JPH04294094A - El素子 - Google Patents
El素子Info
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- JPH04294094A JPH04294094A JP3060238A JP6023891A JPH04294094A JP H04294094 A JPH04294094 A JP H04294094A JP 3060238 A JP3060238 A JP 3060238A JP 6023891 A JP6023891 A JP 6023891A JP H04294094 A JPH04294094 A JP H04294094A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】〔発明の目的〕
【0002】
【産業上の利用分野】本発明はEL素子に係り、特に発
光効率を高め、製造工程を大幅に簡素化することが可能
なEL素子に関する。
光効率を高め、製造工程を大幅に簡素化することが可能
なEL素子に関する。
【0003】
【従来の技術】従来からEL素子の構造は種々提案され
ているが、その1つとして本発明者が特願平2−173
320号にて提案したカラー表示用EL素子の構造例に
ついて図5を参照しながら以下に説明する。
ているが、その1つとして本発明者が特願平2−173
320号にて提案したカラー表示用EL素子の構造例に
ついて図5を参照しながら以下に説明する。
【0004】図5に示すカラー表示用EL素子1は、少
なくとも一方が透明で対向して配置された一対の基板2
a,2b間に、電界で発光する発光層3を介在させ、こ
の発光層3の両主面にそれぞれバリア層4a,4bおよ
び絶縁層5a,5bを介して、互いに直交するようにス
トライプ状電極6a,6bを配置することによってマト
リックス表示が可能となるように構成され、さらに透明
な基板2bとその基板2b側のストライプ状電極6bと
の間にストライプ状色フィルタ7を配設することにより
前記発光層3が呈する発光スペクトルのうち所望のスペ
クトル範囲が取り出されるように構成されている。
なくとも一方が透明で対向して配置された一対の基板2
a,2b間に、電界で発光する発光層3を介在させ、こ
の発光層3の両主面にそれぞれバリア層4a,4bおよ
び絶縁層5a,5bを介して、互いに直交するようにス
トライプ状電極6a,6bを配置することによってマト
リックス表示が可能となるように構成され、さらに透明
な基板2bとその基板2b側のストライプ状電極6bと
の間にストライプ状色フィルタ7を配設することにより
前記発光層3が呈する発光スペクトルのうち所望のスペ
クトル範囲が取り出されるように構成されている。
【0005】また図5に示すようなフルカラー表示への
応用を目指したEL素子の発光層3は、各三原色に対応
する発光材料で形成したそれぞれの発光層を積層して形
成される。
応用を目指したEL素子の発光層3は、各三原色に対応
する発光材料で形成したそれぞれの発光層を積層して形
成される。
【0006】現在、最も有力な緑色用発光材料としては
、発光中心となるTbを、母体(マトリックス)として
のZnS中にドープしたZnS:Tbが実用化されてい
る。また青色発光材料としてはSrS:Ce、赤色発光
材料としてはCaS:Euなどが採用されている。そし
てフルカラー表示を目的として発光色を白色とするEL
素子においては、ZnSと上記のようなアルカリ土類金
属硫化物をそれぞれ母体にした蛍光体の薄膜を三層に積
層して発光層3が形成される。
、発光中心となるTbを、母体(マトリックス)として
のZnS中にドープしたZnS:Tbが実用化されてい
る。また青色発光材料としてはSrS:Ce、赤色発光
材料としてはCaS:Euなどが採用されている。そし
てフルカラー表示を目的として発光色を白色とするEL
素子においては、ZnSと上記のようなアルカリ土類金
属硫化物をそれぞれ母体にした蛍光体の薄膜を三層に積
層して発光層3が形成される。
【0007】発光層3の両面には、バリア層4a,4b
を介して絶縁層5a,5bがそれぞれ形成され、この絶
縁層を構成する材料としては、従来のモノクロTFEL
と同様に、絶縁破壊電圧が大きな金属の酸化物、例えば
