JPH0756229Y2 - 筆記具 - Google Patents
筆記具Info
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- JPH0756229Y2 JPH0756229Y2 JP1991012839U JP1283991U JPH0756229Y2 JP H0756229 Y2 JPH0756229 Y2 JP H0756229Y2 JP 1991012839 U JP1991012839 U JP 1991012839U JP 1283991 U JP1283991 U JP 1283991U JP H0756229 Y2 JPH0756229 Y2 JP H0756229Y2
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Landscapes
- Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本願考案は、筆記具に関し、詳し
くは、一つの筆記具によって、色の異なるボールペンあ
るいはシャープペンシルなどの複数本の筆記要素による
筆記を行うことができ、同時に、かかる複数本の筆記要
素から選択した筆記要素を用いた筆記が、より好適な状
態で行えるようになしたものに関する。
くは、一つの筆記具によって、色の異なるボールペンあ
るいはシャープペンシルなどの複数本の筆記要素による
筆記を行うことができ、同時に、かかる複数本の筆記要
素から選択した筆記要素を用いた筆記が、より好適な状
態で行えるようになしたものに関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】複数本の筆記要素を備
え、そのうちの選択した筆記要素による筆記が行える筆
記具としては、従来、いわゆる多色ボールペン、あるい
はシャープペンシルの筆先部とボールペンの筆先部とを
選択的にボデー先端から突出できるようにしたものなど
がある。このような筆記具は、一般的には、いわゆるノ
ック機構を内蔵しており、これにより、円筒状本体部の
先端に設けた案内孔からこのボデーの内部に収容されて
いる複数の筆記要素の先端を、選択的に突出できるよう
に構成されている。
え、そのうちの選択した筆記要素による筆記が行える筆
記具としては、従来、いわゆる多色ボールペン、あるい
はシャープペンシルの筆先部とボールペンの筆先部とを
選択的にボデー先端から突出できるようにしたものなど
がある。このような筆記具は、一般的には、いわゆるノ
ック機構を内蔵しており、これにより、円筒状本体部の
先端に設けた案内孔からこのボデーの内部に収容されて
いる複数の筆記要素の先端を、選択的に突出できるよう
に構成されている。
【0003】すなわち、上記の筆記具の本体ボデーの内
部には、複数本の筆記要素がその先端部を拘束しない状
態で収容されており、ノック機構によってそのいずれか
の筆記要素を押し下げたとき、その筆記要素の先端筆先
部が本体ボデーの先端ガイド孔から突出し、筆先部が上
記ガイド孔によって軸直角方向に関して拘束されるよう
になっている。
部には、複数本の筆記要素がその先端部を拘束しない状
態で収容されており、ノック機構によってそのいずれか
の筆記要素を押し下げたとき、その筆記要素の先端筆先
部が本体ボデーの先端ガイド孔から突出し、筆先部が上
記ガイド孔によって軸直角方向に関して拘束されるよう
になっている。
【0004】このような筆記具は、コンパクトであり、
しかも携帯に便利であるが、上述のように、本体ボデー
の先端のガイド孔から突出しうるように全ての筆記要素
の先端筆先部の外径を設定せねばならない。そのため筆
記要素として選択しうるのは、筆先部を細径としうる、
ホールペン、あるいは細軸状のシャープペンシルに限定
されてしまい、たとえば、フェルトペンなどのマーカ用
の筆記要素を選択することができなかった。
しかも携帯に便利であるが、上述のように、本体ボデー
の先端のガイド孔から突出しうるように全ての筆記要素
の先端筆先部の外径を設定せねばならない。そのため筆
記要素として選択しうるのは、筆先部を細径としうる、
ホールペン、あるいは細軸状のシャープペンシルに限定
されてしまい、たとえば、フェルトペンなどのマーカ用
の筆記要素を選択することができなかった。
【0005】また、上記の筆記具は、その本体ボデーの
内部に複数本の筆記要素を収容し、しかもこれらの筆記
要素を選択的に押し下げるノック機構を必要とするた
め、その外径は比較的大径となっている。このように本
体ボデーが比較的大径となることそれ自体は書き手にと
って使い勝手が必ずしも悪いとはいえないが、一方にお
いて、この本体ボデー先端部に各筆記要素を突出させる
ために設けるべきガイド孔は、上述のように比較的太径
とした本体ボデーの中央軸心上に配置せざるをえない。
しかしながら、太径の本体ボデーに対してその筆先部が
この軸心上に配置されていることは、筆記中の筆先部が
見えにくくなること、あるいは、本体ボデーを握持しつ
つこれを筆記対象たる紙面に押しつける際の力が筆先部
を中心としたモーメントを発生させるなど、筆記中の安
定感に欠けるという問題を惹起させる。
内部に複数本の筆記要素を収容し、しかもこれらの筆記
要素を選択的に押し下げるノック機構を必要とするた
め、その外径は比較的大径となっている。このように本
体ボデーが比較的大径となることそれ自体は書き手にと
って使い勝手が必ずしも悪いとはいえないが、一方にお
いて、この本体ボデー先端部に各筆記要素を突出させる
ために設けるべきガイド孔は、上述のように比較的太径
とした本体ボデーの中央軸心上に配置せざるをえない。
しかしながら、太径の本体ボデーに対してその筆先部が
この軸心上に配置されていることは、筆記中の筆先部が
見えにくくなること、あるいは、本体ボデーを握持しつ
つこれを筆記対象たる紙面に押しつける際の力が筆先部
を中心としたモーメントを発生させるなど、筆記中の安
定感に欠けるという問題を惹起させる。
【0006】また、衣服のポケットに装着携帯するに便
利なクリップを備えるホルダーに、ボールペンあるいは
シャープペンシルなどの、それ自体筆記具として完成さ
れている筆記具を係合保持させ、複数本の筆記具をセッ
トにして保持しつつ、これをまとめて携帯できるように
したものも開発されている。しかしながら、このような
セット式の筆記具は、単に携帯に便利なだけであって、
筆記の際には上記のホルダから各筆記具を取り外して使
用せねばならず、したがって、ホルダから分離された筆
記具が散逸してしまうことがあるなど、セットくずれが
おこってしまう問題がある。
