアミン、ラウリルリン酸アンモニウム等
のモノアルキルリン酸塩等のアニオン性界面活性剤、ラ
ウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノー
ル、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコー
ル、2−オクチルドデカノール、ベヘニルアルコール等
の高級アルコール類、グリセリン、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ソル
ビトール、ソルビタント、ペンタエリスリトール等の多
価アルコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、
ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレ
ンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエ
ーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル等
のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエ
チレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチル
ドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテ
ル、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステ
アリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸エチ
レングリコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の
ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレングリコール等のポリオキシエ
チレングリコールとポリオキシプロピレングリコールの
共重合体、モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン
酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノパルミ
チン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、ヤシ
油脂肪酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、ト
リステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタ
ン、トリオレイン酸ソルビタン等のソルビタンアルキル
エステル、モノラウリル酸ポリオキシエチレンソルビタ
ン、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン、モノ
パルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステ
アリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリステアリ
ン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポ
リオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキ
シエチレンソルビタン、トリイソステアリン酸ポリオキ
シエチレンソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタ
ンアルキルエステル、テトラオレイン酸ポリオキシエチ
レンソルビット等のテトラ脂肪酸ポリオキシエチレンソ
ルビット、モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン
酸グリセリン、モノカプリル酸グリセリン等のグリセリ
ンアルキルエステル、モノステアリン酸プロピレングリ
コール等のプロピレングリコールアルキルエステル、ポ
リオキシエチレンステアリルアミン等のポリオキシエチ
レンアルキルアミン、パーム核油脂肪酸ジエタノールア
ミド、ラウリン酸ジエタノールアミド等のアルキルアル
カノールアミド等のノニオン性界面活性剤、ココナッツ
アミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等のア
ルキルアミン塩、塩化ラウリルトリメチルアンモニウ
ム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチ
ルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアン
モニウム塩、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、
塩化ジアルキル(12−18)ジメチルアンモニウム等
のジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化ベンザルコ
ニウム等のベンザルコニウム塩等のカチオン系界面活性
剤、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン等のアルキ
ルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ス
テアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルジメ
チルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキ
シメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタ
イン等のアルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイ
ミダゾリニウムベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベ
タイン、ヤシ酸アミドプロピルベタイン等のアルキルア
ミドプロピルベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタ
イン等のアルキルヒドロキシスルホベタイン、ラウリル
ジメチルアミンオキシド等のアルキルジメチルアミンオ
キシド等の両性系界面活性剤などを挙げることができ
る。これらの添加剤は環境保全の意味から生分解性を有
するものが好ましい。
【0031】また、成形体を成形するため、もしくは成
形体の崩壊のため、さらには成形体の安定化及び取り扱
いをよくするために、担体、崩壊剤、賦形剤、成形助
