JPH08322004A - 立体視ディスプレイ装置 - Google Patents
立体視ディスプレイ装置Info
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- JPH08322004A JPH08322004A JP7124661A JP12466195A JPH08322004A JP H08322004 A JPH08322004 A JP H08322004A JP 7124661 A JP7124661 A JP 7124661A JP 12466195 A JP12466195 A JP 12466195A JP H08322004 A JPH08322004 A JP H08322004A
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- H04N—PICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
- H04N13/00—Stereoscopic video systems; Multi-view video systems; Details thereof
- H04N13/30—Image reproducers
- H04N13/398—Synchronisation thereof; Control thereof
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- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04N—PICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
- H04N13/00—Stereoscopic video systems; Multi-view video systems; Details thereof
- H04N13/10—Processing, recording or transmission of stereoscopic or multi-view image signals
- H04N13/189—Recording image signals; Reproducing recorded image signals
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- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04N—PICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
- H04N13/00—Stereoscopic video systems; Multi-view video systems; Details thereof
- H04N13/30—Image reproducers
- H04N13/332—Displays for viewing with the aid of special glasses or head-mounted displays [HMD]
- H04N13/344—Displays for viewing with the aid of special glasses or head-mounted displays [HMD] with head-mounted left-right displays
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04N—PICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
- H04N13/00—Stereoscopic video systems; Multi-view video systems; Details thereof
- H04N13/30—Image reproducers
- H04N13/366—Image reproducers using viewer tracking
- H04N13/383—Image reproducers using viewer tracking for tracking with gaze detection, i.e. detecting the lines of sight of the viewer's eyes
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Multimedia (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)
- Stereoscopic And Panoramic Photography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 立体感を保ちながら視度と輻輳角を一致さ
せ、自然な立体視が可能で、メカ機構の不要な小型化も
図れる、見やすい立体視ディスプレイを得る。 【構成】 立体視ディスプレイのHMDは、眼前にLC
D11L,11Rと像を拡大する光学系を持つ。観察者
の左眼10Lの注視点部分は視線検出器16で検出さ
れ、その光検出器18の信号をライン信号抽出回路17
に入力し、左右映像信号も該回路に入力し、映像信号の
中から左眼が注視している映像ラインだけを左右とも抜
き出し、その左右のライン信号の相関を計算する。得ら
れる視差信号に基づき、HMDの設定された視度に対応
する視差とこの視差信号を比較し、その差分をシフト量
とし、シフト回路38で映像再生器からの右映像信号を
水平シフトさせて右LCD11R上に表示する。シフト
は視度に対する輻輳角が実時間で略一致するように表示
面上に表示する映像を水平方向にシフトして行う。
せ、自然な立体視が可能で、メカ機構の不要な小型化も
図れる、見やすい立体視ディスプレイを得る。 【構成】 立体視ディスプレイのHMDは、眼前にLC
D11L,11Rと像を拡大する光学系を持つ。観察者
の左眼10Lの注視点部分は視線検出器16で検出さ
れ、その光検出器18の信号をライン信号抽出回路17
に入力し、左右映像信号も該回路に入力し、映像信号の
中から左眼が注視している映像ラインだけを左右とも抜
き出し、その左右のライン信号の相関を計算する。得ら
れる視差信号に基づき、HMDの設定された視度に対応
する視差とこの視差信号を比較し、その差分をシフト量
とし、シフト回路38で映像再生器からの右映像信号を
水平シフトさせて右LCD11R上に表示する。シフト
は視度に対する輻輳角が実時間で略一致するように表示
面上に表示する映像を水平方向にシフトして行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体視ディスプレイ装
置に関するものである。
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】視覚表示装置やシステムとして、立体視
できるように映像を表示面に表示する立体視ディスプレ
イは、既知で種々のものが提案されている。しかし、従
来、立体視ディスプレイでは、視度と輻輳角が一致しな
いために不自然な見えになってしまうなどという問題が
ある。
できるように映像を表示面に表示する立体視ディスプレ
イは、既知で種々のものが提案されている。しかし、従
来、立体視ディスプレイでは、視度と輻輳角が一致しな
いために不自然な見えになってしまうなどという問題が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
する方法として、特開平3−292093号公報(文献
1)には、観察者の注視点を検出して注視点での奥行き
情報からレンズを動かして視度を変える方法が示されて
いる。しかしながら、この方法によるときは、視度と輻
輳角を一致させることができるが、メカ駆動系が要求さ
れ、メカ機構がはいるため装置全体が大きくなる等の不
具合の問題が依然として解消されない。
する方法として、特開平3−292093号公報(文献
1)には、観察者の注視点を検出して注視点での奥行き
情報からレンズを動かして視度を変える方法が示されて
いる。しかしながら、この方法によるときは、視度と輻
輳角を一致させることができるが、メカ駆動系が要求さ
れ、メカ機構がはいるため装置全体が大きくなる等の不
具合の問題が依然として解消されない。
【0004】一方、特開平5−292543号公報(文
献2)には、左右の眼球それぞれの注視点を検出して立
体視しやすいように表示面上の映像をシフトする方法が
示されている。しかしながら、視度に対する考慮はなさ
れておらず、視度と輻輳角は一致しない。この文献2に
開示の装置は、立体感を保ちながら視度と輻輳角を一致
させるといった機能までは有してはおらず、それによる
不自然な見えの問題を解消することは期待できない。
献2)には、左右の眼球それぞれの注視点を検出して立
体視しやすいように表示面上の映像をシフトする方法が
示されている。しかしながら、視度に対する考慮はなさ
れておらず、視度と輻輳角は一致しない。この文献2に
開示の装置は、立体感を保ちながら視度と輻輳角を一致
させるといった機能までは有してはおらず、それによる
不自然な見えの問題を解消することは期待できない。
【0005】また、特公平6−85590号公報(文献
3)に開示される表示システムは、対象物体の移動に伴
って、虚像位置を順次スライドさせ、そのスライドによ
りずれた輻輳角を調節するというものである。そのた
め、観察者の個々の視度によって行う視度調節によっ
て、定まった虚像位置を変化させずに立体感を保つため
に電気的に映像を水平方向にシフトさせる手段の記載も
なく、かつまた、このものも、立体視の見えや、あるい
はメカ機構が必要となるなどの装置構造、小型化等の面
で十分に満足のいくものではない。
3)に開示される表示システムは、対象物体の移動に伴
って、虚像位置を順次スライドさせ、そのスライドによ
りずれた輻輳角を調節するというものである。そのた
め、観察者の個々の視度によって行う視度調節によっ
て、定まった虚像位置を変化させずに立体感を保つため
に電気的に映像を水平方向にシフトさせる手段の記載も
なく、かつまた、このものも、立体視の見えや、あるい
はメカ機構が必要となるなどの装置構造、小型化等の面
で十分に満足のいくものではない。
【0006】即ち、この文献3の技術によるときは、虚
像位置が観察の間中、ひっきりなしにスライドすること
になる。ところで、虚像位置のスライドには、レンズや
表示画面を(メカ的)に移動させなければならず、それ
故に、観察中常にスライドのための振動等の影響が及ぶ
ため見づらく、しかも、消費電力もそれだけ極めて大き
く、バッテリーの大型化や重量増などの不具合も生じ
る。
像位置が観察の間中、ひっきりなしにスライドすること
になる。ところで、虚像位置のスライドには、レンズや
表示画面を(メカ的)に移動させなければならず、それ
故に、観察中常にスライドのための振動等の影響が及ぶ
ため見づらく、しかも、消費電力もそれだけ極めて大き
く、バッテリーの大型化や重量増などの不具合も生じ
る。
【0007】特に、装置構成の大型化等は、例えば頭に
装着して使用し、LCD等の表示映像を観察者の眼に入
射させ、小型でありながら大画面映像を与えられるよう
にする、頭部装着型の映像表示装置で立体視を行わせよ
うとする場合にとっては、かなり大きな難点となる。表
示パネルやレンズ等を機械的に移動するのでは、その移
動に要する部品を動かすための空間をも、かかる頭部装
着式の装置本体部に確保し、かつそのための移動機構を
も当該本体部に組み込む構成となり、装置がそれだけ大
型化し、重量も大きいものとなってしまう。
装着して使用し、LCD等の表示映像を観察者の眼に入
射させ、小型でありながら大画面映像を与えられるよう
にする、頭部装着型の映像表示装置で立体視を行わせよ
うとする場合にとっては、かなり大きな難点となる。表
示パネルやレンズ等を機械的に移動するのでは、その移
動に要する部品を動かすための空間をも、かかる頭部装
着式の装置本体部に確保し、かつそのための移動機構を
も当該本体部に組み込む構成となり、装置がそれだけ大
型化し、重量も大きいものとなってしまう。
【0008】本発明は、立体感を保ちながら視度と輻輳
角を一致させ、自然な立体視が可能で、メカ機構の不要
な小型化も図れる、見やすい立体視ディスプレイを実現
しようというものである。また、他の目的は、例えば特
に頭部装着型映像表示装置に適用して好適な立体視ディ
スプレイ装置を提供することである。
角を一致させ、自然な立体視が可能で、メカ機構の不要
な小型化も図れる、見やすい立体視ディスプレイを実現
しようというものである。また、他の目的は、例えば特
に頭部装着型映像表示装置に適用して好適な立体視ディ
スプレイ装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の立体視ディスプ
レイ装置は、立体視できるように映像を表示手段の表示