利なクリップを備えるホルダーに、ボールペンあるいは
シャープペンシルなどの、それ自体筆記具として完成さ
れている筆記具を係合保持させ、複数本の筆記具をセッ
トにして保持しつつ、これをまとめて携帯できるように
したものも開発されている。しかしながら、このような
セット式の筆記具は、単に携帯に便利なだけであって、
筆記の際には上記のホルダから各筆記具を取り外して使
用せねばならず、したがって、ホルダから分離された筆
記具が散逸してしまうことがあるなど、セットくずれが
おこってしまう問題がある。
【0007】本願考案は、上記の事情のもとで考えださ
れたものであって、筆記要素として、筆先部の形態が限
定されず、たとえばフェルトペンなどの筆記要素をも組
み込み可能であって、こうした複数の筆記要素のうちか
ら選択した筆記要素での筆記が可能であり、さらには、
全体としての太径化に伴う筆記時の不安定感を解消して
書きやすさを改善し、くわえて、筆記要素の一部が散逸
してセット離れがおこるなどという問題が発生しないよ
うに構成した新たな筆記具を提供することをその課題と
する。
れたものであって、筆記要素として、筆先部の形態が限
定されず、たとえばフェルトペンなどの筆記要素をも組
み込み可能であって、こうした複数の筆記要素のうちか
ら選択した筆記要素での筆記が可能であり、さらには、
全体としての太径化に伴う筆記時の不安定感を解消して
書きやすさを改善し、くわえて、筆記要素の一部が散逸
してセット離れがおこるなどという問題が発生しないよ
うに構成した新たな筆記具を提供することをその課題と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本願考案では、次の技術的手段を講じている。
め、本願考案では、次の技術的手段を講じている。
【0009】すなわち、本願の請求項1に記載した筆記
具は、略三角形の外周断面形状に形成された本体ボデー
と、この本体ボデーの内部に非分離的に付属させられる
とともに、上記本体ボデーにおける上記略三角形の各頂
部に対応する各側線の内側において上記本体ボデーの軸
心に対して側方に偏位してそれぞれ配置され、かつそれ
自体所定の曲げ剛性をもった3本の軸状筆記要素とを備
え、各筆記要素は、上記本体ボデーに対し、筆先部が所
定量突出する筆記状態と、上記筆記状態より筆先部が退
避する収納状態との間を軸心方向にスライド可能となっ
ていることを特徴とする。
具は、略三角形の外周断面形状に形成された本体ボデー
と、この本体ボデーの内部に非分離的に付属させられる
とともに、上記本体ボデーにおける上記略三角形の各頂
部に対応する各側線の内側において上記本体ボデーの軸
心に対して側方に偏位してそれぞれ配置され、かつそれ
自体所定の曲げ剛性をもった3本の軸状筆記要素とを備
え、各筆記要素は、上記本体ボデーに対し、筆先部が所
定量突出する筆記状態と、上記筆記状態より筆先部が退
避する収納状態との間を軸心方向にスライド可能となっ
ていることを特徴とする。
【0010】そして、本願の請求項2に記載した筆記具
は、本体ボデーと、この本体ボデーの周囲に非分離的に
付属させられるとともに、それ自体所定の曲げ剛性をも
った3本の軸状筆記要素とを備え、各筆記要素は、上記
本体ボデーと協働して略三角形の外周断面形状を形成す
るようにその断面形態が設定されるとともに上記略三角
形の各頂部に配置され、かつ、上記本体ボデーに対し、
筆先部が所定量突出する筆記状態と、上記筆記状態より
筆先部が退避する収納状態との間を軸心方向にスライド
可能となっていることを特徴とする。
は、本体ボデーと、この本体ボデーの周囲に非分離的に
付属させられるとともに、それ自体所定の曲げ剛性をも
った3本の軸状筆記要素とを備え、各筆記要素は、上記
本体ボデーと協働して略三角形の外周断面形状を形成す
るようにその断面形態が設定されるとともに上記略三角
形の各頂部に配置され、かつ、上記本体ボデーに対し、
筆先部が所定量突出する筆記状態と、上記筆記状態より
筆先部が退避する収納状態との間を軸心方向にスライド
可能となっていることを特徴とする。
【0011】
【考案の作用および効果】従来のノック式多色ボールペ
ン等の複数本の筆記要素を備える筆記具においては、本
体ボデー内に収容した各筆記要素の先端が、本体ボデー
の先端に設けたガイド孔から突出することにより、その
筆記要素による筆記可能な状態が選択されるようになっ
ているのに対し、本願考案の筆記具ではそうではなく、
各筆記要素は、それ自体曲げに対してある程度の剛性を
もっていることが前提とされており、本体ボデーに対
し、その軸心から偏位した位置において互いに軸心が平
行となるように配置された各筆記要素が、その軸心方向
にスライドしてその筆先部が突出する筆記状態と、この
筆記状態に比して筆先部が後退する収納状態とを選択で
きるようになっている。
ン等の複数本の筆記要素を備える筆記具においては、本
体ボデー内に収容した各筆記要素の先端が、本体ボデー
の先端に設けたガイド孔から突出することにより、その
筆記要素による筆記可能な状態が選択されるようになっ
ているのに対し、本願考案の筆記具ではそうではなく、
各筆記要素は、それ自体曲げに対してある程度の剛性を
もっていることが前提とされており、本体ボデーに対
し、その軸心から偏位した位置において互いに軸心が平
行となるように配置された各筆記要素が、その軸心方向
にスライドしてその筆先部が突出する筆記状態と、この
筆記状態に比して筆先部が後退する収納状態とを選択で
きるようになっている。
【0012】すなわち、本願考案の筆記具における筆記
要素は、本体ボデーに対して、その先方に向けてスライ
ドさせて筆記状態を選択するだけで筆記に移ることがで
きるようになっている。したがって、各筆記要素の先端
形状、特に先端筆先部の外径に制限はなく、たとえば、
フェルトペンなどのマーカ用の筆記具を筆記要素として
採用することも可能である。
要素は、本体ボデーに対して、その先方に向けてスライ
ドさせて筆記状態を選択するだけで筆記に移ることがで
きるようになっている。したがって、各筆記要素の先端
形状、特に先端筆先部の外径に制限はなく、たとえば、
フェルトペンなどのマーカ用の筆記具を筆記要素として
採用することも可能である。
【0013】加えて、本願考案においては、各筆記要素
は、その先端筆先部が先方に突出した状態においてもそ
の軸心が本体ボデーの軸心から偏位している。したがっ
て、筆先部が先方に突出して、筆記可能な状態にある筆
記要素を、本体ボデーないしは筆記具全体を把持する親
指、人差し指、および中指のうち、親指に近い状態に位
置づけることにより、筆記中親指の下に隠れがちな筆先