Ta2 O5 ,Y2 O3 またはAl2 O3 な
どが使用される。
を介して絶縁層5a,5bがそれぞれ形成され、この絶
縁層を構成する材料としては、従来のモノクロTFEL
と同様に、絶縁破壊電圧が大きな金属の酸化物、例えば
Ta2 O5 ,Y2 O3 またはAl2 O3 な
どが使用される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな発光材料で形成した発光層および絶縁層を積層して
形成されるEL素子においては、ある種の発光層と絶縁
層との反応が著しいため、特別な配慮が必要とされてい
た。すなわち各種の発光材料のうち、SrSおよびCa
S等のアルカリ土類金属硫化物は潮解性を有する等、化
学的に不安定な性質を有し、さらに酸化物で形成した絶
縁層と反応し易い性質を有する、そのため、製造当初の
発光層の化学量論的組成が経時的に変化し、EL素子の
信頼性が著しく低下する問題点がある。このため発光層
3と酸化物製の絶縁層5a,5bとの間に、両層と反応
しない物質、例えばZnS、AlNまたはSiの窒化物
等で形成したバリア層4a,4bを配設することが必須
となっていた。
うな発光材料で形成した発光層および絶縁層を積層して
形成されるEL素子においては、ある種の発光層と絶縁
層との反応が著しいため、特別な配慮が必要とされてい
た。すなわち各種の発光材料のうち、SrSおよびCa
S等のアルカリ土類金属硫化物は潮解性を有する等、化
学的に不安定な性質を有し、さらに酸化物で形成した絶
縁層と反応し易い性質を有する、そのため、製造当初の
発光層の化学量論的組成が経時的に変化し、EL素子の
信頼性が著しく低下する問題点がある。このため発光層
3と酸化物製の絶縁層5a,5bとの間に、両層と反応
しない物質、例えばZnS、AlNまたはSiの窒化物
等で形成したバリア層4a,4bを配設することが必須
となっていた。
【0009】このバリア層4a,4bを配設することは
EL素子の性能および製造工数に大きな影響を及ぼす。 すなわち、外部からEL素子への印加電圧を一定とした
場合、このバリア層は電界形成の抵抗として作用し、発
光層に形成される有効電界を低下せしめる。その結果、
EL素子の主要性能である発光効率および発光開始電圧
に直接的に悪影響を及ぼすことになる。
EL素子の性能および製造工数に大きな影響を及ぼす。 すなわち、外部からEL素子への印加電圧を一定とした
場合、このバリア層は電界形成の抵抗として作用し、発
光層に形成される有効電界を低下せしめる。その結果、
EL素子の主要性能である発光効率および発光開始電圧
に直接的に悪影響を及ぼすことになる。
【0010】一方、発光層の両面にバリア層を形成する
ことは、積層する全層数の増大を招き、製造プロセスの
煩雑化と製造コストの上昇を招くという問題点がある。
ことは、積層する全層数の増大を招き、製造プロセスの
煩雑化と製造コストの上昇を招くという問題点がある。
【0011】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたものであり、発光効率を高め、製造工程を大幅に
簡素化することが可能であり、バリア層を設けることを
不要にしたEL素子を提供することを目的とする。 〔発明の構成〕
されたものであり、発光効率を高め、製造工程を大幅に
簡素化することが可能であり、バリア層を設けることを
不要にしたEL素子を提供することを目的とする。 〔発明の構成〕
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、本発明に係るEL素子は、少なくとも一方が透明で対
向して配置された一対の基板間に電界で発光する発光層
を介在させ、この発光層の両主面に絶縁層を介して電極
を配置したEL素子において、上記発光層がZnSおよ
びアルカリ土類金属硫化物をそれぞれ母材とする複数の
蛍光体薄膜を積層して形成され、上記ZnSを母材とす
る蛍光体薄膜が、発光層の両主面に配置された絶縁層に
それぞれ直接に接するように配置されたことを特徴とす
る。
、本発明に係るEL素子は、少なくとも一方が透明で対
向して配置された一対の基板間に電界で発光する発光層
を介在させ、この発光層の両主面に絶縁層を介して電極
を配置したEL素子において、上記発光層がZnSおよ
