JPH0125848B2 - - Google Patents
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- JPH0125848B2 JPH0125848B2 JP55121478A JP12147880A JPH0125848B2 JP H0125848 B2 JPH0125848 B2 JP H0125848B2 JP 55121478 A JP55121478 A JP 55121478A JP 12147880 A JP12147880 A JP 12147880A JP H0125848 B2 JPH0125848 B2 JP H0125848B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pile
- tip
- mortar
- steel pipe
- piles
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Piles And Underground Anchors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、鋼管杭等の少なくとも先端部が鋼管
よりなる中空の杭、特に杭先端部にモルタルやセ
メントミルク等の固化材による根固め用球根部が
造成されて使用される杭に関し、杭先端部の内外
周に支圧用の凸起をそれぞれ杭軸心方向に位置を
ずれせて配設して、根固め用球根部の付着強度を
高め、モルタル等の破壊、剥離を防止し、杭先端
支持力の増大、安定を図るようにしたものであ
る。
よりなる中空の杭、特に杭先端部にモルタルやセ
メントミルク等の固化材による根固め用球根部が
造成されて使用される杭に関し、杭先端部の内外
周に支圧用の凸起をそれぞれ杭軸心方向に位置を
ずれせて配設して、根固め用球根部の付着強度を
高め、モルタル等の破壊、剥離を防止し、杭先端
支持力の増大、安定を図るようにしたものであ
る。
従来より、例えば鋼管杭を構築物の基礎杭とし
て無振動、無騒音工法で打設する場合等、いずれ
の工法においても、杭10の先端部11には第1
図のように根固め用のセメントミルク等を注入し
て固化するか、あるいは地盤土砂と一体に固化
し、杭先端支持力の発現、安定を図つている。こ
の場合、杭先端支持力は注入セメントミルク等の
固化後のコンクリートあるいはモルタル等の根固
め用球根部aの杭先端面における支圧、および杭
壁面と前記モルタル等の球根部aとの付着強度に
より左右される。
て無振動、無騒音工法で打設する場合等、いずれ
の工法においても、杭10の先端部11には第1
図のように根固め用のセメントミルク等を注入し
て固化するか、あるいは地盤土砂と一体に固化
し、杭先端支持力の発現、安定を図つている。こ
の場合、杭先端支持力は注入セメントミルク等の
固化後のコンクリートあるいはモルタル等の根固
め用球根部aの杭先端面における支圧、および杭
壁面と前記モルタル等の球根部aとの付着強度に
より左右される。
近年、上記のごとく杭を無振動、無騒音で施工
する工法において、杭10の先端支持力を増大す
る目的で、杭先端部に注入されるセメントミル
ク、モルタル等の固化材による根固め用球根部a
を、機械掘り、あるいはセメントミルクの高圧注
入等により、第2図のごとく杭径より大きく拡大
することが行なわれている。これは、モルタル等
の根固め用球根部aより上方部分での杭外周の側
圧に対する摩擦抵抗f1による杭周支持力Fと、
杭先端部における先端地盤の抵抗p、および根固
め用球根部a外周の側圧に対する摩擦抵抗f2に
よる杭先端支持力Pとにより構造物荷重Wを支え
るものである。
する工法において、杭10の先端支持力を増大す
る目的で、杭先端部に注入されるセメントミル
ク、モルタル等の固化材による根固め用球根部a
を、機械掘り、あるいはセメントミルクの高圧注
入等により、第2図のごとく杭径より大きく拡大
することが行なわれている。これは、モルタル等
の根固め用球根部aより上方部分での杭外周の側
圧に対する摩擦抵抗f1による杭周支持力Fと、
杭先端部における先端地盤の抵抗p、および根固