部が、非常に視認しやすくなる。
は、その先端筆先部が先方に突出した状態においてもそ
の軸心が本体ボデーの軸心から偏位している。したがっ
て、筆先部が先方に突出して、筆記可能な状態にある筆
記要素を、本体ボデーないしは筆記具全体を把持する親
指、人差し指、および中指のうち、親指に近い状態に位
置づけることにより、筆記中親指の下に隠れがちな筆先
部が、非常に視認しやすくなる。
【0014】さらに、先端筆先部を他の筆記要素の先端
より突出させて筆記可能な状態にある筆記要素を、上記
のように親指に近い状態に位置づける場合、筆記具全体
を下方に押しつけるべくこの筆記具の上面に添える恰好
となる人差し指の軸心延長線が、上記筆記状態にある筆
記要素の先端部に対し、平面視においてそれほど左右方
向に偏位しない状態で交差することになる。
より突出させて筆記可能な状態にある筆記要素を、上記
のように親指に近い状態に位置づける場合、筆記具全体
を下方に押しつけるべくこの筆記具の上面に添える恰好
となる人差し指の軸心延長線が、上記筆記状態にある筆
記要素の先端部に対し、平面視においてそれほど左右方
向に偏位しない状態で交差することになる。
【0015】これにより、筆記具全体を人差し指によっ
て下方に押しつけるようとする力が、筆記対象たる紙面
に接触する筆先部を中心としたモーメントを発生するこ
とが少なくなり、したがって、筆記中の筆記具全体の安
定性が向上する。このように、本願考案の筆記具におい
ては、その書きやすさの点において従来の多色型ボール
ペン等の筆記具に比較して格段の向上が達成されるので
ある。また、本願考案の筆記具は、その筆記要素が各別
にその軸方向にスライドして筆記状態が選択されるの
で、筆記要素の変更が頻繁に行われる必要があるときに
は複数の筆記要素をスライドさせてその筆記状態を選択
することも可能である。そうすると、本体ボデーを回転
させることによって所望の筆記要素を選択して即座に筆
記に移ることが可能であり、しかも、その複数の筆記要
素による筆記が上述のように非常に書きやすい。かかる
効果は、いわゆるノック式の多色ボールペンにおいて
は、一の色のボールペンによる筆記から他の色のボール
ペンによる筆記に移る場合、ノック機構により、筆記し
ようとするペン先のみをボデー先端の孔から突出させる
操作が必要であることと比較すれば、いかに優れている
かが理解されよう。
て下方に押しつけるようとする力が、筆記対象たる紙面
に接触する筆先部を中心としたモーメントを発生するこ
とが少なくなり、したがって、筆記中の筆記具全体の安
定性が向上する。このように、本願考案の筆記具におい
ては、その書きやすさの点において従来の多色型ボール
ペン等の筆記具に比較して格段の向上が達成されるので
ある。また、本願考案の筆記具は、その筆記要素が各別
にその軸方向にスライドして筆記状態が選択されるの
で、筆記要素の変更が頻繁に行われる必要があるときに
は複数の筆記要素をスライドさせてその筆記状態を選択
することも可能である。そうすると、本体ボデーを回転
させることによって所望の筆記要素を選択して即座に筆
記に移ることが可能であり、しかも、その複数の筆記要
素による筆記が上述のように非常に書きやすい。かかる
効果は、いわゆるノック式の多色ボールペンにおいて
は、一の色のボールペンによる筆記から他の色のボール
ペンによる筆記に移る場合、ノック機構により、筆記し
ようとするペン先のみをボデー先端の孔から突出させる
操作が必要であることと比較すれば、いかに優れている
かが理解されよう。
【0016】特に請求項2に記載した筆記具において
は、上記本体ボデーの外周形状を、略三角形とするとと
もに、その内部に付属させた3本の軸状筆記要素が、本
体ボデーの上記断面の外周における各頂部における側線
に内側に配置されていることから、略三角形の断面の一
つの頂部を挟む二辺に、それぞれ親指と人差し指を添え
る恰好でこの筆記具を把持することが可能になる。そう
すると、筆記具の外面に接触する書き手の指の接触面積
が拡大され、把持状態においてより書き手に馴染みやす
くなるという効果を発揮する。
は、上記本体ボデーの外周形状を、略三角形とするとと
もに、その内部に付属させた3本の軸状筆記要素が、本
体ボデーの上記断面の外周における各頂部における側線
に内側に配置されていることから、略三角形の断面の一
つの頂部を挟む二辺に、それぞれ親指と人差し指を添え
る恰好でこの筆記具を把持することが可能になる。そう
すると、筆記具の外面に接触する書き手の指の接触面積
が拡大され、把持状態においてより書き手に馴染みやす
くなるという効果を発揮する。
【0017】また、上記請求項1の筆記具では、ボデー
本体の外周断面形状を略三角形とすることによって、筆
記具全体としての断面形状を規定するようにしたが、請
求項2の筆記具においては、本体ボデーの周囲に各軸状
筆記要素を付属させ、これらの各軸状筆記要素の断面形
状を所定のように形成することにより、これら複数本の
筆記要素が協働して筆記具全体としての断面形状を略三
角形とするようにしている。このように筆記具全体の断
面形状を略三角形とすることによる書きやすさの向上の
効果は、上記請求項1の筆記具と同様である。
本体の外周断面形状を略三角形とすることによって、筆
記具全体としての断面形状を規定するようにしたが、請
求項2の筆記具においては、本体ボデーの周囲に各軸状
筆記要素を付属させ、これらの各軸状筆記要素の断面形
状を所定のように形成することにより、これら複数本の
筆記要素が協働して筆記具全体としての断面形状を略三
角形とするようにしている。このように筆記具全体の断
面形状を略三角形とすることによる書きやすさの向上の
効果は、上記請求項1の筆記具と同様である。
【0018】また、請求項1および請求項2に記載した
筆記具は、その全体としての断面形状が略三角形となっ
ていることの外、各筆記要素が、本体ボデーの軸心に対
して偏位していることも重要な構成要件の一つである。
先端筆先部を突出させて筆記状態とした筆記要素の位置
を、筆記具を把持する親指に近い状態に位置づけること
により、筆記中親指で隠れがちな上記筆記要素の筆先部
がより視認しやすくなるとともに、筆記具の上面から押
さえつける人差し指による下方押圧力が効果的に筆先部
に伝達され、しかもこの筆先部を中心とした回転モーメ
ントを発生させることなく、安定した状態で筆記を続け
ることができる点も、上述と同様である。
筆記具は、その全体としての断面形状が略三角形となっ
ていることの外、各筆記要素が、本体ボデーの軸心に対
して偏位していることも重要な構成要件の一つである。
先端筆先部を突出させて筆記状態とした筆記要素の位置