面に表示する立体視ディスプレイ装置であって、視度に
対する輻輳角が実時間で略一致するように、電気的に表
示面上に表示する映像を水平方向にシフトする手段を備
えてなることを特徴とするものである。
レイ装置は、立体視できるように映像を表示手段の表示
面に表示する立体視ディスプレイ装置であって、視度に
対する輻輳角が実時間で略一致するように、電気的に表
示面上に表示する映像を水平方向にシフトする手段を備
えてなることを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の立体視ディスプレイ装置
は、第1の映像を表示する第1の表示手段と、第2の映
像を表示する第2の表示手段と、前記第1の映像の拡大
虚像を生成する第1の光学系と、前記第2の映像の拡大
虚像を生成する第2の光学系とを有する立体視ディスプ
レイ装置であって、観察者の眼から虚像面までの距離を
L、観察者の左眼球の視線方向の角度をθ L 、観察者の
右眼球の視線方向の角度をθR 、左右眼球の眼幅をdと
するとき、
は、第1の映像を表示する第1の表示手段と、第2の映
像を表示する第2の表示手段と、前記第1の映像の拡大
虚像を生成する第1の光学系と、前記第2の映像の拡大
虚像を生成する第2の光学系とを有する立体視ディスプ
レイ装置であって、観察者の眼から虚像面までの距離を
L、観察者の左眼球の視線方向の角度をθ L 、観察者の
右眼球の視線方向の角度をθR 、左右眼球の眼幅をdと
するとき、
【数2】〔(1/L) −2〕<〔(tanθL +tan
θR ) /d〕<〔(1/L) +2〕 を満足するよう、少なくとも前記第1または第2の映像
を水平方向にシフトする手段を設けてなることを特徴と
するものである。
θR ) /d〕<〔(1/L) +2〕 を満足するよう、少なくとも前記第1または第2の映像
を水平方向にシフトする手段を設けてなることを特徴と
するものである。
【0011】また、上記において、水平方向へのシフト
後の輻輳角(tanθL +tanθR )/dは、シフト
前の輻輳角が大きくなるに従い大きくなるようにしてな
ることを特徴とするものである。
後の輻輳角(tanθL +tanθR )/dは、シフト
前の輻輳角が大きくなるに従い大きくなるようにしてな
ることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】本発明においては、立体視ディスプレイ装置は
立体視のための映像を表示手段の表示面に表示するが、
この場合、視度に対する輻輳角が実時間で略一致するよ
うに、電気的に表示面上に表示する映像を水平方向にシ
フトする。よって、立体感を保ちながら視度と輻輳角を
一致させ得て自然な立体視が可能で、視度に対する輻輳
角が実時間で略一致するよう電気的に表示面上に表示す
る映像を水平方向にシフトためメカ機構も不要で、かつ
容易に小型化等も図れ、見やすい立体視ディスプレイを
実現することを可能ならしめる。
立体視のための映像を表示手段の表示面に表示するが、
この場合、視度に対する輻輳角が実時間で略一致するよ
うに、電気的に表示面上に表示する映像を水平方向にシ
フトする。よって、立体感を保ちながら視度と輻輳角を
一致させ得て自然な立体視が可能で、視度に対する輻輳
角が実時間で略一致するよう電気的に表示面上に表示す
る映像を水平方向にシフトためメカ機構も不要で、かつ
容易に小型化等も図れ、見やすい立体視ディスプレイを
実現することを可能ならしめる。
【0013】また、従来のような使用表示パネルやレン
ズ等を機械的に移動しないことから、頭部装着型映像表
示装置に適用する場合であっても、その移動に要する部
品を動かすための空間をこの種装置の眼前本体部内に確
保したり、しかも、そのための移動機構も当該本体部に
組み込んだり、あるいはまた、観察者が頭部装着したそ
の使用観察中に、常時、振動などの影響を受けて見づら
くなるなどすることをも避けつつ、小型、軽量、部品点
数小の状態で適切に上記を実現することができ、更には
装置電源がバッテリー駆動の場合も不必要な電力消費も
回避し得て、特にこの種装置に適用して好適なものとな
る。
ズ等を機械的に移動しないことから、頭部装着型映像表
示装置に適用する場合であっても、その移動に要する部
品を動かすための空間をこの種装置の眼前本体部内に確
保したり、しかも、そのための移動機構も当該本体部に
組み込んだり、あるいはまた、観察者が頭部装着したそ
の使用観察中に、常時、振動などの影響を受けて見づら
くなるなどすることをも避けつつ、小型、軽量、部品点
数小の状態で適切に上記を実現することができ、更には
装置電源がバッテリー駆動の場合も不必要な電力消費も
回避し得て、特にこの種装置に適用して好適なものとな
る。
【0014】また、本発明の立体視ディスプレイ装置
は、第1の映像を表示する第1の表示手段と、第2の映
像を表示する第2の表示手段と、前記第1の映像の拡大
虚像を生成する第1の光学系と、前記第2の映像の拡大
虚像を生成する第2の光学系とをそれぞれ有するととも
に、観察者の眼から虚像面までの距離をL、観察者の左
眼球の視線方向の角度をθL 、観察者の右眼球の視線方
向の角度をθR 、左右眼球の眼幅をdとするとき、
は、第1の映像を表示する第1の表示手段と、第2の映
像を表示する第2の表示手段と、前記第1の映像の拡大
虚像を生成する第1の光学系と、前記第2の映像の拡大
虚像を生成する第2の光学系とをそれぞれ有するととも
に、観察者の眼から虚像面までの距離をL、観察者の左
眼球の視線方向の角度をθL 、観察者の右眼球の視線方
向の角度をθR 、左右眼球の眼幅をdとするとき、
【数3】〔(1/L) −2〕<〔(tanθL +tan
θR ) /d〕<〔(1/L) +2〕 を満足するよう少なくとも前記第1または第2の映像を
水平方向にシフトする手段を設けて実施でき、同様にし
て、上記のことを実現することを可能ならしめる。この
場合は、視度と輻輳角との一致精度は、これを±2ディ
オプター内のずれの許容範囲中の程度のものとして構成
でき、上記式を満足するようにその映像シフトをさせる
ことで自然な立体視ができ、しかも、使用するいずれの
その第1、第2の表示手段及び光学系も機械的に移動さ
せずに済み、故に、同様に、装置の小型化、軽量化等が
達成でき、特に頭部装着式映像表示装置に好適である。
θR ) /d〕<〔(1/L) +2〕 を満足するよう少なくとも前記第1または第2の映像を
水平方向にシフトする手段を設けて実施でき、同様にし
て、上記のことを実現することを可能ならしめる。この
場合は、視度と輻輳角との一致精度は、これを±2ディ
オプター内のずれの許容範囲中の程度のものとして構成
でき、上記式を満足するようにその映像シフトをさせる
ことで自然な立体視ができ、しかも、使用するいずれの
その第1、第2の表示手段及び光学系も機械的に移動さ
せずに済み、故に、同様に、装置の小型化、軽量化等が
達成でき、特に頭部装着式映像表示装置に好適である。
【0015】また、この場合において、好ましくは、請
求項3記載の如くに、水平方向へのシフト後の輻輳角
は、シフト前の輻輳角が大きくなるに従い大きくなるよ
うにして本発明は実施でき、同様に、上記のことを実現
することを可能ならしめる。更に、加えて、この場合
は、たとえ輻輳角が大きく変動するような映像において
も、シフトを行うことで設定した視度の距離を中心とし
た狭い輻輳領域だけで変動するので立体感は保ったまま
自然な立体視を表現できるようにすることが可能とな
る。
求項3記載の如くに、水平方向へのシフト後の輻輳角
は、シフト前の輻輳角が大きくなるに従い大きくなるよ
うにして本発明は実施でき、同様に、上記のことを実現
することを可能ならしめる。更に、加えて、この場合
は、たとえ輻輳角が大きく変動するような映像において
も、シフトを行うことで設定した視度の距離を中心とし
た狭い輻輳領域だけで変動するので立体感は保ったまま
自然な立体視を表現できるようにすることが可能とな
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1及び図6は、本発明の一実施例の全体的な構成
を示す。また、図2乃至図5は、原理説明に供する図で
ある。本実施例では、立体視ディスプレイとして頭部装
着型映像表示装置(以下、HMDとも称する)に適用し
た場合を例として挙げて説明する。
る。図1及び図6は、本発明の一実施例の全体的な構成
を示す。また、図2乃至図5は、原理説明に供する図で
ある。本実施例では、立体視ディスプレイとして頭部装
着型映像表示装置(以下、HMDとも称する)に適用し
た場合を例として挙げて説明する。
【0017】図1は、観察者(使用者)装着状態でのH
MDの外観構造を示し、図6は、主に表示光学系と信号
処理系の構成を示す。HMD100は、図1のように、
表示素子である例えばLCDや該LCDの像を観察者の
眼に誘導するための光学系が組み込まれた本体と、この
本体を観察者の顔面に装着するための支持機構を備え
る。
MDの外観構造を示し、図6は、主に表示光学系と信号
処理系の構成を示す。HMD100は、図1のように、
表示素子である例えばLCDや該LCDの像を観察者の
眼に誘導するための光学系が組み込まれた本体と、この
本体を観察者の顔面に装着するための支持機構を備え
る。
【0018】図1中、101はディスプレイ本体部を示
し、これは使用時には観察者の顔面に保持されるよう支
持部材が頭部を介して固定している。その支持部材とし
ては、ここでは、一端を前記ディスプレイ本体部101
に接合し、観察者のこめかみから耳の上部にかけて延在
する左右の前フレーム102と、該前フレーム102の
他端に接合され、観察者の側頭部を渡るように延在する
左右の後フレーム103と、前記左右の後フレーム10
3の他端に挟まれるように自らの両端を一方づつ接合
し、観察者の頭頂部を支持する頭頂フレーム104とか
ら構成されている。
し、これは使用時には観察者の顔面に保持されるよう支
持部材が頭部を介して固定している。その支持部材とし
ては、ここでは、一端を前記ディスプレイ本体部101
に接合し、観察者のこめかみから耳の上部にかけて延在
する左右の前フレーム102と、該前フレーム102の
他端に接合され、観察者の側頭部を渡るように延在する
左右の後フレーム103と、前記左右の後フレーム10
3の他端に挟まれるように自らの両端を一方づつ接合
し、観察者の頭頂部を支持する頭頂フレーム104とか
ら構成されている。
【0019】また、前記前フレーム102における前記
の後フレーム103との接合部近傍には、弾性体からな
るリヤプレート、例えば金属板バネ等で構成されたリヤ
プレート105が接合されている。このリヤプレート1
05は、前記支持部材の一翼を担うリヤカバー106が
観察者の後頭部から首のつけねにかかる部分で耳の後方
に位置して支持可能となるように接合されている。
の後フレーム103との接合部近傍には、弾性体からな
るリヤプレート、例えば金属板バネ等で構成されたリヤ
プレート105が接合されている。このリヤプレート1
05は、前記支持部材の一翼を担うリヤカバー106が
観察者の後頭部から首のつけねにかかる部分で耳の後方
に位置して支持可能となるように接合されている。
【0020】また、図1中、122は映像・音声信号等
を外部から送信するためのケーブルを示す。該ケーブル
122は、一端を電装部品(例えば図6参照)に接続
し、頭部フレーム104、後フレーム103、前フレー
ム102、リヤプレート105の内部を介してリヤカバ
ー106の後端部より外部に突出している。そして、こ
こでは、このケーブル122は、図1に示すようにビデ
オ再生装置120に接続されている。また、120aは
ビデオ再生装置120のスイッチやボリュウム調整部等
の操作部、109はイヤホーンである。
を外部から送信するためのケーブルを示す。該ケーブル
122は、一端を電装部品(例えば図6参照)に接続
し、頭部フレーム104、後フレーム103、前フレー
ム102、リヤプレート105の内部を介してリヤカバ
ー106の後端部より外部に突出している。そして、こ
こでは、このケーブル122は、図1に示すようにビデ
オ再生装置120に接続されている。また、120aは
ビデオ再生装置120のスイッチやボリュウム調整部等
の操作部、109はイヤホーンである。
【0021】なお、ケーブル122は先端をジャックに
して、既存のビデオデッキ等に取り付け可能としてもよ
い。更に、TV電波受信用チューナーに接続してTV観
賞用としてもよいし、コンピュータに接続してコンピュ
ータグラフィックスの映像や、コンピュータからのメッ
セージ映像等を受信するようにしてもよい。また、邪魔
なコードを排斥するために、アンテナを接続して外部か
らの信号を電波によって受信するようにしてもかまわな
い。更にまた、本HMD100は電源をバッテリーとす
るものであってよい。
して、既存のビデオデッキ等に取り付け可能としてもよ
い。更に、TV電波受信用チューナーに接続してTV観
賞用としてもよいし、コンピュータに接続してコンピュ
ータグラフィックスの映像や、コンピュータからのメッ