剤、増量剤、滑沢剤、補強剤、可塑剤、分散剤、湿潤
剤、潤滑剤、着色剤、発泡剤、消泡剤、帯電防止剤、電
荷制御剤、芳香剤、安定剤、緩衝剤、撥水剤、乾燥剤、
水溶性担体、鉱物質担体、溶剤等を含有しても構わな
い。これらは必要により、2種類以上を組み合わせて用
いても構わない。
【0032】本発明に使用される担体としては、特に限
定されないが、例えば、ろう石クレー、カオリン、セリ
サイト、ジークライト、タルク、ベントナイト、酸性白
土、炭酸カルシウム、珪石、珪砂、けいそう土、軽石、
ゼオライト、パーライト、バーミキュライト、消石灰、
尿素、硫安、塩安、化成肥料、プラスティック発泡体、
鉱滓類、フライアッシュ、ぬか、ふすま、もみがら、お
がくず、木質粉、パルプフロック、大豆粉、とうもろこ
し茎、堅果外皮、果樹核等が挙げられる。
【0033】本発明に使用される崩壊剤としては、特に
限定されないが、例えば、医薬用に用いるものとして
は、寒天、澱粉、ヒドロキシプロピルスターチ、アルギ
ン酸ソーダ、カルボキシメチル澱粉エーテル、アラビア
ゴム、トラガント、ゼラチン、カゼイン、セルロース、
カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ースカルシウム、ツイーン、プルロニック、ラウリル酸
ソーダ、カルボキシリックレジン等があり、農園芸用と
しては、硫安、塩化カリウム、食塩、ベントナイト、尿
素、アニオン界面活性剤、食品用としては、食塩、グル
タミン酸ソーダ、イノシン酸ソーダ、デキストリン、澱
粉、寒天等が挙げられる。
【0034】本発明に使用される成形助剤としては、特
に限定されないが、乳糖、ブドウ糖、しょ糖、コーンス
ターチ、小麦、馬鈴薯でんぷん、炭酸カルシウム、硫酸
カルシウム、リン酸カルシウム、マニール、カオリン、
セリサイト、ジークライト、タルク、酸性白土、軽石、
けい砂、ろう石、ひる石、ゼオライト、パーライト、バ
ーミキュライト、消石灰、プラスティック発泡体、硫
安、尿素、塩安、スラグ、フライアッシュ、ぬか、もみ
がら、木粉、大豆粉、とうもろこし茎、果実核、赤土、
アラビヤゴム、トラガントガム、ヤラヤゴム、デキスト
リン、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、グルタミン酸ソーダ、食塩、アルミナ、シ
リカゲル、珪藻土、タルク、マイカ、アスベスト、グラ
ファイト、硫酸バリウム、無水ケイ酸、パルプ、乾燥さ
れた粘土(木節粘土、蛙目粘土、ベントナイト)等が挙
げられる。
【0035】本発明に使用される成形体は必要により、
架橋ポリアミノ酸系樹脂以外の吸水性樹脂を混合して用
いても良い。また、本発明の成形体は粘結剤を用いても
構わない。粘結剤の例としては、十分に発酵させた油カ
ス、粘土、ゼラチン、アラビアゴム、アカシア粉末、ポ
リビニルピロリドン、メチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デキス
トリン、澱粉、アルギン酸ソーダ、アクリル酸エステル
系ラテックス、スチレンブタジエン系ラテックス、酢酸
ビニル系ラテックス、アクリル酸−アクリルアミドプロ
パンスルホンアミド−コポリマー、ポリビニルアルコー
ル部分鹸化物、ジオクチルフタレート等が挙げられる。
これらのバインダーは環境保全の意味から生分解性を有
するものが好ましい。
【0036】(4) ポリアミノ酸を含む成形体の調製
方法 ポリアミノ酸系樹脂を含む成形体の調整方法は特に限定
されないが、代表的なものとして、(4−1) 圧縮造
粒法、(4−2) 粘結剤を用いて成形する方法があ
り、(4−1)の二次処理として、(4−1−1)圧縮
成形して得られた成形体に水分を含ませ、さらに乾燥す
る方法があり、(4−2)の中には、さらに、(4−2
−1)粘結剤として、熱可塑性樹脂を用いて、加熱によ
り樹脂を溶融させて冷却することにより成形する方法が
ある。これらを分けて説明する。なお、これらの調整方
法は、特に限定されず、造粒便覧(オーム社、昭和50
年発行、日本粉体工業協会編)の方法を用いることがで
きる。それらの記載は全て、引用文献及び引用範囲を明
示したことにより本出願明細書の開示の一部とし、明示
した引用範囲を参照することにより、本出願明細書に記
載した事項又は開示からみて、当業者が直接的かつ一義
的に導き出せる事項又は開示とする。
【0037】(4−1) 圧縮造粒法 本発明の成形体は圧縮造粒法によって、製造される。圧
縮造粒法は特に限定されないが、タブレッティング、ブ
リケッティング、さらには、それによって得られた成形
体を砕いたコンパクティングが挙げられる。
【0038】得られる圧縮成形体の形状は、特に限定さ
れず、必要に応じて選択すればいい。その形状の例とし
ては、タブレッティングは、丸型、フットボール型、三
角型、四角型、長方型、六角型、リング型等が挙げら
れ、その平面は碁石型、平型ふち角、真平型、凸型、凹
型、リング型等が挙げられる。ブリケッティングは、シ
ート状、板状、ピロー型、レンズ型、アーモンド型、プ
リズム型、棒状、波型シート等が挙げられる。コンパク
ティングは破砕状等が挙げられる。本発明の成形体の大
きさは、特に限定されず、使用用途に応じて選択でき
る。本発明において使用されるタブレッティング及びブ
リケッティングに用いる原料の粒子径は特に限定され
ず、使用するポリアミノ酸及びそれ以外の添加物等の材
料によって変わってくる。一般的には、粗粒子の中に微
粒子が混ざっているような、幅の広い粒度分布を示す粉
体の方が、強い成形体が得られる。微粒子で構成してい
る粉体の場合は、ラミネーティングを防ぐために、原料
粉体に粗粒子を混合することが好ましい。
【0039】一方、原料粉体の一定量を臼の中に容易に
供給でき、得られた成形体の大きさを一定に維持し、生
産性を高めるためには、密度のばらつきがないことが好
ましく、そのために、場合によっては、原料粉体のふる
い分けを行い、粒度を揃えたり、前段階で造粒操作を行
なって粒度を調整することが好ましい。本発明のタブレ
ッティング及びブリケッティングは、場合によっては可
塑剤を加えても構わない。可塑性をもつ粉体を用いる
と、圧縮によって容易に塑性変形を起こし、粒子間の密
着面を大きくし、圧縮力を除いた後も、成形体内に弾性
ひずみを残さないので、強固な成形体が得られるので好
ましい。本発明に使用される原料粉体の表面は、蒸気、
ガス、酸化膜等により汚染していない方が好ましい。そ
のために成形直前に粒子を粉砕し、清浄な破面をつくり
成形する方が強固な成形体が得られるので好ましい。
【0040】本発明のタブレッティング及びブリケッテ
ィングは、場合によっては粘結剤を加えても構わない。
粘結剤を用いると、ポリアミノ酸以外の成分として、硬
度の高い鉱石、又は、コークス等の多孔質の粉体等が多
い場合の成形も容易となる。粘結剤の例としては、例え
ば、粘土、アスファルト、ポルトランドセメント、ワッ
クス、パラフィン、砂糖、澱粉、ギルソナイト、コール