め用球根部a外周の側圧に対する摩擦抵抗f2に
よる杭先端支持力Pとにより構造物荷重Wを支え
るものである。
すなわち杭先端部にセメントミルク、モルタル
等の固化材を充填し根固めした基礎杭において、
上部構造物荷重がかかると、その荷重の一部は杭
周辺の摩擦力で支持されるが、一部は杭先端部へ
伝達される。
等の固化材を充填し根固めした基礎杭において、
上部構造物荷重がかかると、その荷重の一部は杭
周辺の摩擦力で支持されるが、一部は杭先端部へ
伝達される。
したがつて鋼管杭等の杭体からモルタル等の根
固め用球根部aへの荷重伝達が重要な要素とな
り、特に鋼管杭の場合には、杭体から球根部への
荷重伝達が良好に行なわれないと充分な先端支持
力が得られない。
固め用球根部aへの荷重伝達が重要な要素とな
り、特に鋼管杭の場合には、杭体から球根部への
荷重伝達が良好に行なわれないと充分な先端支持
力が得られない。
ところが、杭先端部に何等の対策もなされてい
ない鋼管杭にあつては、杭体から球根部への荷重
伝達が杭先端面での支圧と管壁とモルタル等の付
着によつて行なわれることになるが、一般に、コ
ンクリートやモルタル等の材料は、それぞれの圧
縮強度をKとすると、周囲が拘束された状態で圧
縮力がかかる場合の支圧強度は圧縮強度1.5〜2.0
倍程度、また鋼管杭との付着強度はK/100以下
とされ、鋼管壁との付着強度がきわめて弱いもの
であるから、荷重伝達時に前記付着が切れ易く、
しかも鋼管杭の肉厚も薄いために先端面での支圧
面積が不足し、鋼管杭等が杭先端のモルタル等の
みでは伝達される荷重を支えることができず、鋼
管杭が下部のモルタルa1等の部分にめり込んだ
り、このモルタルa1等の部分でせん断破壊を起
し(せん断面強度はK/10程度)、大きい支持力
を得ることができないものである。
ない鋼管杭にあつては、杭体から球根部への荷重
伝達が杭先端面での支圧と管壁とモルタル等の付
着によつて行なわれることになるが、一般に、コ
ンクリートやモルタル等の材料は、それぞれの圧
縮強度をKとすると、周囲が拘束された状態で圧
縮力がかかる場合の支圧強度は圧縮強度1.5〜2.0
倍程度、また鋼管杭との付着強度はK/100以下
とされ、鋼管壁との付着強度がきわめて弱いもの
であるから、荷重伝達時に前記付着が切れ易く、
しかも鋼管杭の肉厚も薄いために先端面での支圧
面積が不足し、鋼管杭等が杭先端のモルタル等の
みでは伝達される荷重を支えることができず、鋼
管杭が下部のモルタルa1等の部分にめり込んだ
り、このモルタルa1等の部分でせん断破壊を起
し(せん断面強度はK/10程度)、大きい支持力
を得ることができないものである。
これを防ぐために多量のモルタル等を充填する
のはきわめて不経済であり、また仮にモルタルの
充填量を多くしても、杭外周部のモルタルa2は
杭内部のモルタルa3に比して薄肉であるため
に、杭および内部モルタルa3との荷重伝達時の
歪量が異なり(ヤング率が異なる)、その結果、
鋼管外壁より剥離が生じたり付着が切れたりし
て、杭先端からモルタルa1部分でせん断破壊を
起し、結果、モルタルa2を残して杭が沈み、上
記と同様に充分な先端支持力が得られない。
のはきわめて不経済であり、また仮にモルタルの
充填量を多くしても、杭外周部のモルタルa2は
杭内部のモルタルa3に比して薄肉であるため
に、杭および内部モルタルa3との荷重伝達時の
歪量が異なり(ヤング率が異なる)、その結果、
鋼管外壁より剥離が生じたり付着が切れたりし
て、杭先端からモルタルa1部分でせん断破壊を
起し、結果、モルタルa2を残して杭が沈み、上
記と同様に充分な先端支持力が得られない。
また本出願人が先に提案したように鋼管杭の先
端部内周にリング状の閉塞板を設けて、閉塞板に
よる支圧面の増大とせん断強度の増大(内部モル
タルのせん断長の増大)により内部モルタルへの
荷重の伝達をよくしても、鋼管外壁のモルタルへ
の荷重の伝達については上記と同様に良好でな
く、充分な先端支持力は得られないものである。
端部内周にリング状の閉塞板を設けて、閉塞板に
よる支圧面の増大とせん断強度の増大(内部モル
タルのせん断長の増大)により内部モルタルへの
荷重の伝達をよくしても、鋼管外壁のモルタルへ