を、筆記具を把持する親指に近い状態に位置づけること
により、筆記中親指で隠れがちな上記筆記要素の筆先部
がより視認しやすくなるとともに、筆記具の上面から押
さえつける人差し指による下方押圧力が効果的に筆先部
に伝達され、しかもこの筆先部を中心とした回転モーメ
ントを発生させることなく、安定した状態で筆記を続け
ることができる点も、上述と同様である。
【0019】以上のように本願考案の筆記具によれば、
各筆記要素の先端部の形態が問われることなく種々の筆
記要素を3本集合させて、これらを選択的に筆記状態と
することができる利便性が達成されるのみならず、各筆
記要素を本体ボデーの軸心に対して略三角形断面の各頂
部近傍に偏位させていることにより、筆記中の筆先部の
視認性の向上と、筆記中の筆記具全体の安定性、並びに
人差し指による押圧力の効果的な筆先部への伝達が達成
され、書きやすさが従前の筆記具に比較して格段に向上
する効果を発揮する。また、各筆記要素は、本体ボデー
に対して非分離的に付属させられていることから、使用
を続けるうちに各筆記要素が散逸してしまうという問題
も回避される。
各筆記要素の先端部の形態が問われることなく種々の筆
記要素を3本集合させて、これらを選択的に筆記状態と
することができる利便性が達成されるのみならず、各筆
記要素を本体ボデーの軸心に対して略三角形断面の各頂
部近傍に偏位させていることにより、筆記中の筆先部の
視認性の向上と、筆記中の筆記具全体の安定性、並びに
人差し指による押圧力の効果的な筆先部への伝達が達成
され、書きやすさが従前の筆記具に比較して格段に向上
する効果を発揮する。また、各筆記要素は、本体ボデー
に対して非分離的に付属させられていることから、使用
を続けるうちに各筆記要素が散逸してしまうという問題
も回避される。
【0020】
【実施例の説明】以下、本願考案の好ましい実施例を、
図面を参照しつつ具体的に説明する。図1ないし図4
は、本願考案の筆記具の第一の構成例を示す。この例の
筆記具1は、本体ボデー2の内部に、3本の軸状筆記要
素3a,3b,3cを付属させた例である。図2に表れ
ているように、本体ボデー2は略三角形状の横断面を有
し、上記三角形の頂部の位置と対応させて、筆記要素3
a,3b,3cをスライド可能に収容する円筒内面状の
保持孔4a,4b,4cが形成されている。この本体ボ
デー2は、樹脂成形などによって構成することができ、
その軸方向長さは、書き手が3本の指、すなわち親指
a,人差し指b,中指c(図4参照)によって違和感な
く保持できる長さに設定される。上記各保持孔4a,4
b,4cは、それぞれ、その軸線が互いに平行となるよ
うに形成される。また、三角形の頂部に対応する位置に
は、それぞれ、所定幅のスリット5a,5b,5cが形
成されている。
図面を参照しつつ具体的に説明する。図1ないし図4
は、本願考案の筆記具の第一の構成例を示す。この例の
筆記具1は、本体ボデー2の内部に、3本の軸状筆記要
素3a,3b,3cを付属させた例である。図2に表れ
ているように、本体ボデー2は略三角形状の横断面を有
し、上記三角形の頂部の位置と対応させて、筆記要素3
a,3b,3cをスライド可能に収容する円筒内面状の
保持孔4a,4b,4cが形成されている。この本体ボ
デー2は、樹脂成形などによって構成することができ、
その軸方向長さは、書き手が3本の指、すなわち親指
a,人差し指b,中指c(図4参照)によって違和感な
く保持できる長さに設定される。上記各保持孔4a,4
b,4cは、それぞれ、その軸線が互いに平行となるよ
うに形成される。また、三角形の頂部に対応する位置に
は、それぞれ、所定幅のスリット5a,5b,5cが形
成されている。
【0021】一方、各筆記要素3a,3b,3cは、上
記各保持孔4a,4b,4cに挿入可能な丸軸状を呈し
ており、しかも、筆先部の形態は問われない。すなわ
ち、この筆記要素3a,3b,3cは、ボールペン状の
筆先部を備えていてもよいしシャープペンシルの形態の
筆先部であってもよいし、あるいはフェルトペンの形態
であってもよい。筆記要素をシャープペンシルの形態と
する場合には、それ自体ノック機構を内蔵し、基端のノ
ックボタンを押圧することにより、芯が順次繰り出され
るような構造となっていることが必要である。上記本体
ボデー2との関連で各筆記要素3a,3b,3cに要求
される事項は、上記保持孔4a,4b,4cに無理なく
挿入することができ、その軸方向にある程度の摩擦力を
もってスライド可能に挿入することができるということ
である。
記各保持孔4a,4b,4cに挿入可能な丸軸状を呈し
ており、しかも、筆先部の形態は問われない。すなわ
ち、この筆記要素3a,3b,3cは、ボールペン状の
筆先部を備えていてもよいしシャープペンシルの形態の
筆先部であってもよいし、あるいはフェルトペンの形態
であってもよい。筆記要素をシャープペンシルの形態と
する場合には、それ自体ノック機構を内蔵し、基端のノ
ックボタンを押圧することにより、芯が順次繰り出され
るような構造となっていることが必要である。上記本体
ボデー2との関連で各筆記要素3a,3b,3cに要求
される事項は、上記保持孔4a,4b,4cに無理なく
挿入することができ、その軸方向にある程度の摩擦力を
もってスライド可能に挿入することができるということ
である。
【0022】上記各筆記要素3a,3b,3cの周面適
部には、上記スリット5a,5b,5cを介して本体ボ
デー2の外面に露出するスライドつまみ6a,6b,6
cが設けられる。すなわち、このスライドつまみ6a,
6b,6cは、上記各スリット5a,5b,5cに嵌合
して本体ボデー2の外面にいたるガイド突起7と、この
ガイド突起部7の先端において幅広状に形成したつまみ
部8を備える、横断面略きのこ状を呈している。上記つ
まみ部8の表面には、使用者の指に対するすべりを防止
するために、凹凸を形成しておくのが好ましい。
部には、上記スリット5a,5b,5cを介して本体ボ
デー2の外面に露出するスライドつまみ6a,6b,6
cが設けられる。すなわち、このスライドつまみ6a,
6b,6cは、上記各スリット5a,5b,5cに嵌合
して本体ボデー2の外面にいたるガイド突起7と、この
ガイド突起部7の先端において幅広状に形成したつまみ
部8を備える、横断面略きのこ状を呈している。上記つ
まみ部8の表面には、使用者の指に対するすべりを防止
するために、凹凸を形成しておくのが好ましい。
【0023】上記スライドつまみ6a,6b,6cと、
上記スリット5a,5b,5cとの間には、各筆記要素
3a,3b,3cをその筆先部が本体ボデー2の先端か