びアルカリ土類金属硫化物をそれぞれ母材とする複数の
蛍光体薄膜を積層して形成され、上記ZnSを母材とす
る蛍光体薄膜が、発光層の両主面に配置された絶縁層に
それぞれ直接に接するように配置されたことを特徴とす
る。
【0013】
【作用】上記構成に係るEL素子によれば、発光層の両
主面に配置された絶縁層に、絶縁層と反応しないZnS
を母体とする蛍光体薄膜が直接接するように配置され、
アルカリ土類金属硫化物を母体する蛍光体薄膜が絶縁層
から隔離される構造であるため、アルカリ土類金属硫化
物を母体する蛍光体薄膜の化学的安定性が維持される。 そのためEL素子の機能の経時変化がなく、素子の信頼
性を大幅に改善することができる。
主面に配置された絶縁層に、絶縁層と反応しないZnS
を母体とする蛍光体薄膜が直接接するように配置され、
アルカリ土類金属硫化物を母体する蛍光体薄膜が絶縁層
から隔離される構造であるため、アルカリ土類金属硫化
物を母体する蛍光体薄膜の化学的安定性が維持される。 そのためEL素子の機能の経時変化がなく、素子の信頼
性を大幅に改善することができる。
【0014】また絶縁層と、発光層との間にバリア層を
設ける必要がなくなるため、発光層全体の厚さを低減す
ることができ、発光層に形成する有効電界を増大化させ
ることができる。そして有効電界の増大化により、発光
効率の向上および発光開始電圧の低減等、EL素子の性
能向上に大きく寄与するとともに、バリア層の膜形成工
程を省略でき、EL素子の製造工程が簡略化され、製造
コストを大幅に低減することができる。
設ける必要がなくなるため、発光層全体の厚さを低減す
ることができ、発光層に形成する有効電界を増大化させ
ることができる。そして有効電界の増大化により、発光
効率の向上および発光開始電圧の低減等、EL素子の性
能向上に大きく寄与するとともに、バリア層の膜形成工
程を省略でき、EL素子の製造工程が簡略化され、製造
コストを大幅に低減することができる。
【0015】
【実施例】次に本発明の一実施例について添付図面を参
照して説明する。図1は本発明に係るEL素子の一実施
例を模式的に示す分解斜視図であり、特にカラー表示用
EL素子を例にとって説明する図である。また図2は図
1に示す発光層の構成例を示す斜視断面図である。
照して説明する。図1は本発明に係るEL素子の一実施
例を模式的に示す分解斜視図であり、特にカラー表示用
EL素子を例にとって説明する図である。また図2は図
1に示す発光層の構成例を示す斜視断面図である。
【0016】すなわち本実施例に係るカラー表示用EL
素子1aは、図1に示すように少なくとも一方が透明で
対向して配置された一対の基板21,23間に電界で発
光する発光層27を介在させ、この発光層27の両主面
にそれぞれ絶縁層25,26を介して互いに直交させて
ストライプ状電極24,28を配置したことによりマト
リックス表示が可能であり、かつ前記発光層27が呈す
る発光スペクトルのうち所望のスペクトル範囲を取り出
すためのストライプ状フィルタ22が、透明な基板21
とその基板側のストライプ状電極22との間に配設され
る一方、図2に示すように、上記発光層27がZnSお
よびアルカリ土類金属硫化物をそれぞれ母材とする複数
の蛍光体薄膜29a,29b,29c,29dを積層し
て形成されたカラー表示用EL素子1aにおいて、Zn
Sを母材とする蛍光体薄膜29a,29dが、発光層2
7の両主面に配置された絶縁層25,26にそれぞれ直
接に接するように配置されて構成される。
素子1aは、図1に示すように少なくとも一方が透明で
対向して配置された一対の基板21,23間に電界で発
光する発光層27を介在させ、この発光層27の両主面
にそれぞれ絶縁層25,26を介して互いに直交させて
ストライプ状電極24,28を配置したことによりマト
リックス表示が可能であり、かつ前記発光層27が呈す
る発光スペクトルのうち所望のスペクトル範囲を取り出
すためのストライプ状フィルタ22が、透明な基板21
とその基板側のストライプ状電極22との間に配設され
る一方、図2に示すように、上記発光層27がZnSお
よびアルカリ土類金属硫化物をそれぞれ母材とする複数
の蛍光体薄膜29a,29b,29c,29dを積層し
て形成されたカラー表示用EL素子1aにおいて、Zn