の荷重の伝達については上記と同様に良好でな
く、充分な先端支持力は得られないものである。
したがつて、鋼管杭等の中空の杭の先端部をモ
ルタル等で根固めした基礎杭にあつては、杭先端
部の荷重の伝達を良好に行ない、安全で強固な支
持力を得るために、上記のように強度的に弱い付
着力によるものでなく、強度的に大きい支圧面に
よつて荷重伝達できる構造でなければならない。
ルタル等で根固めした基礎杭にあつては、杭先端
部の荷重の伝達を良好に行ない、安全で強固な支
持力を得るために、上記のように強度的に弱い付
着力によるものでなく、強度的に大きい支圧面に
よつて荷重伝達できる構造でなければならない。
本発明は、上記に鑑みて、杭壁からモルタル等
への荷重伝達が内外面ともに充分で、根固め用球
根部の拡径部分のモルタル等の剥離、破壊のおそ
れのない杭を提供しようとしたものである。
への荷重伝達が内外面ともに充分で、根固め用球
根部の拡径部分のモルタル等の剥離、破壊のおそ
れのない杭を提供しようとしたものである。
すなわち、本発明は、少なくとも先端部が鋼管
よりなり、この先端部がセメントミルク等の固化
材で根固めされる鋼管杭等の中空の杭10であつ
て、前記鋼管からなる先端部11の内外周に、そ
れぞれ複数の略リング状をなす支圧用の凸起1
2,13が内外相互に杭軸心方向に位置をずらせ
て溶着により配設されてなることを特徴とする。
よりなり、この先端部がセメントミルク等の固化
材で根固めされる鋼管杭等の中空の杭10であつ
て、前記鋼管からなる先端部11の内外周に、そ
れぞれ複数の略リング状をなす支圧用の凸起1
2,13が内外相互に杭軸心方向に位置をずらせ
て溶着により配設されてなることを特徴とする。
以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。
る。
第3図および第4図は、鋼管杭による実施例で
あつて、内外の支圧用の凸起12,13として、
杭先端部11の内外周面に、複数のリング状板ま
たはリング帯状板を杭軸心方向に所要の間隔を存
して一体に溶着した場合を示しており、凸起1
2,13は外周に凹凸を有さないリング状をなし
ている。
あつて、内外の支圧用の凸起12,13として、
杭先端部11の内外周面に、複数のリング状板ま
たはリング帯状板を杭軸心方向に所要の間隔を存
して一体に溶着した場合を示しており、凸起1
2,13は外周に凹凸を有さないリング状をなし
ている。
第5図の実施例は、上記実施例をさらに改良し
たもので、リング状をなす内外の支圧用の凸起1
2,13の所要個所に杭圧入時の泥水、セメント
ミルク等の逃溝14,15を設けている。いずれ
か一方の凸起、例えば外側の凸起13にのみ逃溝
15を設けて実施することもできる。
たもので、リング状をなす内外の支圧用の凸起1
2,13の所要個所に杭圧入時の泥水、セメント
ミルク等の逃溝14,15を設けている。いずれ
か一方の凸起、例えば外側の凸起13にのみ逃溝
15を設けて実施することもできる。
第6図の実施例は、内外の支圧用の凸起12,
13として、リングを複数に分割した円弧状の分
割凸起12′,13′を、杭先端部11の内外周面
に断続したリング状に溶着した場合を示し、各分
割凸起12′,13′同士及び13′,13′同士の
間を杭圧入時の泥水、セメントミルク等の逃溝1
4,15として形成している。この場合にも、内
外いずれかの一方のみを前記のように構成するこ
とができる。また第5図の実施例と第6図の実施
例を組合せて実施することもでき、さらに逃溝1
4,15は図示するように上下で周方向に位置を
ずれせて設けることができる。
13として、リングを複数に分割した円弧状の分
割凸起12′,13′を、杭先端部11の内外周面
に断続したリング状に溶着した場合を示し、各分
割凸起12′,13′同士及び13′,13′同士の
間を杭圧入時の泥水、セメントミルク等の逃溝1
4,15として形成している。この場合にも、内
外いずれかの一方のみを前記のように構成するこ
とができる。また第5図の実施例と第6図の実施
例を組合せて実施することもでき、さらに逃溝1
4,15は図示するように上下で周方向に位置を
ずれせて設けることができる。