ら突出する位置と、筆先部が上記本体ボデー2の先端か
ら没入する収納位置において、一定の係止力をもって軸
方向のスライド移動を阻止できる係止手段が設けられ
る。本例においては、図3に示すように、各スライドつ
まみ6a,6b,6cのガイド突起7の両側面に凸部9
を形成するとともに、各スリット5a,5b,5cの各
内壁に、上記凸部9が係合しうる凹部10を形成してい
る。この凹部10は、各スリットにおいて、その軸方向
の二箇所に設けるべきことはいうまでもない。すなわ
ち、上記凸部9が本体ボデー2の先端側の凹部10に係
合しているとき、その筆記要素が先端筆先部が本体ボデ
ー2の先端から突出し、上記凸部9が基端側の凹部10
に係合しているとき、筆記要素の先端筆先部が本体ボデ
ー2の先端から没入する位置をとるようにするのであ
る。
上記スリット5a,5b,5cとの間には、各筆記要素
3a,3b,3cをその筆先部が本体ボデー2の先端か
ら突出する位置と、筆先部が上記本体ボデー2の先端か
ら没入する収納位置において、一定の係止力をもって軸
方向のスライド移動を阻止できる係止手段が設けられ
る。本例においては、図3に示すように、各スライドつ
まみ6a,6b,6cのガイド突起7の両側面に凸部9
を形成するとともに、各スリット5a,5b,5cの各
内壁に、上記凸部9が係合しうる凹部10を形成してい
る。この凹部10は、各スリットにおいて、その軸方向
の二箇所に設けるべきことはいうまでもない。すなわ
ち、上記凸部9が本体ボデー2の先端側の凹部10に係
合しているとき、その筆記要素が先端筆先部が本体ボデ
ー2の先端から突出し、上記凸部9が基端側の凹部10
に係合しているとき、筆記要素の先端筆先部が本体ボデ
ー2の先端から没入する位置をとるようにするのであ
る。
【0024】本体ボデー2は、上記のように樹脂によっ
て形成されていることから、上記スリット5a,5b,
5cの幅を広げようとする外力が作用すると、このスリ
ット5a,5b,5cのすきまが弾性的に拡開する。し
たがって、上記スライドつまみ6a,6b,6cを本体
ボデー2の軸方向に押すように操作することにより、上
記凹部10に嵌入している凸部9がスリットの幅を広げ
るようにしながら上記凹部から離脱し、そのままスライ
ドつまみを押しつづけて、凸部9が他方の凹部10に対
応して位置づけさせられた時点において、上記スリット
5a,5b,5cがその広げられたすきまを縮めようと
する弾性力の作用により、上記凸部9が節度感をもって
上記凹部10に嵌入する。
て形成されていることから、上記スリット5a,5b,
5cの幅を広げようとする外力が作用すると、このスリ
ット5a,5b,5cのすきまが弾性的に拡開する。し
たがって、上記スライドつまみ6a,6b,6cを本体
ボデー2の軸方向に押すように操作することにより、上
記凹部10に嵌入している凸部9がスリットの幅を広げ
るようにしながら上記凹部から離脱し、そのままスライ
ドつまみを押しつづけて、凸部9が他方の凹部10に対
応して位置づけさせられた時点において、上記スリット
5a,5b,5cがその広げられたすきまを縮めようと
する弾性力の作用により、上記凸部9が節度感をもって
上記凹部10に嵌入する。
【0025】各筆記要素3a,3b,3cがその筆先部
が突出している状態においても、またその筆先部が没入
している状態においても、スライドつまみの凸部9がス
リットの凹部10に弾性嵌入していることにより各筆記
要素3a,3b,3cが不用意に軸方向にずれ動くこと
が阻止される。上記凸部9と上記凹部10との係合によ
る筆記要素3a,3b,3cに対する軸方向動の阻止力
は、保持孔4a,4b,4cの内周面と各筆記要素3
a,3b,3cの外周面との間に生じる摩擦力との総合
的な阻止力により、筆記状態においてこの筆記具1を筆
記対象たる紙面に押しつけようとする通常の力によって
は不用意に各筆記要素3a,3b,3cが本体ボデー2
に対して引っ込むことのないように設定される。
が突出している状態においても、またその筆先部が没入
している状態においても、スライドつまみの凸部9がス
リットの凹部10に弾性嵌入していることにより各筆記
要素3a,3b,3cが不用意に軸方向にずれ動くこと
が阻止される。上記凸部9と上記凹部10との係合によ
る筆記要素3a,3b,3cに対する軸方向動の阻止力
は、保持孔4a,4b,4cの内周面と各筆記要素3
a,3b,3cの外周面との間に生じる摩擦力との総合
的な阻止力により、筆記状態においてこの筆記具1を筆
記対象たる紙面に押しつけようとする通常の力によって
は不用意に各筆記要素3a,3b,3cが本体ボデー2
に対して引っ込むことのないように設定される。
【0026】次に、上記の実施例にかかる筆記具1の使
用方法を説明する。筆記具として使用しないとき、各筆
記要素3a,3b,3cは、全てその筆先部が本体ボデ
ー2の内部に没入するように退避させておく。この退避
状態は、各筆記要素のガイド突起7の凸部9が各スリッ
ト5a,5b,5cに設けた凹部10のうち、本体ボデ
ーの基端側の凹部10に係合することによって保持され
る。
用方法を説明する。筆記具として使用しないとき、各筆
記要素3a,3b,3cは、全てその筆先部が本体ボデ
ー2の内部に没入するように退避させておく。この退避
状態は、各筆記要素のガイド突起7の凸部9が各スリッ
ト5a,5b,5cに設けた凹部10のうち、本体ボデ
ーの基端側の凹部10に係合することによって保持され
る。
【0027】次に、筆記具として使用する場合には、3
本の筆記要素3a,3b,3cのうち、所望の筆記要素
のみを上記スライドつまみを押すことにより、または後
端部を押すことにより前進させ、その先端筆先部を本体
ボデー2の先端から突出させる。この状態においても、
ガイド突起7の凸部9が、スリットに設けた凹部10に
係合しうることにより、突出状態が保持される。そし
て、図4に示すように、筆記に用いる筆記要素すなわち
本体ボデー2の先端から筆先部が突出する筆記要素と対
応する頂部を挟む二面にそれぞれ書き手の親指aと人差
し指bを当てがうようにして筆記具1を把持する。
本の筆記要素3a,3b,3cのうち、所望の筆記要素
のみを上記スライドつまみを押すことにより、または後
端部を押すことにより前進させ、その先端筆先部を本体
ボデー2の先端から突出させる。この状態においても、
ガイド突起7の凸部9が、スリットに設けた凹部10に
係合しうることにより、突出状態が保持される。そし
て、図4に示すように、筆記に用いる筆記要素すなわち
本体ボデー2の先端から筆先部が突出する筆記要素と対
応する頂部を挟む二面にそれぞれ書き手の親指aと人差
