Multidomain Machine Design – MapleSim – Modeling and Simulation
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マルチドメインの機械設計

MapleSimを使用することで、機械メーカーは製品開発を迅速に行うことができます。MapleSimは、複数の物理領域にまたがるシミュレーションをサポートし、設計検討や性能問題を解決するビルトインの解析ツールを提供します。

バーチャルプロトタイピングによる製品開発のスピードアップ

MapleSim は、1つのモデリング環境でシステムの部品すべてを表現し、シミュレーションします。MapleSimには、様々な領域の組み込みコンポーネントが900以上用意されており、制御戦略を探求するためのラピッドプロトタイピングをサポートします。

機械メーカーは、製品開発時にバーチャルプロトタイピングを利用することで、プロジェクトに大きな利益をもたらします。

  • 設計の方向性を決定する前に、また実際に試作品を製作する前に、バーチャルモデルに設計変更を加えることで、コストの削減が可能
  • 製品のバリエーション、性能、信頼性のテストを高速化。イテレーションやパラメータの変更を、数週間ではなく数分で実施
  • 仮想環境でのテスト結果を利用して、プロジェクトの早い段階で生産の決定や修正が可能

MapleSimでは、シミュレーション条件に応答する実世界を模したシステムベースのモデルを簡単に構築し、多くの物理領域に跨る相互作用を確認することができます。

  • CADツールから機構のアセンブリをインポートすることで、機械装置のマルチボディ・シミュレーションの素早い開発が可能
  • 求めるエンドエフェクタの動きを実現する関節の動作の決定とテストの実施
  • 複雑な慣性荷重、摩擦、駆動による動的負荷に基づいて、アクチュエータ部品(油圧・空圧シリンダ、モーター、ギア、ベアリングなど)のサイズを適正化
  • アクチュエータのモデルを機構に統合し、機械全体の仮想テストを実施
drag and drop
コンポーネントライブラリの物理ブロックや信号ブロックなどをドラッグ&ドロップして接続し、プローブや可視化コンポーネントを追加します。
MapleSimが取り扱う様々な物理領域については、こちらをご覧ください。
また、ライブラリは、カスタムコンポーネントの作成と共有や、専用のアドオンライブラリにより拡張できます。

Explore and test your model using built-in analysis tools
内蔵の解析ツールを使って、モデルの検証とテストをする

MapleSimで構築したシミュレーションは

  • 設計プロセスの中で出てくる仮定の質問に素早く答えます
  • 最初の試作品に着手する前に、問題を解決するのに役立ちます

油圧アクチュエータ、電気モーター、事前に定義されたモーションプロファイルなどのMapleSim標準コンポーネントを使ってモデルを動かし、サイクルタイムや動作条件の変化をシミュレーションできます。

性能の最適化、部品の選定、振動の除去、異なる分野の設計の相互作用を理解する一環として、機構の応答を解析します。

振動解析、感度解析、最適化(モンテカルロシミュレーションやパラメータスイープを使用)などの一般的な解析手法に対応したMapleSimの内蔵アプリケーションを使用して、製品設計をより深く掘り下げることができます。また、プログラミング環境を利用することで、ユーザ独自の解析を行うこともできます。

同梱されているインタラクティブな解析テンプレートの詳細はこちらをご覧ください。

製品開発サイクルの早い段階で問題を特定し、修正することで、より簡単に、より低コストで問題を解決できます。

MapleSim Insightを使った仮想プロトタイプの利用拡張により、専門家でなくても新しいシナリオの探求、可視化、テストが可能です。

機械の性能に関する問題を解決する
MapleSimは、製品の最高のパフォーマンスを妨げる難しい設計上の問題解決に役立ちます。

  • ハードウェアのアップグレードではなく、制御コードの改善により、不要な振動を除去
  • モーター、ギア、製品インターフェースの故障条件を特定し、問題を回避
  • 詳細なシミュレーション結果により、性能問題の根本的な原因を診断
  • 操作サイクル中のアーマチュアの動きやエンドエフェクタの位置を追跡、衝突を防ぎ、不要な振動を最小限に抑える