上記のように逃溝14,15を設けた場合は、
杭圧入時に泥水やセメントミルク等が逃溝14,
15を通じて流動するため、圧入抵抗が小さく圧
入容易となり、またセメントミルクが充分各所に
行きわたる。
杭圧入時に泥水やセメントミルク等が逃溝14,
15を通じて流動するため、圧入抵抗が小さく圧
入容易となり、またセメントミルクが充分各所に
行きわたる。
そして上記いずれの実施例においても、内外の
支圧用の凸起12,13は、杭打設時のモルタル
等の充填長に合せて、図示のごとく杭軸心方向所
要間隔に複数段配設するもので、殊に凸起溶着に
よる応力集中を避けるために、内外互いに杭軸心
方向に位置をずらせて、例えば内外交互に配設す
るものである。これらの複数段の凸起12,13
はその杭壁からの突出寸法を各段ごと異にするこ
とができる。
支圧用の凸起12,13は、杭打設時のモルタル
等の充填長に合せて、図示のごとく杭軸心方向所
要間隔に複数段配設するもので、殊に凸起溶着に
よる応力集中を避けるために、内外互いに杭軸心
方向に位置をずらせて、例えば内外交互に配設す
るものである。これらの複数段の凸起12,13
はその杭壁からの突出寸法を各段ごと異にするこ
とができる。
なお、本発明は、杭10が鋼管杭である場合の
ほか、第7図のごとく先端部11に所要長さの鋼
管を連設してなる中空のコンクリート杭である場
合にも、鋼管製の先端部11の内外周面に、それ
ぞれ上記した実施例の場合と同様の支圧用の凸起
12′,13′を溶着により配設して実施すること
ができる。前記先端部11の鋼管はコンクリート
杭本体10′の鉄筋16に溶接された継鉄板17
に溶着され連設される。この場合、鋼管製の先端
部11の径をコンクリート杭本体10′の径より
大きくすれば(第8図)、既製の杭体部分の端面
積が大きくなり、支持力もより安定し、さらに先
端部杭周面積も大きくなり、モルタル等の根固め
用球根部への荷重伝達が一層良好になる。
ほか、第7図のごとく先端部11に所要長さの鋼
管を連設してなる中空のコンクリート杭である場
合にも、鋼管製の先端部11の内外周面に、それ
ぞれ上記した実施例の場合と同様の支圧用の凸起
12′,13′を溶着により配設して実施すること
ができる。前記先端部11の鋼管はコンクリート
杭本体10′の鉄筋16に溶接された継鉄板17
に溶着され連設される。この場合、鋼管製の先端
部11の径をコンクリート杭本体10′の径より
大きくすれば(第8図)、既製の杭体部分の端面
積が大きくなり、支持力もより安定し、さらに先
端部杭周面積も大きくなり、モルタル等の根固め
用球根部への荷重伝達が一層良好になる。
本発明に係る鋼管杭等の杭は、上記したような
構成よりなり、これを無振動、無騒音工法で打設
施工するにおいて、杭先端部には、根固め用のセ
メントミルクやモルタル等の固化材を注入してこ
れを固化するか、あるいは地盤土砂と一体に固化
し、これにより拡大したモルタル等による根固め
用球根部aを造成し、杭先端支持力を得る。
構成よりなり、これを無振動、無騒音工法で打設
施工するにおいて、杭先端部には、根固め用のセ
メントミルクやモルタル等の固化材を注入してこ
れを固化するか、あるいは地盤土砂と一体に固化
し、これにより拡大したモルタル等による根固め
用球根部aを造成し、杭先端支持力を得る。
しかして、本発明においては、杭10の先端部
11の内外周に、それぞれ複数の支圧用の凸起1
2,13が設けられているため、杭が構造物荷重
を受けると、前記内外の凸起12,13のそれぞ
れ下面が支圧面として作用し、モルタル等の根固
め用球根部aに荷重が分散伝達されることとな
り、構築物の荷重Wが杭先端に集中負荷するのを
防ぐとともに、杭壁に対するモルタル等の付着力
をも増大できる。
11の内外周に、それぞれ複数の支圧用の凸起1
2,13が設けられているため、杭が構造物荷重
を受けると、前記内外の凸起12,13のそれぞ
れ下面が支圧面として作用し、モルタル等の根固
め用球根部aに荷重が分散伝達されることとな
り、構築物の荷重Wが杭先端に集中負荷するのを
防ぐとともに、杭壁に対するモルタル等の付着力
をも増大できる。
そのため杭先端部11からモルタル等の根固め
用球根部aへの荷重伝達が杭壁内外共にスムーズ
