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'''林 修三'''(はやし しゅうぞう、[[1910年]][[1月1日]] - [[1989年]][[6月21日]])は、日本の[[官僚]]。大蔵・法務官僚を経て[[内閣法制局|法制局]]に移り、[[鳩山一郎|鳩山]]・[[石橋湛山|石橋]]・[[岸信介|岸]]・[[池田勇人|池田]]の4[[内閣]](10年弱)にわたって[[内閣法制局|法制局長官]]([[内閣法制局長官]])を務めた。[[位階]][[勲等]]は[[正三位]][[勲一等旭日大綬章]]。『[[時の法令]]』誌連載の判例解説では'''はやし しうぞう'''の別名を用いた<ref>阿部泰隆 |
'''林 修三'''(はやし しゅうぞう、[[1910年]][[1月1日]] - [[1989年]][[6月21日]])は、[[日本]]の[[官僚]]。大蔵・法務官僚を経て[[内閣法制局|法制局]]に移り、[[鳩山一郎|鳩山]]・[[石橋湛山|石橋]]・[[岸信介|岸]]・[[池田勇人|池田]]の4[[内閣]](10年弱)にわたって[[内閣法制局|法制局長官]]([[内閣法制局長官]])を務めた。[[位階]][[勲等]]は[[正三位]][[勲一等旭日大綬章]]。『[[時の法令]]』誌連載の判例解説では'''はやし しうぞう'''の別名を用いた<ref>{{Cite journal|和書|author=阿部泰隆 |date=1989 |url=https://doi.org/10.24546/81005115 |title=<判例研究>起訴休職処分,特に一審無罪判決後の検事控訴と起訴休職処分継続の違法性 |journal=神戸法学年報 |ISSN=0912-3709 |publisher=神戸大学法学部 |volume=5 |page=212 |doi=10.24546/81005115 |hdl=20.500.14094/81005115}}</ref>。 |
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== 来歴 == |
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* 1910年(明治43年)1月 - 東京に生まれる。[[東京高等学校 (旧制) |旧制東京高校]]を経て、 |
* 1910年(明治43年)1月 - 東京に生まれる。[[東京高等学校 (旧制) |旧制東京高校]]を経て、 |
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* [[1932年]](昭和7年)3月 - [[東京大学|東京帝国大学 |
* [[1932年]](昭和7年)3月 - [[東京大学大学院法学政治学研究科・法学部|東京帝国大学法学部]]卒業。[[大蔵省]]入省。[[銀行局]]属<ref>『日本官僚制総合事典』[[東京大学出版会]]、2001年11月発行、294頁</ref>。(同期入省は[[石田吉男]]、[[窪谷直光]]、[[河野通一]]、[[近藤直人]]、[[東条猛猪]]、[[本城直彦]]、[[森永貞一郎]]、[[山田明三]]、[[吉本真二]]、[[渡邊喜久造|渡辺喜久造]]の10人) |
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* [[1947年]](昭和22年)[[4月28日]] - [[大蔵省]]管理局総務課長 |
* [[1947年]](昭和22年)[[4月28日]] - [[大蔵省]]管理局総務課長 |
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* [[1948年]](昭和23年)[[5月22日]] - [[法務庁]]法制第一局長 |
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* [[1949年]](昭和24年)[[6月1日]] - [[法務府]]法制意見第二局長 |
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* [[1952年]](昭和27年)[[7月1日]] - [[内閣法制局|法制局]]次長 |
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* [[1954年]](昭和29年)[[12月11日]] - 法制局長官(以後2回再任) |
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* [[1978年]](昭和53年)[[4月21日]] - 同委員再々任(同、1981年(昭和56年)3月16日同委員会廃止) |
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* [[1980年]](昭和55年)[[4月29日]] - 叙・[[勲一等]]、授・[[瑞宝章]] |
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* [[1988年]](昭和63年 |
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* 1989年(平成元年)4月29日 - 授・[[勲一等旭日大綬章|旭日大綬章]] |
* 1989年(平成元年)4月29日 - 授・[[勲一等旭日大綬章|旭日大綬章]] |
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* 1989年(平成元年)6月21日 - 死去。叙・[[正三位]] |
* 1989年(平成元年)6月21日 - 死去。叙・[[正三位]] |
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== 著書 == |
