JPH0686024B2 - アルミニウムクラッド鋼板の製造方法 - Google Patents
アルミニウムクラッド鋼板の製造方法Info
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- JPH0686024B2 JPH0686024B2 JP2055796A JP5579690A JPH0686024B2 JP H0686024 B2 JPH0686024 B2 JP H0686024B2 JP 2055796 A JP2055796 A JP 2055796A JP 5579690 A JP5579690 A JP 5579690A JP H0686024 B2 JPH0686024 B2 JP H0686024B2
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- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、熱間圧延接合法によりアルミニウムクラッド
鋼板を製造する方法に関するものである。
鋼板を製造する方法に関するものである。
(従来の技術及び解決しようとする課題) 鋼板にアルミニウム板をクラッドした、いわゆるアルミ
ニウムクラッド鋼板は、機械的性質、耐食性、電気的特
性等々の複合機能を有する金属材料として各種方面に使
用されつつあり、従来より、爆薬の爆発エネルギーを利
用して接着する爆発圧着法或いは圧延により圧着接合す
る圧延接合法等により製造されている。
ニウムクラッド鋼板は、機械的性質、耐食性、電気的特
性等々の複合機能を有する金属材料として各種方面に使
用されつつあり、従来より、爆薬の爆発エネルギーを利
用して接着する爆発圧着法或いは圧延により圧着接合す
る圧延接合法等により製造されている。
しかしながら、爆発圧着法は、製造コストが高く、低廉
なクラッド鋼板を製造するには不適当である。
なクラッド鋼板を製造するには不適当である。
一方、圧延接合法は、低廉なクラッド鋼板の製造に適し
ており、圧延ロールにて合せ材と母材を冷間圧接した
後、拡散焼鈍を施す方法や、両金属を加熱後に熱間圧延
する方法が主流である。
ており、圧延ロールにて合せ材と母材を冷間圧接した
後、拡散焼鈍を施す方法や、両金属を加熱後に熱間圧延
する方法が主流である。
しかし、前者の冷間圧延接合法では、接合の大圧下が必
要であり、圧延能力上の制約がある。一方、後者の熱間
圧延接合法によると、圧延時の圧下率を冷間圧延に比し
て大幅に低くできるという利点があるが、接合界面に酸
化皮膜が形成され易いため、接合強度の低下を生じがち
である。
要であり、圧延能力上の制約がある。一方、後者の熱間
圧延接合法によると、圧延時の圧下率を冷間圧延に比し
て大幅に低くできるという利点があるが、接合界面に酸
化皮膜が形成され易いため、接合強度の低下を生じがち
である。
また、後者の熱間圧延接合法のなかでも、ステンレス鋼
を母材とする場合、ステンレス鋼固有の表面性状(不働
態皮膜)を考慮して、ステンレス鋼側に予め純アルミニ
ウムを溶射で被覆し、該鋼と合せ材との組立て素材を加
熱後、熱間圧延する方法(特開平1-266981号)もある。
しかし、ステンレス鋼側の接合予定面を予め溶射被覆し
ても、接合予定面の酸化を完全には防止できないことの
みならず、溶射層の介在により、圧延ままでは、アルミ
ニウム板と鋼板が直接、金属接合できず、主に機械的結
合による接合になるため、高い接合強度を得ることは困
難であった。このため接合強度を高めるために更に拡散
焼鈍を要する等、コスト面でも問題があった。
を母材とする場合、ステンレス鋼固有の表面性状(不働
態皮膜)を考慮して、ステンレス鋼側に予め純アルミニ
ウムを溶射で被覆し、該鋼と合せ材との組立て素材を加
熱後、熱間圧延する方法(特開平1-266981号)もある。
しかし、ステンレス鋼側の接合予定面を予め溶射被覆し
ても、接合予定面の酸化を完全には防止できないことの
みならず、溶射層の介在により、圧延ままでは、アルミ
ニウム板と鋼板が直接、金属接合できず、主に機械的結
合による接合になるため、高い接合強度を得ることは困
難であった。このため接合強度を高めるために更に拡散
焼鈍を要する等、コスト面でも問題があった。
本発明は、後者の熱間圧延接合法に関する上記問題点を
解決し、接合性が良好で且つ高い剪断強さを付与できる
アルミニウムクラッド鋼板を安価に製造できる方法を提
