JPH08287949A - リチウム・ポリマー電池およびその製造法 - Google Patents
リチウム・ポリマー電池およびその製造法Info
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- JPH08287949A JPH08287949A JP7082233A JP8223395A JPH08287949A JP H08287949 A JPH08287949 A JP H08287949A JP 7082233 A JP7082233 A JP 7082233A JP 8223395 A JP8223395 A JP 8223395A JP H08287949 A JPH08287949 A JP H08287949A
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ポリマー電解質を用いるリチウム電池におけ
る複合正極のインピーダンスの低減および高容量化を図
る。 【構成】 活物質、導電剤および結着剤の混合粉体を加
圧成形して得た正極1に、環状エーテルを含む電解液を
注液し、この液体を化学的あるいは電気化学的手法で重
合硬化してポリマー電解質2、複合正極3を得る。次い
で、この複合正極3をポリマー電解質層4と負極である
金属リチウム箔5を組み合わせ電池を構成する。
る複合正極のインピーダンスの低減および高容量化を図
る。 【構成】 活物質、導電剤および結着剤の混合粉体を加
圧成形して得た正極1に、環状エーテルを含む電解液を
注液し、この液体を化学的あるいは電気化学的手法で重
合硬化してポリマー電解質2、複合正極3を得る。次い
で、この複合正極3をポリマー電解質層4と負極である
金属リチウム箔5を組み合わせ電池を構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリマー電解質を用いる
リチウム・ポリマー電池に関するものである。
リチウム・ポリマー電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電池用電解質へのポリマー材料の導入
は、ポリマーの軽量、形状柔軟性、薄膜形成可能という
特徴に加え、固体としての機能が活かせるため、高信頼
性電池の製造を可能にする。特に、金属リチウムを負極
に用いるリチウム・ポリマー二次電池の場合、液体電解
質使用時に問題となるリチウムデンドライト析出が抑制
されるため、内部短絡による発熱・発火が起こらず十分
な安全性の確保が可能となる。
は、ポリマーの軽量、形状柔軟性、薄膜形成可能という
特徴に加え、固体としての機能が活かせるため、高信頼
性電池の製造を可能にする。特に、金属リチウムを負極
に用いるリチウム・ポリマー二次電池の場合、液体電解
質使用時に問題となるリチウムデンドライト析出が抑制
されるため、内部短絡による発熱・発火が起こらず十分
な安全性の確保が可能となる。
【0003】上記リチウム・ポリマー二次電池に使用さ
れるポリマー電解質は、通常の電池系におけるセパレー
タの役割も果たす。さらに、液体電解質と同様にイオン
を輸送し、電極内の活物質と接触して電気化学界面を形
成する。しかし、ポリマー電解質は通常流動性のない固
体であり、これを外部から正極内部へ浸透させることは
不可能である。従って、あらかじめその内部にポリマー
電解質を含有させた複合正極を作製し、良好な界面形成
を図る必要がある。
れるポリマー電解質は、通常の電池系におけるセパレー
タの役割も果たす。さらに、液体電解質と同様にイオン
を輸送し、電極内の活物質と接触して電気化学界面を形
成する。しかし、ポリマー電解質は通常流動性のない固
体であり、これを外部から正極内部へ浸透させることは
不可能である。従って、あらかじめその内部にポリマー
電解質を含有させた複合正極を作製し、良好な界面形成
を図る必要がある。
【0004】複合正極は、例えば特公昭63−3422
号公報記載の以下の方法で作製される。まず、活物質で
ある硫化チタン75重量%、導電剤であるグラファイト
粉末10重量%、ポリマー電解質であるポリエチレンオ
キシドとヨウ化ナトリウムの錯体15重量%を、メタノ
ールもしくはアセトニトリルに懸濁した液を調整する。
次いで、この懸濁液を、ポリテトラフルオロエチレンシ
ートの上に流し、有機溶媒を蒸発させることによりシー
ト状の複合正極が得られる。本正極中にはポリマー電解
質が均一に分散しており、活物質と良好な電気化学界面
を形成している。
号公報記載の以下の方法で作製される。まず、活物質で
ある硫化チタン75重量%、導電剤であるグラファイト