セージ映像等を受信するようにしてもよい。また、邪魔
なコードを排斥するために、アンテナを接続して外部か
らの信号を電波によって受信するようにしてもかまわな
い。更にまた、本HMD100は電源をバッテリーとす
るものであってよい。
【0022】本体部内部の表示及び光学系は、図6の例
に示すように、左眼10L用の左LCD11L,左接眼
光学系12Lと、右眼10R用の右LCD11R,右接
眼光学系12Rとを有する構成のものとすることができ
る。LCD11L,11Rが左右の各LCDドライバー
回路(LCDドライブ回路)32L,32Rにより駆動
され、その各表示面(図2,8参照)に映像が表示され
るとき、左右の映像は、それぞれの像を拡大する接眼光
学系12L,12Rを通して観察者の眼10L,10R
に与えられ、観察者は拡大虚像を見ることができる。
に示すように、左眼10L用の左LCD11L,左接眼
光学系12Lと、右眼10R用の右LCD11R,右接
眼光学系12Rとを有する構成のものとすることができ
る。LCD11L,11Rが左右の各LCDドライバー
回路(LCDドライブ回路)32L,32Rにより駆動
され、その各表示面(図2,8参照)に映像が表示され
るとき、左右の映像は、それぞれの像を拡大する接眼光
学系12L,12Rを通して観察者の眼10L,10R
に与えられ、観察者は拡大虚像を見ることができる。
【0023】本実施例では、このように、観察者の左眼
10L、右眼10Rのそれぞれの前に位置することとな
るように、それぞれ左LCD11L,右LCD11Rを
含む2つの映像表示系と、それぞれ左接眼光学系12
L,右接眼光学系12Rによる2つの光学系とを頭部装
着式のディスプレイ本体部101内に収納し、一方、映
像再生器31から立体視の表示映像ソースとなる左右映
像信号が左右LCDドライバー回路32L,32Rへ与
えられ、左右のLCD表示面に左右の映像を表示させる
ようにするが、更に、この場合、立体視ディスプレイに
おいて、視度に対する輻輳角が実時間で略一致するよう
に電気的に表示面上に表示する映像を水平方向にシフト
するようにして表示を行わせる。
10L、右眼10Rのそれぞれの前に位置することとな
るように、それぞれ左LCD11L,右LCD11Rを
含む2つの映像表示系と、それぞれ左接眼光学系12
L,右接眼光学系12Rによる2つの光学系とを頭部装
着式のディスプレイ本体部101内に収納し、一方、映
像再生器31から立体視の表示映像ソースとなる左右映
像信号が左右LCDドライバー回路32L,32Rへ与
えられ、左右のLCD表示面に左右の映像を表示させる
ようにするが、更に、この場合、立体視ディスプレイに
おいて、視度に対する輻輳角が実時間で略一致するよう
に電気的に表示面上に表示する映像を水平方向にシフト
するようにして表示を行わせる。
【0024】ここで、これらの点について、図2以下も
参照し、このHMDで立体視の原理を含めて説明してお
くと、以下のようである。いま、左右のLCD11L,
11Rに表示する左右の映像として図2(a),(b)
に示したものを考える。図中、21L,21RはLCD
枠、22L,22Rはそれぞれの表示面を表し、表示の
対象は、図示例では、原理説明のため簡単に「三角錐」
及び「球」としたものを示してある。
参照し、このHMDで立体視の原理を含めて説明してお
くと、以下のようである。いま、左右のLCD11L,
11Rに表示する左右の映像として図2(a),(b)
に示したものを考える。図中、21L,21RはLCD
枠、22L,22Rはそれぞれの表示面を表し、表示の
対象は、図示例では、原理説明のため簡単に「三角錐」
及び「球」としたものを示してある。
【0025】本例では、遠点に三角錐があり、近点に球
がある。さて、この球が近づくと、映像では、球が大き
くなり、そしてそれぞれ中央に寄ってくる(図
(b))。このときの観察者の見えは、図4(a)のよ
うになる。視差の違いにより球と三角錐は異なる距離に
配置しているように見え、球が近づくと視差が大きくな
り輻輳角は大きくなる(図4(a))。しかしながら、
いまHMD光学系の視度が最初の球の距離に固定になっ
ていると、近づいた球に対しては視度と輻輳角が一致し
なくなる。
がある。さて、この球が近づくと、映像では、球が大き
くなり、そしてそれぞれ中央に寄ってくる(図
(b))。このときの観察者の見えは、図4(a)のよ
うになる。視差の違いにより球と三角錐は異なる距離に
配置しているように見え、球が近づくと視差が大きくな
り輻輳角は大きくなる(図4(a))。しかしながら、
いまHMD光学系の視度が最初の球の距離に固定になっ
ていると、近づいた球に対しては視度と輻輳角が一致し
なくなる。
【0026】そこで、図2(c)のように球に近づいて
も輻輳角が変化しないように例えば右映像全体を右方向
にシフトする。この場合の見えとしては、上述した図2
(b)によるものが図4(a)で説明したような見えの
ものであったのに対し、図4(b)のようになる。この
場合は、球の映像は大きいものの輻輳角は変化しない
(図4(b)中、白丸表示部分)。また、三角錐は大き
さは変化しないものの、シフトした分、遠距離に動く
(同図中、白三角表示部分)。つまり、三角錐と球の距
離は、上述の場合と同様に大きくなる。しかし、球に対
する輻輳角は変化しないのである。よって視度と輻輳角
は常に一致している。
も輻輳角が変化しないように例えば右映像全体を右方向
にシフトする。この場合の見えとしては、上述した図2
(b)によるものが図4(a)で説明したような見えの
ものであったのに対し、図4(b)のようになる。この
場合は、球の映像は大きいものの輻輳角は変化しない
(図4(b)中、白丸表示部分)。また、三角錐は大き
さは変化しないものの、シフトした分、遠距離に動く
(同図中、白三角表示部分)。つまり、三角錐と球の距
離は、上述の場合と同様に大きくなる。しかし、球に対
する輻輳角は変化しないのである。よって視度と輻輳角
は常に一致している。
【0027】ここで、上記のことは、人間の眼は相対的
距離の変化に敏感であるが、絶対的距離の検出にはそれ
ほど敏感でないことを利用している。本発明者が行った
実験によれば、輻輳角が変化する対象物一つだけの映像
(バックは、例えば黒)の立体映像を見ても距離が変化
しているようには見えないことが分かった。しかし、異
なった動きをするものを同時に見せると立体感がでてく
る。つまり、或る物体と或る物体との距離変化は認識す
るが、単一の物体の距離変化は分かりにくいということ
である。本発明に従うものでは、上記例のケースでいえ
ば、球と三角錐との距離は変化し、かつ球の大きさが変
わり、三角錐は変化しないことにより、観察者は、あた
かも球が近づき、三角錐は位置を変えていないように見
える。よって、立体感は保ちながら視度と輻輳角は常に
一致する。こうして、かような立体視を提供できる。
距離の変化に敏感であるが、絶対的距離の検出にはそれ
ほど敏感でないことを利用している。本発明者が行った
実験によれば、輻輳角が変化する対象物一つだけの映像
(バックは、例えば黒)の立体映像を見ても距離が変化
しているようには見えないことが分かった。しかし、異
なった動きをするものを同時に見せると立体感がでてく
る。つまり、或る物体と或る物体との距離変化は認識す
るが、単一の物体の距離変化は分かりにくいということ
である。本発明に従うものでは、上記例のケースでいえ
ば、球と三角錐との距離は変化し、かつ球の大きさが変
わり、三角錐は変化しないことにより、観察者は、あた
かも球が近づき、三角錐は位置を変えていないように見
える。よって、立体感は保ちながら視度と輻輳角は常に
一致する。こうして、かような立体視を提供できる。
【0028】好ましくはまた、電気的に映像をシフトす
る場合、次のような観点から、必要な映像シフトを行わ
せても、同等の効果が得られる。即ち、視度と輻輳角と
の一致精度は、±2ディオプター内のずれまでなら許容
する。これは、例えば図5に示した輻輳−調節の対応関
係と許容範囲から分かる(「オー プラス イー(O
plus E)」No.73 103頁第138図等
1985年12月)。
る場合、次のような観点から、必要な映像シフトを行わ
せても、同等の効果が得られる。即ち、視度と輻輳角と
の一致精度は、±2ディオプター内のずれまでなら許容
する。これは、例えば図5に示した輻輳−調節の対応関
係と許容範囲から分かる(「オー プラス イー(O
plus E)」No.73 103頁第138図等
1985年12月)。
【0029】この図の横軸は輻輳(MW:輻輳角)で、
縦軸は調節(視度)(D:ディオプター)を示す。中央
の45°の実線は輻輳−調節が完全に対応している部分
で、その近傍の領域は、焦点深度などによって許容でき
る範囲を示す。外側の曲線は、両眼の融像限界を示し、
黒点実線は最大融像限界、その内側の点線は2重像状態
から再度融像が成立する範囲、更にその内側の破線(一
点鎖線)は画像呈示時間0.5秒にした時の融像限界を
示す。この図から分かるように、輻輳は調節値の±2デ
ィオプター内にあれば短時間提示で輻輳できる。観察者
の左眼球の視線方向の角度をθL とし、観察者の右眼球
の視線方向の角度をθR とし、左右眼球の眼幅をd
(m)としたとき、輻輳は(tanθL +tanθR )
/dで表されるので、この輻輳とHMDで提示する虚像
面までの距離L(m)との関係は、
縦軸は調節(視度)(D:ディオプター)を示す。中央
の45°の実線は輻輳−調節が完全に対応している部分
で、その近傍の領域は、焦点深度などによって許容でき
る範囲を示す。外側の曲線は、両眼の融像限界を示し、
黒点実線は最大融像限界、その内側の点線は2重像状態
から再度融像が成立する範囲、更にその内側の破線(一
点鎖線)は画像呈示時間0.5秒にした時の融像限界を
示す。この図から分かるように、輻輳は調節値の±2デ
ィオプター内にあれば短時間提示で輻輳できる。観察者
の左眼球の視線方向の角度をθL とし、観察者の右眼球
の視線方向の角度をθR とし、左右眼球の眼幅をd
(m)としたとき、輻輳は(tanθL +tanθR )
/dで表されるので、この輻輳とHMDで提示する虚像
面までの距離L(m)との関係は、
【数4】 〔(1/L) −2〕<〔(tanθL +tanθR )/d〕<〔(1/L) +2〕 ・・・1 を満足するようにすれば自然な立体視ができる(なお、
θL ,θR ,d,Lについては、例えば図10参照)。
ただし、L>0.5のとき
θL ,θR ,d,Lについては、例えば図10参照)。
ただし、L>0.5のとき
【数5】 0<〔(tanθL +tanθR )/d〕<〔(1/L) +2〕 ・・・2
【0030】映像のシフトにあたっては、このように、
上記関係を満足するよう少なくとも左または右の映像を
水平方向にシフトさせるようにしてもよい。好ましく
は、表示されている対象物すべてにおいて視度と輻輳角
を一致させるため、注視点検出を行い、注視している対
象物の輻輳角が視度と一致するよう映像をシフトする。
つまり、例えば三角錐を注視していると判断した場合に
は、三角錐の視差が視度と合うようにシフトを行う。
上記関係を満足するよう少なくとも左または右の映像を
水平方向にシフトさせるようにしてもよい。好ましく
は、表示されている対象物すべてにおいて視度と輻輳角
を一致させるため、注視点検出を行い、注視している対
象物の輻輳角が視度と一致するよう映像をシフトする。
つまり、例えば三角錐を注視していると判断した場合に
は、三角錐の視差が視度と合うようにシフトを行う。
【0031】更に、好ましくは、図3のように、表示領
域の左右端に黒表示領域25を設け、映像をシフトさせ
ると同時にシフト量分だけ黒表示領域面積域の増減を行
ってもよい。図(a)は球が遠距離にある場合、(b)
は球が標準距離(視度距離)にある場合、(c)は球が
近距離にある場合である。まず、図(b)のときには映
像シフトを行わないが、表示領域の左右端に黒を表示す
る。(a)のときには右LCD11Rでの映像を左方向
にシフトする。このとき、左端の黒表示領域はシフト量
分だけ少なくし、逆に右端の黒表示領域はシフト量分増
やす。(c)の場合には、右LCD11Rでの映像を右
方向にシフトする。このとき、左端の黒表示領域はシフ
ト量分増やし、逆に右端の黒表示領域はシフト量分少な
くする。
域の左右端に黒表示領域25を設け、映像をシフトさせ
ると同時にシフト量分だけ黒表示領域面積域の増減を行
ってもよい。図(a)は球が遠距離にある場合、(b)
は球が標準距離(視度距離)にある場合、(c)は球が
近距離にある場合である。まず、図(b)のときには映
像シフトを行わないが、表示領域の左右端に黒を表示す
る。(a)のときには右LCD11Rでの映像を左方向
にシフトする。このとき、左端の黒表示領域はシフト量
分だけ少なくし、逆に右端の黒表示領域はシフト量分増
やす。(c)の場合には、右LCD11Rでの映像を右
方向にシフトする。このとき、左端の黒表示領域はシフ
ト量分増やし、逆に右端の黒表示領域はシフト量分少な
くする。
【0032】かかる手法を付加するときは、映像と同時
に視野枠もシフトすることとなり、結果、視野枠がシフ
