横溝正史館
山梨市立の博物館
横溝正史館(よこみぞせいしかん)は、山梨県山梨市にある山梨市立の博物館。推理作家の横溝正史が晩年まで執筆の場に使用していた東京都世田谷区成城の自宅敷地内にあった木造平屋を、移築し公開したものである。
横溝正史館 | |
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施設情報 | |
正式名称 | 山梨市横溝正史館[1] |
事業主体 | 山梨市 |
管理運営 | 山梨市教育委員会 |
所在地 |
〒405-0043 山梨県山梨市江曽原1411-6 |
位置 | 北緯35度42分15.9秒 東経138度39分41.5秒 / 北緯35.704417度 東経138.661528度座標: 北緯35度42分15.9秒 東経138度39分41.5秒 / 北緯35.704417度 東経138.661528度 |
プロジェクト:GLAM |
概要
編集この建物は1955年(昭和30年)頃に建てられたもので、正史が亡くなる1981年(昭和56年)まで書斎兼執筆場所として使用された。その後25年間使われることなく放置され、老朽化が進み解体することとなりかけたが、建物の保存を願う関係者により移築管理場所を探すこととなった。横溝家と親しい山梨市出身の出版関係者の尽力により同市が受け入れることが決まり、2006年(平成18年)5月、横溝正史の長男、横溝亮一より同家屋が自筆原稿等とともに山梨市に寄贈移築され、公開された。移築場所は同市の笛吹川フルーツ公園に隣接しており、甲府盆地を見下ろす展望の良い山の中腹にある。
横溝正史と山梨は直接的な関係はなかったが、呼吸器疾患による転地療養のため、東京から長野県上諏訪温泉への往来に中央本線を利用した際、極度の乗り物恐怖症であった正史は、幾度か山梨市駅(当時の駅名は日下部駅)で途中下車をし、笛吹川付近を散策したと言われている[2]。
展示物
編集木造平屋建て約20坪の館内には、執筆をした書斎がそのまま保存されている。なお、文机はレプリカである[注 1][注 2]。室内には江戸川乱歩から贈られた自筆の書簡が掲げられている。
施設情報
編集- 所在地 : 山梨県山梨市江曽原1411-6番地
- 開館日 : 土曜日・日曜日・祝日(年末年始を除く)
- 開館時間 : 10時 - 15時(入館は14時45分まで)
*休館日が多いので注意が必要である。
周辺
編集脚注
編集注釈
編集- ^ 文机の実物は1994年に開館した倉敷市真備ふるさと歴史館の「横溝正史コーナー」に展示されている[3]。
- ^ 文机のレプリカは、倉敷市真備ふるさと歴史館に文机が運び込まれた後、机がなくなってさびしいからということで、横溝の妻・孝子が全く同じ物を作って同じ場所に置いていたものである[4]。
出典
編集- ^ 山梨市横溝正史館設置及び管理条例
- ^ 横溝正史館案内リーフレットより
- ^ “横溝正史の書斎 真備ふるさと歴史館”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社. 2023年12月11日閲覧。
- ^ 小野克正、加藤満宏、中山 薫『真備町(倉敷市)歩けば』日本文教出版株式会社〈岡山文庫〉、2016年6月17日、128-130頁。「岡田を歩けば「真備ふるさと歴史館(岡田・上町)」 中山 薫」