タールピッチ等のマトリックス型粘結剤、水、糖蜜、パ
ルプ廃液、ケイ酸ナトリウム、澱粉、ピッチエマルジョ
ン、ポリビニルアルコール、ベントナイト等のフィルム
型粘結剤があり、さらに粘結剤成分間又は粘結剤と他の
原料粉との間に化学結合を形成する反応性型粘結剤が挙
げられる。
【0041】本発明のタブレッティング及びブリケッテ
ィングに用いる原料粉は、二成分以上を含む場合には、
圧縮成形する前に混合を十分に行なう方が好ましい。混
合に使用される機器は特に限定されないが、例えば、エ
ッジランナーミル、アイリッヒミキサー等が挙げられ
る。
【0042】本発明のタブレッティング及びブリケッテ
ィングは、場合によっては滑沢剤を加えても構わない。
滑沢剤を用いると、粉体内部の内部摩擦、壁面摩擦を減
少させて、圧縮力の伝播をよくし、また、ロール間、ダ
イス内への原料粉体の供給を容易にして、成形効果を高
めるので好ましい。滑沢剤は、成形前に前もって原料粉
体に混合してから使用する、内部滑沢剤であっても、ダ
イス、ロール表面等に塗布して使用する外部滑沢剤であ
っても構わない。滑沢剤の例としては、例えば、水、潤
滑油、グリセリン、シリコン、グラファイト、タルク、
ステアリン酸マグネシウム、二硫化モリブデン、エチレ
ングリコール、パラフィン等が挙げられる。本発明のタ
ブレッティングは、必要により、核剤を用いても構わな
い。核剤の形状は、特に限定されないが、球状、レンズ
状、円柱状、不規則形状等が挙げられる。
【0043】本発明では使用する圧縮機は、打錠機及び
ブリケッティング・マシーンが挙げられる。本発明に使
用される打錠機は、特に限定されず、例えば、単発打錠
機、ロータリー打錠機、一点圧縮型機、多点圧縮型機、
有核打錠機、多層打錠機、傾斜ロール型打錠機等が挙げ
られる。これらは、製造上からは、湿式顆粒圧縮法、乾
式顆粒圧縮法、直接粉末圧縮法等が挙げられる。本発明
におけるタブレッティングの運転条件は特に限定され
ず、使用するポリアミノ酸及びそれ以外の添加物等の材
料によって変わってくる。本発明のタブレッティングの
使用圧縮力は特に限定されないが、一般的には、予圧と
して、10〜5000Kg/cm2、本圧として100
0〜50000Kg/cm2が好ましい。本発明によっ
て得られたタブレッティングの圧縮率は特に限定され
ず、使用用途によって変わってくる。一般的には、得ら
れたタブレットの比重として、0.5〜2.5が好まし
い。
【0044】本発明におけるブリケッティングの運転条
件は特に限定されず、使用するポリアミノ酸及びそれ以
外の添加物等の材料によって変わってくる。例えば、ロ
ール回転数は、一般に5〜20rpmが好ましい。特に
圧縮前の材料に空気やガスが多い場合は、フィーダーの
スクリュー回転数を大きくし、ロールの回転を遅くし、
ポケット容積を小さくする必要がある。成形圧力は、一
般に、1000〜10000Kg/cm2が好ましい。
使用する温度は特に限定されないが、常温が好ましい。
しかし、用いる材料によっては、高温に熱し、可塑性を
もたせた状態にて成形する高温ブリケッティングでも構
わない。使用に際しては、材料に含まれる空気やガスが
多いときは、脱気を行なって圧縮しても構わない。該方
法の圧縮成形体は、必要に応じて乾燥することができ
る。乾燥温度は、特に限定されないが、通常の乾燥の場
合は、10℃〜200℃が好ましく、40℃〜120℃
が、特に好ましい。得られた成形体は、さらに粉砕、破
砕、ふるい分け等を行なっても構わない。
【0045】(4−1−1) 圧縮成形して得られた成
形体に水分を含ませ、さらに乾燥する方法 本発明の成型体は、圧縮成形して得られた成形体に水分
を含ませ、さらに乾燥する方法によって、製造される。
該方法は、(4−1)で示したタブレッティング、ブリ
ケッティング、コンパクティング等の二次成形の一つで
ある。該方法は、該方法を施すと、圧縮成形体はより密
度の高いものとなる。ここで、用いる水分量を少なくす
ると表面改質となり、十分な水分量を用いると、全体が
改質される。全体が改質されたものは、得られた成形体
に十分量の水を吸収させると単一ゲルに近い状態とな
る。該方法の、使用する圧縮成形体の形状、大きさは、
特に限定されず、使用する用途に応じた形状、大きさの
ものを用いればいい。その形状は(4−1)に記載のタ
ブレッティング、ブリケッティング、コンパクティング
等によって得られる、全ての形状が使用できる。該方法
に使用する水は、水単独でも、粘結剤、塩等を含んでい
ても構わない。その温度も特に限定されない。該方法の
水の使用量は、目的とする成形体の表面のみを改質する
場合は、少なくし、全体を改質する場合は、多くする。
表面改質の場合は、用いる成形体に対して1〜80重量
%、好ましくは5〜50重量%である。全体改質の場合
は、用いる成形体に対して80〜1000重量%、好ま
しくは100〜500重量%である。
【0046】該方法の水の供給方法は、特に限定され
ず、水を噴霧する方法、水滴をかける方法、水中に圧縮
成形体をディップする方法、水分を含む媒質を接触させ
る方法、高湿の中に入れる方法等が挙げられる。該発明
の水分を含ませた圧縮成形体の乾燥方法は、特に限定さ
れず、一般に用いられる乾燥方法が用いられる。この時
に、圧縮成形体の形を保持したい場合は、静置タイプの
乾燥法を用い、圧縮成形体の形を変形させ、例えば球状
に近い成形体を得たい場合は、流動型の乾燥方法を用い
ればいい。乾燥温度は、特に限定されないが、通常の乾
燥の場合は、10℃〜200℃が好ましく、40℃〜1
20℃が、特に好ましい。得られた造粒物は、さらに粉
砕、破砕、ふるい分け等を行なっても構わない。
【0047】(4−2) 粘結剤を用いて成形する方法 本発明の成形体は、粘結剤を用いて成形する方法によっ
て、製造される。その製造法は、粘結剤と溶媒を用いて
粘結させる方法と、粘結剤として、熱可塑性樹脂を用い
て、加熱により樹脂を溶融させて冷却することにより成
形する方法がある。ここでは粘結剤と溶媒を用いて粘結
させる方法を説明し、粘結剤として、熱可塑性樹脂を用
いて、加熱により樹脂を溶融させて冷却することにより
成形する方法は、(4−2−1)に説明する。
【0048】該方法は、粘結剤を溶媒に溶解又は懸濁さ
せて混合し、必要により溶媒を除去させることにより、
成形体を得る方法である。この中で、粘結剤そのもの
が、液体である場合は溶媒を必要としない場合もある。
該方法に使用される粘結剤は、親水性のものを用いる場
合は、溶媒として水及び/又は極性有機溶媒を用い、疎
水性のものを用いる場合は、非極性有機溶媒を用いる。
該発明の有機溶剤としては、特に限定されないが、除去
がしやすく、安全性の高いものが好ましい。例えば、ア
セトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、
トルエン、キシレン、塩化メチレン、クロロホルム、四
塩化炭素等が挙げられる。