供することを目的とするものである。
解決し、接合性が良好で且つ高い剪断強さを付与できる
アルミニウムクラッド鋼板を安価に製造できる方法を提
供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明者等は、良好な接合特
性を付与できる製造条件を見い出すべく鋭意研究を重ね
た結果、ここに本発明の製造方法を見い出したのであ
る。
性を付与できる製造条件を見い出すべく鋭意研究を重ね
た結果、ここに本発明の製造方法を見い出したのであ
る。
すなわち、本発明は、アルミニウム又はアルミニウム合
金を合せ材とし、炭素鋼又は低合金鋼を母材とするクラ
ッド鋼板を製造するに当り、母材の接合予定面に直接合
せ材を積層したコンポジットを、接合予定面が150℃超
え350℃以下になるように加熱した後、合せ材部の全圧
下率R(%)を上記温度T(℃)に応じて R≧−0.2T+90 の関係を満足するように圧下を加えると共に、圧延仕上
り温度を150℃以上とする条件で圧延することを特徴と
するアルミニウムクラッド鋼板の製造方法を要旨とする
ものである。
金を合せ材とし、炭素鋼又は低合金鋼を母材とするクラ
ッド鋼板を製造するに当り、母材の接合予定面に直接合
せ材を積層したコンポジットを、接合予定面が150℃超
え350℃以下になるように加熱した後、合せ材部の全圧
下率R(%)を上記温度T(℃)に応じて R≧−0.2T+90 の関係を満足するように圧下を加えると共に、圧延仕上
り温度を150℃以上とする条件で圧延することを特徴と
するアルミニウムクラッド鋼板の製造方法を要旨とする
ものである。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
(作用) 本発明の最も特徴とする点は、良好な超音波探傷による
接合性及び高い剪断強さを得るために、接合直前まで接
合予定面を清浄に保つこと、かつ、合せ材と母材鋼を金
属結合させるために必要な圧下率の圧下を施すこと、更
に、圧延により接合界面近傍の合せ材部を高強度化した
点にある。
接合性及び高い剪断強さを得るために、接合直前まで接
合予定面を清浄に保つこと、かつ、合せ材と母材鋼を金
属結合させるために必要な圧下率の圧下を施すこと、更
に、圧延により接合界面近傍の合せ材部を高強度化した
点にある。
(i)接合予定面を清浄に保つ方法としては、研磨等に
より母材鋼面を清浄とした後、加熱時における母材鋼の
酸化を抑制するために、接合予定面の温度を350℃以下
にすることが有効であることを見い出した。350℃超え
では接合界面において酸化が顕著になって、大きな圧下
率で圧延しても酸化皮膜が破壊されずに連続して残存す
るようになり、接合強度に悪影響を及ぼすので望ましく
ない。
より母材鋼面を清浄とした後、加熱時における母材鋼の
酸化を抑制するために、接合予定面の温度を350℃以下
にすることが有効であることを見い出した。350℃超え
では接合界面において酸化が顕著になって、大きな圧下
率で圧延しても酸化皮膜が破壊されずに連続して残存す
るようになり、接合強度に悪影響を及ぼすので望ましく
ない。
(ii)接合界面近傍の合せ材部を高強度化させるには、
アルミニウム又はアルミニウム合金の軟化焼鈍温度であ
る350〜400℃よりも低い温度範囲で圧延を行い、加工歪
みを合せ材中に付与させることが有効である。
アルミニウム又はアルミニウム合金の軟化焼鈍温度であ
る350〜400℃よりも低い温度範囲で圧延を行い、加工歪
みを合せ材中に付与させることが有効である。
これらの(i)及び(ii)の両観点より、加熱による接
合予定面の到達温度を350℃以下に限定する。但し、接
合予定面の到達温度が150℃以下では、母材鋼の酸化を
防止できるものの、圧延により、健全な接合性を得るこ
とができないため、望ましくない。
合予定面の到達温度を350℃以下に限定する。但し、接
合予定面の到達温度が150℃以下では、母材鋼の酸化を
防止できるものの、圧延により、健全な接合性を得るこ
とができないため、望ましくない。
したがって、加熱による接合予定面の到達温度は、150
超え350℃以下とする。
超え350℃以下とする。
なお、この加熱は、大気中で行っても、真空下又は還元
性若しくは不活性雰囲気において行ってもよい。後者の
態様による加熱の場合には、大気中に比べて、接合予定
面の酸化が抑制されるため、接合性が向上され、より高
い剪断強さを得ることができる。