トすることにより視野枠の輻輳角も変化するので、注視
点の輻輳角は一定のまま注視点と視野枠との距離感を変
えることができる。図3の場合、具体的には、こうする
ことで視野枠の輻輳角も三角錐と同様に変化し、視野枠
(21R)と球との距離も増大する。よって、更に一層
立体感が増す。
に視野枠もシフトすることとなり、結果、視野枠がシフ
トすることにより視野枠の輻輳角も変化するので、注視
点の輻輳角は一定のまま注視点と視野枠との距離感を変
えることができる。図3の場合、具体的には、こうする
ことで視野枠の輻輳角も三角錐と同様に変化し、視野枠
(21R)と球との距離も増大する。よって、更に一層
立体感が増す。
【0033】電気的に映像をシフトする手段は、映像信
号の処理系に映像シフト手段を一つ具備せしめる方式を
採用することができ、また、注視点検出を行う場合は、
観察者の一方の眼の視線方向の角度を計測する視線方向
角度計測手段をも備える構成ものとできる。図6の構成
例は、そのような場合の例として示してある。また、更
に、使用する視線方向角度計測手段としては、好ましく
は、使用者の眼球に向けて光を発する光源と、眼球から
の反射光を検出する光検出器からなる視線検出装置を用
いることができ、同図は、そのような場合の例でもあ
る。
号の処理系に映像シフト手段を一つ具備せしめる方式を
採用することができ、また、注視点検出を行う場合は、
観察者の一方の眼の視線方向の角度を計測する視線方向
角度計測手段をも備える構成ものとできる。図6の構成
例は、そのような場合の例として示してある。また、更
に、使用する視線方向角度計測手段としては、好ましく
は、使用者の眼球に向けて光を発する光源と、眼球から
の反射光を検出する光検出器からなる視線検出装置を用
いることができ、同図は、そのような場合の例でもあ
る。
【0034】図5に示すように、本例では、前述した映
像再生器31、及び左右LCDドライバー回路32L,
32を有する構成に加え、映像再生器31からのLCD
ドライバー回路への映像信号供給系に対し挿入した映像
シフト回路38を備える。更に、HMDを装着した観察
者の視線方向角を検出し、及び映像をシフトさせるのに
必要なシフト量を得るため、光源15と視線検出器16
を備えるとともに、これに関連して、図示の如くライン
信号抽出回路35、相関計算部36、シフト量計算部3
7を備えている。
像再生器31、及び左右LCDドライバー回路32L,
32を有する構成に加え、映像再生器31からのLCD
ドライバー回路への映像信号供給系に対し挿入した映像
シフト回路38を備える。更に、HMDを装着した観察
者の視線方向角を検出し、及び映像をシフトさせるのに
必要なシフト量を得るため、光源15と視線検出器16
を備えるとともに、これに関連して、図示の如くライン
信号抽出回路35、相関計算部36、シフト量計算部3
7を備えている。
【0035】以下、これらの構成要素部分の好適例をも
含め、本実施例の全体の構成について、図7〜10も参
照し、更に、具体的に説明する。ライン信号抽出回路3
5には、左右の映像信号を入力するとともに視線検出器
16の出力信号を入力し、そのライン信号抽出回路35
の出力は相関計算部36に与える。相関計算部36の出
力はシフト量計算部37に入力し、そのシフト量計算部
37の出力を映像シフト回路38に供給する。ここで、
ライン信号抽出回路35、相関計算部36及びシフト量
計算部37は、これらを含んで、後述の如くに視線検出
に基づき観察者の注視点座標を決定し、左右の映像信号
間の相関をとりシフト量を決定する手段を構成する。
含め、本実施例の全体の構成について、図7〜10も参
照し、更に、具体的に説明する。ライン信号抽出回路3
5には、左右の映像信号を入力するとともに視線検出器
16の出力信号を入力し、そのライン信号抽出回路35
の出力は相関計算部36に与える。相関計算部36の出
力はシフト量計算部37に入力し、そのシフト量計算部
37の出力を映像シフト回路38に供給する。ここで、
ライン信号抽出回路35、相関計算部36及びシフト量
計算部37は、これらを含んで、後述の如くに視線検出
に基づき観察者の注視点座標を決定し、左右の映像信号
間の相関をとりシフト量を決定する手段を構成する。
【0036】また、視線検出と映像シフトとの関係は、
次のような態様とすれば、より良い。即ち、視線検出器
16は、ここでは、観察者の左眼10Lに対するものと
して設けられており、従って、この例では観察者の左眼
10Lの視線方向が検出されることとなるが、この場
合、左右の映像のうち、映像のシフトの対象は、その視
線方向角を検出しないもう一方の映像(即ち右眼10R
側の右映像)に対して行うようにするのが効果的であ
り、そのため、映像シフト回路38は映像再生器31か
ら右LCDドライバー回路32Rへ至る系に設けられて
いる。このようにするときは、視線検出する方の側の映
像(本例では、観察者の注視しているのがどの点である
かをみるべくその視線方向角の検出の対象となっている
左眼10L側の左映像)はシフトしない(図2(c)参
照)。このためシフトによって視線がふらつくといった
ようなことをも避けつつ、より適切に必要な映像シフト
を実現できる。
次のような態様とすれば、より良い。即ち、視線検出器
16は、ここでは、観察者の左眼10Lに対するものと
して設けられており、従って、この例では観察者の左眼
10Lの視線方向が検出されることとなるが、この場
合、左右の映像のうち、映像のシフトの対象は、その視
線方向角を検出しないもう一方の映像(即ち右眼10R
側の右映像)に対して行うようにするのが効果的であ
り、そのため、映像シフト回路38は映像再生器31か
ら右LCDドライバー回路32Rへ至る系に設けられて
いる。このようにするときは、視線検出する方の側の映
像(本例では、観察者の注視しているのがどの点である
かをみるべくその視線方向角の検出の対象となっている
左眼10L側の左映像)はシフトしない(図2(c)参
照)。このためシフトによって視線がふらつくといった
ようなことをも避けつつ、より適切に必要な映像シフト
を実現できる。
【0037】視線検出に、上記のような光源と視線検出
器の組み合わせによるタイプのものを用いる場合、これ
らは、図1のHMD100のディスプレイ本体部101
内に組み込まれるLCDや光学系とともに、そのディス
プレイ本体部101内に収納、配置することができる。
器の組み合わせによるタイプのものを用いる場合、これ
らは、図1のHMD100のディスプレイ本体部101
内に組み込まれるLCDや光学系とともに、そのディス
プレイ本体部101内に収納、配置することができる。
【0038】図6にも示されるように、観察者の両眼1
0L,10Rの前には、LCD11L,11Rと該LC
D面(22L,22R)上の像を拡大する接眼光学系1
2L,12Rとがそれぞれ配置されており、拡大像の中
で観察者の注視している部分は、本実施例では左眼10
Lの視線方向を検出することで分かる。実際の構成とし
ては、視線方向の検出の方式は、例えば、赤外線のよう
に見えない波長の光を発する光源を光源15として用
い、該光源と、角膜で反射した光を捕らえるレンズ部1
7と、光検出器部18とからなるものとして構成するこ
とができる。そして、これからの信号はライン信号抽出
回路35に入力する。
0L,10Rの前には、LCD11L,11Rと該LC
D面(22L,22R)上の像を拡大する接眼光学系1
2L,12Rとがそれぞれ配置されており、拡大像の中
で観察者の注視している部分は、本実施例では左眼10
Lの視線方向を検出することで分かる。実際の構成とし
ては、視線方向の検出の方式は、例えば、赤外線のよう
に見えない波長の光を発する光源を光源15として用
い、該光源と、角膜で反射した光を捕らえるレンズ部1
7と、光検出器部18とからなるものとして構成するこ
とができる。そして、これからの信号はライン信号抽出
回路35に入力する。
【0039】〔視線検出器〕図7は、視線検出器16に
適用できる好適構成例を示す。本例では、観察者の眼球
の角膜からの反射光を検出する方法として、シリンドリ
カルレンズと1次元センサ(1次元PSD)の組み合わ
せ2つを使用する。同図において、不図示の光源から使
用者の眼球に向けて光が発せられ、その眼球からの反射
光が光検出器で検出されるものとする。かかる装置にお
いて、図示の如く、シリンドリカルレンズとフォトディ
テクタである1次元センサによる光検出系の組と、もう
一方の同様のシリンドリカルレンズと1次元センサとに
よる光検出系の組との2組が用いられる。一方の組は、
それぞれ、図示のような位置関係で配置するシリンドリ
カルレンズ41aと1次元PSD42aとの組み合わせ
からなり、また、他方の組は、それぞれ、図示のような
位置関係で配置するシリンドリカルレンズ41bと1次
元PSD42bとの組み合わせからなる。
適用できる好適構成例を示す。本例では、観察者の眼球
の角膜からの反射光を検出する方法として、シリンドリ
カルレンズと1次元センサ(1次元PSD)の組み合わ
せ2つを使用する。同図において、不図示の光源から使
用者の眼球に向けて光が発せられ、その眼球からの反射
光が光検出器で検出されるものとする。かかる装置にお
いて、図示の如く、シリンドリカルレンズとフォトディ
テクタである1次元センサによる光検出系の組と、もう
一方の同様のシリンドリカルレンズと1次元センサとに
よる光検出系の組との2組が用いられる。一方の組は、
それぞれ、図示のような位置関係で配置するシリンドリ
カルレンズ41aと1次元PSD42aとの組み合わせ
からなり、また、他方の組は、それぞれ、図示のような
位置関係で配置するシリンドリカルレンズ41bと1次
元PSD42bとの組み合わせからなる。
【0040】角膜から反射した光(眼球からの反射光)
の一部は、シリンドリカルレンズ41aに入射する。こ
のシリンドリカルレンズ41aは、垂直方向に球面形状
になっている。そして、該シリンドリカルレンズ41a
と組み合わされる1次元PSD42aはこの球面の焦点
位置に配置されているので、水平方向に長い光の一部が
1次元PSD42aに入射する。従って、視線方向の変
化に伴い、眼球の垂直方向の回転によりシリンドリカル
レンズ41aへの垂直方向の入射角度が変化し、焦点面
上で光は垂直方向に移動する。つまり、1次元PSD4
2aへの入射位置が変化するので眼球の垂直方向の回転
が検出できる。一方、シリンドリカルレンズ41bと1
次元PSD42bは、図示の如く、上記シリンドリカル
レンズ41a及び1次元PSD42aの組み合わせのも
のとは、それぞれ対応する要素のものが90°回転した
関係で配置されており、同様の作用により、上記の場合
に準じて眼球の水平方向の回転が検出できる。
の一部は、シリンドリカルレンズ41aに入射する。こ
のシリンドリカルレンズ41aは、垂直方向に球面形状
になっている。そして、該シリンドリカルレンズ41a
と組み合わされる1次元PSD42aはこの球面の焦点
位置に配置されているので、水平方向に長い光の一部が
1次元PSD42aに入射する。従って、視線方向の変
化に伴い、眼球の垂直方向の回転によりシリンドリカル
レンズ41aへの垂直方向の入射角度が変化し、焦点面
上で光は垂直方向に移動する。つまり、1次元PSD4
2aへの入射位置が変化するので眼球の垂直方向の回転
が検出できる。一方、シリンドリカルレンズ41bと1
次元PSD42bは、図示の如く、上記シリンドリカル
レンズ41a及び1次元PSD42aの組み合わせのも
のとは、それぞれ対応する要素のものが90°回転した
関係で配置されており、同様の作用により、上記の場合
に準じて眼球の水平方向の回転が検出できる。
【0041】結果として、上記構成により、眼球の回転
つまり視線方向を検出できる。この方法は、レンズと2
次元PSDによる視線検出法と比べ安価に構成できると
いうメリットを有する。これは、1次元PSDは2次元
PSDと比べ大幅に安価であるからであり、低コストで
視線検出装置が実現できる。
つまり視線方向を検出できる。この方法は、レンズと2
次元PSDによる視線検出法と比べ安価に構成できると
いうメリットを有する。これは、1次元PSDは2次元
PSDと比べ大幅に安価であるからであり、低コストで
視線検出装置が実現できる。
【0042】しかして、垂直回転検出の1次元PSD4
2aの出力は、観察者が注視している点の垂直座標
(y)つまりラインを示す。一方、水平回転検出の1次
元PSD42bの出力は、観察者が注視している点の水
平座標(x)を示す。かくて、これにより観察者の注視
点座標(x,y)を決定することができる。
2aの出力は、観察者が注視している点の垂直座標
(y)つまりラインを示す。一方、水平回転検出の1次
元PSD42bの出力は、観察者が注視している点の水
平座標(x)を示す。かくて、これにより観察者の注視
点座標(x,y)を決定することができる。
【0043】この場合は、上記の如くに1次元PSD4
2a,42bの使用によって装置コストの低減が図れる
上、一方の1次元PSD42aが検出した信号をもと
に、左右映像信号から垂直座標(y)に相当する水平ラ