【0049】該方法に使用される粘結剤としては、特に
限定されないが、例えば、親水性バインダーとしては、
澱粉、可溶性澱粉、デキストリン、α化澱粉、アルギン
酸、アルギン酸ソーダ、アラビヤゴム、トラガントゴ
ム、ローカストビーンガム、カゼイン、カゼインナトリ
ウム、ゼラチン、にわか、大豆蛋白等の親水性天然物、
カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、リグニンスルホン
酸ナトリウム、リグニンスルホン酸カルシウム、カルボ
キシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシエチルスタ
ーチ、澱粉リン酸エステルナトリウム、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース
等の親水性半合成品、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルメチルエーテル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル
酸ナトリウム、ポリアクリルアミドプロピルスルホン
酸、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、
ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン−酢ビ共重合
体及びこれらの共重合体等の親水性合成品、ノニオン系
界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活
性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤、けい酸ナトリウ
ム、グリセリン等が挙げられる。また、疎水性バインダ
ーとしては、セラック、ロジン、トール油、動植物油、
大豆油、魚油、牛油、流動パラフィン、重油、マシン
油、スピンドル油等の疎水性天然物、エチルセルロー
ス、アセチルセルロース、エステルガム等の疎水性半合
成品、ポリビニルアセテート、クマロン樹脂、石油樹
脂、フェノール樹脂等の疎水性合成品等が挙げられる。
【0050】該方法の粘結剤を改良し、接着性を高めた
接着剤を使用しても構わない。接着剤は、溶剤タイプ
と、成形中に反応して架橋等を起こす、反応タイプがあ
る。該方法に使用する造粒方法は特に限定されないが、
押し出し成形法が好ましい。すなわち、原材料の粉末も
しくは顆粒等に、溶媒を加え、混合を行い、適当な押し
出し機構によって、スクリーン、ダイス等の穴より、混
合物を押し出し造粒する方法である。
【0051】該方法に使用される機械は、特に限定され
ず、その例として、前押出し式押出し造粒機、横押出し
式押出し造粒機、真空押出し式押出し造粒機、前処理兼
用式押出し造粒機等のスクリュー型押出し造粒機、円筒
形ダイス水平式押出し造粒機、円筒形ダイス垂直式押出
し造粒機、円板型ダイス水平式押出し造粒機等のロール
型押出し造粒機、バスケット式押出し造粒機、オシレー
ティング式押出し造粒機等のブレード型押出し造粒機、
ギヤー式押出し造粒機、シリンダー式押出し造粒機等の
自己成形型押出し造粒機、断続式押出し造粒機、連続式
押出し造粒機等のドラム型押出し造粒機が挙げられる。
【0052】該方法に使用する原材料の粒度は、特に限
定されず、使用目的に応じて選択すればいいが、ダイス
の穴を容易に通過でき、混合が均一になる方法が好まし
い。一般的に100〜200メッシュ以下の微粉が好ま
しい。該方法の中で乾式にて行なう場合は、原材料は流
動性を持つ場合が好ましい。該方法の原材料は、チキソ
トロピー現象を示す可塑性をもつものがよく、ダイラタ
ンシー現象を示すものは、場合によっては賦形剤、結合
剤を添加する方が好ましい。
【0053】結合剤の例としては、アセトン、メタノー
ル、エタノール、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カゼ
インナトリウム、グリセリン、コーンスターチ、ナトリ
ウムカルボキシメチルセルロース、ゼラチン、デキスト
リン、澱粉、糖蜜、乳糖、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、微結晶セルロース、ピッチ、ポリア
クリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、リグニ
ン、アルミナゾル、アンモニア水、けい酸ソーダ、ベン
トナイト、ポリリン酸ナトリウム等が挙げられる。これ
らは、増粘剤、減粘剤、増量剤、溶剤、可塑剤、潤滑剤
等として働く。
【0054】該方法の原材料の混合は方法は特に限定さ
れないが、ニーダー等の混合機を用いることができる。
また、加液の方法も特に限定されず、目的とする成形体
に合せればいい。該方法の後処理工程としては、特に限
定されないが、整粒を行なう方が好ましい。整粒を行な
う方法は、特に限定されないが、例えば、解砕整粒法、
球形整粒法が挙げられる。該方法の成形体は、必要に応
じて乾燥することができる。乾燥温度は、特に限定され
ないが、通常の乾燥の場合は、10℃〜200℃が好ま
しく、40℃〜120℃が、特に好ましい。得られた成
形体は、さらに粉砕、破砕、ふるい分け等を行なっても
構わない。
【0055】(4−2−1) 粘結剤として、熱可塑性
樹脂を用いて、加熱により樹脂を溶融させて冷却するこ
とにより成形する方法 本発明の成形体は、粘結剤として、熱可塑性樹脂を用い
て、加熱により樹脂を溶融させて冷却することにより製
造することができる。該方法に使用される熱可塑性樹脂
は、特に限定されないが、常温では固体であるが、熱を
加えると軟化・溶融し、常温に戻すと再び固体になる、
通常の熱可塑性樹脂に加え、成形中は可塑性を示すが、
一度熱を加えると、分子間に、熱、架橋剤等により、架
橋が起こり、成形後、もしくは成形中に硬化して熱硬化
性樹脂となるものも含まれる。本発明では、両者を含め
て、熱可塑性樹脂と呼ぶ。
【0056】該方法の熱可塑性樹脂の例としては、例え
ば、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニリデン
樹脂等のビニル樹脂、高密度ポリエチレン、低密度ポリ
エチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ABS樹
脂、ポリスチレン樹脂、スチロール樹脂、ポリアミド樹
脂、アセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエス
テル樹脂等が挙げられ、成形後に熱硬化性樹脂となるも
のとしては、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレ
タン樹脂等が挙げられる。これらの中で、農園芸用等に
使用する場合は、環境中で使用され、回収が困難である