性若しくは不活性雰囲気において行ってもよい。後者の
態様による加熱の場合には、大気中に比べて、接合予定
面の酸化が抑制されるため、接合性が向上され、より高
い剪断強さを得ることができる。
(iii)合せ材と母材を金属結合させるためには、それ
ぞれの金属の接合予定面の酸化皮膜を破壊させ、且つ接
合界面のミクロボイドを消滅させることが必要である。
すなわち、母材鋼の接合予定面に直接合せ材を積層する
が、両金属の接合予定面が上記温度150〜350℃に加熱さ
れている場合でも、高温側では酸化を完全に防止するこ
とはできず、薄い酸化皮膜が形成されてしまう。しかし
ながら、圧延時に所定の圧下率を選定することによっ
て、この程度の酸化皮膜は破壊させ、新生面を付与する
と共に接合予定界面のミクロボイドを消滅させることが
可能である。
ぞれの金属の接合予定面の酸化皮膜を破壊させ、且つ接
合界面のミクロボイドを消滅させることが必要である。
すなわち、母材鋼の接合予定面に直接合せ材を積層する
が、両金属の接合予定面が上記温度150〜350℃に加熱さ
れている場合でも、高温側では酸化を完全に防止するこ
とはできず、薄い酸化皮膜が形成されてしまう。しかし
ながら、圧延時に所定の圧下率を選定することによっ
て、この程度の酸化皮膜は破壊させ、新生面を付与する
と共に接合予定界面のミクロボイドを消滅させることが
可能である。
ここに基礎実験の一例を示す。まず、80番にグラインダ
ー研磨した後、ワイヤブラッシングを行って表面を清浄
にしたSS41(母材鋼)に、直接8mm厚のA1050P(アルミ
ニウム合せ材)を積層させた2層コンポジットを作製
し、種々の温度に加熱し、種々の圧下率で1パスの圧延
を行った。得られた圧延材について超音波探傷試験(JI
S G0601)及び接合界面のミクロ組織観察により接合性
評価を行った。ここで、合せ材の高温抵抗が母材鋼と大
幅に異なる金属−金属の組合せでは、変形抵抗の小さい
方の合せ材の変形量が接合性に大きく影響することに着
眼して、合せ材における圧下率を指標にして、接合性と
加熱温度による接合予定面の到達温度及び合せ材部にお
ける圧下率の関係を求めた。その結果を第1図に示す。
ー研磨した後、ワイヤブラッシングを行って表面を清浄
にしたSS41(母材鋼)に、直接8mm厚のA1050P(アルミ
ニウム合せ材)を積層させた2層コンポジットを作製
し、種々の温度に加熱し、種々の圧下率で1パスの圧延
を行った。得られた圧延材について超音波探傷試験(JI
S G0601)及び接合界面のミクロ組織観察により接合性
評価を行った。ここで、合せ材の高温抵抗が母材鋼と大
幅に異なる金属−金属の組合せでは、変形抵抗の小さい
方の合せ材の変形量が接合性に大きく影響することに着
眼して、合せ材における圧下率を指標にして、接合性と
加熱温度による接合予定面の到達温度及び合せ材部にお
ける圧下率の関係を求めた。その結果を第1図に示す。
第1図により、健全な接合性を得るには、上記に示す範
囲(150超え350℃以下)の接合予定面の温度に応じて、
合せ材部に以下の関係式 R≧−0.2T+90 ここで、R:合せ材の全圧下率(%) T:加熱による接合予定面の到達温度(℃) を満足するような圧下を加える必要があることがわか
る。
囲(150超え350℃以下)の接合予定面の温度に応じて、
合せ材部に以下の関係式 R≧−0.2T+90 ここで、R:合せ材の全圧下率(%) T:加熱による接合予定面の到達温度(℃) を満足するような圧下を加える必要があることがわか
る。
しかし、上記関係式を満たさない低温度で、低圧下率の
領域(図中、R=−0.2T+90の左下側)では、超音波探
傷試験で接合と判定されても接合界面に連続した酸化物
やミクロボイドが残存したり、更には非接合部が発生す
るので望ましくない。
領域(図中、R=−0.2T+90の左下側)では、超音波探
傷試験で接合と判定されても接合界面に連続した酸化物
やミクロボイドが残存したり、更には非接合部が発生す
るので望ましくない。
更に、圧延仕上り温度が150℃未満の温度では、圧延ま
まで、合せ材と母材鋼との金属接合による健全な接合性
を確保することが困難となるので、圧延仕上り温度を15
0℃以上とする必要がある。
まで、合せ材と母材鋼との金属接合による健全な接合性
を確保することが困難となるので、圧延仕上り温度を15
0℃以上とする必要がある。
なお、他の製造条件、例えば、アルミニウム又はアルミ