粉末10重量%、ポリマー電解質であるポリエチレンオ
キシドとヨウ化ナトリウムの錯体15重量%を、メタノ
ールもしくはアセトニトリルに懸濁した液を調整する。
次いで、この懸濁液を、ポリテトラフルオロエチレンシ
ートの上に流し、有機溶媒を蒸発させることによりシー
ト状の複合正極が得られる。本正極中にはポリマー電解
質が均一に分散しており、活物質と良好な電気化学界面
を形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】通常の有機電解液系電
池の場合、活物質、導電剤および結着剤からなる混合粉
体を加圧成型した正極を使用し、その内部に微細に形成
された隙間に電解液が浸透して活物質との電気化学界面
を形成する。このとき各粒子は密接に接触して電子伝導
のパスを保持するため、正極内部での電子伝導に基づく
インピーダンスは小さい。
池の場合、活物質、導電剤および結着剤からなる混合粉
体を加圧成型した正極を使用し、その内部に微細に形成
された隙間に電解液が浸透して活物質との電気化学界面
を形成する。このとき各粒子は密接に接触して電子伝導
のパスを保持するため、正極内部での電子伝導に基づく
インピーダンスは小さい。
【0006】しかし、ポリマー電解質複合正極の場合、
粒子間に電解質が存在しやすく、そのため粒子間の伝導
性が劣りインピーダンスは前記の正極に比べて大きく、
電池作動時のIR損増大の要因となる。インピーダンス
を低減させるためには導電剤の増加が必要であるが、そ
の増加分、正極中の活物質量が減少し、結果として正極
容量の低下を招く。
粒子間に電解質が存在しやすく、そのため粒子間の伝導
性が劣りインピーダンスは前記の正極に比べて大きく、
電池作動時のIR損増大の要因となる。インピーダンス
を低減させるためには導電剤の増加が必要であるが、そ
の増加分、正極中の活物質量が減少し、結果として正極
容量の低下を招く。
【0007】以上のように、電池特性の向上という観点
から判断すると、従来の複合正極は必ずしも適切な構造
を有しているとはいえず、低インピーダンスで高容量の
複合正極の出現が待たれていた。本発明は、このような
課題を解決するものであり、新規のリチウム・ポリマー
電池を提案することを目的とする。
から判断すると、従来の複合正極は必ずしも適切な構造
を有しているとはいえず、低インピーダンスで高容量の
複合正極の出現が待たれていた。本発明は、このような
課題を解決するものであり、新規のリチウム・ポリマー
電池を提案することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の問題を解決するた
めに、本発明では環状エーテルの重合体からなるポリマ
ー電解質を利用する。
めに、本発明では環状エーテルの重合体からなるポリマ
ー電解質を利用する。
【0009】本電解質は環状エーテルの開環重合によっ
て得られたポリマーを基本骨格とする固体電解質であ
り、重合前の電解質は少なくとも環状エーテルに支持塩
が溶解した通常の有機電解液である。この液体を正極に
注液し、次いでこれを化学的手法あるいは電気化学的手
法で重合硬化することでポリマー電解質複合正極が得ら
れる。
て得られたポリマーを基本骨格とする固体電解質であ
り、重合前の電解質は少なくとも環状エーテルに支持塩
が溶解した通常の有機電解液である。この液体を正極に
注液し、次いでこれを化学的手法あるいは電気化学的手
法で重合硬化することでポリマー電解質複合正極が得ら
れる。
【0010】前記の手段により、低インピーダンスかつ
高容量の複合正極が製造可能となり、より高性能のリチ
ウム・ポリマー電池の開発が促進される。
高容量の複合正極が製造可能となり、より高性能のリチ
ウム・ポリマー電池の開発が促進される。
【0011】
【作用】重合前の電解質は粘性の低い液体であり、減圧
含浸処理によって正極内部に注入することができる。注
入された液体は、以下に記す2つのいずれかの方法で重
合硬化して、正極と複合化させる。
含浸処理によって正極内部に注入することができる。注
入された液体は、以下に記す2つのいずれかの方法で重
合硬化して、正極と複合化させる。
【0012】(1)化学的手法による電解質の重合硬化 ジオキソランのような環状エーテルに、3フッ化ホウ素
ジエチルエーテル錯体BF3・O(C2H5)2のような酸
触媒を添加すると、環状エーテルが開環重合してポリエ
ーテルが得られる。
ジエチルエーテル錯体BF3・O(C2H5)2のような酸
触媒を添加すると、環状エーテルが開環重合してポリエ
ーテルが得られる。
【0013】重合機構は以下の通りである。まず、ジオ