できわめて良好に行なわれ、根固め用球根部aの
せん断破壊のおそれがなく、充分な強度を期待で
きる。中でも、モルタル等の根固め用球根部a
を、第3図のように杭径より大きく拡大する場合
に特に有効なもので、先端部11の杭壁外周を包
む拡径部分のモルタルa1等の剥離、破壊を防止
でき、拡大した球根部aに応じた大きい支持力を
充分に期待できる。
用球根部aへの荷重伝達が杭壁内外共にスムーズ
できわめて良好に行なわれ、根固め用球根部aの
せん断破壊のおそれがなく、充分な強度を期待で
きる。中でも、モルタル等の根固め用球根部a
を、第3図のように杭径より大きく拡大する場合
に特に有効なもので、先端部11の杭壁外周を包
む拡径部分のモルタルa1等の剥離、破壊を防止
でき、拡大した球根部aに応じた大きい支持力を
充分に期待できる。
また荷重伝達つまりは支持力の伝達を、杭壁内
外面に対するモルタル等の付着力のみで行なわ
ず、前記のようにそれぞれの凸起12,13の支
圧面によつて分散する構成であるから、注入セメ
ントミルク等の固化材を従来に比べ減量したり、
あるいは強度上弱い配合に代えることができ、経
済的である。
外面に対するモルタル等の付着力のみで行なわ
ず、前記のようにそれぞれの凸起12,13の支
圧面によつて分散する構成であるから、注入セメ
ントミルク等の固化材を従来に比べ減量したり、
あるいは強度上弱い配合に代えることができ、経
済的である。
さらに前記のように、杭先端部内外周に有する
支圧用の凸起12,13の部分で荷重を伝達する
ために、モルタル等の根固め用球根部aがせん断
破壊するとした場合のせん断面は、杭先端下方で
なく、複数段の各凸起12,13の先端下方に生
じることになり、それゆえ前記凸起を有さず杭先
端下方にせん断面が生じる場合に比してせん断長
が長くなり、その結果、荷重伝達時のせん断抵抗
も増大してせん断破壊することがなく、上記のよ
うに凸起部分での支圧により良好かつ安全に荷重
伝達できることになる。
支圧用の凸起12,13の部分で荷重を伝達する
ために、モルタル等の根固め用球根部aがせん断
破壊するとした場合のせん断面は、杭先端下方で
なく、複数段の各凸起12,13の先端下方に生
じることになり、それゆえ前記凸起を有さず杭先
端下方にせん断面が生じる場合に比してせん断長
が長くなり、その結果、荷重伝達時のせん断抵抗
も増大してせん断破壊することがなく、上記のよ
うに凸起部分での支圧により良好かつ安全に荷重
伝達できることになる。
特に、本発明の場合は、内外の複数の凸起をそ
れぞれ内外で杭軸心方向に段違いに配設している
ので、凸起の鋼管に対する溶着部分の溶接歪や溶
着による残留応力が小さく、この凸起基部の溶着
部分の強度低下のおそれがなく、大きな荷重伝達
が可能になる上、この凸起によるモルタル等の根
固め用球根部への荷重の伝達が内外別の位置で行
なわれるため、前記荷重伝達時における応力集中
が生じず、鋼管壁の破損のおそれがなく、モルタ
ルの歪量も少なくて荷重の伝達が良好に行なわれ
る。これが、前記凸起による支圧面積の増大、お
よび凸起を複数段に配したことによる前記モルタ
ル等球根部のせん断長の増大による効果とも相俟
つて、鋼管壁とモルタルとの付着の低下や剥離防
止に一層優れたものとなり、きわめて良好かつ強
固な先端支持力を得ることができる。
れぞれ内外で杭軸心方向に段違いに配設している
ので、凸起の鋼管に対する溶着部分の溶接歪や溶
着による残留応力が小さく、この凸起基部の溶着
部分の強度低下のおそれがなく、大きな荷重伝達
が可能になる上、この凸起によるモルタル等の根
固め用球根部への荷重の伝達が内外別の位置で行
なわれるため、前記荷重伝達時における応力集中
が生じず、鋼管壁の破損のおそれがなく、モルタ
ルの歪量も少なくて荷重の伝達が良好に行なわれ
る。これが、前記凸起による支圧面積の増大、お
よび凸起を複数段に配したことによる前記モルタ
ル等球根部のせん断長の増大による効果とも相俟
つて、鋼管壁とモルタルとの付着の低下や剥離防
止に一層優れたものとなり、きわめて良好かつ強
固な先端支持力を得ることができる。
第1図は従来の鋼管杭による施工状態を示す断
面図、第2図は同モルタル等による根固め用球根
