ナウシトオス
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ナウシトオス(古希: Ναυσίθοος, Nausithoos)は、ギリシア神話の人物である。同名の人物が複数おり、主に、
が知られている。以下に説明する。
パイアーケス人の王
[編集]この人物はギガースの王エウリュメドーンの娘ペリボイアと海神ポセイドーンの子。レークセーノールとアルキノオスの父[1]。
もともとパイアーケス人はヒュペレイアの地にキュクロープス族と隣接して住んでいたが、キュクロープスたちからひどい暴力を受けていたため、ナウシトオスは人々を率いてスケリア島(ケルキュラ、現在のコルフ島といわれる)に移住し、都市を建設して初代の王となった[2]。
ナウシトオスはパイアーケス人が、いつかポセイドーンの怒りによって島が山に囲まれるという予言を残したが[3]、これはアルキノオスがオデュッセウスをイタケーに送り届けたときに起こった[4]。
オデュッセウスの子
[編集]この人物はオデュッセウスと女神カリュプソーの子で、ナウシノオスと兄弟[5]。オデュッセウスとキルケーの子で、テーレゴノスと兄弟であるともいわれる[6][7]。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫(1953年)
- ヒュギーヌス『ギリシャ神話集』松田治・青山照男訳、講談社学術文庫(2005年)
- ヘシオドス『神統記』廣川洋一訳、岩波文庫(1984年)
- ホメロス『オデュッセイア(上)』松平千秋訳、岩波文庫(1994年)
- 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店(1960年)