インの映像信号をそれぞれ抽出し、その抽出した左右の
映像信号を他方の1次元PSD42bが検出した信号を
もとに相関計算を行いシフト量を決定するよう構成する
場合においても、それぞれのセンサ出力は独立に処理す
ることができ、回路をシンプルにし得て、この点でも低
コスト化が図れる。
2a,42bの使用によって装置コストの低減が図れる
上、一方の1次元PSD42aが検出した信号をもと
に、左右映像信号から垂直座標(y)に相当する水平ラ
インの映像信号をそれぞれ抽出し、その抽出した左右の
映像信号を他方の1次元PSD42bが検出した信号を
もとに相関計算を行いシフト量を決定するよう構成する
場合においても、それぞれのセンサ出力は独立に処理す
ることができ、回路をシンプルにし得て、この点でも低
コスト化が図れる。
【0044】本例によった場合は、上述のようにして得
られる1次元PSD42aの出力信号は、前記図6にお
けるライン信号抽出回路35に入力され、また、1次元
PSD42bの出力信号は、同図における相関計算部3
6に入力されて、使用されるものとすることができる。
もっとも、1次元センサを使用する図7の構成例に限ら
れるものではなく、本発明は、2次元センサ(2次元P
SD)を採用する構成で実施することを妨げるものでは
ないことはいうまでもない。
られる1次元PSD42aの出力信号は、前記図6にお
けるライン信号抽出回路35に入力され、また、1次元
PSD42bの出力信号は、同図における相関計算部3
6に入力されて、使用されるものとすることができる。
もっとも、1次元センサを使用する図7の構成例に限ら
れるものではなく、本発明は、2次元センサ(2次元P
SD)を採用する構成で実施することを妨げるものでは
ないことはいうまでもない。
【0045】図6の構成に戻り、上記に例示したような
視線検出器16からの信号が与えられるライン信号抽出
回路35には、映像再生器31からの左右の映像信号も
入力され、映像信号の中から左眼が注視している映像ラ
インだけを左右とも抜き出し、次に、抜き出した左右の
ライン信号の相関計算をする。即ち、ここでは、決定し
た注視点座標(x,y)信号をもとに、左右映像信号か
ら垂直座標yに相当する水平ラインの映像信号をそれぞ
れ抽出し、抽出した左右の映像信号を水平座標xをもと
に相関計算を行い、そしてシフト量を決定する。
視線検出器16からの信号が与えられるライン信号抽出
回路35には、映像再生器31からの左右の映像信号も
入力され、映像信号の中から左眼が注視している映像ラ
インだけを左右とも抜き出し、次に、抜き出した左右の
ライン信号の相関計算をする。即ち、ここでは、決定し
た注視点座標(x,y)信号をもとに、左右映像信号か
ら垂直座標yに相当する水平ラインの映像信号をそれぞ
れ抽出し、抽出した左右の映像信号を水平座標xをもと
に相関計算を行い、そしてシフト量を決定する。
【0046】〔ライン信号抽出及び相関計算〕このよう
なライン信号の抽出と相関計算についての例を説明す
る。まず、図8に概念図を示す。いま、例えば図8
(a)部のような左右の映像(前記の原理説明で示した
三角錐と球による映像)があり、観察者の左眼は×印で
示したように球に注視しているとする。この注視してい
る部分の座標を(x’,y’)とする。注視点検出は、
既述した手法で行われ、当該部分の座標(x’,y’)
は決定される。
なライン信号の抽出と相関計算についての例を説明す
る。まず、図8に概念図を示す。いま、例えば図8
(a)部のような左右の映像(前記の原理説明で示した
三角錐と球による映像)があり、観察者の左眼は×印で
示したように球に注視しているとする。この注視してい
る部分の座標を(x’,y’)とする。注視点検出は、
既述した手法で行われ、当該部分の座標(x’,y’)
は決定される。
【0047】次に、左右の映像信号の中からラインy’
の信号だけを左右とも抜き出す(図8(b)部)。これ
により、上記座標(x’,y’)における垂直座標y’
に相当する水平ラインの映像信号が左y’ライン映像信
号、右y’ライン映像信号としてそれぞれ抽出される。
そして、こうして抽出したら、次に、その抽出左右y’
ライン映像信号を対象にして、上記座標(x’,y’)
における水平座標x’を基に相関を演算をする。例え
ば、左y’ライン映像信号の中からx’を中心とした信
号(x’±Δx分相当の信号)と右y’ライン映像信号
とを相関する(図8(c))。相関計算は、好適には、
このようにして行うことができる。
の信号だけを左右とも抜き出す(図8(b)部)。これ
により、上記座標(x’,y’)における垂直座標y’
に相当する水平ラインの映像信号が左y’ライン映像信
号、右y’ライン映像信号としてそれぞれ抽出される。
そして、こうして抽出したら、次に、その抽出左右y’
ライン映像信号を対象にして、上記座標(x’,y’)
における水平座標x’を基に相関を演算をする。例え
ば、左y’ライン映像信号の中からx’を中心とした信
号(x’±Δx分相当の信号)と右y’ライン映像信号
とを相関する(図8(c))。相関計算は、好適には、
このようにして行うことができる。
【0048】この場合の計算式の一例を次式に示す。
【数6】
【0049】結果として得られる上式左辺のS(τ)か
ら、左映像の水平方向の座標x’に存在する信号と最も
相関の強い右映像信号との時間差が分かる。つまり、こ
の時間差から視差量が分かる。シフト量計算部37で
は、かくして得られる情報に基づき、シフトさせるべき
シフト量を求める。このようにして、シフト量の決定に
際し、左右の映像信号間の相関をとるようにすることか
ら、信号間の相関計算によりシフト量を決定でき、高い
精度で必要なシフト量を得ることができる。また、更
に、この場合において、上記の方法に従えば、相関計算
は2次元の映像信号のうち、1つの水平ライン信号だけ
で行え、計算スピードも速く、処理も迅速となる。
ら、左映像の水平方向の座標x’に存在する信号と最も
相関の強い右映像信号との時間差が分かる。つまり、こ
の時間差から視差量が分かる。シフト量計算部37で
は、かくして得られる情報に基づき、シフトさせるべき
シフト量を求める。このようにして、シフト量の決定に
際し、左右の映像信号間の相関をとるようにすることか
ら、信号間の相関計算によりシフト量を決定でき、高い
精度で必要なシフト量を得ることができる。また、更
に、この場合において、上記の方法に従えば、相関計算
は2次元の映像信号のうち、1つの水平ライン信号だけ
で行え、計算スピードも速く、処理も迅速となる。
【0050】ライン信号抽出回路35及び相関計算部3
6についての実際の回路例の一つを図9に示す。本例で
は、図示のように、左ラインメモリー46L、右ライン
メモリー46R、カウンター45、掛け算器47、積分
器48を備える構成である。各ラインメモリー46L,
46Rには映像再生器31からそれぞれ左右映像信号が
供給され、また、カウンター45からホールド信号が与
えられる。該カウンター45には、水平同期信号を入力
するとともに、指定ライン情報を入力し、ここでは、そ
のライン情報を視線検出で決定された注視点座標のy座
標情報に応じて設定する。
6についての実際の回路例の一つを図9に示す。本例で
は、図示のように、左ラインメモリー46L、右ライン
メモリー46R、カウンター45、掛け算器47、積分
器48を備える構成である。各ラインメモリー46L,
46Rには映像再生器31からそれぞれ左右映像信号が
供給され、また、カウンター45からホールド信号が与
えられる。該カウンター45には、水平同期信号を入力
するとともに、指定ライン情報を入力し、ここでは、そ
のライン情報を視線検出で決定された注視点座標のy座
標情報に応じて設定する。
【0051】上記構成においては、水平同期信号のパル
スをカウンター45でカウントし、視線検出して得た指
定ライン数になったとき左右の映像信号をラインメモリ
ー46L,46Rに書き込む。そして、ラインメモリー
に書き込まれた映像信号のうち必要な信号のみを取り出
し、掛け算器47、積分器48でかけ算と積分を行うこ
とによって視差信号が生まれる。ライン信号抽出及び相
関計算は、このような構成のものであってもよい。
スをカウンター45でカウントし、視線検出して得た指
定ライン数になったとき左右の映像信号をラインメモリ
ー46L,46Rに書き込む。そして、ラインメモリー
に書き込まれた映像信号のうち必要な信号のみを取り出
し、掛け算器47、積分器48でかけ算と積分を行うこ
とによって視差信号が生まれる。ライン信号抽出及び相
関計算は、このような構成のものであってもよい。
【0052】視差情報は、映像シフトのためのシフト量
決定に用いられる。図6において、例えば、ライン信号
抽出及び相関計算によって得られる視差信号はシフト量
計算部37へと入力され、該シフト量計算部37では、
適用するHMDの設定された視度に対応する視差とこの
視差信号を比較し、その差分をシフト量とすることがで
きる。
決定に用いられる。図6において、例えば、ライン信号
抽出及び相関計算によって得られる視差信号はシフト量
計算部37へと入力され、該シフト量計算部37では、
適用するHMDの設定された視度に対応する視差とこの
視差信号を比較し、その差分をシフト量とすることがで
きる。
【0053】〔シフト〕本発明に従う水平方向への映像
シフトの原理は、前記の図2、図3、図4あるいは図5
等を参照して既に述べたとおりであるが、更に補足すれ
ば、図10のように、視度と輻輳角を一致させるために
は以下の式を満足しなければならない。
シフトの原理は、前記の図2、図3、図4あるいは図5
等を参照して既に述べたとおりであるが、更に補足すれ
ば、図10のように、視度と輻輳角を一致させるために
は以下の式を満足しなければならない。
【数7】 L(tanθL +tanθR )=d ・・・4 ここで、θL は左眼の視線方向角、θR は右眼の視線方
向角、Lは虚像面26までの距離(視度)、dは眼幅で
ある。輻輳角とはθL +θR を示す。
向角、Lは虚像面26までの距離(視度)、dは眼幅で
ある。輻輳角とはθL +θR を示す。
【0054】一方、右LCD面(表示面22R)上での
表示位置と右眼視線方向角θR との関係は、次式で示さ
れる。
表示位置と右眼視線方向角θR との関係は、次式で示さ
れる。
【数8】tanθR =xR /f ・・・5 ここで、fは適用する接眼レンズの焦点距離、xR は表
示の位置を表す。よって、
示の位置を表す。よって、
【数9】 xR =(f/L)・(d−LtanθL ) ・・・6 を満足するように映像シフトを行わせればよい。
【0055】即ち、上記式4は、これをtanθR につ
いて整理して、次のように表せる。
いて整理して、次のように表せる。
【数10】 (tanθL +tanθR )=d/L ・・・7 ∴ tanθR =(d/L)−tanθL ・・・8
【0056】なお、前記式1は、基本的に上記式4の関
係を基礎として導かれ、上記式7の変形、即ち、
係を基礎として導かれ、上記式7の変形、即ち、
【数11】 (tanθL +tanθR )/d=1/L ・・・9 の関係に対し、更に±2ディオプターを考慮したものと
して誘導される。
して誘導される。
【0057】しかして、上記式8の右辺部分を、上記式
5の左辺tanθR に代入し、かつ、それをxR につい
て整理すれば、上記に示した式6の関係が得られる。従
って、この式6を満足するように右LCDに対する右眼
映像(元映像)をシフトすれば視度と輻輳角を一致させ
るようにすることができることになる。
5の左辺tanθR に代入し、かつ、それをxR につい
て整理すれば、上記に示した式6の関係が得られる。従
って、この式6を満足するように右LCDに対する右眼
映像(元映像)をシフトすれば視度と輻輳角を一致させ
るようにすることができることになる。
【0058】ここでは、前述の視差計算によりシフト前
における右眼映像の表示位置が分かるので、この表示位
置と上式のxR を比較しその差分をシフトすればよい。
こうしてシフト量を決定でき、これに基づくシフト量信
号が図6の映像シフト回路38に入力され、映像再生器
31からの右映像信号を水平シフトさせる。実際のシフ
ト手段は、例えば、LCDドライブ回路へ映像信号を入
力する前段にその遅延時間を可変制御可能な遅延回路を
挿入し、その遅延時間をシフト量信号に応じて制御する
構成のものとすることができ、本例でもかかる構成であ
ってよい。
における右眼映像の表示位置が分かるので、この表示位
置と上式のxR を比較しその差分をシフトすればよい。
こうしてシフト量を決定でき、これに基づくシフト量信
号が図6の映像シフト回路38に入力され、映像再生器
31からの右映像信号を水平シフトさせる。実際のシフ
ト手段は、例えば、LCDドライブ回路へ映像信号を入
力する前段にその遅延時間を可変制御可能な遅延回路を
挿入し、その遅延時間をシフト量信号に応じて制御する
構成のものとすることができ、本例でもかかる構成であ
ってよい。
【0059】そして、シフトされた映像信号は、右LC
Dドライバー回路32Rに入力され右LCD11R上に