Sを母材とする蛍光体薄膜29a,29dが、発光層2
7の両主面に配置された絶縁層25,26にそれぞれ直
接に接するように配置されて構成される。
【0017】ここで基板21は透明な基板であり、この
透明基板21上には、三原色を個別に取り出すためのス
トライプ状色フィルタ22が一体的に配置される。スト
ライプ状色フィルタ22を構成する材料としては、無機
または有機であるを問わず、各三原色に適合する透過率
分布を有する材料が使用される。
透明基板21上には、三原色を個別に取り出すためのス
トライプ状色フィルタ22が一体的に配置される。スト
ライプ状色フィルタ22を構成する材料としては、無機
または有機であるを問わず、各三原色に適合する透過率
分布を有する材料が使用される。
【0018】一方、透明基板21を構成する材料として
は、一般にガラスが望ましい。しかし、ストライプ状色
フィルタ22の素材が有機物である場合や、コントラス
トを上げるために基板21を偏光板で形成する場合等に
おいては、透明プラスチック材を使用してもよい。
は、一般にガラスが望ましい。しかし、ストライプ状色
フィルタ22の素材が有機物である場合や、コントラス
トを上げるために基板21を偏光板で形成する場合等に
おいては、透明プラスチック材を使用してもよい。
【0019】また図1において透明基板21と対向する
、他方の基板23の下面には、高い反射率を有するスト
ライプ状電極(背面電極)24が配設されており、この
ストライプ状電極24の下側に、一対の絶縁層25,2
6に挟持された発光層27が設けられている。
、他方の基板23の下面には、高い反射率を有するスト
ライプ状電極(背面電極)24が配設されており、この
ストライプ状電極24の下側に、一対の絶縁層25,2
6に挟持された発光層27が設けられている。
【0020】そして発光層27の図中下側に、絶縁層2
6を介して上記ストライプ状電極(背面電極)24と直
交する方向に、他方のストライプ状電極(透明電極)2
8が設けられており、これらの直交するストライプ状電
極24,28によってマトリックス表示を可能としてい
る。
6を介して上記ストライプ状電極(背面電極)24と直
交する方向に、他方のストライプ状電極(透明電極)2
8が設けられており、これらの直交するストライプ状電
極24,28によってマトリックス表示を可能としてい
る。
【0021】ここで、発光層27は、三原色の個々の発
光色を呈する発光中心元素を母体中に混在させた複数種
類の蛍光体薄膜29a〜29dを積層して形成されてい
る。発光中心となる元素は、概ね、希土類元素から選択
される。
光色を呈する発光中心元素を母体中に混在させた複数種
類の蛍光体薄膜29a〜29dを積層して形成されてい
る。発光中心となる元素は、概ね、希土類元素から選択
される。
【0022】特に本発明においては、酸化物製の絶縁層
25,26に対する化学的安定性が優れたZnSを母体
として蛍光体薄膜29a,29dをそれぞれ絶縁層25
,26に直接接するように配置したことを特徴としてい
る。
25,26に対する化学的安定性が優れたZnSを母体
として蛍光体薄膜29a,29dをそれぞれ絶縁層25
,26に直接接するように配置したことを特徴としてい
る。
【0023】すなわち本発明者は絶縁層に対して化学的
安定性を有する蛍光体を種々検討した結果、ZnSを母
体とした蛍光体を発光層として他のモノクロ表示用のT
FEL(薄膜EL)に実装した場合に優れた安定性を発
揮するという知見を得て、上記の積層構造を採用した。
安定性を有する蛍光体を種々検討した結果、ZnSを母
体とした蛍光体を発光層として他のモノクロ表示用のT
FEL(薄膜EL)に実装した場合に優れた安定性を発
揮するという知見を得て、上記の積層構造を採用した。
【0024】一方、ストライプ状電極(透明電極)28
は、図1に示すようにその1本の幅をWD とし、また
ストライプ状色フィルタ22の1本の幅をWF とした
場合に、WD ≦WF の関係を満足するように形成さ
れている。さらに所望のスペクトル範囲を複数に分割し
て取り出す場合、それぞれのスペクトル範囲に対応する
ストライプ状色フィルタ22のピッチとストライプ状電
極(透明電極)28のピッチが等しくなるように形成さ
れている。