部を拡大した一部の拡大断面図、第3図は本発明
に係る杭(鋼管杭)の施工状態を示す断面図、第
4図〜第6図はそれぞれ支圧用の凸起の形態を異
にした一部の半断面斜視図、第7図および第8図
は先端部が鋼管よりなるコンクリート杭における
実施例を示す一部の縦断面図である。 10……杭、10′……コンクリート杭本体、
11……先端部、12,13,12′,13′……
支圧用の凸起、14,15……逃溝、a……モル
タル等の根固め用球根部、a2……杭壁外側の拡
径したモルタル等の部分。
面図、第2図は同モルタル等による根固め用球根
部を拡大した一部の拡大断面図、第3図は本発明
に係る杭(鋼管杭)の施工状態を示す断面図、第
4図〜第6図はそれぞれ支圧用の凸起の形態を異
にした一部の半断面斜視図、第7図および第8図
は先端部が鋼管よりなるコンクリート杭における
実施例を示す一部の縦断面図である。 10……杭、10′……コンクリート杭本体、
11……先端部、12,13,12′,13′……
支圧用の凸起、14,15……逃溝、a……モル
タル等の根固め用球根部、a2……杭壁外側の拡
径したモルタル等の部分。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 少なくとも先端部が鋼管よりなり、この先端
部がセメントミルク等の固化材で根固めされる中
空の杭であつて、前記鋼管からなる先端部の内外
周に、それぞれ複数の略リング状をなす支圧用の
凸起が内外相互に杭軸心方向に位置をずらせて溶
着により配設されてなることを特徴とする鋼管杭
等の杭。 2 中空の杭が、先端に所要長さの鋼管を連接し
てなるコンクリート杭であつて、支圧用の凸起が
先端部鋼管の内外面に溶着により配設されてなる
特許請求の範囲第1項記載の鋼管杭等の杭。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12147880A JPS5748019A (en) | 1980-09-01 | 1980-09-01 | Pile including steel pipe pile |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12147880A JPS5748019A (en) | 1980-09-01 | 1980-09-01 | Pile including steel pipe pile |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5748019A JPS5748019A (en) | 1982-03-19 |
JPH0125848B2 true JPH0125848B2 (ja) | 1989-05-19 |
Family
ID=14812140
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12147880A Granted JPS5748019A (en) | 1980-09-01 | 1980-09-01 | Pile including steel pipe pile |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5748019A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002097635A (ja) * | 1999-08-31 | 2002-04-02 | Mitani Sekisan Co Ltd | 既製杭の埋設方法及び基礎杭の構造並びに既製杭 |
JP2005139900A (ja) * | 1999-08-31 | 2005-06-02 | Mitani Sekisan Co Ltd | 既製杭の埋設方法及び基礎杭構造並びに既製杭 |
JP2005163543A (ja) * | 1999-08-31 | 2005-06-23 | Mitani Sekisan Co Ltd | 既製杭の埋設方法及び基礎杭構造並びに既製杭 |
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