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*例解立法技術 学陽書房 1955 |
*例解立法技術 [[学陽書房]] 1955 |
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*法令用語の常識 日本評論新社 1958 |
*法令用語の常識 日本評論新社 1958 |
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*法令解釈の常識 日本評論新社 1959 |
*法令解釈の常識 日本評論新社 1959 |
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*法制執務 学陽書房 1962 (地方公務員研修選書) |
*法制執務 [[学陽書房]] 1962 (地方公務員研修選書) |
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*法令作成の常識 日本評論社 1964 |
*法令作成の常識 [[日本評論社]] 1964 |
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*法制局長官生活の思い出 財政経済弘報社 1966 |
*法制局長官生活の思い出 財政経済弘報社 1966 |
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*法律夜話 憲法第九条と安保条約 時事問題研究所 1968 |
*法律夜話 憲法第九条と安保条約 時事問題研究所 1968 |
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*ハムレットの城 随筆集 学陽書房 1970 |
*ハムレットの城 随筆集 学陽書房 1970 |
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*法律夜話 続(憲法と国民の権利・義務) |
*法律夜話 続(憲法と国民の権利・義務) 時事問題研究所, 1971 |
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*行政法の話 第一法規出版 1972 |
*行政法の話 [[第一法規出版]] 1972 |
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*憲法の話 第一法規出版 1973 |
*憲法の話 第一法規出版 1973 |
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*公益法人研究入門 公益法人協会 1976.12 |
*公益法人研究入門 公益法人協会 1976.12 |
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*新憲法手帖 全国加除法令出版 1980.8 (JED新書) |
*新憲法手帖 全国加除法令出版 1980.8 (JED新書) |
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*憲法めがね 財務出版 1981.1 |
*憲法めがね 財務出版 1981.1 |
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*判例解説 憲法編 全6巻 ぎょうせい 1988-90 |
*判例解説 憲法編 全6巻 [[ぎょうせい]] 1988-90 |
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*判例解説 行政法編 全4巻 ぎょうせい 1990-93 |
*判例解説 行政法編 全4巻 ぎょうせい 1990-93 |
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==共編著== |
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*財政会計辞典 [[森永貞一郎]]共編 学陽書房 1959 |
*財政会計辞典 [[森永貞一郎]]共編 [[学陽書房]] 1959 |
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*法令用語辞典 [[佐藤達夫 (法制官僚)|佐藤達夫]]共編 学陽書房 1959 |
*法令用語辞典 [[佐藤達夫 (法制官僚)|佐藤達夫]]共編 学陽書房 1959 |
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*法令用語辞典 佐藤達夫,[[高辻正己]]共編 第4次全訂新版 学陽書房 1966 |
*法令用語辞典 佐藤達夫,[[高辻正己]]共編 第4次全訂新版 学陽書房 1966 |
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*自衛隊と憲法の解釈 [[中村菊男]]共編著 有信堂 1967 |
*自衛隊と憲法の解釈 [[中村菊男]]共編著 有信堂 1967 |
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*基本的人権 [[中山健男]],[[奥原唯弘]]共編 成文堂 1973 (判例演習シリーズ憲法) |
*基本的人権 [[中山健男]],[[奥原唯弘]]共編 [[成文堂]] 1973 (判例演習シリーズ憲法) |
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*統治の機構と作用 中山健男,奥原唯弘共編 成文堂 1973 (判例演習シリーズ憲法 |
*統治の機構と作用 中山健男,奥原唯弘共編 成文堂 1973 (判例演習シリーズ憲法) |