映像を表示する。一方、映像再生器31からの左映像信
号(元右映像)は、そのまま左LCDドライバー回路3
2Lに入力され左LCD11L上に映像を表示する。
Dドライバー回路32Rに入力され右LCD11R上に
映像を表示する。一方、映像再生器31からの左映像信
号(元右映像)は、そのまま左LCDドライバー回路3
2Lに入力され左LCD11L上に映像を表示する。
【0060】以上のようにして、例えばHMD装着の観
察者に対し、前記図2(c)の如くに表示面22L,2
2Rに映像表示を行わせて、図4(b)のような見えを
与えられ、自然な立体視を適切に実現することができ
る。立体感を保ちつつ視度と輻輳角は一致し、しかも、
斯く一致するように電気的にLCD表示面上に表示する
映像をシフトすることができ、本HMD100は、メカ
機構も不要であり、装置の小型化も図れる等、前掲文献
のものの問題も良好に解消することができ、特に頭部装
着式映像表示装置に適用して好適な立体視ディスプレイ
を提供できる。
察者に対し、前記図2(c)の如くに表示面22L,2
2Rに映像表示を行わせて、図4(b)のような見えを
与えられ、自然な立体視を適切に実現することができ
る。立体感を保ちつつ視度と輻輳角は一致し、しかも、
斯く一致するように電気的にLCD表示面上に表示する
映像をシフトすることができ、本HMD100は、メカ
機構も不要であり、装置の小型化も図れる等、前掲文献
のものの問題も良好に解消することができ、特に頭部装
着式映像表示装置に適用して好適な立体視ディスプレイ
を提供できる。
【0061】なお、本実施例では、観察者の眼球の一方
の目に関してのみ視線検出装置を設け、もう一方の目に
対する映像のみをシフトして輻輳角を一定にする方法に
ついて述べたが、しかし、本発明は、これに限らず両方
の映像をシフトさせてもよい。また、そのように映像を
水平方向にシフトする態様の場合をも含んで、上記式6
の適用に代え、そのシフトを前記式1を満たすように行
うものであってもよく、既述のような±2ディオプター
内のずれの許容を考慮した視度と輻輳角との一致精度の
程度ものとしても、同様に、自然な立体視ができ、電気
的に映像をシフトするためメカ機構がいらず、装置の小
型化できる等の作用効果を奏する。また、その場合に、
使用HMDに応じ、距離LがL>0.5なら、前記2式
の関係を適用できる。
の目に関してのみ視線検出装置を設け、もう一方の目に
対する映像のみをシフトして輻輳角を一定にする方法に
ついて述べたが、しかし、本発明は、これに限らず両方
の映像をシフトさせてもよい。また、そのように映像を
水平方向にシフトする態様の場合をも含んで、上記式6
の適用に代え、そのシフトを前記式1を満たすように行
うものであってもよく、既述のような±2ディオプター
内のずれの許容を考慮した視度と輻輳角との一致精度の
程度ものとしても、同様に、自然な立体視ができ、電気
的に映像をシフトするためメカ機構がいらず、装置の小
型化できる等の作用効果を奏する。また、その場合に、
使用HMDに応じ、距離LがL>0.5なら、前記2式
の関係を適用できる。
【0062】次に、本発明の他の実施例を説明する。本
実施例(第2実施例)では、左右の視野枠が融像しない
よう光学系を配置することによって、視野枠による立体
感の低下を抑えんとするものである。本発明に従って注
視点の輻輳角を固定にし他の像の輻輳角を変化させる方
式の場合には、視野枠の輻輳角が固定になっていると中
央部分と注視点との距離差は変化しないため、注視点如
何では、場合により注視点の立体感が低下してしまうと
いうおそれがある。そこで、本実施例では、視野枠を立
体融像させないことによりこの問題をも解決しようとす
るものである。
実施例(第2実施例)では、左右の視野枠が融像しない
よう光学系を配置することによって、視野枠による立体
感の低下を抑えんとするものである。本発明に従って注
視点の輻輳角を固定にし他の像の輻輳角を変化させる方
式の場合には、視野枠の輻輳角が固定になっていると中
央部分と注視点との距離差は変化しないため、注視点如
何では、場合により注視点の立体感が低下してしまうと
いうおそれがある。そこで、本実施例では、視野枠を立
体融像させないことによりこの問題をも解決しようとす
るものである。
【0063】図11は、本実施例の要部の構成例であ
る。同図には、本実施例に従う場合の左右のLCD11
L,11R、接眼光学系12L,12Rの配置を示して
ある。これらは、図示のように、前記実施例(第1実施
例)の場合のもの配置に対し、左右の光学系の光軸が外
向きに広がるよう傾けて配置してある。即ち、左光軸と
右光軸は虚像方向に向かって広がるように設定される。
る。同図には、本実施例に従う場合の左右のLCD11
L,11R、接眼光学系12L,12Rの配置を示して
ある。これらは、図示のように、前記実施例(第1実施
例)の場合のもの配置に対し、左右の光学系の光軸が外
向きに広がるよう傾けて配置してある。即ち、左光軸と
右光軸は虚像方向に向かって広がるように設定される。
【0064】他の構成部分については、第1実施例と基
本的に同様であってよい。従って、例えば図6の如くに
ライン信号抽出及び相関計算、並びにシフト量計算によ
り右映像のシフトを行わせる場合は、次のような処理内
容のものとできる。本実施例でも、映像再生器からの左
右の映像信号もライン信号抽出回路に入り、映像信号の
中から左眼が注視している映像ラインだけを左右とも抜
き出し、抜き出した左右のライン信号の相関計算をし、
その結果得られる視差信号により、HMDの設定された
視度に対応する視差とその視差信号を比較し、その差分
をシフト量として得る。そして、そのシフト量信号によ
り右映像信号を水平シフトさせ、右LCD11R上に映
像を表示させる一方、左映像信号については元映像のま
ま左LCD11L上に映像を表示させることができる。
本的に同様であってよい。従って、例えば図6の如くに
ライン信号抽出及び相関計算、並びにシフト量計算によ
り右映像のシフトを行わせる場合は、次のような処理内
容のものとできる。本実施例でも、映像再生器からの左
右の映像信号もライン信号抽出回路に入り、映像信号の
中から左眼が注視している映像ラインだけを左右とも抜
き出し、抜き出した左右のライン信号の相関計算をし、
その結果得られる視差信号により、HMDの設定された
視度に対応する視差とその視差信号を比較し、その差分
をシフト量として得る。そして、そのシフト量信号によ
り右映像信号を水平シフトさせ、右LCD11R上に映
像を表示させる一方、左映像信号については元映像のま
ま左LCD11L上に映像を表示させることができる。
【0065】しかして、本実施例においては、この場
合、観察者の両眼10L,10Rの前には、図11の如
くにLCD11L,11Rと光学系12L,12Rとが
それぞれ配置されており、結果、このように配置したと
き、中央部分のみが立体融像でき、左端と右端の周辺部
分は片眼でのみ見ていることになり立体融像できない。
よって、本実施例によると、第1実施例の作用効果に加
え、視野枠と中央部分にある注視点との距離感は薄らぎ
注視点の立体感は低下しない。つまり、視野枠が融像さ
れないため注視点と視野枠との距離感は感じられない。
こうして、視野枠による立体感の低下をも抑えるように
することができる。
合、観察者の両眼10L,10Rの前には、図11の如
くにLCD11L,11Rと光学系12L,12Rとが
それぞれ配置されており、結果、このように配置したと
き、中央部分のみが立体融像でき、左端と右端の周辺部
分は片眼でのみ見ていることになり立体融像できない。
よって、本実施例によると、第1実施例の作用効果に加
え、視野枠と中央部分にある注視点との距離感は薄らぎ
注視点の立体感は低下しない。つまり、視野枠が融像さ
れないため注視点と視野枠との距離感は感じられない。
こうして、視野枠による立体感の低下をも抑えるように
することができる。
【0066】次に、本発明の更に他の実施例について、
図12により説明する。視線検出については、光源と光
検出器を用いるタイプのものを既に説明してきており、
特に、好適例としてのシリンドリカルレンズと1次元セ
ンサの組み合わせの構成や、また2次元PSDによるも
のについても触れてきたが、本実施例(第3実施例)
は、観察者の眼の視線方向の角度を計測する場合の変形
例の更に他の手段を示すものでもある。具体的には、観
察者の眼の周りの皮膚上に電極を接触させて眼球の回転
角を測定する視線検出器をHMDに備えるようにした場
合の例を示す。
図12により説明する。視線検出については、光源と光
検出器を用いるタイプのものを既に説明してきており、
特に、好適例としてのシリンドリカルレンズと1次元セ
ンサの組み合わせの構成や、また2次元PSDによるも
のについても触れてきたが、本実施例(第3実施例)
は、観察者の眼の視線方向の角度を計測する場合の変形
例の更に他の手段を示すものでもある。具体的には、観
察者の眼の周りの皮膚上に電極を接触させて眼球の回転
角を測定する視線検出器をHMDに備えるようにした場
合の例を示す。
【0067】図12は、このタイプの視線検出器を具備
させたHMD100の概略構成を表している。図示例で
は、HMD100の左右接眼部のうち、左接眼部の近く
にネジ51で位置調整できるパッド52が備えられてい
て、そのパッド52の表面には電極53が設けられてい
る。該電極53は、観察者の左眼の周りの皮膚上に接触
させることにより、観察者の左眼の視線方向に応じた信
号を得て、その眼球の回転角の測定の用に供される。他
の構成部分については、本実施例でも、第1実施例(ま
たは、第2実施例)と基本的に同様であってよい。
させたHMD100の概略構成を表している。図示例で
は、HMD100の左右接眼部のうち、左接眼部の近く
にネジ51で位置調整できるパッド52が備えられてい
て、そのパッド52の表面には電極53が設けられてい
る。該電極53は、観察者の左眼の周りの皮膚上に接触
させることにより、観察者の左眼の視線方向に応じた信
号を得て、その眼球の回転角の測定の用に供される。他
の構成部分については、本実施例でも、第1実施例(ま
たは、第2実施例)と基本的に同様であってよい。
【0068】本実施例では、装着者(観察者)は本HM
D100を装着したあと、上記ネジ51を回してパッド
52の電極53側の面を眼の周辺の皮膚に当たるように
調整する。この電極53からの信号は眼球回転角を表し
ており、従って、これにより注視点検出が行え、これま
での第1、第2実施例と同様に、この信号を基にライン
信号抽出や相関計算を行うことができる。本発明は、こ
のようして実施してもよく、前記各実施例と同様の作用
効果を奏する。なお、上記電極53については、例え
ば、その電極をHMDの内側に向かってのびる板バネに
取り付けるようにしてもよい。
D100を装着したあと、上記ネジ51を回してパッド
52の電極53側の面を眼の周辺の皮膚に当たるように
調整する。この電極53からの信号は眼球回転角を表し
ており、従って、これにより注視点検出が行え、これま
での第1、第2実施例と同様に、この信号を基にライン
信号抽出や相関計算を行うことができる。本発明は、こ
のようして実施してもよく、前記各実施例と同様の作用
効果を奏する。なお、上記電極53については、例え
ば、その電極をHMDの内側に向かってのびる板バネに
取り付けるようにしてもよい。
【0069】次に、本発明の更に他の実施例について説
明する。本実施例(第4実施例)は、更に、次のような
点からの考察に基づくものであり、前記各実施例を発展
させている。これまでに説明してきた実施例では、注視
点の輻輳角は元の映像の注視点の奥行き距離とは関係無
く視度の距離に略一致するよう設定を行って、既述の水
平方向への映像シフトを伴う映像表示をなすことを基礎
としてきたものである。
明する。本実施例(第4実施例)は、更に、次のような
点からの考察に基づくものであり、前記各実施例を発展
させている。これまでに説明してきた実施例では、注視
点の輻輳角は元の映像の注視点の奥行き距離とは関係無
く視度の距離に略一致するよう設定を行って、既述の水
平方向への映像シフトを伴う映像表示をなすことを基礎
としてきたものである。
【0070】ここで、輻輳角が大きく変動するような映
像が対象となる場合を考えたとき、この方法であると、
例えば、背景がなく単一の物体のみが動く映像の場合に
は、映像の大きさが変わるだけで奥行き方向は変化せず
立体感が損なわれることがあるという可能性があり、そ
れ故に、これをも解消できれば、更に効果的な立体視デ
ィスプレイを達成できる。そこで、本実施例では、元映
像の輻輳角の変動を視度の距離の近傍の領域内に圧縮し
て輻輳角に変化を与えるようにするものである。
像が対象となる場合を考えたとき、この方法であると、
例えば、背景がなく単一の物体のみが動く映像の場合に
は、映像の大きさが変わるだけで奥行き方向は変化せず
立体感が損なわれることがあるという可能性があり、そ
れ故に、これをも解消できれば、更に効果的な立体視デ
ィスプレイを達成できる。そこで、本実施例では、元映
像の輻輳角の変動を視度の距離の近傍の領域内に圧縮し