キソラン分子中で電子リッチな酸素OにカチオンC2H5
+が攻撃し、対アニオン-BF3OC2H5と錯体を形成す
る(化1)。
キソラン分子中で電子リッチな酸素OにカチオンC2H5
+が攻撃し、対アニオン-BF3OC2H5と錯体を形成す
る(化1)。
【0014】
【化1】
【0015】錯体中のO+は近傍のC−O結合から電子
を奪うため、結合が切断されて開環反応が起こる。そし
て、末端に生起したカチオンが新たなジオキソランと結
合して、再び錯体を形成する(化2)。
を奪うため、結合が切断されて開環反応が起こる。そし
て、末端に生起したカチオンが新たなジオキソランと結
合して、再び錯体を形成する(化2)。
【0016】
【化2】
【0017】以上の反応が連鎖的に進行して、ポリエー
テルが成長する(化3)。
テルが成長する(化3)。
【0018】
【化3】
【0019】ここで、酸触媒の添加前にあらかじめリチ
ウム塩を溶解しておけば、ポリマーエーテルにリチウム
塩が分散・解離したポリマー電解質が得られる。
ウム塩を溶解しておけば、ポリマーエーテルにリチウム
塩が分散・解離したポリマー電解質が得られる。
【0020】重合反応は瞬時には完了しないので、酸触
媒を添加した直後であれば、前記液体を正極内部に注液
することができ、複合正極が作製可能となる。
媒を添加した直後であれば、前記液体を正極内部に注液
することができ、複合正極が作製可能となる。
【0021】(2)電気化学的手法による電解質の重合
硬化 ジオキソランのような環状エーテルにホウフッ化リチウ
ムLiBF4のようなリチウム塩を溶解した液体を電気
化学的に分解すると、アノード上にポリマー電解質が得
られる。
硬化 ジオキソランのような環状エーテルにホウフッ化リチウ
ムLiBF4のようなリチウム塩を溶解した液体を電気
化学的に分解すると、アノード上にポリマー電解質が得
られる。
【0022】重合前の前記液体は、Li+とBF4 -の2
つのイオンが解離した非水電解液であるが、この液体に
リチウム対極基準で5V程度の高電圧を印加すると、正
極上でBF4 -が酸化分解してBF3を生成する。ルイス
酸であるBF3は前記(1)化学的手法による電解質の
重合硬化の場合と同様に環状エーテルの開環重合を促進
するので、ポリエーテルが得られ正極と複合化する。
つのイオンが解離した非水電解液であるが、この液体に
リチウム対極基準で5V程度の高電圧を印加すると、正
極上でBF4 -が酸化分解してBF3を生成する。ルイス
酸であるBF3は前記(1)化学的手法による電解質の
重合硬化の場合と同様に環状エーテルの開環重合を促進
するので、ポリエーテルが得られ正極と複合化する。
【0023】前記の方法は、(1)の方法と比べて、重
合開始の時期を電圧印加で制御できるという利点を有す
る。
合開始の時期を電圧印加で制御できるという利点を有す
る。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0025】(実施例1)図1に本発明により製造され
るポリマー電解質複合正極の縦断面図を示す。図におい
て、1は活物質であるV6O13+y(0≦y≦0.16)
100重量%と導電剤であるアセチレンブラック3重量
%と結着剤であるポリテトラフルオロエチレン7重量%
からなる混合粉体を加圧成形した正極である。
るポリマー電解質複合正極の縦断面図を示す。図におい
て、1は活物質であるV6O13+y(0≦y≦0.16)
100重量%と導電剤であるアセチレンブラック3重量
%と結着剤であるポリテトラフルオロエチレン7重量%
からなる混合粉体を加圧成形した正極である。
【0026】2は、正極中の微細な空孔に充填されたポ
リマー電解質である。本電解質は、環状エーテルである
ジオキソランを溶媒とし、リチウム塩であるLiBF4
を溶質とする液体を、化学的あるいは電気化学的手法に
より重合硬化して得られた固体電解質である。ここで、
LiBF4濃度は1モル/リットルである。電解質の重
合は、重合前の前記液体を正極の細孔内に減圧含浸した
後に行い、以下2つのいずれかの方法に従った。
リマー電解質である。本電解質は、環状エーテルである
ジオキソランを溶媒とし、リチウム塩であるLiBF4
を溶質とする液体を、化学的あるいは電気化学的手法に
より重合硬化して得られた固体電解質である。ここで、
LiBF4濃度は1モル/リットルである。電解質の重
合は、重合前の前記液体を正極の細孔内に減圧含浸した
後に行い、以下2つのいずれかの方法に従った。
【0027】(1)重合前の前記液体に、酸触媒である
BF3・O(C2H5)2を0.1〜1重量%溶解して、直