ニウム合金合せ材並びに母材である炭素鋼及び低合金鋼
の材質や寸法、積層態様(片面又は両面)等々について
は特に制限されない。
ニウム合金合せ材並びに母材である炭素鋼及び低合金鋼
の材質や寸法、積層態様(片面又は両面)等々について
は特に制限されない。
なお、鋼板に予め純アルミニウムを溶射等により被覆す
る方法は、本発明では対象としない。その理由は、本発
明法においては、アルミニウム板又はアルミニウム合金
板と炭素鋼板又は低合金鋼板を被覆材を介在させずに直
接、対向させた組立て素材とし、鋼板側の接合予定面の
酸化抑制及び合せ材の軟化抑制(加工歪みの付与)の点
から、合せ材の加熱温度を350℃以下とし、かつ、第1
図に示す合せ材部の圧下率範囲での圧下により、両材を
直接、金属接合させることができるので、合せ材単味と
同等の高い剪断強さを有するクラッド鋼板が得ることが
できるからであり、むしろ、被覆材を介在させることは
金属接合を阻害することにもなるためである。
る方法は、本発明では対象としない。その理由は、本発
明法においては、アルミニウム板又はアルミニウム合金
板と炭素鋼板又は低合金鋼板を被覆材を介在させずに直
接、対向させた組立て素材とし、鋼板側の接合予定面の
酸化抑制及び合せ材の軟化抑制(加工歪みの付与)の点
から、合せ材の加熱温度を350℃以下とし、かつ、第1
図に示す合せ材部の圧下率範囲での圧下により、両材を
直接、金属接合させることができるので、合せ材単味と
同等の高い剪断強さを有するクラッド鋼板が得ることが
できるからであり、むしろ、被覆材を介在させることは
金属接合を阻害することにもなるためである。
また、本発明では母材鋼として炭素鋼及び低合金鋼を対
象とするが、高合金鋼に属するステンレス鋼を対象とし
ない。ステンレス鋼は素材の段階で表面に強固な不働態
皮膜を有し、表面に破壊され易い黒皮を有する炭素鋼及
び低合金鋼とは異なるため、この表面性状が原因となっ
て、本発明法によっては不働態皮膜の生成防止及び破壊
が困難であり、また接合強度を高めるために圧延後に拡
散焼鈍などを必要とする等、経済的でない。
象とするが、高合金鋼に属するステンレス鋼を対象とし
ない。ステンレス鋼は素材の段階で表面に強固な不働態
皮膜を有し、表面に破壊され易い黒皮を有する炭素鋼及
び低合金鋼とは異なるため、この表面性状が原因となっ
て、本発明法によっては不働態皮膜の生成防止及び破壊
が困難であり、また接合強度を高めるために圧延後に拡
散焼鈍などを必要とする等、経済的でない。
次に本発明の実施例を示す。
(実施例) 以下に示す明細のアルミニウム板及び炭素鋼板を準備
し、アルミニウム板表面を80番にグラインダー研磨した
後、ワイヤブラッシングを行って清浄にした鋼板の片面
に直接配置したコンポジットを作製して、第1表に示す
条件で加熱し、圧延を実施した。
し、アルミニウム板表面を80番にグラインダー研磨した
後、ワイヤブラッシングを行って清浄にした鋼板の片面
に直接配置したコンポジットを作製して、第1表に示す
条件で加熱し、圧延を実施した。
炭素鋼板及びアルミニウム板の明細 炭素鋼板の材質:SS41 〃 寸法(mm):22t×340w×2500l アルミニウム板:A1050P、A1100P 〃 寸法(mm):8t×340w×2500l 得られた材料について、超音波探傷試験(JISG0601)に
よる接合性及び接合界面の剪断強さを調べた。その結果
を第1表に併記する。
よる接合性及び接合界面の剪断強さを調べた。その結果
を第1表に併記する。
第1表において、比較例No.3は、合せ材部の全圧下率R
が(−0.2T+90)以上を満足するが、加熱による接合予
定面の到達温度が350℃超えの例であり、比較例No.4
は、加熱による接合予定面の到達温度が350℃以下であ
るが、合せ材部における全圧下率Rが(−0.2T+90)を
下回る例であり、いずれにおいても、超音波探傷による
接合性は良好であるものの、剪断強さが低い。
が(−0.2T+90)以上を満足するが、加熱による接合予
定面の到達温度が350℃超えの例であり、比較例No.4
は、加熱による接合予定面の到達温度が350℃以下であ
るが、合せ材部における全圧下率Rが(−0.2T+90)を
下回る例であり、いずれにおいても、超音波探傷による
接合性は良好であるものの、剪断強さが低い。
比較例No.5は圧延仕上り温度が150℃を下回る場合であ
り、非接合部が発生した。
り、非接合部が発生した。