し指bを当てがうようにして筆記具1を把持する。
【0028】図4に示されているように、筆記状態にあ
る筆記要素3aは、本体ボデー2を把持する書き手の親
指aに近接するようにして本体ボデー2の中心軸線から
偏位しているので、その筆先部が書き手の親指aによっ
て隠れてしまうということはなく、視認しやすい状態と
なる。また、人差し指bの軸線Laが、筆先部近傍におい
て上記筆記要素3aの軸心Lbに対して平面視において交
差するようになるので、人差し指bによって筆記具1を
筆記対象たる紙面に押しつけようとする力が効果的に筆
記要素3aの筆先部に伝達され、また、上記人差し指b
による押し下げ力が筆記要素3aの筆先部を中心とする
モーメントを発生させることがなくなる。
る筆記要素3aは、本体ボデー2を把持する書き手の親
指aに近接するようにして本体ボデー2の中心軸線から
偏位しているので、その筆先部が書き手の親指aによっ
て隠れてしまうということはなく、視認しやすい状態と
なる。また、人差し指bの軸線Laが、筆先部近傍におい
て上記筆記要素3aの軸心Lbに対して平面視において交
差するようになるので、人差し指bによって筆記具1を
筆記対象たる紙面に押しつけようとする力が効果的に筆
記要素3aの筆先部に伝達され、また、上記人差し指b
による押し下げ力が筆記要素3aの筆先部を中心とする
モーメントを発生させることがなくなる。
【0029】したがって、本例の筆記具1は、筆記要素
3aの筆先部が視認しやすいがゆえに筆記具1のコント
ロールが容易で書きやすく、また、人差し指による下方
押しつけ力が効果的に伝達され、また筆記具1が回転モ
ーメントによって揺れ動くことがないゆえに書きやす
い。他の筆記要素3b,3cを用いて筆記を行う場合に
おいても、上記と同様の方法によって筆記を行うことが
できる。また、筆記要素3a,3b,3cのうち2つ以
上をその筆先部が突出する筆記状態とし、そして、本体
ボデー2を回転させることによって即座に筆記要素を変
えて筆記を続けることも可能である。この場合において
も、上述の書きやすさは、各筆記要素について当てはま
る。
3aの筆先部が視認しやすいがゆえに筆記具1のコント
ロールが容易で書きやすく、また、人差し指による下方
押しつけ力が効果的に伝達され、また筆記具1が回転モ
ーメントによって揺れ動くことがないゆえに書きやす
い。他の筆記要素3b,3cを用いて筆記を行う場合に
おいても、上記と同様の方法によって筆記を行うことが
できる。また、筆記要素3a,3b,3cのうち2つ以
上をその筆先部が突出する筆記状態とし、そして、本体
ボデー2を回転させることによって即座に筆記要素を変
えて筆記を続けることも可能である。この場合において
も、上述の書きやすさは、各筆記要素について当てはま
る。
【0030】図5ないし図8は、本願考案の筆記具の他
の構成例を示す。この例においては、各筆記要素3a,
3b,3cは、本体ボデー2の外周に付属させられてい
る。上記本体ボデー2は、断面において中心部から3個
所の支壁2a,2b,2cが等間隔で延出するような形
態となっており、軸方向に所定の長さを有する。各支壁
2a,2b,2cが挟む内面は、略円弧内面状となって
おり、この内面形態は、各筆記要素3a,3b,3cの
側面の一部外面形状と対応している。
の構成例を示す。この例においては、各筆記要素3a,
3b,3cは、本体ボデー2の外周に付属させられてい
る。上記本体ボデー2は、断面において中心部から3個
所の支壁2a,2b,2cが等間隔で延出するような形
態となっており、軸方向に所定の長さを有する。各支壁
2a,2b,2cが挟む内面は、略円弧内面状となって
おり、この内面形態は、各筆記要素3a,3b,3cの
側面の一部外面形状と対応している。
【0031】すなわち、上記各筆記要素3a,3b,3
cは、上記本体ボデー2に形成した円弧内面状の支持面
と対応した円弧外面状の側壁部を有する全体として断面
略3角形状となっており、円弧外面状の側壁部が上記本
体ボデー2の各円弧内面状の保持壁に対応するようにし
て組み合わせると、図6に示すように、本体ボデー2と
これに付属する筆記要素3a,3b,3cが協働して略
三角形状の断面を構成するようになっている。
cは、上記本体ボデー2に形成した円弧内面状の支持面
と対応した円弧外面状の側壁部を有する全体として断面
略3角形状となっており、円弧外面状の側壁部が上記本
体ボデー2の各円弧内面状の保持壁に対応するようにし
て組み合わせると、図6に示すように、本体ボデー2と
これに付属する筆記要素3a,3b,3cが協働して略
三角形状の断面を構成するようになっている。
【0032】各筆記要素3a,3b,3cは、図5に示
すように、それぞれ、先端部に、筆先部を覆うキャップ
11が取付けられている。また、このキャップ11は、
筆記要素の先端から取り外した場合、図8に示されるよ
うに、各筆記要素3a,3b,3cの基端側に嵌着させ
てこれに付属させることができるようになっている。
すように、それぞれ、先端部に、筆先部を覆うキャップ
11が取付けられている。また、このキャップ11は、
筆記要素の先端から取り外した場合、図8に示されるよ
うに、各筆記要素3a,3b,3cの基端側に嵌着させ
てこれに付属させることができるようになっている。
【0033】上記各筆記要素3a,3b,3cは、次の
ようにして、本体ボデー2に対して非分離的かつ軸方向
スライド可能に付属させられる。すなわち、図6および
図7に表れているように、本体ボデー2側の各円弧内面
状の保持面に、軸方向に延びるガイド突条12が形成さ
れる一方、各筆記要素3a,3b,3cの円弧外面状の
側面には、上記ガイド突条12をスライド収納するガイ
ド溝13が軸方向に形成されている。上記ガイド突条1
2の断面は、図6に詳示するように、基部に対して先端
部が幅広となるように形成され、一方、上記ガイド溝1
3の断面は、開口部に比較して底部が幅広状となるよう
に形成されている。したがって、これらガイド突条12
とガイド溝13が互いに嵌合した状態においては、各筆
記要素3a,3b,3cは、本体ボデー2に対してその
軸方向にスライドしうるが、本体ボデー2に対して軸直
角方向には、離脱できないことになる。
ようにして、本体ボデー2に対して非分離的かつ軸方向
スライド可能に付属させられる。すなわち、図6および
図7に表れているように、本体ボデー2側の各円弧内面
状の保持面に、軸方向に延びるガイド突条12が形成さ
れる一方、各筆記要素3a,3b,3cの円弧外面状の
側面には、上記ガイド突条12をスライド収納するガイ
ド溝13が軸方向に形成されている。上記ガイド突条1
2の断面は、図6に詳示するように、基部に対して先端