は、図1に示すようにその1本の幅をWD とし、また
ストライプ状色フィルタ22の1本の幅をWF とした
場合に、WD ≦WF の関係を満足するように形成さ
れている。さらに所望のスペクトル範囲を複数に分割し
て取り出す場合、それぞれのスペクトル範囲に対応する
ストライプ状色フィルタ22のピッチとストライプ状電
極(透明電極)28のピッチが等しくなるように形成さ
れている。
【0025】なお、対向する基板23は透明もしくは非
透明の基板であり、また対向基板23側に形成されたス
トライプ状電極24、絶縁層25,26、発光層27、
ストライプ状電極28から構成される部分は、通常の二
重絶縁型TFEL素子と同一構造を有しており、これら
は一体に構成されている。
透明の基板であり、また対向基板23側に形成されたス
トライプ状電極24、絶縁層25,26、発光層27、
ストライプ状電極28から構成される部分は、通常の二
重絶縁型TFEL素子と同一構造を有しており、これら
は一体に構成されている。
【0026】そして、ストライプ状色フィルタ22が一
体形成された透明基板21と、同様にストライプ状電極
24と絶縁層25,26と、発光層27とストライプ状
電極28とが一体化された対向基板23とが、それぞれ
膜形成面側で密着されて単一発光層の電界発光部が構成
され、交流電界で駆動されるカラー表示用のEL素子1
aが構成されている。
体形成された透明基板21と、同様にストライプ状電極
24と絶縁層25,26と、発光層27とストライプ状
電極28とが一体化された対向基板23とが、それぞれ
膜形成面側で密着されて単一発光層の電界発光部が構成
され、交流電界で駆動されるカラー表示用のEL素子1
aが構成されている。
【0027】また、上記密着面におけるストライプ状色
フィルタ22とストライプ状電極(透明電極)28とは
、平行にかつそれぞれ規則的に繰り返して対向するよう
に配置される。
フィルタ22とストライプ状電極(透明電極)28とは
、平行にかつそれぞれ規則的に繰り返して対向するよう
に配置される。
【0028】また、上記両基板21,23の密着面にT
FELの防湿のため、例えばシリコーンオイルのような
透明流体を介在させることは、信頼性の向上に有効であ
る。
FELの防湿のため、例えばシリコーンオイルのような
透明流体を介在させることは、信頼性の向上に有効であ
る。
【0029】次に、上記構成のEL素子の具体的構成例
とその評価結果について述べる。
とその評価結果について述べる。
【0030】図1において、対向基板23としてガラス
基板を用い、このガラス基板23上に厚さ120nmの
アルミニウム膜からなる背面電極24を被覆形成し、こ
れを幅2mmで、3mmピッチのストライプ状にパター
ニングした。次いで、この背面電極24上に厚さ470
nmのTa2 O5からなる第1の絶縁層25を被覆し
た。
基板を用い、このガラス基板23上に厚さ120nmの
アルミニウム膜からなる背面電極24を被覆形成し、こ
れを幅2mmで、3mmピッチのストライプ状にパター
ニングした。次いで、この背面電極24上に厚さ470
nmのTa2 O5からなる第1の絶縁層25を被覆し
た。
【0031】次に発光層27の構成例について、図2を
参照して説明する。図2は図1における発光層27を部
分的に拡大して示す斜視断面図である。
参照して説明する。図2は図1における発光層27を部
分的に拡大して示す斜視断面図である。
【0032】すなわちZnSを母体とし、緑色発光する
発光中心元素としてTbを3重量%ドープした厚さ15
0nmの蛍光体薄膜29aを絶縁層25の下面に形成し
た。次にSrSを母体とし、青緑色発光する発光中心元
素として、Ceを0.5重量%ドープした厚さ350n
mの蛍光体薄膜29bを上記蛍光体薄膜29aの下面に
形成し、さらにこの蛍光体薄膜29aの下面にCaSを
母体とし、赤色発光する発光中心元素としてEuを1重
量%ドープした厚さ300nmの蛍光体薄膜29cを形
成し、さらに蛍光体薄膜29aと同一の組成を有する蛍
光体薄膜29dを蛍光体薄膜29cの下面側に形成した
。
発光中心元素としてTbを3重量%ドープした厚さ15
0nmの蛍光体薄膜29aを絶縁層25の下面に形成し
た。次にSrSを母体とし、青緑色発光する発光中心元
素として、Ceを0.5重量%ドープした厚さ350n