ので、生分解性を有する方が好ましい。例えば、ポリ乳
酸、ポリラクチド、ポリブチレンサクシネート、ポリカ
プロラクトン、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロ
キシバリレート、ポリグリコール酸等の脂肪族ポリエス
テルが挙げられる。
【0057】使用する熱可塑性樹脂の樹脂の使用量は、
使用量が少なすぎると粘結剤としての効果がなくなり、
多すぎると有効成分の徐放性及び効能が低下する。特に
有効成分の徐放性に大きく影響するので、その使用量の
適量は一概に言えないが、一般的には、5〜90重量%
が好ましく、10〜80重量%が特に好ましい。該方法
では、ポリアミノ酸、熱可塑性樹脂以外に、必要によ
り、可塑剤、安定剤、滑剤、着色剤、補強剤、増量剤等
を添加しても構わない。
【0058】可塑剤は、成形体にやわらかみをもたせる
ためであり、安定剤は、成形中、もしくは成形体の保存
時の物理的、化学的劣化を防ぐためである。滑剤は、流
動性を加え、成形時の加工性をよくするため、もしく
は、金型からの抜き取りを容易にするためである。補強
剤は、成形体の強度、耐久性を改善するためであり、増
量剤は成形体中の有効成分の量を制限したり、成形体の
価格を下げるためである。該方法では、その工程は特に
限定されないが、一般に、混合、混練り、造粒、脱水乾
燥工程からなる。
【0059】混合に使用される機器は、リボンブレンダ
ー、ヘンシェルブレンダー、ドラムブレンダー等の混合
機が挙げられる。混練りには、ミキシングロール、イン
テンシブミキサー、短軸押出し機、高速二軸連続ミキサ
ー等が挙げられる。造粒に使用される機器は、シートカ
ット法、ストランドカット法等のコールドカット法の造
粒装置、空中ホットカット法、水中カット法等のホット
カット法の造粒装置が挙げられる。脱水乾燥工程は、空
中ホットカット法、水中カット法で造粒した時に必要で
あり、その例として、遠心乾燥機が挙げられる。該方法
の混練りの温度は、使用する樹脂によって決まり、適当
な温度を適宜選択すればいい。
【0060】(5) ポリアミノ酸を含む成型物の保水
性と薬品徐放性 本発明の成形体の効果は、保水性と薬品徐放性にあり、
使用する用途、目的に応じて、それらが必要とする保水
性及び徐放特性は異なる。保水性は一定期間必要であ
り、場合によっては、一定期間後になくなる方が好まし
い。保水性が十分でないものは、保水の効果が薄く、架
橋ポリアクリル酸系樹脂に代表される保水性が強すぎる
吸水性樹脂の場合は、根腐れを起こしやすく、また、乾
燥下において水分量が少なくなったときは、ゲル中の水
を植物が有効に利用できない。ポリアミノ酸のゲルは、
植物の根腐れを起こさず、乾燥下においても、ゲル中の
水分を植物が有効に利用できる。成形体中のポリアミノ
酸の量は、その使用量が多い方が、保水性が高くなり、
量が少ないと保水性は低くなるが、その使用量の適量は
薬品徐放性との兼ね合いがあるので一概に言えないが、
成形体全体の重量に対して、1〜80重量%が好まし
く、10〜50重量%がより好ましい。ただし、保水性
に重点を置く場合は、50〜100重量%が好ましく、
60〜100重量%がより好ましい。徐放性に関して
は、本発明の成形体が有効に作用するのは、長期にわた
り効果を持続させたい場合、短期で効率よく効果を発現
させたい場合、一定期間、一定量の効果を維持したい場
合、一定期間後に、効果を発現させたい場合に効果的で
ある。
【0061】本発明の成形体の徐放性の制御方法は、成
型体の崩壊性とポリアミノ酸ゲルの薬品徐放性の組み合
わせにより制御を行う方法である。具体的なその要因と
しては、ポリアミノ酸の種類、もしくはその含有量、有
効成分、成形方法、成形体の強度、崩壊性、添加物の種
類、もしくはその含有量等である。
【0062】ポリアミノ酸ゲルの薬品徐放性は、薬品
(有効成分)の放出の初期から後期に至る全領域にわた
り、関係するものである。ポリアミノ酸の徐放性への影
響としては、ポリアミノ酸と有効成分との親和性、ポリ
アミノ酸のゲル化の程度によって変わる。ポリアミノ酸
は親水性が高いので、親水性の高い有効成分は、ポリア
ミノ酸ゲルとの親和性が高く、リリースされにくいのに
対して、疎水性の高い有効成分は親和性が低く、リリー
スされやすい。ポリアミノ酸のゲル状態は、その膨潤率
が高くなると、薬品をリリースしやすくなる。
【0063】成型体の崩壊性は、薬品(有効成分)の放
出の初期から中期に至る領域にわたり、関係するもので
ある。ポリアミノ酸の含有量は、その使用量が多くなる
と、成形体としての崩壊性が促進されるので、初期の放
出速度は速くなる。一方、ポリアミノ酸の量が少ない場
合は、崩壊性は、他の成分に支配される。有効成分の徐
放性への影響としては、一般に、親水性の高いものは徐
放の期間が短く、疎水性が高い、もしくは水への溶解性
が低い場合は、徐放の期間が長くなる。成形法による徐
放性の違いは、他の要因を強く受け、一概に言えない
が、一般的な傾向としては、圧縮成形体は徐放性が短期
間で行われるのに対して、それを再処理したものは徐放
の期間が長くなる。粘結剤を用いて押出し造粒等で製造
したものは、徐放性は圧縮成形体より、短くなる。一
方、樹脂を用いて溶融したものは、徐放性は長くなる。
これらの要因の中で、特に成形法と、ポリアミノ酸の含
有量は徐放性に影響する。
【0064】(6) ポリアミノ酸を含む成型物の使用
用途 本発明のポリアミノ酸成形体の使用用途は、特に限定さ
れず、農園芸用、医薬用、食品用、入浴剤、衛生材料等
の吸水性樹脂が使用できる用途に使用できる。これらの
中で保水性と薬品徐放性が最も有効に働くものは農園芸
用途である。以下に、農園芸用途に使用する場合につい
て、詳細を説明する。
【0065】(7) ポリアミノ酸圧縮成形体を含む土
壌組成物の組成 本発明の成形体は、土に混合して土壌組成物として使用
できる。本発明の土壌組成物に使用する土としては、例
えば、硬質赤玉土、焼赤玉土、硬質鹿沼土、腐葉土、黒
土、桐生砂、軽石砂、富士砂、矢作砂、荒木田砂、川
砂、朝明砂、けと土、バーミキュライト、燻炭、ひゅう
が土、クレイ等が挙げられる。または土壌組成物を施す
田畑、砂地等の土壌もしくは他の土壌も使用できる。こ
れらは単独でも混合して培養土として用いても良い。こ
のとき、植物の種類もしくは使用する形態に応じた配合
が可能である。また、所望により、ピートモスを添加し
てもよい。
【0066】土壌組成物を調製する際に使用する土は、
土壌組成物を調製した際に、実質的に充分な保水効果と
通気効果を同時に発揮できるのであれば特に限定され
ず、その形態は粉末でも粒状でも構わない。一般的に
は、優れた通気性及び透水性に優れた粗孔隙を発現し得
る、粒度5〜50メッシュ程度(乾燥状態)、又は、粒
径0.5〜5.0mm程度(乾燥状態)に造粒したもの
が好ましい。土壌組成物は、必要により、成形体内に含
有するもの以外に、各種の有用成分を含有してもよい。
