中央大学が2017年箱根駅伝の出場を逃した背景に同大陸上部の「内紛」があった、とテレビ番組で発言した野球評論家・張本勲さん(76)。結局、番組内では自身の口で謝罪しなかった。
2016年10月16日放送の報道番組「サンデーモーニング」(TBS系)で飛び出したこの「内紛発言」に対しては、中大陸上部長が抗議し、番組側が陳謝する事態に発展した。発言者である張本さんが23日の放送で謝罪するのか、注目されていたのだが...。
番組内では終始ご機嫌も箱根駅伝には触れず
16年10月23日に放送された「サンデーモーニング」の名物コーナー「週刊・ご意見番」で、張本さんはスタジオに現れず、群馬県太田市からの中継映像としてバーチャル出演した。
野球教室に参加しているという張本さんは、終始ご機嫌な様子。22日に米シカゴで行われたフィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第1戦、スケートアメリカ2日目の結果に話が及ぶと、振られる前に喋り始め、司会・関口宏さんに「ちょっと待って下さい」と静止されるなど「暴走」ぶりは健在だった。
ただ、箱根駅伝に関するトピックは最後まで取り上げられず、「内紛発言」などなかったかのように番組は進行した。
放送中、ツイッターでは、視聴者から
「視聴者はみな不機嫌だわ」
「そろそろ自分に喝入れろ」
「何で謝れないの?」
と不満の声が相次いだ。
野村部長「張本さん個人のスポーツマン精神に期待」も...
「内紛発言」が飛び出した16日放送後、中央大法科大学院教授で陸上部の部長を務める野村修也さんはツイッターで抗議。TBSも20日、番組公式サイトで「視聴者および選手をはじめとする関係者の方々にお詫び申し上げます」と謝罪した。
しかし、謝罪文には発言者である張本さんの名前はなく、「本人から説明すべき」との声がネットで広がっていた。
野村さんは22日のツイッターで、「(同番組から)明日の放送中に番組として謝罪するのは難しいとの連絡がありました。テロップ対応もお願いしましたが無理でした」と番組側とのやり取りを明かし、「後は、張本さん個人のスポーツマン精神に期待するだけです。選手の名誉回復のため、コーナー冒頭に『自分に喝!』と言ってくださるものと信じています」と張本さんの謝罪に期待していた。
期待を「裏切られた」形の野村さん、これ以降、23日11時現在までに新しいツイートは投稿されていない。