mの蛍光体薄膜29bを上記蛍光体薄膜29aの下面に
形成し、さらにこの蛍光体薄膜29aの下面にCaSを
母体とし、赤色発光する発光中心元素としてEuを1重
量%ドープした厚さ300nmの蛍光体薄膜29cを形
成し、さらに蛍光体薄膜29aと同一の組成を有する蛍
光体薄膜29dを蛍光体薄膜29cの下面側に形成した
。
【0033】さらに上記蛍光体薄膜29dの下面に、厚
さ470nmのTa2 O5 からなる第2の絶縁層2
6を被覆し、この第2の絶縁層26の下面に、図1に示
すように、I.T.O.(インジウム−スズ酸化物)か
ら成る厚さ170nmの透明電極28を形成し、この透
明電極28が上記背面電極24と直交する方向に配列す
るように、2mm幅で、3mmピッチのストライプ状に
パターニングした。
さ470nmのTa2 O5 からなる第2の絶縁層2
6を被覆し、この第2の絶縁層26の下面に、図1に示
すように、I.T.O.(インジウム−スズ酸化物)か
ら成る厚さ170nmの透明電極28を形成し、この透
明電極28が上記背面電極24と直交する方向に配列す
るように、2mm幅で、3mmピッチのストライプ状に
パターニングした。
【0034】上記の各薄膜のうち、絶縁層25,26お
よび透明電極28はマグネトロンスパッタリング法によ
り形成する一方、他の薄膜は全て通常の二重絶縁型TF
EL素子の形成で実施される蒸着法によって形成した。
よび透明電極28はマグネトロンスパッタリング法によ
り形成する一方、他の薄膜は全て通常の二重絶縁型TF
EL素子の形成で実施される蒸着法によって形成した。
【0035】一方、透明基板21としてガラス基板を用
いて、このガラス基板21上へのストライプ状色フィル
タ22の形成は別プロセスで行なった。すなわち、緑、
青および赤の各フィルタを周期的繰返しでストライプ状
に設け、各フィルタの幅はいずれも3mmで互いに密接
させて形成した。
いて、このガラス基板21上へのストライプ状色フィル
タ22の形成は別プロセスで行なった。すなわち、緑、
青および赤の各フィルタを周期的繰返しでストライプ状
に設け、各フィルタの幅はいずれも3mmで互いに密接
させて形成した。
【0036】そして、上記ストライプ状のフィルタ22
および透明電極28を平行状態で対面させると共に、各
ピッチを合せながら、透明基板21と対向基板23とを
、この間隙にシリコーンオイルを介在させて密着させ、
カラー表示用EL素子1aを作製した。
および透明電極28を平行状態で対面させると共に、各
ピッチを合せながら、透明基板21と対向基板23とを
、この間隙にシリコーンオイルを介在させて密着させ、
カラー表示用EL素子1aを作製した。
【0037】このようにして得たカラー表示用EL素子
1aに対し、60Hz正弦波の交流電圧130Vrms
を電極間に印加して発光させ、フィルタ透過後の発光輝
度を測定した。その結果、緑色が62nt、青色が7n
tおよび赤色が15ntと、いずれも従来例と比較して
高い値であった。
1aに対し、60Hz正弦波の交流電圧130Vrms
を電極間に印加して発光させ、フィルタ透過後の発光輝
度を測定した。その結果、緑色が62nt、青色が7n
tおよび赤色が15ntと、いずれも従来例と比較して
高い値であった。
【0038】また、図3にストライプ状色フィルタ22
がない場合の発光スペクトルを示す。図4には、各フィ
ルタの分光透過率を示す。
がない場合の発光スペクトルを示す。図4には、各フィ
ルタの分光透過率を示す。
【0039】次に実施例に係るEL素子の安定性および
耐久性を確認するために、EL素子を500時間放置し
た後に、各薄膜の状態を観察したところ、各薄膜の外観
の変化はなく、また各発光色の輝度を測定した結果、放
置前後において顕著な差は求められなかった。
耐久性を確認するために、EL素子を500時間放置し
た後に、各薄膜の状態を観察したところ、各薄膜の外観
の変化はなく、また各発光色の輝度を測定した結果、放
置前後において顕著な差は求められなかった。
【0040】次にバリア層を有する従来のEL素子と特
性を比較するため、実施例と同様な積層構造に加えて、
Ta2 O5 製の絶縁層25とZnS:Tb製蛍光体
薄膜29aとの間およびTa2 O5 製の絶縁層26