これに対して、本発明例は、いずれも非接合部は発生せ
ず、かつ、比較例に比べて高い剪断強さを示している。
本発明例の材料における接合界面のミクロ組織を観察し
たところ、いずれもミクロボイドの発生は認められなか
った。
ず、かつ、比較例に比べて高い剪断強さを示している。
本発明例の材料における接合界面のミクロ組織を観察し
たところ、いずれもミクロボイドの発生は認められなか
った。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明によれば、熱間圧延接合法
によるアルミニウムクラッド鋼板の製造において、良好
な接合性と高い剪断強さを付与することが可能であり、
しかも製造コストが低廉である。
によるアルミニウムクラッド鋼板の製造において、良好
な接合性と高い剪断強さを付与することが可能であり、
しかも製造コストが低廉である。
第1図は接合性と加熱による接合予定面の到達温度及び
合せ材部の圧下率の関係を示す図である。
合せ材部の圧下率の関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−266981(JP,A) 特開 昭63−303687(JP,A) 特開 昭63−157774(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】アルミニウム又はアルミニウム合金を合せ
材とし、炭素鋼又は低合金鋼を母材とするクラッド鋼板
を製造するに当り、母材の接合予定面に直接合せ材を積
層したコンポジットを、接合予定面が150℃超え350℃以
下になるように加熱した後、合せ材部の全圧下率R
(%)を上記温度T(℃)に応じて R≧−0.2T+90 の関係を満足するように圧下を加えると共に、圧延仕上
り温度を150℃以上とする条件で圧延することを特徴と
するアルミニウムクラッド鋼板の製造方法。 - 【請求項2】前記コンポジットの接合予定面の加熱を真
空、還元性又は不活性雰囲気において行う請求項1に記
載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2055796A JPH0686024B2 (ja) | 1990-03-07 | 1990-03-07 | アルミニウムクラッド鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2055796A JPH0686024B2 (ja) | 1990-03-07 | 1990-03-07 | アルミニウムクラッド鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03258471A JPH03258471A (ja) | 1991-11-18 |
JPH0686024B2 true JPH0686024B2 (ja) | 1994-11-02 |
Family
ID=13008876
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2055796A Expired - Lifetime JPH0686024B2 (ja) | 1990-03-07 | 1990-03-07 | アルミニウムクラッド鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0686024B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6381944B2 (ja) * | 2014-04-01 | 2018-08-29 | 東洋鋼鈑株式会社 | 金属積層材の製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01266981A (ja) * | 1988-04-20 | 1989-10-24 | Japan Steel Works Ltd:The | アルミニウム又はアルミニウム合金とステンレス鋼とからなる複合材の製造方法 |
-
1990
- 1990-03-07 JP JP2055796A patent/JPH0686024B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03258471A (ja) | 1991-11-18 |
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