例えば、水分、有機肥料、生物肥料、化学肥料、堆肥、
鶏糞、有機質素材、pH調整剤、界面活性剤、発泡剤、
腐食物質、保水性保肥性改良鉱物質粉末材(ベントナイ
ト、ゼオライト粉末等)、農薬(殺虫剤、殺菌剤、除草
剤、防黴剤等)、植物活力剤、植物延命剤、害虫及び動
物の忌避剤、土壌浸透剤、微量元素の栄養成分、珪藻
土、粘土、石灰、植物ホルモン、ミネラル、コーラルサ
ンド、活性炭、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カ
オリン、クレー、アルミナ、シリカ、酸化チタン、タル
ク、ケイソウ土、マイカ、シラスバルーン、ガラスビー
ズ等の無機質粒子、合成樹脂製のペレット、ビーズ、粗
粒、木の小片、おがくず、穀物粉、植物の殻や茎の粉砕
物、植物の種、菌体、フェルグソン等の微放射性鉱物、
遠赤外線放射性セラミックス、大谷石、ゼオライト等の
エチレンガス吸収性鉱物等、パーライト、パミス、バー
ミキュライト等の無機系保水材、架橋ポリアミノ酸系樹
脂以外の吸水性樹脂等等が挙げらる。
【0067】これらの添加剤は環境保全の意味から生分
解性を有するものが好ましい。これらの添加剤は、成形
体中の成分が、徐放性を示すのに対して、速効性を示す
ものが多い。また、本発明の土壌組成物は、保水性をさ
らに向上させたい場合は、粉末状または粒状のポリアミ
ノ酸を添加しても構わない。また、必要により、他の吸
水性樹脂を含有しても構わない。また、本発明の土壌組
成物はバインダーによって固形物としても構わない。バ
インダーの例としては、十分に発酵させた油カス、粘
土、アクリル酸エステル系ラテックス、スチレンブタジ
エン系ラテックス、酢酸ビニル系ラテックス、アクリル
酸−アクリルアミドプロパンスルホンアミド−コポリマ
ー、ポリビニルアルコール部分鹸化物等が挙げられる。
これらのバインダーは環境保全の意味から生分解性を有
するものが好ましい。
【0068】(8) ポリアミノ酸を含む成形体の使用
方法、使用場所 ポリアミノ酸を含む成形体の使用方法、使用場所は、特
に限定されないが、成形体もしくは土壌組成物を田畑に
表土として散布する方法、培養土として苗床等に使用す
る方法がある。また、水田、川、池、堀、海等に散布し
ても構わない。散布は、人力で行なっても、機械を用い
てもよい。ヘリコプター、飛行機、ラジコン飛行機等を
用いて空中から散布する方法もある。また、ポリアミノ
酸を含む成形体を、粒子のまま、もしくは水、液肥等で
膨潤したゲルとして、所定量を土中に埋めていく方法、
バインダーで固形化したものを田畑に散布、もしくは埋
めていく方法でも構わない。また。成形苗等に含ませて
植物と一緒に移植しても構わない。また土壌を耕しなが
ら、混合していく方法でも構わない。また、使用する植
物の形態は広い範囲で使用でき、植物の育成を行う範囲
で特に限定されないが、例えば、種子の発芽、育苗、葉
菜、果菜、根菜、花等の生育、成木の植え替え等に使用
できる。
【0069】
【実施例】以下実施例によって本発明をより具体的に説
明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではな
い。以下の実施例及び比較例において「部」とは「重量
部」を意味する。 (1) 生分解性の測定 生分解性はコンポスト法にて測定した。コンポスト法
は、ASTM D−5338.92の応用であるISO
CD 14855に準じて行った。すなわち、まず試
験サンプルに含まれる炭素量を元素分析にて測定した。
次に、15部の試験サンプルを800部のイノキュラム
に加え、58℃にて40日間行い、生成した二酸化炭素
の量を測定して、試験サンプルに含まれる炭素量を二酸
化炭素に換算した量に対する発生二酸化炭素量を生分解
率(%)として表した。ここで、生分解性しやすいサン
プルの中には、イノキュラム中の炭素分までも、分解促
進するものもあり、この場合、100%を超える値とな
るものもある。
【0070】(2) ティーバッグ法 吸水量の測定は水道水を対象として行った。すなわち、
吸水性樹脂約0.03部を不織布製のティーバッグ(8
0mm×50mm)に入れ、過剰の溶液中に浸して該樹
脂を1時間膨潤させた後、ティーバッグを引き上げて1
分間水切りを行い、重量を測定した。同様な操作をティ
ーバッグのみで行った場合をブランクとして、測定値か
らブランクの重量と吸水性樹脂の重量を減じた値を、吸
水性樹脂の重量で除した値を吸水量(g/樹脂1g)と
した。
【0071】(3) 植物生育試験 植物の生育試験はキュウリを用いた育苗試験と、ゼラニ
ウムの苗を移植して用いた生育試験を行なった。なお、
キュウリの育苗試験の結果は、生育25日後の、観察に
よる葉の枯れ具合、もしくは、生育指数にて判定した。
生育指数は、以下の様にして試算した。すなわち、生育
した植物を根ごと取り出し、水洗して泥等を落とし、余
分な水分をペーパータオルで吸い取り、地上部と地下
部、もしくは葉部と根部に分け、一本当たりの生重(g
/本)を測定した。次に、風乾して、1本当たりの風乾
重(g/本)を算出した。得られた生重と風乾中につい
て、成形体を含む以外は同じ生育条件の下で生育させた
標準区の植物の生重と風乾重を100として、それに対
する割合(%)で表した。また、ゼラニウムの苗を用い
た生育試験は、苗立枯病に汚染された土壌を用いて、ゼ
ラニウムの苗を移植し、60日間の生育試験を行い、苗
立枯病の防除率を算出した。なお、この対照区は、タチ
ガレン水和剤(三共(株)製)の1000倍希釈液を1
株当り50ml潅注したものを用いた。
【0072】化合物製造例 リジンメチルエステル・2塩酸塩7.2部とリジン・1
塩酸塩22.6部を蒸留水40部に溶解し、苛性ソーダ
7.8部を少しずつ加えて中和し、リジン水溶液を調整
した。一方、窒素気流下、分子量9.6万のポリコハク
酸イミド100部を400部のDMFに溶解し、リジン
水溶液を加え、室温で1時間撹拌後、攪拌を止め、20
時間反応した。反応物を刃付き撹拌翼がついたミキサー
に移送し、蒸留水400部とメタノール400部を加
え、8000rpmにて5分間ゲルを細断し、さらに2
7重量%苛性ソーダ水溶液129.7部を2時間かけて
滴下した。滴下後、さらに2時間撹拌後、7重量%塩酸
水を用いてpH=7になるまで中和した。中和後さらに
メタノール300部を加え、沈殿物を60℃で乾燥し、
さらにサンプルミルを用いて粉砕し、吸水性ポリマー1
43部が得られた。この樹脂の生分解性を調べたとこ
ろ、生分解率は102%と良好であり、水道水に対する
吸水量は290倍であった。
【0073】化合物製造比較例 特公昭54−30710号の方法に準じて、架橋ポリア
クリル酸を製造した。この樹脂の水道水に対する吸水量
は270倍と良好であったが、生分解性を調べたとこ
ろ、生分解率は2.2%と全く生分解性を示さなかっ
た。
【0074】成形体製造例1 化合物製造例にて得られた架橋ポリアスパラギン酸0.