とZnS:Tb製蛍光体薄膜29dとの間にそれぞれ厚
さ150nmのAlNから成るバリア層を介在させて比
較例のEL素子を作製した。
性を比較するため、実施例と同様な積層構造に加えて、
Ta2 O5 製の絶縁層25とZnS:Tb製蛍光体
薄膜29aとの間およびTa2 O5 製の絶縁層26
とZnS:Tb製蛍光体薄膜29dとの間にそれぞれ厚
さ150nmのAlNから成るバリア層を介在させて比
較例のEL素子を作製した。
【0041】作製した実施例および比較例のEL素子を
同一条件で動作せしめて特性を比較したところ、比較例
と比べて実施例のEL素子の発光効率は約18%向上す
るとともに、発光開始電圧は約37%低減され、本実施
例のEL素子の優れた特性を確認することができた。
同一条件で動作せしめて特性を比較したところ、比較例
と比べて実施例のEL素子の発光効率は約18%向上す
るとともに、発光開始電圧は約37%低減され、本実施
例のEL素子の優れた特性を確認することができた。
【0042】このように本実施例に係るカラー表示用E
L素子においては、現在最も有用性があるものの、化学
的安定性に欠けるアルカリ土類金属硫化物を母体とする
蛍光体薄膜を、特別なバリア層を介在させることなく積
層することが可能になり、長期間に亘って安定な発光層
を形成することができる。したがって、発光効率や発光
開始電圧等の性能が優れ信頼性が高く、かつ製造コスト
が低いカラー表示用EL素子を得ることができる。
L素子においては、現在最も有用性があるものの、化学
的安定性に欠けるアルカリ土類金属硫化物を母体とする
蛍光体薄膜を、特別なバリア層を介在させることなく積
層することが可能になり、長期間に亘って安定な発光層
を形成することができる。したがって、発光効率や発光
開始電圧等の性能が優れ信頼性が高く、かつ製造コスト
が低いカラー表示用EL素子を得ることができる。
【0043】なお実施例においては、カラー表示用EL
素子を例にとって説明したが、本発明はこれらに限定さ
れることはなく、互いに反応を起こし易い蛍光体薄膜と
絶縁層とを有するモノクロ表示用のEL素子にも同様に
適用することが可能である。
素子を例にとって説明したが、本発明はこれらに限定さ
れることはなく、互いに反応を起こし易い蛍光体薄膜と
絶縁層とを有するモノクロ表示用のEL素子にも同様に
適用することが可能である。
【0044】
【発明の効果】以上説明の通り本発明に係るEL素子に
よれば、発光層の両主面に配置された絶縁層に、絶縁層
と反応しないZnSを母体とする蛍光体薄膜が直接接す
るように配置され、アルカリ土類金属硫化物を母体する
蛍光体薄膜が絶縁層から隔離される構造であるため、ア
ルカリ土類金属硫化物を母体する蛍光体薄膜の化学的安
定性が維持される。そのためEL素子の機能の経時変化
がなく、素子の信頼性を大幅に改善することができる。
よれば、発光層の両主面に配置された絶縁層に、絶縁層
と反応しないZnSを母体とする蛍光体薄膜が直接接す
るように配置され、アルカリ土類金属硫化物を母体する
蛍光体薄膜が絶縁層から隔離される構造であるため、ア
ルカリ土類金属硫化物を母体する蛍光体薄膜の化学的安
定性が維持される。そのためEL素子の機能の経時変化
がなく、素子の信頼性を大幅に改善することができる。
【0045】また絶縁層と、発光層との間にバリア層を
設ける必要がなくなるため、TFELを積層した発光層
全体の厚さを低減することができ、発光層に形成する有
効電界を増大化させることができる。そして有効電界の
増大化により、発光効率の向上および発光開始電圧の低
減等、EL素子の性能向上に大きく寄与するとともに、
バリア層の膜形成工程を省略でき、EL素子の製造工程
が簡略化され、製造コストを大幅に低減することができ
る。
設ける必要がなくなるため、TFELを積層した発光層
全体の厚さを低減することができ、発光層に形成する有
効電界を増大化させることができる。そして有効電界の
増大化により、発光効率の向上および発光開始電圧の低
減等、EL素子の性能向上に大きく寄与するとともに、
バリア層の膜形成工程を省略でき、EL素子の製造工程
が簡略化され、製造コストを大幅に低減することができ
る。
【図1】本発明に係るEL素子の一実施例を模式的に示
す分解斜視図。
す分解斜視図。