後にこの溶液を正極に減圧注入する。次いで、この正極
を−10℃で24時間乾燥空気中に放置すると、電解質
が重合硬化して図1記載の複合正極が得られる。
BF3・O(C2H5)2を0.1〜1重量%溶解して、直
後にこの溶液を正極に減圧注入する。次いで、この正極
を−10℃で24時間乾燥空気中に放置すると、電解質
が重合硬化して図1記載の複合正極が得られる。
【0028】(2)前記液体が注液された正極を作用極
とし、対極にリチウム金属、参照極にLi/Li+を用
いた電気化学セルをセットする。次いで、この正極を5
Vvs.Li/Li+の一定電位で1時間保持すると、
注液された液体が重合硬化して図1記載の正極が得られ
る。
とし、対極にリチウム金属、参照極にLi/Li+を用
いた電気化学セルをセットする。次いで、この正極を5
Vvs.Li/Li+の一定電位で1時間保持すると、
注液された液体が重合硬化して図1記載の正極が得られ
る。
【0029】本実施例では(2)の方法を採用し、複合
正極を作製した。得られた正極を、ポリマー電解質とリ
チウム負極と組み合わせ、図2記載のリチウム・ポリマ
ー二次電池を構成した。図において3は図1で示したポ
リマー電解質複合正極である。
正極を作製した。得られた正極を、ポリマー電解質とリ
チウム負極と組み合わせ、図2記載のリチウム・ポリマ
ー二次電池を構成した。図において3は図1で示したポ
リマー電解質複合正極である。
【0030】4はポリマー電解質層である。本電解質
は、紫外線硬化性モノマーと光重合開始剤と非水電解液
を含む液体に紫外線を照射して得たゲル電解質である。
まず、前記液体を3の複合正極上に25〜50μmの厚
さで塗布する。次いで、これに最大出力波長365nm
の紫外線を不活性雰囲気下で3分間照射する。このとき
前記モノマーが重合硬化して、非水電解液を含んだ薄膜
のゲル電解質が得られる。この電解質はポリマー電解質
複合正極3と密着して固体状の半電池となる。ここで非
水電解液にはジオキソランにLiBF4を1モル/リッ
トル溶解したものを用いた。また、紫外線硬化性モノマ
ーにはポリエチレンオキシドジアクリレートを用い、光
重合開始剤にはベンジルジメチルケタールを用いた。こ
こで用いる液体中のポリエチレンオキシドジアクリレー
トの含量は5〜50重量%であり、ベンジルジメチルケ
タールの含量は0.1〜5重量%である。
は、紫外線硬化性モノマーと光重合開始剤と非水電解液
を含む液体に紫外線を照射して得たゲル電解質である。
まず、前記液体を3の複合正極上に25〜50μmの厚
さで塗布する。次いで、これに最大出力波長365nm
の紫外線を不活性雰囲気下で3分間照射する。このとき
前記モノマーが重合硬化して、非水電解液を含んだ薄膜
のゲル電解質が得られる。この電解質はポリマー電解質
複合正極3と密着して固体状の半電池となる。ここで非
水電解液にはジオキソランにLiBF4を1モル/リッ
トル溶解したものを用いた。また、紫外線硬化性モノマ
ーにはポリエチレンオキシドジアクリレートを用い、光
重合開始剤にはベンジルジメチルケタールを用いた。こ
こで用いる液体中のポリエチレンオキシドジアクリレー
トの含量は5〜50重量%であり、ベンジルジメチルケ
タールの含量は0.1〜5重量%である。
【0031】最後に、この半電池に5の金属リチウム箔
を積層し、リチウム・ポリマー二次電池を構成した。
を積層し、リチウム・ポリマー二次電池を構成した。
【0032】(実施例2)図1において2のポリマー電
解質には、ジオキソランとエチレンカーボネートとの混
合溶媒に、リチウム塩であるLiBF4を1モル/リッ
トル溶解した液体を化学的あるいは電気化学的手法によ
り重合硬化して得た固体電解質を用いる。
解質には、ジオキソランとエチレンカーボネートとの混
合溶媒に、リチウム塩であるLiBF4を1モル/リッ
トル溶解した液体を化学的あるいは電気化学的手法によ
り重合硬化して得た固体電解質を用いる。
【0033】また図2において4のポリマー電解質層に
含有される非水電解液には、ジオキソランとエチレンカ
ーボネートとの混合溶媒に、LiBF4を1モル/リッ
トル溶解した液体を用いる。
含有される非水電解液には、ジオキソランとエチレンカ
ーボネートとの混合溶媒に、LiBF4を1モル/リッ
トル溶解した液体を用いる。
【0034】上記以外の条件は、実施例1と同じであ
る。 (比較例1)正極の製造法において、実施例1、2とは
異なり以下の方法を用いる。まず、活物質であるV6O
13+y(0≦y≦0.16)100重量%、導電剤である
アセチレンブラック3重量%、ポリマー電解質であるポ