42部を、直径10mmの臼が付いた打錠機(菊水製作
所製7A−SM型)に入れ、錠剤の厚みが4mmとなる
ように上杵を調節して、打錠し、隅角で円盤状の錠剤を
得た。
【0075】成形体製造例2 化合物製造例にて得られた架橋ポリアスパラギン酸10
00部を、ブリケティングングマシーン(大塚鉄工
(株)製、商品名K−205)を用いて、造粒すると
と、シート状の成形体が得られた。このシート状成形体
を、ハンマーミルを用いて、破砕し、不定形の顆粒が得
られた。
【0076】成形体製造例3 成形体製造例1で得られた錠剤に蒸留水1部を噴霧し、
60℃の乾燥器中にて乾燥し、錠剤が得られた。
【0077】成形体製造例4 化合物製造例にて得られた架橋ポリアスパラギン酸20
部、タルク75部、高度16化成(三井東圧肥料(株)
製)5部をミキサーに入れ、均一になるまで混合した。
得られた混合物0.42部を、直径10mmの臼が付い
た打錠機(菊水製作所製7A−SM型)に入れ、錠剤の
厚みが4mmとなるように上杵を調節して、打錠し、隅
角で円盤状の錠剤を得た。
【0078】成形体製造例5 化合物製造例にて得られた架橋ポリアスパラギン酸20
部、ベントナイト78部、タチガレン水和剤(三共
(株)製)2部に水25部を加え、卓上型ニーダーを用
いて混合し、直径4mmのスクリーンから押出し、さら
に60℃にて6時間乾燥すると、ペレットが得られた。
【0079】成形体製造例6 化合物製造例にて得られた架橋ポリアスパラギン酸80
部と粉末状ポリ乳酸(三井化学(株)製、、商品名LA
CEA)116部、タチガレン水和剤4部をラボプラス
トミル80C100(東洋精機(株)製)を樹脂温18
0〜190℃で混合し、直径4mmのスクリーンから押
出し成形すると、ペレットが得られた。
【0080】成形体製造例7 化合物製造例にて得られた架橋ポリアスパラギン酸4部
とタチガレン水和剤0.2部、10重量%のポリ乳酸
(三井化学(株)製、商品名LACEA)−クロロホル
ム溶液部58部を、激しく拡散しながら混合し、直径4
mmの円柱型の鋳型中に入れ、室温、100mmgHg
にて1時間、クロロホルムを留去し、さらに60℃にて
4時間乾燥すると、ペレットが得られた。
【0081】成形体製造例8 化合物製造例にて得られた架橋ポリアスパラギン酸80
部、タチガレン水和剤4部と澱粉のり20部を卓上型ニ
ーダーを用いて混合し、直径4mmのスクリーンから押
出し、さらに60℃にて6時間乾燥すると、ペレットが
得られた。
【0082】成形体製造比較例1 成形体製造例1の架橋ポリアスパラギン酸に代えて、化
合物製造比較例で得られた架橋ポリアクリル酸を用い
て、成形体製造例1と同様にすると、錠剤が得られた。
【0083】成形体製造比較例2 成形体製造例4の架橋ポリアスパラギン酸を用いず、タ
ルク95部と高度16化成5部を、成形体製造例1と同
様にすると、錠剤が得られた。
【0084】成形体製造比較例3 成形体製造例4の架橋ポリアスパラギン酸の代わりに、
化合物製造比較例で得られた架橋ポリアクリル酸を用い
て、成形体製造例1と同様すると、錠剤が得られた。
【0085】成形体製造比較例4 成形体製造例6の架橋ポリアスパラギン酸の代わりに、
化合物製造比較例で得られた架橋ポリアクリル酸を用い
て、成形体製造例6と同様にすると、ペレットが得られ
た。
【0086】実施例1 培土としてスーパーソイル2号(園芸床土)170部
を、容積500mlのビニールポットに入れ、成形体製
造例1で得られた成形体3個を置き、さらに園芸床土4
0部を、その上に盛土した。この土壌組成物を使用し
て、試験作物としてキュウリを用いて生育試験を行なっ
た。潅水は、まず飽和状態になるまで十分な潅水を行
い、その後、潅水を行わずに10日間生育試験を行っ
た。さらに試験は25日まで行い、葉、根、地上部の乾
燥重量を測定した。なお、キュウリは播種後5〜7日後
の子葉(双葉)展開時にポットに移植した。反復回数は
10回であり、10回の平均を算出した。なお標準区と
しては、保水剤の添加なしで移植後10日までに水80
部を4回潅水し、その後25日まで、毎日十分な標準潅
水を行ったものを用いた。その結果、25日後は主茎長
は13.8cm、茎乾燥重は0.33部/本で生育指数
は141、葉乾燥重は0.87部/本で生育指数は15
8、根乾燥重は0.1454部/本で生育指数は18
0、茎葉乾燥重は1.19部/本で生育指数は152と
著しい生育促進がみられた。
【0087】実施例2 成形体製造例2で得られた顆粒0.4部をスーパーソイ
ル2号(園芸床土)200部によく混合し、得られた土
壌組成物を用いて、実施例1と同様にキュウリを用い
た、潅水回数制限下の植物生育試験を行なった。その結
果、25日後は主茎長は14.0cm、茎乾燥重は0.