部が幅広となるように形成され、一方、上記ガイド溝1
3の断面は、開口部に比較して底部が幅広状となるよう
に形成されている。したがって、これらガイド突条12
とガイド溝13が互いに嵌合した状態においては、各筆
記要素3a,3b,3cは、本体ボデー2に対してその
軸方向にスライドしうるが、本体ボデー2に対して軸直
角方向には、離脱できないことになる。
【0034】なお、上記ガイド突条12に対するガイド
溝13の嵌合強度は、各筆記要素3a,3b,3cが、
ある程度の摩擦力を有しながらスライドできるように設
定されるのがよい。
溝13の嵌合強度は、各筆記要素3a,3b,3cが、
ある程度の摩擦力を有しながらスライドできるように設
定されるのがよい。
【0035】さらに、この例においては、本体ボデー2
に対して各筆記要素3a,3b,3cが、その筆先部が
本体ボデー2から突出する筆記状態と、筆先部が本体ボ
デー2から没入する収納状態とにおいて、一定の係止力
をもって保持される、位置決め機構が設けられている。
に対して各筆記要素3a,3b,3cが、その筆先部が
本体ボデー2から突出する筆記状態と、筆先部が本体ボ
デー2から没入する収納状態とにおいて、一定の係止力
をもって保持される、位置決め機構が設けられている。
【0036】すなわち、上記ガイド突条12には、図7
に示すようにその側壁部に凸部9が設けられる一方、ガ
イド溝13の内側壁には、上記凸部9が弾性嵌入しうる
凹部10が軸方向に二箇所設けられている。上記凸部9
が上記凹部10に係合している状態においては、筆記要
素3a,3b,3cを軸方向に動かせようとする外力に
対し、一定の阻止力が作用する。このスライド阻止力と
ガイド突条12とガイド溝13との間に与える摩擦力と
の総合的な阻止力は、この筆記具1を把持して一つの筆
記要素の筆先部を筆記対象たる紙面に押しつける通常の
力に対抗して、筆記要素が不用意に本体ボデー2の基端
側に没入することがない程度に設定される。
に示すようにその側壁部に凸部9が設けられる一方、ガ
イド溝13の内側壁には、上記凸部9が弾性嵌入しうる
凹部10が軸方向に二箇所設けられている。上記凸部9
が上記凹部10に係合している状態においては、筆記要
素3a,3b,3cを軸方向に動かせようとする外力に
対し、一定の阻止力が作用する。このスライド阻止力と
ガイド突条12とガイド溝13との間に与える摩擦力と
の総合的な阻止力は、この筆記具1を把持して一つの筆
記要素の筆先部を筆記対象たる紙面に押しつける通常の
力に対抗して、筆記要素が不用意に本体ボデー2の基端
側に没入することがない程度に設定される。
【0037】次に、本例の筆記具1の使用方法を説明す
る。筆記具として使用しない状態においては、図5に示
すように、各筆記要素3a,3b,3cは、全てその筆
先部(キャップ部11)が本体ボデー2の先端から没入
するように位置させられている。この状態において、本
体ボデー側のガイド突条12に設けた凸部9が、各筆記
要素3a,3b,3c側に設けたガイド溝13の軸方向
二箇所の凹部10,10のうち、先端側の凹部に嵌入し
てその軸方向のずれを一定の保持力によって阻止してい
る。
る。筆記具として使用しない状態においては、図5に示
すように、各筆記要素3a,3b,3cは、全てその筆
先部(キャップ部11)が本体ボデー2の先端から没入
するように位置させられている。この状態において、本
体ボデー側のガイド突条12に設けた凸部9が、各筆記
要素3a,3b,3c側に設けたガイド溝13の軸方向
二箇所の凹部10,10のうち、先端側の凹部に嵌入し
てその軸方向のずれを一定の保持力によって阻止してい
る。
【0038】次に所望の筆記要素をその基端を押すなど
することにより、図8に示すように、その筆先部(キャ
ップ部11)が上記本体ボデー2の先端から突出するよ
うにスライドさせる。このとき、本体ボデー2側のガイ
ド突条12の凸部9は筆記要素側のガイド溝13の軸方
向二箇所の凹部10,10のうち、基端側の凹部10に
嵌入して、筆記要素の軸方向のずれを一定の保持力によ
って阻止している。
することにより、図8に示すように、その筆先部(キャ
ップ部11)が上記本体ボデー2の先端から突出するよ
うにスライドさせる。このとき、本体ボデー2側のガイ
ド突条12の凸部9は筆記要素側のガイド溝13の軸方
向二箇所の凹部10,10のうち、基端側の凹部10に
嵌入して、筆記要素の軸方向のずれを一定の保持力によ
って阻止している。
【0039】こうして筆記に供せられるべき筆記要素の
先端のキャップ11は、取り外されて図8に示すように
筆記要素の基端側に嵌着保持させる。こうして所望の筆
記要素の先端筆先部を本体ボデー2の先端から突出させ
られた筆記具は、図1ないし図4の例と同様にして用い
られる。すなわち、筆記に供せられる筆記要素と対応す
る三角形断面の頂部を挟む二辺に、書き手の親指aおよ
び人差し指bを添えるようにして保持して使用される。
先端のキャップ11は、取り外されて図8に示すように
筆記要素の基端側に嵌着保持させる。こうして所望の筆
記要素の先端筆先部を本体ボデー2の先端から突出させ
られた筆記具は、図1ないし図4の例と同様にして用い
られる。すなわち、筆記に供せられる筆記要素と対応す
る三角形断面の頂部を挟む二辺に、書き手の親指aおよ
び人差し指bを添えるようにして保持して使用される。
【0040】このとき、筆先部が書き手の親指aに隠れ
て見えにくくなることがないゆえに書きやすく、人差し
指bによる押圧力が効果的に筆先部に伝達され、かつ人
差し指bによる押圧力が筆記具1全体に回転モーメント
を与えることがないゆえに筆記状態が安定し、このよう
な総合的作用によって書きやすさが格段に改善されてい
る点は、上記図1ないし図4に示す例と同様である。
て見えにくくなることがないゆえに書きやすく、人差し
指bによる押圧力が効果的に筆先部に伝達され、かつ人
差し指bによる押圧力が筆記具1全体に回転モーメント
を与えることがないゆえに筆記状態が安定し、このよう
な総合的作用によって書きやすさが格段に改善されてい
る点は、上記図1ないし図4に示す例と同様である。
【0041】もちろん、本願考案は、図面に示した実施
例に限定されるものではない。
例に限定されるものではない。
【0042】たとえば、図示は省略するが、本体ボデー
2の内部に複数本の筆記要素を収容する場合、本体ボデ
ー2と各筆記要素との間に、いわゆるノック機構を介装
し、所望の筆記要素の基端を押し下げることにより、所
定量筆先部が本体ボデーから突出した状態で係止され、
再度この筆記要素の基端を押し下げると、上記係止が解