て輻輳角に変化を与えるようにするものである。
【0071】図13及び図14は、本実施例において映
像を水平方向にシフトする場合のその内容を説明する図
であり、図13に、元映像の輻輳(シフト前の輻輳)と
シフトした後の輻輳の関係を示してある。ここでは、元
映像の輻輳((tanθL ’+tanθR ’)/d)
が、いま、図中横軸の最小値αから最大値βまで変動す
るとしたとき、縦軸のシフト後の輻輳((tanθL +
tanθR )/d)は視度L分の1(1/L)を中心と
した±2ディオプター内((1/L)−2〜(1/L)
+2)で比例に変化する(値αから値βへと大きくなる
に従い、大きくなる)。
像を水平方向にシフトする場合のその内容を説明する図
であり、図13に、元映像の輻輳(シフト前の輻輳)と
シフトした後の輻輳の関係を示してある。ここでは、元
映像の輻輳((tanθL ’+tanθR ’)/d)
が、いま、図中横軸の最小値αから最大値βまで変動す
るとしたとき、縦軸のシフト後の輻輳((tanθL +
tanθR )/d)は視度L分の1(1/L)を中心と
した±2ディオプター内((1/L)−2〜(1/L)
+2)で比例に変化する(値αから値βへと大きくなる
に従い、大きくなる)。
【0072】このとき、物体の奥行き距離は、図14に
示したように変換される。図(a)はシフト前の映像を
示しており、物体が遠距離から近距離まで大きく変化す
る。しかし、本実施例に従い、これを図13に示したよ
うに変換すると視度の距離Lを中心とした近傍(ディオ
プター±2)内で変化する物体となる(図(b))。こ
のような変換は、例えば前記図6におけるブロック図の
シフト量計算部37内で上記図13の関数にそって計算
を行えばよい。なお、本実施例においても、他の構成部
分については、第1実施例と同様であってよく、本実施
例(第4実施例)は、この第1実施例の場合のほか、前
記第2、第3実施例でも適用可能である。
示したように変換される。図(a)はシフト前の映像を
示しており、物体が遠距離から近距離まで大きく変化す
る。しかし、本実施例に従い、これを図13に示したよ
うに変換すると視度の距離Lを中心とした近傍(ディオ
プター±2)内で変化する物体となる(図(b))。こ
のような変換は、例えば前記図6におけるブロック図の
シフト量計算部37内で上記図13の関数にそって計算
を行えばよい。なお、本実施例においても、他の構成部
分については、第1実施例と同様であってよく、本実施
例(第4実施例)は、この第1実施例の場合のほか、前
記第2、第3実施例でも適用可能である。
【0073】本実施例によれば、こうして、背景がなく
単一の物体のみが動く映像の場合にも対応でき、第1実
施例(または第2実施例、あるいは第3実施例)と同様
の作用効果を奏するのに加え、たとえ輻輳角が大きく変
動する映像においても、シフトを行うことで設定した視
度の距離Lを中心とした狭い輻輳領域(図示例では、L
±2)だけで変動するので立体感は保ったまま自然な立
体視を表現できる。特に、前記式1を満足するよう左右
の映像の少なくとも一方を水平方向にシフトする方式と
組み合わせて実施するとき、両者の利点の両立を図れて
より効果的である。なお、図13に例示した態様では、
シフト後の輻輳はシフト前の輻輳に比例しているが、本
発明はこれに限るものではなく、非線型でもよい。
単一の物体のみが動く映像の場合にも対応でき、第1実
施例(または第2実施例、あるいは第3実施例)と同様
の作用効果を奏するのに加え、たとえ輻輳角が大きく変
動する映像においても、シフトを行うことで設定した視
度の距離Lを中心とした狭い輻輳領域(図示例では、L
±2)だけで変動するので立体感は保ったまま自然な立
体視を表現できる。特に、前記式1を満足するよう左右
の映像の少なくとも一方を水平方向にシフトする方式と
組み合わせて実施するとき、両者の利点の両立を図れて
より効果的である。なお、図13に例示した態様では、
シフト後の輻輳はシフト前の輻輳に比例しているが、本
発明はこれに限るものではなく、非線型でもよい。
【0074】以上、図を参照して、特定の実施例、変形
例等について述べたが、本発明は、それらに限定される
ものではい。例えば、主に頭部装着式映像表示装置を例
に説明したが、その他これ以外の立体視ディスプレイの
ための視覚表示システムに適用できる。以上の実施例等
に記載された内容はまた、以下の発明として捉えること
もできるものである。
例等について述べたが、本発明は、それらに限定される
ものではい。例えば、主に頭部装着式映像表示装置を例
に説明したが、その他これ以外の立体視ディスプレイの
ための視覚表示システムに適用できる。以上の実施例等
に記載された内容はまた、以下の発明として捉えること
もできるものである。
【0075】〔1〕 立体視ディスプレイにおいて、視
度に対する輻輳角が実時間で略一致するように、電気的
に表示面上に表示する映像を水平方向にシフトすること
を特徴とする立体ディスプレイのための装置。電気的に
映像をシフトするためメカ機構がいらず、装置を小型化
できる等の既述した作用効果を奏する。
度に対する輻輳角が実時間で略一致するように、電気的
に表示面上に表示する映像を水平方向にシフトすること
を特徴とする立体ディスプレイのための装置。電気的に
映像をシフトするためメカ機構がいらず、装置を小型化
できる等の既述した作用効果を奏する。
【0076】〔2〕 第1の映像を表示する第1の表示
手段と、第2の映像を表示する第2の表示手段と、前記
第1の映像の拡大虚像を生成する第1の光学系と、前記
第2の映像の拡大虚像を生成する第2の光学系を持つH
MDにおいて、観察者の目から虚像面までの距離をL
(m)とし、観察者の左眼球の視線方向の角度をθL と
し、観察者の右眼球の視線方向の角度をθR とし、左右
眼球の眼幅をd(m)としたとき、
手段と、第2の映像を表示する第2の表示手段と、前記
第1の映像の拡大虚像を生成する第1の光学系と、前記
第2の映像の拡大虚像を生成する第2の光学系を持つH
MDにおいて、観察者の目から虚像面までの距離をL
(m)とし、観察者の左眼球の視線方向の角度をθL と
し、観察者の右眼球の視線方向の角度をθR とし、左右
眼球の眼幅をd(m)としたとき、
【数12】〔(1/L) −2〕<〔(tanθL +tanθ
R ) /d〕<〔(1/L) +2〕 を満足するよう少なくとも前記第1または第2の映像を
水平方向にシフトする手段を設けたことを特徴とするH
MD。ただし、L>0.5のとき
R ) /d〕<〔(1/L) +2〕 を満足するよう少なくとも前記第1または第2の映像を
水平方向にシフトする手段を設けたことを特徴とするH
MD。ただし、L>0.5のとき
【数13】0<〔(tanθL +tanθR )/d〕<
〔(1/L) +2〕 同様に、電気的に映像をシフトするためメカ機構がいら
ず、装置を小型化できる等の作用効果が得られる。
〔(1/L) +2〕 同様に、電気的に映像をシフトするためメカ機構がいら
ず、装置を小型化できる等の作用効果が得られる。
【0077】〔3〕 上記〔2〕において、水平方向へ
のシフト後の輻輳角(tanθL +tanθR )/d
は、シフト前の輻輳角(tanθL ’+tanθR ’)
/dが大きくなるに従い大きくなることを特徴とするH
MD。本装置の場合は、更に、輻輳角が大きく変動する
映像においても、シフトを行うことで設定した視度の距
離を中心とした狭い輻輳領域だけで変動するので立体感
は保ったまま自然な立体視を表現できる等の利点があ
る。
のシフト後の輻輳角(tanθL +tanθR )/d
は、シフト前の輻輳角(tanθL ’+tanθR ’)
/dが大きくなるに従い大きくなることを特徴とするH
MD。本装置の場合は、更に、輻輳角が大きく変動する
映像においても、シフトを行うことで設定した視度の距
離を中心とした狭い輻輳領域だけで変動するので立体感
は保ったまま自然な立体視を表現できる等の利点があ
る。
【0078】〔4〕 上記〔1〕、〔2〕、または
〔3〕において、観察者の一方の眼の視線方向の角度を
計測する視線方向角計測手段と、該視線方向角計測手段
からの出力をもとに観察者の注視点座標を決定し、第1
と第2の映像信号間の相関をとりシフト量を決定する手
段を設けたことを特徴とする、立体視ディスプレイもし
くはHMD、あるいはこれらに類する装置、またはシス
テム。この場合は、更に、信号間の相関計算によりシフ
ト量を決定できるため、高い精度でシフト量を決定でき
る等の作用効果が得られる利点がある。
〔3〕において、観察者の一方の眼の視線方向の角度を
計測する視線方向角計測手段と、該視線方向角計測手段
からの出力をもとに観察者の注視点座標を決定し、第1
と第2の映像信号間の相関をとりシフト量を決定する手
段を設けたことを特徴とする、立体視ディスプレイもし
くはHMD、あるいはこれらに類する装置、またはシス
テム。この場合は、更に、信号間の相関計算によりシフ
ト量を決定できるため、高い精度でシフト量を決定でき
る等の作用効果が得られる利点がある。
【0079】〔5〕 上記〔4〕において、決定した注
視点座標(x,y)信号を基に、左右映像信号から垂直
座標yに相当する水平ラインの映像信号をそれぞれ抽出
し、抽出した左右の映像信号を水平座標xをもとに相関
計算を行いシフト量を決定することを特徴とする装置、
またはシステム。この場合は、相関計算は2次元の映像
信号のうち1つの水平ライン信号だけで行えるので、計
算スピードが速い等の作用効果が得られる利点がある。
視点座標(x,y)信号を基に、左右映像信号から垂直
座標yに相当する水平ラインの映像信号をそれぞれ抽出
し、抽出した左右の映像信号を水平座標xをもとに相関
計算を行いシフト量を決定することを特徴とする装置、
またはシステム。この場合は、相関計算は2次元の映像
信号のうち1つの水平ライン信号だけで行えるので、計
算スピードが速い等の作用効果が得られる利点がある。
【0080】〔6〕 上記〔4〕、または〔5〕におい
て、視線方向角を検出しないもう一方の映像のみ水平シ
フトを行うことを特徴とするHMD。この場合、視線検
出する方の映像はシフトしないためシフトによって視線
がふらつくというようなことはない等の利点がある。
て、視線方向角を検出しないもう一方の映像のみ水平シ
フトを行うことを特徴とするHMD。この場合、視線検
出する方の映像はシフトしないためシフトによって視線
がふらつくというようなことはない等の利点がある。
【0081】〔7〕 上記〔1〕、〔2〕、〔3〕、
〔4〕、〔5〕、または〔6〕において、映像を左方向
にシフトする場合には同時に表示面の右端部をシフト量
と同じだけ黒を表示し、映像を右方向にシフトする場合
には同時に表示面の左端部をシフト量と同じだけ黒を増
加して表示することを特徴とする装置、またはシステ
ム。これによると、映像と同時に視野枠がシフトするこ
とにより視野枠の輻輳角も変化するので注視点の輻輳角
は一定のまま注視点と視野枠との距離感を変えることが
できる等の作用効果が更に得られる利点がある。
〔4〕、〔5〕、または〔6〕において、映像を左方向
にシフトする場合には同時に表示面の右端部をシフト量
と同じだけ黒を表示し、映像を右方向にシフトする場合
には同時に表示面の左端部をシフト量と同じだけ黒を増
加して表示することを特徴とする装置、またはシステ
ム。これによると、映像と同時に視野枠がシフトするこ
とにより視野枠の輻輳角も変化するので注視点の輻輳角
は一定のまま注視点と視野枠との距離感を変えることが
できる等の作用効果が更に得られる利点がある。
【0082】〔8〕 上記〔2〕、〔3〕、〔4〕、
〔5〕、〔6〕、または〔7〕において、第1の光学系
の光軸と第2の光学系の光軸は、虚像方向に向かって広
がるよう第1の光学系と第2の光学系を配置することを
特徴とするHMD。この場合、視野枠が融像されないた
め注視点と視野枠との距離感は感じられない。よって、
視野枠による立体感の低下を抑えることができる等の利
点がある。
〔5〕、〔6〕、または〔7〕において、第1の光学系
の光軸と第2の光学系の光軸は、虚像方向に向かって広
がるよう第1の光学系と第2の光学系を配置することを
特徴とするHMD。この場合、視野枠が融像されないた
め注視点と視野枠との距離感は感じられない。よって、
視野枠による立体感の低下を抑えることができる等の利
点がある。
【0083】
〔9〕 使用者の眼球に向けて光を発する
光源と、眼球からの反射光を検出する光検出器からなる
視線検出装置であって、上記光検出器は、第1のシリン
ドリカルレンズと第1の1次元センサと、第2のシリン
ドリカルレンズと第2の1次元センサからなることを特
徴とする視線検出装置。本装置の場合は、1次元センサ
は、2次元センサより大幅に安価であるため装置のコス
トが安い等の作用効果が得られる。
光源と、眼球からの反射光を検出する光検出器からなる
視線検出装置であって、上記光検出器は、第1のシリン
ドリカルレンズと第1の1次元センサと、第2のシリン
ドリカルレンズと第2の1次元センサからなることを特
徴とする視線検出装置。本装置の場合は、1次元センサ