リエチレンオキシドとLiBF4の錯体7重量%を、ア
セトニトリルに懸濁した液を調整する。次いで、この懸
濁液をアルミニウム箔上に流し、アセトニトリルを蒸発
させ、シート状の複合正極を得る。
る。 (比較例1)正極の製造法において、実施例1、2とは
異なり以下の方法を用いる。まず、活物質であるV6O
13+y(0≦y≦0.16)100重量%、導電剤である
アセチレンブラック3重量%、ポリマー電解質であるポ
リエチレンオキシドとLiBF4の錯体7重量%を、ア
セトニトリルに懸濁した液を調整する。次いで、この懸
濁液をアルミニウム箔上に流し、アセトニトリルを蒸発
させ、シート状の複合正極を得る。
【0035】上記以外の条件は実施例1と同じである。
比較例1および実施例1、2で得られた正極についてそ
の比抵抗と放電容量を(表1)に示す。
比較例1および実施例1、2で得られた正極についてそ
の比抵抗と放電容量を(表1)に示す。
【0036】
【表1】
【0037】なお、本実施例1、2では、環状エーテル
にジオキソランを用いたが、これはテトラヒドロフラン
であってもよい。
にジオキソランを用いたが、これはテトラヒドロフラン
であってもよい。
【0038】また、活物質にはV6O13+y(0≦y≦
0.16)を用いたが、これはLiCoO2、LiNi
O2、V2O5、LiMnO2、LixMn2O4(0.1<
x<0.5)等の他の活物質であってもよい。
0.16)を用いたが、これはLiCoO2、LiNi
O2、V2O5、LiMnO2、LixMn2O4(0.1<
x<0.5)等の他の活物質であってもよい。
【0039】また、導電剤にはアセチレンブラックを用
いたが、これはグラファイト等の他のカーボンあるいは
それらの混合物であってもよい。
いたが、これはグラファイト等の他のカーボンあるいは
それらの混合物であってもよい。
【0040】また、紫外線硬化性モノマーにはポリエチ
レンオキシドジアクリレートを用いたが、これはポリエ
チレンオキシドジメタクリレート等の他のモノマーであ
ってもよい。
レンオキシドジアクリレートを用いたが、これはポリエ
チレンオキシドジメタクリレート等の他のモノマーであ
ってもよい。
【0041】また、非水電解液の溶質にはLiBF4を
用いたが、これはLiCF3SO3、LiClO4、Li
N(CF3SO2)2、LiAsF6、LiPF6等の他の
リチウム塩であってもよい。
用いたが、これはLiCF3SO3、LiClO4、Li
N(CF3SO2)2、LiAsF6、LiPF6等の他の
リチウム塩であってもよい。
【0042】また、光重合開始剤にはベンジルジメチル
ケタールを用いたが、これはベンゾインイソプロピルエ
ーテル、ベンゾフェノン、ジメチルアミノアセトフェノ
ン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、2−クロロチオキサントン、(C6H5)2IPF6、
(CH3)2N(C6H5)N2PF6、(C6H5)3SPF6
等の他の開始剤であってもよい。
ケタールを用いたが、これはベンゾインイソプロピルエ
ーテル、ベンゾフェノン、ジメチルアミノアセトフェノ
ン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、2−クロロチオキサントン、(C6H5)2IPF6、
(CH3)2N(C6H5)N2PF6、(C6H5)3SPF6
等の他の開始剤であってもよい。
【0043】また、負極には金属リチウムを用いたが、
これはリチウムを含む化合物、例えばLi−Alのよう
な合金、あるいはCxLi(リチウム化した炭素あるい
は黒鉛)であってもよい。
これはリチウムを含む化合物、例えばLi−Alのよう
な合金、あるいはCxLi(リチウム化した炭素あるい
は黒鉛)であってもよい。
【0044】なお、本実施例ではリチウム・ポリマー二
次電池で説明したが、リチウム・ポリマー一次電池にお
いても同様の効果が得られる。
次電池で説明したが、リチウム・ポリマー一次電池にお
いても同様の効果が得られる。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明は、ポリマー電解質
を用いるリチウム電池において、環状エーテルをその構
成材料に利用することで、複合正極のインピーダンスの
低減および高容量化を達成し、電池の性能向上に寄与す
るものである。
を用いるリチウム電池において、環状エーテルをその構
成材料に利用することで、複合正極のインピーダンスの
低減および高容量化を達成し、電池の性能向上に寄与す
るものである。
【図1】ポリマー電解質複合正極の縦断面図