34部/本で生育指数は148、葉乾燥重は0.88部
/本で生育指数は160、根乾燥重は0.1486部/
本で生育指数は184、茎葉乾燥重は1.18部/本で
生育指数は151と著しい生育促進がみられた。
【0088】実施例3 実施例1と同様に、成形体製造例3で得られた成形体3
個を用い、実施例1と同様にキュウリを用いた、潅水回
数制限下の植物生育試験を行なった。その結果、25日
後は主茎長は13.6cm、茎乾燥重は0.32部/本
で生育指数は139、葉乾燥重は0.86部/本で生育
指数は156、根乾燥重は0.1446部/本で生育指
数は179、茎葉乾燥重は1.15部/本で生育指数は
147と著しい生育促進がみられた。
【0089】実施例4 成形体製造例4で得られた成形体を用いて、培土として
スーパーソイル2号(園芸床土)を用いて、0.1重量
%の濃度になるように樹脂を加えてよく混合し、土壌組
成物を作成した。この土壌組成物に試験作物としてキュ
ウリを用いて、標準潅水量26.3ml/日にて植物生
育試験を25日間行なった。測定は、地上部及び地下部
の風乾重量について行い、生育指数を算出した。反復回
数は10回であり、10回の平均を算出した。なお標準
区としては、保水剤を添加しないで、苗植え替え後に、
高度16化成肥料を20倍の水で希釈した液を、1株に
対して50ml潅注し、その後、標準潅水にて生育させ
たものを用いた。その結果、地上部生育指数は172、
地下部生育指数は196と著しい生育促進がみられた。
【0090】実施例5 苗立枯病に汚染された土壌を採取し、ゼラニウムの苗を
移植し、成形体製造例5で得られた成形体を株周辺部に
深さ3〜5cmの穴をあけ、投入し、60日間、標準潅
水にて生育試験を行なった。なお、反復回数は、20回
であり、20回を統合した結果を示した。その結果、苗
立枯病の防除率は、ほぼ100%であり、薬害、根腐れ
も認められなかった。
【0091】実施例6 成形体製造例6で得られた成形体を用いて、実施例5と
同様にゼラニウムの生育試験を行なった。その結果、苗
立枯病の防除率は、ほぼ100%であり、薬害、根腐れ
も認められなかった。
【0092】実施例7 成形体製造例7で得られた成形体を用いて、実施例5と
同様にゼラニウムの生育試験を行なった。その結果、苗
立枯病の防除率は、ほぼ100%であり、薬害、根腐れ
も認められなかった。
【0093】比較例1 実施例1において、実施例1の成形体の代わりに、成形
体製造比較例で得られた架橋ポリアクリル酸からなる成
形体を用いた以外は実施例1と同様にキュウリの、潅水
回数制限下の生育試験を行った。その結果、25日後は
主茎長は12.7cm、茎乾燥重は0.17部/本で生
育指数は80、葉乾燥重は0.47部/本で生育指数は
85、根乾燥重は0.074部/本で生育指数は91、
茎葉乾燥重は0.71部/本で生育指数は91と生育阻
害がみられた。
【0094】比較例2 実施例4において、実施例4の成形体の代わりに、成形
体製造比較例2で得られた成形体を用いた以外は実施例
1と同様にキュウリの標準潅水下の生育試験を行った。
その結果、地上部生育指数は122、地下部生育指数は
115であるが、20%に根腐れがみられた。
【0095】比較例3 実施例4において、実施例4の成形体の代わりに、成形
体製造比較例3で得られた成形体を用いた以外は実施例
4と同様にキュウリの標準潅水下の生育試験を行った。
その結果、地上部生育指数は114、地下部生育指数は
109と、生育促進はわずかであった。
【0096】比較例4 成形体製造比較例4で得られた成形体を用いて、実施例
5と同様にゼラニウムの生育試験を行なった。その結
果、移植後、10日間で、30%の苗に根腐れが認めら
れた。
【0097】
【発明の効果】本発明により、使用後には土壌への蓄積
性がなく、優れた保水性を有し、植物の生育を促進する
成形体を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 67/04 C08L 67/04 79/08 79/08 (72)発明者 玉谷 弘明 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 諸岡 千秋 千葉県茂原市東郷2000番地 三井化学株式 会社内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミノ酸を含有する成形体。
  2. 【請求項2】 ポリアミノ酸に加え、さらに、粘結剤、
    及び/又は、生物活性成分を含有する樹脂組成物からな
    る成形体。
  3. 【請求項3】 粘結剤が、バインダー樹脂及び/又は粘
    土を含有するものである、請求項2に記載した成形体。
  4. 【請求項4】 バインダー樹脂が、生分解性樹脂であ
    る、請求項3に記載した成形体。
  5. 【請求項5】 生分解性樹脂が、脂肪族ポリエステルで
    ある、請求項4に記載した成形体。
  6. 【請求項6】 脂肪族ポリエステルが、ポリ乳酸であ
    る、請求項5に記載した成形体。
  7. 【請求項7】 粘結剤が、接着剤を含有するものであ
    る、請求項2に記載した成形体。
  8. 【請求項8】 生物活性成分が、農薬を含有するもので
    ある、請求項1乃至7の何れかに記載した成形体。
  9. 【請求項9】 生物活性成分が、肥料を含有するもので
    ある、請求項1乃至7の何れかに記載した成形体。
  10. 【請求項10】 ポリアミノ酸が、一部が架橋されたも
    のである、請求項1乃至9の何れかに記載した成形体。
  11. 【請求項11】 ポリアミノ酸が、酸性ポリアミノ酸で
    ある、請求項1乃至10の何れかに記載した成形体。
  12. 【請求項12】 ポリアミノ酸が、ポリアスパラギン酸
    である、請求項1乃至11の何れかに記載した成形体。
  13. 【請求項13】 成形体が、粒剤状成形体である、請求
    項1乃至12何れかに記載した成形体。
  14. 【請求項14】 成形体が、錠剤状成形体である、請求
    項1乃至12の何れかに記載した成形体。
  15. 【請求項15】 成形体が、シート状成形体である、請
    求項1乃至12の何れかに記載した成形体。
  16. 【請求項16】 圧縮成形することを特徴とする、請求
    項1乃至15の何れかに記載した成形体の製造方法。
  17. 【請求項17】 タブレッティングすることを特徴とす
    る、請求項1乃至15の何れかに記載した成形体の製造
    方法。
  18. 【請求項18】 ブリケッティングすることを特徴とす
    る、請求項1乃至15の何れかに記載した成形体の製造
    方法。
  19. 【請求項19】 ブリケッティングすることを特徴とす
    る、請求項1乃至15の何れかに記載した成形体の製造
    方法。
  20. 【請求項20】 圧縮成形して得られた成形体に水分を
    含ませ、さらに乾燥することを特徴とする、請求項1乃
    至15の何れかに記載した成形体の製造方法
  21. 【請求項21】 粘結剤とポリアミノ酸を混合し、成形
    することを特徴とする、請求項1乃至15の何れかに記
    載した成形体の製造方法。
  22. 【請求項22】 バインダー樹脂に熱可塑性樹脂を用
    い、加熱溶融することを特徴とする、請求項1乃至15
    の何れかに記載した成形体の製造方法。
  23. 【請求項23】 バインダー樹脂の溶液とポリアミノ酸
    を混合し、溶媒を除去することを特徴とする、請求項1
    乃至15の何れかに記載した成形体の製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項1乃至15の何れかに記載した
    成形体を含有する土壌組成物。
  25. 【請求項25】 請求項1乃至15の何れかに記載した
    成形体を、土壌に対して施用することを特徴とする土壌
    改良方法。
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