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*憲法基本判例 [[斉藤寿]],[[西修]]共編 青林書院新社 1976 |
*憲法基本判例 [[斉藤寿]],[[西修 (法学者)|西修]]共編 [[青林書院新社]] 1976 |
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*行政法基本判例 斉藤寿,[[梅木崇]]共編 青林書院新社 1977.5 |
*行政法基本判例 斉藤寿,[[梅木崇]]共編 青林書院新社 1977.5 |
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== 脚注 == |
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林 修三 はやし しゅうぞう | |
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生年月日 | 1910年1月1日 |
出生地 | 東京府 |
没年月日 | 1989年6月21日(79歳没) |
出身校 | 東京帝国大学法学部卒業 |
第49代 内閣法制局長官 | |
内閣 |
第2次池田第1次改造内閣 第2次池田第2次改造内閣 第2次池田第3次改造内閣 第3次池田内閣 第3次池田改造内閣 |
在任期間 | 1962年7月1日 - 1964年11月9日 |
第49代 法制局長官 | |
内閣 |
第1次鳩山一郎内閣 第2次鳩山一郎内閣 第3次鳩山一郎内閣 石橋内閣 第1次岸内閣 第1次岸改造内閣 第2次岸内閣 第2次岸改造内閣 第1次池田内閣 第2次池田内閣 第2次池田第1次改造内閣 |
在任期間 | 1954年12月11日 - 1962年6月30日 |
林 修三(はやし しゅうぞう、1910年1月1日 - 1989年6月21日)は、日本の官僚。大蔵・法務官僚を経て法制局に移り、鳩山・石橋・岸・池田の4内閣(10年弱)にわたって法制局長官(内閣法制局長官)を務めた。位階勲等は正三位勲一等旭日大綬章。『時の法令』誌連載の判例解説でははやし しうぞうの別名を用いた[1]。
来歴
[編集]- 1910年(明治43年)1月 - 東京に生まれる。旧制東京高校を経て、
- 1932年(昭和7年)3月 - 東京帝国大学法学部卒業。大蔵省入省。銀行局属[2]。(同期入省は石田吉男、窪谷直光、河野通一、近藤直人、東条猛猪、本城直彦、森永貞一郎、山田明三、吉本真二、渡辺喜久造の10人)
- 1947年(昭和22年)4月28日 - 大蔵省管理局総務課長
- 1948年(昭和23年)5月22日 - 法務庁法制第一局長
- 1949年(昭和24年)6月1日 - 法務府法制意見第二局長
- 1952年(昭和27年)7月1日 - 法制局次長
- 1954年(昭和29年)12月11日 - 法制局長官(以後2回再任)
- 1962年(昭和37年)7月1日 - 内閣法制局長官(組織改称に伴い職名変更)
- 1964年(昭和39年)11月9日 - 第3次池田内閣総辞職に伴い依願免官
- 1965年(昭和40年)5月7日 - 首都高速道路公団理事長
- 1971年(昭和46年)5月24日 - 退職
- 1972年(昭和47年)4月14日 - 行政管理庁行政監理委員会委員(任期3年)
- 1975年(昭和50年)4月14日 - 同委員再任(同)
- 1978年(昭和53年)4月21日 - 同委員再々任(同、1981年(昭和56年)3月16日同委員会廃止)
- 1980年(昭和55年)4月29日 - 叙・勲一等、授・瑞宝章
- 1988年(昭和63年)4月1日 - 環境庁顧問
- 1989年(平成元年)4月29日 - 授・旭日大綬章
- 1989年(平成元年)6月21日 - 死去。叙・正三位
著書
[編集]- 例解立法技術 学陽書房 1955
- 法令用語の常識 日本評論新社 1958
- 法令解釈の常識 日本評論新社 1959
- 法制執務 学陽書房 1962 (地方公務員研修選書)
- 法令作成の常識 日本評論社 1964
- 法制局長官生活の思い出 財政経済弘報社 1966
- 法律夜話 憲法第九条と安保条約 時事問題研究所 1968
- ハムレットの城 随筆集 学陽書房 1970
- 法律夜話 続(憲法と国民の権利・義務) 時事問題研究所, 1971
- 行政法の話 第一法規出版 1972
- 憲法の話 第一法規出版 1973
- 公益法人研究入門 公益法人協会 1976.12
- 新憲法手帖 全国加除法令出版 1980.8 (JED新書)
- 憲法めがね 財務出版 1981.1
- 判例解説 憲法編 全6巻 ぎょうせい 1988-90
- 判例解説 行政法編 全4巻 ぎょうせい 1990-93
共編著
[編集]- 財政会計辞典 森永貞一郎共編 学陽書房 1959
- 法令用語辞典 佐藤達夫共編 学陽書房 1959
- 法令用語辞典 佐藤達夫,高辻正己共編 第4次全訂新版 学陽書房 1966
- 自衛隊と憲法の解釈 中村菊男共編著 有信堂 1967
- 基本的人権 中山健男,奥原唯弘共編 成文堂 1973 (判例演習シリーズ憲法)
- 統治の機構と作用 中山健男,奥原唯弘共編 成文堂 1973 (判例演習シリーズ憲法)
- 憲法基本判例 斉藤寿,西修共編 青林書院新社 1976
- 行政法基本判例 斉藤寿,梅木崇共編 青林書院新社 1977.5
脚注
[編集]- ^ 阿部泰隆「<判例研究>起訴休職処分,特に一審無罪判決後の検事控訴と起訴休職処分継続の違法性」『神戸法学年報』第5巻、神戸大学法学部、1989年、212頁、doi:10.24546/81005115、hdl:20.500.14094/81005115、ISSN 0912-3709。
- ^ 『日本官僚制総合事典』東京大学出版会、2001年11月発行、294頁
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