【図2】リチウム・ポリマー二次電池の縦断面図
【符号の説明】 1 正極 2 ポリマー電解質 3 ポリマー電解質複合正極 4 ポリマー電解質層 5 金属リチウム箔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江田 信夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (13)
- 【請求項1】正極と負極との間にポリマー電解質層を有
した電池であって、正極は活物質を主成分として成型さ
れていて、その空隙に環状エーテルを含む電解液が含浸
され、重合硬化されてなるリチウム・ポリマー電池。 - 【請求項2】環状エーテルは、ジオキソラン,テトラヒ
ドロフランのうち少なくとも1つを含む請求項1記載の
リチウム・ポリマー電池。 - 【請求項3】環状エーテルを含む電解液は、電解質塩と
環状エーテル、電解質塩と環状エーテルおよび非プロト
ン性有機溶媒からなる群より選ばれた請求項1記載のリ
チウム・ポリマー電池。 - 【請求項4】正極活物質がV6O13+y(0≦y≦0.1
6)である請求項1記載のリチウム・ポリマー電池。 - 【請求項5】正極と負極との間にポリマー電解質層を有
した電池の製造法であって、活物質を主成分として成型
された正極に環状エーテルを含む電解液を含浸させ、そ
の後これを重合硬化せしめてなるリチウム・ポリマー電
池の製造法。 - 【請求項6】環状エーテルの重合に化学的手法を用いる
請求項5記載のリチウム・ポリマー電池の製造法。 - 【請求項7】環状エーテルの重合に酸触媒を使用してカ
チオン重合法を用いる請求項5記載のリチウム・ポリマ
ー電池の製造法。 - 【請求項8】環状エーテルの重合に電気化学的手法を用
いる請求項5記載のリチウム・ポリマー電池の製造法。 - 【請求項9】環状エーテルの重合に電解酸化法を用いる
請求項5記載のリチウム・ポリマー電池の製造法。 - 【請求項10】環状エーテルは、ジオキソラン,テトラ
ヒドロフランのうち少なくとも1つを含む請求項5記載
のリチウム・ポリマー電池の製造法。 - 【請求項11】環状エーテルを含む電解液は、電解質塩
と環状エーテル、電解質塩と環状エーテルおよび非プロ
トン性有機溶媒からなる群から選ばれた請求項5記載の
リチウム・ポリマー電池の製造法。 - 【請求項12】正極活物質がV6O13+y(0≦y≦0.
16)である請求項5記載のリチウム・ポリマー電池の
製造法。 - 【請求項13】正極と負極との間にポリマー電解質層を
有した電池であって、正極はV6O13+y(0≦y≦0.
16)を主成分として成型されていて、その空隙にジオ
キソラン,テトラヒドロフランのうち少なくとも1つを
含む電解液が含浸され、重合硬化されてなるリチウム・
ポリマー電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7082233A JPH08287949A (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | リチウム・ポリマー電池およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP7082233A JPH08287949A (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | リチウム・ポリマー電池およびその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08287949A true JPH08287949A (ja) | 1996-11-01 |
Family
ID=13768698
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7082233A Pending JPH08287949A (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | リチウム・ポリマー電池およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08287949A (ja) |
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- 1995-04-07 JP JP7082233A patent/JPH08287949A/ja active Pending
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