は、2次元センサより大幅に安価であるため装置のコス
トが安い等の作用効果が得られる。
【0084】〔10〕 上記〔4〕、〔5〕、〔6〕、
〔7〕、または〔8〕において、視線方向角計測手段
は、使用者の眼球に向けて光を発する光源と、眼球から
の反射光を検出する光検出器から成る視線検出装置を備
え、当該光検出器は、第1のシリンドリカルレンズと第
1の1次元センサと、第2シリンドリカルレンズと第2
の1次元センサからなることを特徴とする、立体視ディ
スプレイもしくはHMD、あるいはこれらに類する装
置、またはシステム。この場合は、かかる装置、システ
ムにおいて、1次元センサは、2次元センサより大幅に
安価であるため装置、システムのコストが安い等の作用
効果が更に得られる利点がある。
〔7〕、または〔8〕において、視線方向角計測手段
は、使用者の眼球に向けて光を発する光源と、眼球から
の反射光を検出する光検出器から成る視線検出装置を備
え、当該光検出器は、第1のシリンドリカルレンズと第
1の1次元センサと、第2シリンドリカルレンズと第2
の1次元センサからなることを特徴とする、立体視ディ
スプレイもしくはHMD、あるいはこれらに類する装
置、またはシステム。この場合は、かかる装置、システ
ムにおいて、1次元センサは、2次元センサより大幅に
安価であるため装置、システムのコストが安い等の作用
効果が更に得られる利点がある。
【0085】〔11〕 上記〔10〕において、第1の
1次元センサが検出した信号をもとに、左右映像信号か
ら垂直座標yに相当する水平ラインの映像信号をそれぞ
れ抽出し、抽出した左右の映像信号を第2の1次元セン
サが検出した信号をもとに相関計算を行いシフト量を決
定することを特徴とする装置、またはシステム。この場
合は、更に上記に加え、それぞれのセンサの出力は独立
に処理することができ、回路をシンプルにできる等の利
点が得られる。
1次元センサが検出した信号をもとに、左右映像信号か
ら垂直座標yに相当する水平ラインの映像信号をそれぞ
れ抽出し、抽出した左右の映像信号を第2の1次元セン
サが検出した信号をもとに相関計算を行いシフト量を決
定することを特徴とする装置、またはシステム。この場
合は、更に上記に加え、それぞれのセンサの出力は独立
に処理することができ、回路をシンプルにできる等の利
点が得られる。
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、立体視のため映像を表
示手段の表示面に表示する場合に、視度に対する輻輳角
が実時間で略一致するように、電気的に表示面上に表示
する映像を水平方向にシフトさせることができ、立体感
を保ちながら視度と輻輳角を一致させ得て自然な立体視
が可能で、メカ機構も不要で、かつ容易に小型化等も図
れ、見やすい立体視ディスプレイを実現することができ
る。
示手段の表示面に表示する場合に、視度に対する輻輳角
が実時間で略一致するように、電気的に表示面上に表示
する映像を水平方向にシフトさせることができ、立体感
を保ちながら視度と輻輳角を一致させ得て自然な立体視
が可能で、メカ機構も不要で、かつ容易に小型化等も図
れ、見やすい立体視ディスプレイを実現することができ
る。
【0087】また、従来のような使用表示パネルやレン
ズ等を機械的に移動しないことから、頭部装着型映像表
示装置に適用する場合であっても、その移動に要する部
品を動かすための空間をこの種装置の眼前本体部内に確
保したり、しかも、そのための移動機構も当該本体部に
組み込んだり、あるいはまた、観察者が頭部装着したそ
の使用観察中に、常時、振動などの影響を受けて見づら
くなるなどすることをも避けつつ、小型、軽量、部品点
数小の状態で適切に上記を実現することができ、更には
装置電源がバッテリー駆動の場合も不必要な電力消費も
回避し得て、特にこの種装置に適用して好適な立体視デ
ィスプレイ装置を提供できる。
ズ等を機械的に移動しないことから、頭部装着型映像表
示装置に適用する場合であっても、その移動に要する部
品を動かすための空間をこの種装置の眼前本体部内に確
保したり、しかも、そのための移動機構も当該本体部に
組み込んだり、あるいはまた、観察者が頭部装着したそ
の使用観察中に、常時、振動などの影響を受けて見づら
くなるなどすることをも避けつつ、小型、軽量、部品点
数小の状態で適切に上記を実現することができ、更には
装置電源がバッテリー駆動の場合も不必要な電力消費も
回避し得て、特にこの種装置に適用して好適な立体視デ
ィスプレイ装置を提供できる。
【0088】また、請求項2記載の如くの第1の表示手
段、第2の表示手段、第1の光学系、及び第2の光学系
のそれぞれ有するとともに、前掲式1を満足するよう少
なくともその第1または第2の映像を水平方向にシフト
する手段を設けて本発明は実施でき、同様にして、上記
のことを実現することができる。この場合は、視度と輻
輳角との一致精度は、これを±2ディオプター内のずれ
の許容範囲中の程度のものとして構成でき、その式1を
満足するようにその映像シフトをさせることで自然な立
体視ができ、しかも、使用するいずれのその第1、第2
の表示手段及び光学系も機械的に移動させずに済み、故
に、同様に、装置の小型化、軽量化等が達成でき、特に
頭部装着式映像表示装置に好適である。
段、第2の表示手段、第1の光学系、及び第2の光学系
のそれぞれ有するとともに、前掲式1を満足するよう少
なくともその第1または第2の映像を水平方向にシフト
する手段を設けて本発明は実施でき、同様にして、上記
のことを実現することができる。この場合は、視度と輻
輳角との一致精度は、これを±2ディオプター内のずれ
の許容範囲中の程度のものとして構成でき、その式1を
満足するようにその映像シフトをさせることで自然な立
体視ができ、しかも、使用するいずれのその第1、第2
の表示手段及び光学系も機械的に移動させずに済み、故
に、同様に、装置の小型化、軽量化等が達成でき、特に
頭部装着式映像表示装置に好適である。
【0089】また、この場合において、好ましくは、請
求項3記載の如くに、水平方向へのシフト後の輻輳角
は、シフト前の輻輳角が大きくなるに従い大きくなるよ
うにして本発明は実施でき、同様に、上記のことを実現
することができる。更に、加えて、この場合は、たとえ
輻輳角が大きく変動するような映像においても、シフト
を行うことで設定した視度の距離を中心とした狭い輻輳
領域だけで変動するので立体感は保ったまま自然な立体
視を表現できるようにすることが可能となる。
求項3記載の如くに、水平方向へのシフト後の輻輳角
は、シフト前の輻輳角が大きくなるに従い大きくなるよ
うにして本発明は実施でき、同様に、上記のことを実現
することができる。更に、加えて、この場合は、たとえ
輻輳角が大きく変動するような映像においても、シフト
を行うことで設定した視度の距離を中心とした狭い輻輳
領域だけで変動するので立体感は保ったまま自然な立体
視を表現できるようにすることが可能となる。
【図1】本発明の一実施例を示すもので、頭部装着式映
像表示装置(HMD)に適用した場合のその外観図であ
る。
像表示装置(HMD)に適用した場合のその外観図であ
る。
【図2】同例での立体視の原理説明に供する図である。
【図3】同様の原理説明図である。
【図4】同じく、観察者の見えの様子等の説明に供する
図である。
図である。
【図5】同じく、輻輳−調節の対応関係と許容範囲の例
を示す線図である。
を示す線図である。
【図6】回路を含む全体のシステム構成の一例を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図7】同例の視線検出に適用できる視線検出器の構成
の一例を示す図である。
の一例を示す図である。
【図8】同じく、ライン信号抽出、及び相関計算におけ
る処理内容の説明に供する図である。
る処理内容の説明に供する図である。
【図9】ライン信号抽出、及び相関計算のための具体的
回路例を示す図である。
回路例を示す図である。
【図10】映像のシフトの例の説明に供する図である。
【図11】本発明の他の実施例を示すもので、その要部
の構成の一例を示す図である。
の構成の一例を示す図である。
【図12】本発明の更に他の実施例を示すもので、その
要部の構成の一例を示す図である。
要部の構成の一例を示す図である。
【図13】同じく、本発明の更に他の実施例を示すもの
で、元映像の輻輳(シフト前の輻輳)とシフト後の輻輳
の関係の一例を示す図である。
で、元映像の輻輳(シフト前の輻輳)とシフト後の輻輳
の関係の一例を示す図である。
【図14】同例の説明に供する図である。
10L 左眼 10R 右眼 11L 左LCD 11R 右LCD 12L 左接眼光学系 12R 右接眼光学系 15 視線検出器 16 光源 17 レンズ 18 光検出器 21L 左LCD枠 21R 右LCD枠 22L 左表示面 22R 右表示面 25 黒表示(非画像部分) 26 虚像面 31 映像再生器 32L 左LCDドライバー回路 32R 右LCDドライバー回路 35 ライン信号抽出部 36 相関計算部 37 シフト量計算部 38 映像シフト回路 41a,41b シリンドリカルレンズ 42a,42b 1次元SPD 45 カウンター 46L 左ラインメモリ 46R 右ラインメモリ 47 掛け算器 48 積分器 51 ネジ 52 パッド 53 電極 100 HMD 101 ディスプレイ本体部 102 前フレーム 103 後フレーム 104 頭頂フレーム 105 リヤプレート 106 リヤカバー 120 ビデオ再生装置 120a 操作部 122 ケーブル
Claims (3)
- 【請求項1】 立体視できるように映像を表示手段の表
示面に表示する立体視ディスプレイ装置であって、 視度に対する輻輳角が実時間で略一致するように、電気
的に表示面上に表示する映像を水平方向にシフトする手
段を備えてなることを特徴とする立体視ディスプレイ装
置。 - 【請求項2】 第1の映像を表示する第1の表示手段
と、第2の映像を表示する第2の表示手段と、前記第1
の映像の拡大虚像を生成する第1の光学系と、前記第2
の映像の拡大虚像を生成する第2の光学系とを有する立
体視ディスプレイ装置であって、 観察者の眼から虚像面までの距離をL、観察者の左眼球
の視線方向の角度をθ L 、観察者の右眼球の視線方向の
角度をθR 、その左右眼球の眼幅をdとするとき、 【数1】〔(1/L) −2〕<〔(tanθL +tan
θR ) /d〕<〔(1/L) +2〕 を満足するよう、少なくとも前記第1または第2の映像
を水平方向にシフトする手段を設けてなることを特徴と
する立体視ディスプレイ装置。 - 【請求項3】 請求項2において、 水平方向へのシフト後の輻輳角(tanθL +tanθ
R )/dは、シフト前の輻輳角が大きくなるに従い大き
くなるようにしてなることを特徴とする立体視ディスプ
レイ装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7124661A JPH08322004A (ja) | 1995-05-24 | 1995-05-24 | 立体視ディスプレイ装置 |
US08/652,822 US5825456A (en) | 1995-05-24 | 1996-05-23 | Stereoscopic video display apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7124661A JPH08322004A (ja) | 1995-05-24 | 1995-05-24 | 立体視ディスプレイ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08322004A true JPH08322004A (ja) | 1996-12-03 |
Family
ID=14890929
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7124661A Withdrawn JPH08322004A (ja) | 1995-05-24 | 1995-05-24 | 立体視ディスプレイ装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5825456A (ja) |
JP (1) | JPH08322004A (ja) |
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JP2020087200A (ja) * | 2018-11-29 | 2020-06-04 | 株式会社リコー | 光学装置、網膜投影表示装置、頭部装着型表示装置、及び入力装置 |
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JPH09322199A (ja) * | 1996-05-29 | 1997-12-12 | Olympus Optical Co Ltd | 立体映像ディスプレイ装置 |
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