異なる物理領域間で予期せず発生する設計上の欠陥をビルトインの解析ツールを使って追跡し、問題を未然に防ぐことができます。

試行錯誤の回数を最小限に抑え、テストにかかる時間を短縮します。MapleSimは、PLCコード生成の仮想テストと検証を可能にする、一般的なオートメーションソフトウェアのアドオンコネクタを提供します。

問題解決を迅速に行う:Maplesoft エンジニアリングソリューションは、機械性能の診断、修理、最適化するためのサービスを提供しています。弊社の専門家がお客様と協力してプロジェクトを理解し、初期のデジタルモデルを構築します。

  • お客様の課題を専門家がコンサルティングし、シミュレーション技術を駆使して最適な解決策を導き出す
  • CADモデルをベースにした3Dの可視化によるバーチャルプロトタイプの開発
  • デジタルモデルのシミュレーションと分析を行い、パフォーマンス上の問題の根本原因を見つけ出す
  • 高度なモーションコントロールやその他のシミュレーションベースの技術に依存したソリューション戦略
drag and drop
産業界の事例
革新的な鉱山機械を開発するFLSmidth

鉱業では、採掘された鉱石を超大型トラックで採掘場から処理場に運び、そこで小さなサイズに粉砕します。トラックが長距離を移動するのを避けるために、FLSmidthは2台のトラックから同時に材料を受け取り、必要に応じて移動できるデュアルトラックモバイルサイザー(DTMS: Dual Truck Mobile Sizer)を開発したいと考えました。

機器の大きさや規模から、現場で様々な試作品の構成を試すことは現実的ではなく、コストもかかります。

MapleSimを用いたDTMSのマルチドメイン・システムレベル・スタディでは、DTMSの全体的な動的挙動を早期に把握することができ、構造と動的応答の大幅な改善を実現しました。

DTMSは非常に大きくて複雑な機械です」と、FLSmidth社Mobile Sizer Stationsグローバル・プロダクトライン・マネージャーであるWillem Fourie氏は言います。「設計段階でMapleSimを使用して動作のあらゆる側面をモデル化できたことで、最終的に製造する製品が、初めから正しく機能するという確信を得ることができました。これが我々にとってどのような意味を持つのか、言葉で言い表すことはできません。

FLSmidth: developing revolutionary mining equipment
FLSmidth社はMaplesoft社のエンジニアリングソリューションチームと協力して、忠実度の高い機械のマルチドメインモデルを作成し、生産に先立ってシステム設計の潜在的な問題を特定しました。 詳細はこちら
Web Handling Equipment
ウェブハンドリング装置:紙の巻き戻し時に張力を調整するスプリング式ローラーダンサー

ウェブの張力は、ブレーキやクラッチ、ドライブなどによってロールの中心にかかるトルクで管理されています。張力制御装置は、このトルクを調整することで、プロセス中に必要な修正や調整を行い、連続生産を可能にします。また、スプリング式のダンサーを使用することで、巻き戻し時のロール半径の変化に応じて張力を調整できます。

MapleSim Web Handling Libraryは、巻き戻し部分の正確なモデルを生成するためのコンポーネントを提供しています。

シミュレーションは数分で完了し、エンジニアはブレーキの応答やウェブの速度など、複数の設計案を素早くテストできます。

紙を扱うラインでは、ウェブの張力を一定の値に保つ必要があります。そのために必要なブレーキトルクは、ダンサーアームの回転角度をもとにコントローラが算出します。

このようにして、制御エンジニアはウェブ張力の忠実なシミュレーションデータを作成し、物理的なプロトタイプの開発に必要な時間とコストを削減することができます

サービス&ソリューション

MapleSimアドオンライブラリで専門分野のモデリング能力を拡大します。


Maplesoft Engineering Solutionsは、お客様のプロジェクト要件を迅速に満たすための専門知識と技術を提供します。プロフェッショナル・サービスには、製品設計の検証と最適化、イン・ザ・ループ・シミュレーション (xILS) のためのコード開発、解析・設計計算ツール、カスタマイズされたトレーニングなどがあります。


Maplesoft Engineering Solutionsのターンキーソリューションでは、初期モデルを迅速に納品することで、低労力で自社プロジェクトのバーチャルコミッショニングを試すことができます(モデリングの専門知識は必要ありません)。