【図2】図1に示す発光層の構成例を示す斜視断面図。
【図3】図1に示す構造を有するカラー表示用TFEL
素子の実施例における色フィルタがない場合の発光スペ
クトルを示すグラフ。
素子の実施例における色フィルタがない場合の発光スペ
クトルを示すグラフ。
【図4】図1に示す構造を有するカラー表示用TFEL
素子の実施例における色フィルタりの分光透過率を示す
グラフ。
素子の実施例における色フィルタりの分光透過率を示す
グラフ。
【図5】従来のカラー表示用EL素子の構造例を示す分
解斜視図。
解斜視図。
1,1a EL素子
2a,2b 基板
3 発光層
4a,4b バリア層
5a,5b 絶縁層
6a,6b ストライプ状電極
7 ストライプ状色フィルタ
21 基板(透明基板)
22 ストライプ状色フィルタ
23 基板
24 ストライプ状電極(背面電極)25 絶縁層
26 絶縁層
27 発光層
Claims (1)
- 【請求項1】 少なくとも一方が透明で対向して配置
された一対の基板間に電界で発光する発光層を介在させ
、この発光層の両主面に絶縁層を介して電極を配置した
EL素子において、上記発光層がZnSおよびアルカリ
土類金属硫化物をそれぞれ母材とする複数の蛍光体薄膜
を積層して形成され、上記ZnSを母材とする蛍光体薄
膜が、発光層の両主面に配置された絶縁層にそれぞれ直
接に接するように配置されたことを特徴とするEL素子
。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3060238A JPH04294094A (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | El素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3060238A JPH04294094A (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | El素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04294094A true JPH04294094A (ja) | 1992-10-19 |
Family
ID=13136398
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3060238A Pending JPH04294094A (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | El素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04294094A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006022052A1 (ja) * | 2004-08-24 | 2006-03-02 | Valios Co., Ltd. | 電界発光装置、及び、その製造方法、電界発光装置の駆動方法、並びに、電界発光装置の駆動回路、照明システム、操作パネル |
CN107606495A (zh) * | 2017-08-31 | 2018-01-19 | 张俭 | 电容场致发光冷光源及其制备方法 |
-
1991
- 1991-03-25 JP JP3060238A patent/JPH04294094A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006022052A1 (ja) * | 2004-08-24 | 2006-03-02 | Valios Co., Ltd. | 電界発光装置、及び、その製造方法、電界発光装置の駆動方法、並びに、電界発光装置の駆動回路、照明システム、操作パネル |
CN107606495A (zh) * | 2017-08-31 | 2018-01-19 | 张俭 | 电容场致发光冷光源及其制备方法 |
CN107606495B (zh) * | 2017-08-31 | 2020-03-10 | 张俭 | 电容场致发光冷光源及其制备方法 |
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