除されて、内蔵のバネの復帰力によってこの筆記要素が
元の収納状態に戻るというようにすることもできる。
2の内部に複数本の筆記要素を収容する場合、本体ボデ
ー2と各筆記要素との間に、いわゆるノック機構を介装
し、所望の筆記要素の基端を押し下げることにより、所
定量筆先部が本体ボデーから突出した状態で係止され、
再度この筆記要素の基端を押し下げると、上記係止が解
除されて、内蔵のバネの復帰力によってこの筆記要素が
元の収納状態に戻るというようにすることもできる。
【0043】さらに、実用新案登録請求の範囲および上
述の説明において各軸状筆記要素が本体ボデーに非分離
的に付属されられるとする、非分離的の意味は、各筆記
要素が本体ボデーに対して絶対に分離できないという意
味ではなく、各筆記要素が本体ボデーから分離した状態
で独立した筆記具として使用されることが前提されない
という意味である。たとえば、実施例において、本体ボ
デーに付属させられる各筆記要素は、交換のため、ある
いは修理のために軸方向に抜き取ることは可能である。
述の説明において各軸状筆記要素が本体ボデーに非分離
的に付属されられるとする、非分離的の意味は、各筆記
要素が本体ボデーに対して絶対に分離できないという意
味ではなく、各筆記要素が本体ボデーから分離した状態
で独立した筆記具として使用されることが前提されない
という意味である。たとえば、実施例において、本体ボ
デーに付属させられる各筆記要素は、交換のため、ある
いは修理のために軸方向に抜き取ることは可能である。
【0044】さらに軸状筆記要素の意味には、軸体の先
端に消しゴムを取付けたもの、あるいは先端部から修正
液がにじみ出るようにしたものも含まれる。このような
筆記要素を必要に応じて通常のボールペン等の筆記要素
と組合せて本願考案の筆記具を構成すると、消去や修正
をも含めた「筆記」作業がより合理的かつ能率的なもの
となる。
端に消しゴムを取付けたもの、あるいは先端部から修正
液がにじみ出るようにしたものも含まれる。このような
筆記要素を必要に応じて通常のボールペン等の筆記要素
と組合せて本願考案の筆記具を構成すると、消去や修正
をも含めた「筆記」作業がより合理的かつ能率的なもの
となる。
【図1】本願考案の筆記具の第一の実施例の全体斜視図
である。
である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図2のIII −III 線断面図である。
【図4】第一の実施例の使用状態説明図である。
【図5】本願考案の筆記具の第二の実施例の全体斜視図
である。
である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】図6のVII −VII 線断面図である。
【図8】第二の実施例の使用状態説明図である。
1 筆記具 2 本体ボデー 3a,3b,3c 筆記要素
Claims (2)
- 【請求項1】 略三角形の外周断面形状に形成された本
体ボデーと、この本体ボデーの内部に非分離的に付属さ
せられるとともに、上記本体ボデーにおける上記略三角
形の各頂部に対応する各側線の内側において上記本体ボ
デーの軸心に対して側方に偏位してそれぞれ配置され、
かつそれ自体所定の曲げ剛性をもった3本の軸状筆記要
素とを備え、各筆記要素は、上記本体ボデーに対し、筆
先部が所定量突出する筆記状態と、上記筆記状態より筆
先部が退避する収納状態との間を軸心方向にスライド可
能となっていることを特徴とする、筆記具。 - 【請求項2】 本体ボデーと、この本体ボデーの周囲に
非分離的に付属させられるとともに、それ自体所定の曲
げ剛性をもった3本の軸状筆記要素とを備え、各筆記要
素は、上記本体ボデーと協働して略三角形の外周断面形
状を形成するようにその断面形態が設定されるとともに
上記略三角形の各頂部に配置され、かつ、上記本体ボデ
ーに対し、筆先部が所定量突出する筆記状態と、上記筆
記状態より筆先部が退避する収納状態との間を軸心方向
にスライド可能となっていることを特徴とする、筆記
具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991012839U JPH0756229Y2 (ja) | 1991-02-14 | 1991-02-14 | 筆記具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991012839U JPH0756229Y2 (ja) | 1991-02-14 | 1991-02-14 | 筆記具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04102888U JPH04102888U (ja) | 1992-09-04 |
JPH0756229Y2 true JPH0756229Y2 (ja) | 1995-12-25 |
Family
ID=31747046
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991012839U Expired - Lifetime JPH0756229Y2 (ja) | 1991-02-14 | 1991-02-14 | 筆記具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0756229Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005246871A (ja) * | 2004-03-05 | 2005-09-15 | Kotobuki Insatsu Shiko Kk | 複合軸体保持具 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63212596A (ja) * | 1986-11-20 | 1988-09-05 | ヨーゼフ・クランペ | 筆記装置 |
JPH02146084U (ja) * | 1989-05-17 | 1990-12-11 | ||
JP2517761B2 (ja) * | 1989-06-07 | 1996-07-24 | 百能工業股▲ひん▼有限公司 | 筆記具 |
-
1991
- 1991-02-14 JP JP1991012839U patent/JPH0756229Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04102888U (ja) | 1992-09-04 |
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